405 / 1,519
熱い
しおりを挟む目覚めて朝。殆ど寝た気がしないけど、仕事したそうな目でリュネが俺の手を握握してるので起きなければ…。他の子達は皆それぞれの仕事に向かい、ちょっと遅めの朝食をリュネとアルネスの見守る中食べた。少年隊の出征を見送る事が出来無かったのは残念だ。今からでも行って見守りたい。
飯食って糞したらアルネスにお弁当をもらってリュネを伴い外に出た。
「乗って、乗って、早く、乗って」
「まだ門前だよ。も少し行ったらな」
腕に巻き付きテンション高め、背中に乗られるのはさぞかし嬉しい事なのだろう。腕に掛かる圧が強くなって来たので二人に《阻害》を掛けて空に上がった。周りに居た人達はイチャイチャカップルが突然消えてびっくりしたろうな。その後で龍の魔力が溢れて更にびっくりした事だろう。ああ、元傭兵が祈ってる。俺の《阻害》じゃバレちまうマジ困る。
「意志の力を強く持つんですよ」
「阻害したいー…ってか」
「そんなもんです」
きらり輝って急降下、ゴーと噴かして急上昇。長い尻尾を振り乱し、ブレスを吐くのは止めなさい!
「嬉しいの?」
「とーっても!」
「高高度とは言えブレスは我慢してくれ」
「ああん、いけずぅ」
龍の姿で言っても可愛くないぞ、キレイだが。口の端からボフボフ食み出すブレスが熱い。熱い!
「熱い!!」
「ご、ごめんなさい」
単純な火のブレスだから熱いで済んでるが、海竜装備だから熱いで済んでるのだ。毒とか放射熱線だと死んじゃうぞ?目がシパシパするので回復掛けとこ。
そんなこんなで島に着き、先ずは《感知》で生命反応を探す…、人は居ないな。タマゲルが十八匹も居る!蟹は無数に居て数えられん。木のモンスターは三本で、増えにくい種族なのかも。
「なるべく蟹達の住処を侵さないように作りたいな」
「確か、トイレの穴に住まわせるのでしたっけ?」
「そのまま垂れ流すと湖がダメになるからね」
人型になったリュネに待てをして、島の中央に降りた俺は、足元に直径二ハーンの穴を《収納》で開けた。深さは五十ハーン。光の棒を持って穴の中に入り、地下水が出て来ないか確認しながら降りてった。十ハーン程に岩盤があり、そこから水が出てたので《集結》で堰き止める。後で全体的にやらなきゃいけないな。更に十五ハーンにあった帯水層も堰き止め、最下層も岩盤だった。
《感知》でしっかり周りを把握し、縦横高さ十ハーンの空間を《収納》してスペースを確保すると、前後左右に二十ハーンずつ空間を作り十字路とし、通路の突き当たりから左右に二十ハーンずつ、四辺《収納》して田の字となった。これだけあれば多少人が多くなっても問題無いだろう。全ての壁を《集結》で固めて地上に戻った。
「お疲れ様」
「トイレ用の地下室作って来たよ」
「でしたら蟹を入れましょう」
「まだ餌がな…くはないな。捨て忘れた内臓があったわ」
今度は二人で穴に入る。この穴から蟹を入れると十ハーン落下して死んでしまうかも知れない。貴重な蟹を滅ぼしかねないので新たに通路を作ろう。外側の壁の端からスロープ状に削り取って行く。
「カケルさん、私にもお手伝いさせて下さい」
「地下水が出るから固めながら頼むよ」
「はぁい」
結果、見事な白磁の螺旋階段になった。そう言うのは人の来る所だけでええんやで?長い長い階段を上がり外に出ると、俺が以前作った排水升の中だった。偶々にしてはやりおるな。
「人の子が遺跡だ等と言っていたのでそれっぽくしてみました」
偶々じゃなかった!恐ろしい龍である。だがこのままでは雨が入るし臭いも上がってきちゃうので煙突を作ろう。蟹やタマゲルの入る隙間を開けて排水升を高さ十ハーン程の円筒で囲い、上に屋根を付けた。リュネに下から風を送ってもらい通風を確認したら、再び中央の穴から中に入って餌を出し、蟹を《集結》。集まった蟹に混じってタマゲルもぴょんぴょんしてるよ。餌に集るのを確認したら、中央の穴を塞ぎながら外に戻った。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる