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お久しぶりです
しおりを挟む文化的な姿になったバジャイが乗り込んで、UFOを空に上げる。
「先ずはエディアルタに向かおうか」
「ん」
指示を出し、速度を上げて飛んで行く。さて、エディアルタの上空に着くまで暇になったぞ。
「イゼッタよ、ウルルゲン王国のナントカって街はナーバーグから見てどの辺りにあるんだ」
「タイメワノール。家からホルスト車で四十日くらい」
「遠いな」
「貴族の挨拶しながらだから、長い」
集落毎に一泊し、貴族の館だともう少し長くなったりするそうだ。ホルストの休息や車の修理、物資の調達等も兼ねているらしい。
シャリーの淹れたお茶とおやつの干し肉を齧りながらゴロゴロして、エディアルタの上空に着いた。そのままだと降りられないので少し離れてUFOを《収納》し、荷車に乗って街道の上に降りた。少し浮かせて街へと向かおう。
「バジャイが無いのは分かってるけど、お前と貴様は身分証あるか?」
「ありますが、新規に作るのが良ろしいかと」
「ノースバーから来たと言ったら不審がられますから」
「確かにな。海を渡るにしたって途中で事務処理くらいするだろうしなぁ」
取り敢えず入街料を払って街に入ったら、冒険者ギルドでギルド証を作る事にしよう。売り物もあるしな。
門前でバジャイと暗部の金を払い、荷車を仕舞って直ぐ側のギルドに入る。女を五人も連れてると視線が刺さるが、先ずは受付けだ。
「いらっしゃいませ。初めての…え?シャリーさん?」
「あ、どうも。お久しぶりです」
どうやら古株の受付嬢に当たったらしい。ギルドは違えどシャリーの事を知っていた。丁度良いので此処の交渉はシャリーに任せてしまおう。俺達の事務処理と、バジャイと暗部のギルド証作り。そしてギルマスにアポを取ってもらう。水や光の棒を持って来たと伝えると、直ぐに対応してくれた。
「イゼッタ嬢か、久しぶりだな。そっちのは商業ギルドに居た女だな。他の四人は連れか?」
「シャリーです。今はイゼッタ様の専属メイドをさせて頂いております。此方はバジャイさんに…」
「サンクレットです」「ソロンです」
それは偽名か?それとも本名なのか?お前はサンクレットと名乗り、貴様はソロンと名乗った。まあお前や貴様と名乗るよりは良いか。
「俺はスキルでマッチョになったカケルだ」
「カケル…カケル!?お前カケルだったのか!」
胡麻塩角刈り髭マッチョこと、ギルマスはがなり声で驚いていた。
「今回もたっぷり作って来たからな。此処と彼処に行き渡らせてくれ」
「冒険者からの催促がひっきりなしでな!余った分は其奴等に流すからな!?」
「数は持って来たけど、行き渡らんと思うがなぁ」
「だろうよ。先ずは高ランクからだ。雑魚に持たせると奪い合いになりかねんからな」
ギルマスが職員を集め、皆で倉庫に向かい、荷を下ろす。島でコツコツ内職してもらい、持って来たのは水の棒一万、光の棒一万、火の鉄板千となる。検品に時間が掛かるので金はギルド証に振り込んでもらう事となった。
「光と水が各一万に、火の鉄板が千枚だ。庶民に売り渋るなよ?」
「分かっとるわい。ああ、そうだ。旧ナーバーグだがな。街の名が変わったぞ」
「新たな領主でも居座ったかな?」
「否、商業都市として認められた。各ギルドと家政婦組合が持ち回りで代表を務めるようになった。貴族が絡まん代わりに税は高いそうだ。その分光熱費と水には困らんがな。それと、イゼッタ嬢」
「ん?」
「ナンシー達旧ナーバーグの者は元の街…、で良いのか分からんがムルシエレルに戻ったぞ」
「それが、新しい街?」
「そうだ」
商業都市ムルシエレル。今はまだ、下地作りの段階の為唯の中継地点であると言う。軌道に乗ったらこの街を流通の中心にしたいそうだ。
軌道に乗ったら奪いに来る貴族が絶対現れると思う。
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