女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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可愛い生き物達

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 皆が仕事中な事もあり、ネーヴェの紹介は昼飯を食いながら食堂でする事になった。リュネとメイドとテイカは干し肉等の手伝いに、俺とネーヴェ、サミイは新居の居間でイゼッタとリアに混じってお茶しながらネーヴェとの出会いを説明してる。

「カケル様は本当に龍とのご縁がありますのね」

「俺にはそのつもりは無いんだがな」

「カケルの何かが龍を惹き付ける」

「そう言うのも出てない筈なんだがな」

「みんな不思議。人の子なのに龍の匂いする。サミイみたい」

「カララさまにべろべろされたからですかねー?」

「ネーヴェ様は、お体は人の少女のようで御座いますが、元のお姿は大人の龍なので御座いますか?」

「あんまり覚えてない。気付いたらこの形だった」

「リュネはクリスタルドラゴンって言ってたな」

「角、キレイ」

「ありがと、イゼッタ。たまごちゃんもよろしく」

「見えるの?」

「魔力の色が違う。あかるい緑」

イゼッタの得意は風、色にすると緑だ。明るいって事は光も得意になったのかな?得意属性以外の水と光は、嗜みとして子供の頃から覚えさせられていたそうだが、俺が光を使い捲らせたせいで子供の魔力に影響を与えてしまったっぽい。

「あの!私は如何で御座いましょうや?」

「リア、赤い」

「まあ!」

リアの得意は火。風や水も使えるが出会った頃は酷いもんだったな。今では光も使えるが、イゼッタ程には使い捲って無いので純粋に母方の得意属性を受け継いだのだろう。

「俺の魔力は子供に受け継がれないのか」

「カケル、多分、受け継いでる」

「そうですわね、きっと量が凄い事になるやも知れません」

「リアさま、わたし魔法使えないんですが、赤ちゃんが魔力多くなると危ないらしいですね。わたしの代わりに魔法を教えてあげて欲しいです」

「勿論ですよサミイさん。魔法が使える家系であっても、魔力過多に因る暴走や暴発は有り得ますものしっかり教えて差し上げますね」

「ありがとうございます!ネーヴェさま、わたしにも赤ちゃん居ますか?」

「いる。紫色」

「なんと」

「それって、カケルと同じ」

「確か、龍の魔力の色…だっけ?リュネの色だったっけか。とにかく暴発は気を付けような」

「はい!」

サミイのように、魔力臓器が覚醒して無いと、父方の得意属性を受け継ぐのかも知れない。テイカは後天的に覚醒して今は水の魔法が使えるが、その場合どうなるのだろうか。考えても詮無き事なのでお茶と一緒に流し込んだ。


 昼飯の準備が出来たと女児達が伝えに来た。可愛い生き物達は俺の膝の上で寝てる可愛い生き物に興味津々だ。

「この子はネーヴェ。龍だけど仲良くしてやってくれ」

「「「はーーーい」」」

「んが…、なに?」

「ネーヴェ、子供達がお昼を伝えに来たんだよ。食堂に行こうか」

「ん、ごはん食べる」

「ネーヴェさま、一緒に行こ!」

可愛い生き物達が可愛い生き物の手を取って食堂へと向かって行った。何とも尊い光景である。俺達も行こう。食堂に皆が集まった所でネーヴェの紹介をして食事となった。直ぐに打ち解けたようで良かった良かった。

「カケルよ、あの者はクリスタルドラゴンだよな?」

カラクレナイの腹の横に座って飯を食う俺にリームが寄って来て問い掛ける。

「リュネ曰く、そうみたい」

「クリスタルドラゴンは我等雑種とは違う。原種だ。今は数える程しか居ない」

「数える程しか…って事は、調べれば誰なのか判ると?」

「あの者が是とするならな。卵戻りしたとして、するに至る理由もあるだろう。我はあの者の意見を尊重する」

「俺も同意見だ。楽しく過ごしてくれれば、それで良い」

誰にだって逃げたい時はあるものだ。逃げるのならば逃げ切って欲しい。
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