支援魔術師の俺、美女だらけの仲間と世界を救う

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第4章「三人の絆──ゴブリンの群れの真実」

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ベヒモス討伐から一週間が経った。
蓮、アリシア、リリアの三人は、王都に戻ってからも一緒に行動するようになっていた。
「三人でパーティを組みませんか?」
ある日、アリシアが提案した。
ギルドの食堂で、三人は昼食を取っていた。
「パーティ……」
蓮は驚いた。
「ええ。私たち、相性がいいと思うんです」
アリシアは微笑んだ。
「神谷さんの支援があれば、私の剣技はさらに活かせる。リリアさんの魔法も、威力が増す」
「確かにね」
リリアはスープを飲みながら頷いた。
「あなたの支援魔法は、私が今まで見た中で最高レベルよ」
「でも、俺なんかでいいのか?」
蓮は不安そうに言った。
「俺、まだEランクだし……」
「ランクなんて関係ないわ」
リリアは断言した。
「実力があれば、ランクは後からついてくる」
「リリアの言う通りです。それに……」
アリシアは真剣な目で蓮を見た。
「私は、神谷さんと一緒に戦いたいんです」
「アリシア……」
「私も同じよ」
リリアも頷いた。
「あなたがいれば、私たちはもっと強くなれる」
蓮は二人の顔を見た。
真剣な眼差し。
信頼の証。
「……わかりました。俺で良ければ」
蓮は笑顔で答えた。
「よろしくお願いします」
「こちらこそ」
三人は手を重ねた。
新しいパーティの誕生だった。

その日の午後、三人はギルドの受付に向かった。
「パーティ登録をお願いします」
アリシアが言った。
受付嬢のミラは驚いた表情を浮かべた。
「え、アリシア様が?」
「はい。この三人でパーティを組みます」
「わかりました。パーティ名はどうされますか?」
「パーティ名……」
三人は顔を見合わせた。
「何かいい名前はありますか?」
アリシアが尋ねた。
「うーん……」
蓮は考え込んだ。
「トリニティとかどうですか? 三人だから」
「トリニティ……悪くないわね」
リリアは頷いた。
「じゃあ、それでお願いします」
「かしこまりました。パーティ『トリニティ』、登録完了です」
ミラは登録証を手渡した。

【パーティ登録証】
パーティ名:トリニティ
メンバー:
- 神谷蓮(支援術師・Eランク)
- アリシア(騎士・Bランク)
- リリア(魔術師・Bランク)
登録日:×月×日

「よし、これで正式にパーティだ」
蓮は嬉しそうに笑った。
「じゃあ、早速依頼を受けましょう」
アリシアが掲示板に向かった。

掲示板には、様々な依頼が貼られていた。
「これなんてどうですか?」
アリシアが一枚の依頼書を指差した。

【依頼内容】
北の森でゴブリンの大群が出現
村への襲撃の恐れあり
至急討伐求む
報酬:30シルバー
難易度:C

「ゴブリンの大群……」
蓮は依頼書を読んだ。
「通常、ゴブリンは10匹程度の群れで行動します」
アリシアが説明した。
「でも、この依頼では『大群』となっている。おそらく50匹以上いるはずです」
「50匹……それは多いわね」
リリアは眉をひそめた。
「でも、三人ならいけるはずよ」
「そうですね。受けましょう」
アリシアが依頼書を取った。

翌朝、三人は北の森へと向かった。
「ゴブリンの大群なんて、普通じゃないわね」
リリアが歩きながら言った。
「ゴブリンは基本的に臆病な魔物。大群で行動するのは異常よ」
「何か理由があるんでしょうか?」
蓮が尋ねた。
「おそらく、誰かが統率しているのよ」
「統率……?」
「ゴブリンキングやゴブリンシャーマンのような、知能の高い個体がいる可能性があるわ」
リリアの推測に、アリシアも頷いた。
「確かに。単なるゴブリン退治ではなさそうですね」
「警戒しないと」
三人は慎重に森の奥へと進んでいった。

しばらく進むと、開けた場所に出た。
そこには──
無数のゴブリンが集まっていた。
「うわ……」
蓮は息を呑んだ。
ゴブリンの数は、優に100匹を超えている。
そして、その中央には──
巨大なゴブリンが玉座に座っていた。
体長2メートル以上。
筋骨隆々の体。
そして、知性を感じさせる鋭い目つき。
「ゴブリンロード……!」
アリシアは驚愕した。
「Bランクの魔物……!」
「これは……厄介ね」
リリアも緊張した表情を浮かべた。
「どうします?」
蓮が尋ねた。
「戦うしかありません。このまま放置すれば、村が襲われます」
アリシアは剣を抜いた。
「わかったわ。全力で行くわよ」
リリアも杖を構えた。
「神谷さん、支援をお願いします」
「わかった!」
蓮は深呼吸をした。
「グランド・サポート!」
三人の体が、眩い光に包まれた。
「行きます!」
アリシアが突撃した。

アリシアは凄まじい速さでゴブリンの群れに突っ込んだ。
「はああっ!」
剣を振るうたびに、複数のゴブリンが倒れていく。
「フレイムウォール!」
リリアが炎の壁を生み出し、ゴブリンたちを分断した。
「アイスランス!」
氷の槍が次々とゴブリンを貫く。
「すごい……」
蓮は二人の戦いぶりに見惚れた。
支援強化によって、二人の力は通常の2倍以上。
まるで嵐のように、ゴブリンたちを蹴散らしていく。
「グオオオッ!」
ゴブリンロードが立ち上がった。
巨大な斧を振り上げ、アリシアに向かって振り下ろす。
「っ!」
アリシアは剣で受け止めたが、衝撃で後退した。
「強い……!」
「援護するわ!」
リリアが魔法を放った。
「サンダーボルト!」
雷がゴブリンロードを直撃する──が、
「グオッ!」
ゴブリンロードは耐えた。
「硬い……!」
「くっ……」
アリシアは再び斬りかかった。
だが、ゴブリンロードは巨大な斧で迎撃する。
剣と斧が激しくぶつかり合う。
「このままじゃ……」
蓮は焦った。
MPはまだ残っている。
もっと何かできることがあるはずだ。
「そうだ……」
蓮は新しいスキルを思い出した。
バーサーク・ブースト。
攻撃力と速度を2倍にするが、防御力が半減する諸刃の剣。
だが、今のアリシアには支援強化がかかっている。
防御力が半減しても、まだ十分に戦える。
「アリシア!」
蓮は叫んだ。
「バーサーク・ブースト!」
アリシアの体が赤い光に包まれた。
「この力……!」
アリシアの目が鋭く光った。
体中に、さらなる力が漲る。
「はあああっ!」
アリシアは一気に踏み込んだ。
その速さは、もはや目で追えないほど。
一瞬で、ゴブリンロードの懐に入り込んだ。
「はっ!」
剣がゴブリンロードの首を刎ねた。
「グ……オ……」
ゴブリンロードは倒れた。
「やった……!」
リーダーを失ったゴブリンたちは、恐怖に駆られて逃げ出した。
「追わなくていいわ」
リリアが言った。
「リーダーを失えば、ゴブリンたちはバラバラになる。もう脅威じゃないわ」
「そうですね」
アリシアは剣を納めた。

戦いが終わり、三人は一息ついた。
「お疲れ様です」
蓮が二人に水筒を渡した。
「ありがとう」
アリシアは水を飲んだ。
「神谷さんの支援、本当にすごいです」
「そうね。私の魔法も、通常の2倍以上の威力が出たわ」
リリアも頷いた。
「あなたがいれば、私たちはどんな敵にも勝てる気がするわ」
「そんな……俺は支援しただけで……」
「謙遜しないで」
アリシアは蓮の肩に手を置いた。
「あなたは私たちの要です。あなたがいなければ、私たちはここまで戦えなかった」
「アリシア……」
「これからも、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
蓮は笑顔で答えた。

だが、その時──
ゴブリンロードの死体から、黒い煙が立ち上った。
「何……?」
三人は警戒した。
黒い煙は渦を巻き、やがて人型を形成した。
黒いローブを纏った、人影。
「誰!?」
アリシアは剣を抜いた。
「クク……まさか、ゴブリンロードが倒されるとはな」
低い声が響いた。
「お前ら、なかなかやるじゃないか」
「あなたは……」
リリアは眉をひそめた。
「この魔力……人間じゃない……」
「正解だ。俺は魔王軍第七師団長、ダークメイジ・ゼロス」
黒いローブの男は笑った。
「魔王軍……!」
アリシアは驚愕した。
「このゴブリンの群れ、お前が……」
「ああ。俺が操っていたのさ」
ゼロスは冷笑した。
「この辺りの村々を襲わせ、恐怖を植え付ける。それが俺の任務だった」
「何のために……!」
「決まっている。魔王様の復活のためだ」
ゼロスは腕を広げた。
「人々の恐怖と絶望が、魔王様の力となる。そして──」
ゼロスは三人を見据えた。
「お前らのような強い奴らを倒すことも、魔王様の糧となる」
「させません!」
アリシアが斬りかかった。
だが──
ゼロスの姿が煙のように消えた。
「残念だったな」
ゼロスの声が、四方から響いた。
「今日のところは引いてやる。だが──」
「次に会う時は、お前らを殺す」
黒い煙が完全に消え、ゼロスの姿は消えた。

「魔王軍……」
蓮は呟いた。
「ついに、出てきたか……」
アリシアは険しい表情を浮かべた。
「これは、予想以上に深刻な事態ね」
リリアも同意した。
「このことは、すぐにギルドに報告しないと」
「ええ」
三人は急いで王都へと戻った。

ギルドに戻ると、バルトが待っていた。
「おお、無事だったか」
「ギルド長、大変なことが……」
アリシアは息を切らしながら報告した。
「魔王軍の幹部が現れました」
「何だと!?」
バルトは驚愕した。
三人は、ゼロスとの遭遇について詳しく説明した。
「……そうか。魔王軍が動き始めたか」
バルトは深刻な表情を浮かべた。
「これは、王国全体の問題だ。すぐに騎士団と連携を取る」
「私も、騎士団に報告します」
アリシアは言った。
「頼む」
バルトは頷いた。
「神谷、リリア。お前たちも油断するな」
「はい」
二人は頷いた。

その夜、蓮は宿の部屋で考え込んでいた。
「魔王軍……か」
元の世界で読んだライトノベルやアニメでは、魔王軍は物語の敵役だった。
だが、この世界では現実に存在する。
「これから、もっと危険な戦いになるんだろうな……」
蓮は拳を握りしめた。
「でも、俺にはアリシアとリリアがいる」
二人の顔を思い浮かべる。
強く、優しく、信頼できる仲間。
「俺が二人を支えて、一緒に戦っていく」
蓮は決意を新たにした。
窓の外には、星が輝いていた。
「これから、どんな困難が待っているんだろう……」
不安と期待が入り混じる。
だが──
「大丈夫。俺たちなら、きっと乗り越えられる」
蓮は笑顔で呟いた。
パーティ『トリニティ』の冒険は、ここから本格的に始まる。
魔王軍との戦い。
仲間との絆。
そして──
「これから、俺はもっと強くなる」
蓮は空を見上げた。
満月が、静かに輝いていた。

翌朝、三人は再びギルドに集まった。
「おはよう」
「おはようございます」
「今日はどうする?」
リリアが尋ねた。
「少し休憩しませんか?」
アリシアが提案した。
「昨日は激戦でしたし」
「そうね」
「じゃあ、街を散策でもしましょうか」
蓮が言った。
「いいわね」
三人は街へと繰り出した。
市場を見て回り、美味しい食事を楽しみ、笑い合った。
「こういう時間も大切ですね」
アリシアは微笑んだ。
「そうね。たまには息抜きも必要よ」
リリアも頷いた。
「俺、こういう時間が好きだな」
蓮は笑顔で言った。
「みんなと一緒にいると、楽しい」
「私も」
「私もよ」
三人は笑い合った。
パーティとしてだけでなく、友人としても絆を深めていく。
これが、トリニティの日常だった。
だが、彼らの前には、まだ多くの試練が待ち受けている。
魔王軍との戦い。
新たな仲間との出会い。
そして──揺れ動く想い。
物語は、まだ始まったばかりだった。
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