女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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食べられちゃう

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 午後、子供達をお昼寝させたリアと、軽い散歩から帰って来たイゼッタとテイカ、そしてお茶を淹れるノーノの三人で新居の居間に居る。テーブルには雑木で作った沢山のお椀に核を詰めた袋が並ぶ。これから属性魔石を作るのだ。

属性魔石の作成 (優先度高)
水 光の棒 火の鉄板

バルタリンド8:4:1
エディアルタ5:5

メモに書かれた内容を確認して数を考える。水と光は一粒で一つ、火は三粒で一つに加工される。四千、二千、千五百の、二千五百、二千五百で一万二千五百粒。十袋あるので大体半分過ぎって所か。

「先ずは水から作って行こう。ノーノよろしく」

  「お任せ下さい」
六千五百粒、三袋と少しをお椀に出して、数を数える。加工後は砂粒になってしまうので今数えないと余ったり足りなかったりで困るのだ。それにしても、一袋で何枚分のゲル版になっているのだろう。これだけ乱獲して居なくならないのが凄い。

「カケル、光の分も出して。数えとく」

「でしたら私も」

追加でお椀を作り、イゼッタには三袋、リアには一袋渡して数えてもらう。十袋も買ったのにもう七袋も使ってしまった。ノーノを手伝う事暫し、数的に、一番早いのはリアだ。お椀に盛られた千五百粒を前にドヤ顔である。火属性の付与は燃えちゃうので鉄のお椀を作らなやきゃいけなかったな。鉄のスプーンも一緒に練り練り作ってやって、光る砂粒に変えた。スプーンで混ぜながら火魔法を付与し、火の属性魔石は完成した。
次に少ないのはイゼッタなのでリアと共に勘定する。百個数えて横に分け、百個数えて横に分け。無言で数を数えてく。

  「カケル様、数え終わりました」
「早いな…」

キリよく百個数えた所でノーノが控えめに声を上げる。お椀六杯を山盛りにして、更に控えめな息を吐いていた。大きなお椀を作ったら、一気に魔石にしてしまおう。両手を突っ込みワシャワシャっと光る砂粒にすると、ノーノも両手でバシャバシャっと水を掛けて水の属性魔石にしてしまった。

「カケル、手伝ってー」

「はいよー」「私もお手伝いします」 

最後は総出で数を揃え、光の属性魔石にした。

「石は揃ったな。後は棒と鉄板かー」

「私とテイカで棒作る」

「材料は雑木で良いか?」

「問題無い。明日から始める」

明日は朝から雑木の棒作りをする事になった。食堂で夕飯を食べながら明日の予定やセカンドハウスの世話係の話をして、一日を終えた。


「お前さーん、起きてー。起きないとカララ様に食べられちゃうよー?」

肩まで口の中なんだが、これは既に食べられていると言うと思う。分厚い舌で顔全体を擦られて息がし辛い。

「ぼぎだぼ、がだぐでだい。ばだじでー」

「んれらー、カケル、おはよなの」

寝室の窓から顔だけ捩じ込んで俺を食っていたカラクレナイは、俺が起きると食堂に飛んで行った。上半身を《洗浄》して食堂に向かおう。

「ドラゴンに食べられてる人、初めて見たよ」

「助けてくれても良かったんだぜ?」

「オレが死んだら、泣いてくれる?」

「死なないように逃げまくれ」

「うん、それ無理」

 朝食を食べたら食休みも程々に作業開始。イゼッタとテイカに直径一ドン、長さ二ハーンの丸材を大量に…は置ききれないので一抱え程用意する。足りなくなったら言ってくれ。
俺は鉄板作りだ。鉄は以前取り捲ったのが大量にあるので鉄板五百枚なら余裕だ。以前は型を作って同じ厚みに切って…とやっていたが、煉瓦を練り捲ったおかげで同じ形の鉄板をぽぽぽぽーんっと増産する事が出来るようになった。午後になれば畑チームと家事チームが暇になるので石の埋込みを手伝ってもらおう。それまでは俺一人でやる…。
柔らかくした鉄板に、浮かせた石を三粒埋め込んで固める。十枚やったら小休止、お茶を飲んだらまた十枚。イゼッタ達の丸材を補充してまた十枚。昼飯までに百枚出来た。
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