女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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とてもホラー

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 魔力の供給が止まった子供からは、魔力がジワジワと滲み出ている。先程迄股間だけだったのが、全身から出るようになった。俺の魔力を掛け流す事で通り道を作ったと言う事だそうな。

「旦那様、《遮断》を」

「おう…」

まだ終わって無かった。

「二人共、見ない方が良い。龍の施術は効果も見た目も強烈だ」

「私は、此処で祈る」「私もっ」

両膝を着いて倒れそうなのを使用人に支えられ、二人並んで土下座状態。顔を絨毯に擦り付けているが、その方が見なくて済むだろう。

「旦那様、良いか?」

「大丈夫だ」

《遮断》を掛けて、寝ていた子供がより静かになると、ミーネの施術が始まった。

「原因はコレだ」

取り出された肉片は小さく、一瞬思い出せなかった。

「魔力臓器か」

地球人には付いて無いから思い出すも糞も無いが、肉を自分達で解体してた頃は直々見ていたモノだ。魔物なら、中に魔石が入ってる。
魔力臓器が二つに切られ、中から何かが落ちて来る。魔法の明かりに照らされて、キラリと光る小さなそれは、紛う事無き魔石であった。

「魔人…だっけ?」

「さあな。アンメスベルク王、お前達の血筋に魔人が居たのか?」

俺の問いをミーネが更に問う。問われたアンメスベルク王は言葉を濁すが、《感知》には肯定の意思を見せる。

「王家だし、魔力は多いに越した事は無いが、器が出来る前に垂れ流されては勿体無いな」

「旦那様、続けるぞ」

魔力臓器だけで無く、消化器の全てを切除して、ミーネの治療は続く。血の一滴も出て無いが、お腹がグネグネ蠢いてとてもホラー。

「終わったぞ」

「お疲れ。血はどれだけ無くなった?」

「大した量では…子供であったな。一ナリ程だ」

体重二十ナリで五%。貧血は免れんな。

「体に戻せるか?」

「問題無い」

「心臓の中に少しずつ送ってやってくれ」

「分かった」

「カ、カケラント王、孫は、孫は治ったのか?」

「肌の色は暫く変わらんと思うが、魔石を取り除いて弱った内臓を再生させた。魔力の通りも良くなったし元気になるよ」

「そうか…忝く思う」

平伏すアンメスベルク王を立たせて部屋を出る。二人共しっかり寝なければ治るモノも治らないからな。今夜は泊まってけと言われ、経過観察も必要の為了承した。

「二人きりで寝るのも久々だな」

 裸のミーネが抱き着きながら呟く。

「実は甘えん坊だったのな」

裸の俺は耳元に囁いて抱き返す。他人の家なのでエッチはしないが、互いの体温を感じながらチュッチュして寝た。

翌朝は、食事前から経過観察。何人もの神官が王の命で子供部屋へと集められた。

「よしよし。問題無し。流石ミーネだ」

「当たり前だ。首を切っても生やせるのだぞ?」

「き、奇跡だ」「魔力の滞りが無くなっている」「しっかり出ている。何故治ったのか」

奇跡じゃ無いし、治療したから治ったんだ。神官達は施術したのが龍とは知らない。治った理由が分からなくても仕方が無いと言えよう。

「アンメスベルク王、俺達は干渉されない限り干渉しない。龍の姿で近くを飛び回る事も無いだろう。それと、知らん龍に殴り掛かるのは絶対に止した方が良い」

そう言って部屋を出る。神官達が何やら騒いでいるがスルーで言いや。

「早く帰って飯にしよう」

「妹が妬いていなければ良いがな、ふふっ」

二人で島に《転移》した。

「お帰りなさいませ。朝食はお済みですか?」

《転移》して、目の前にテイカ。《転移》座標を感知しているのか?謎過ぎる。まだ食べてない事を伝え、食堂で朝食にあり付いた。

朝の仕事に出ているリームは既に島には居らず、ミーネも女王の仕事に行った。カラクレナイは子供達のお世話をする良い子のお姉ちゃんで、リュネは後でと聞き分けが良い。

「カーケルー、かまーってー」

で、残ったネーヴェが構ってちゃんになった。普段はノースバーやウラシュ島の子達と遊び呆けてる癖に、何とも珍しい事だ。





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