大好きだった旦那様に離縁され家を追い出されましたが、騎士団長様に拾われ溺愛されました

Karamimi

文字の大きさ
50 / 61
第2章

第18話:グレイ様に迷惑を掛ける訳には行きません

しおりを挟む
グレイ様が家に帰ってこなくなってから早10日。大好きなグレイ様に会えない寂しさからか、ここ数日、あまり食欲がない。さらに最近、湿疹ができ始めた。特に痒みなどもないから、様子を見ている。きっと食欲がないせいで、免疫力が下がり湿疹ができたのだろう。

そう思って、一応保湿クリームを塗って対応している。ただ、やはりあまり顔色が良くないのか、私を見たミミリィさんが

「スカーレットさん、顔色があまり良くないけれど、大丈夫?」

そう言って心配してくれた。

「ええ、大丈夫よ。やっぱり1人だとあまり食欲が出なくて…」

「そうよね、私もスティーブンがここ最近ずっと帰ってこないから心配で。でも、夕方いつも様子を見に来てくれるの。ほんの少しだけれど、スティーブンの顔を見ると、元気になれるのよね」

そうか…副騎士団長様は、ミミリィさんに会いに家に帰っているのね。でもグレイ様は…

「スカーレットさん、やっぱり顔色が悪いわ。体調がすぐれないのではなくって?」

そう言うと、私のおでこを触ったミミリィさん。

「熱があるじゃない!とにかく早く横になって」

そう言うと、ベッドに寝かせてくれた。なんだか体がだるいと思っていたら、熱があったのね。ここ5年くらい、熱何て出したことがなかったのに…

さらに氷枕を準備してくれた。

「野菜スープとミルク粥を作っておいたから、また食べてね。それじゃあ、また明日様子を見に来るわ」

「何から何までありがとう。ミミリィさん」

ミミリィさんにお礼を言い、そのまま眠る事にした。きっと寝てればよくなるだろう。そう思っていたのだが…

次に目を覚ました時には、物凄く体が熱くて、頭も痛い。さらにところどころ、湿疹が緑色に変化している。これは一体何なの?とにかく、喉が渇いて仕方がない。フラフラと台所まで向かおうと歩くが、思う様に足が動かず、もつれて転んでしまった。どうしよう…頭がクラクラする…グレイ様、助けて…て、私は何を考えているのかしら?

私は騎士団長でもあるグレイ様の妻だ。グレイ様が今必死に働いている時に、体調が悪いくらいで迷惑なんて掛けられない。とにかく、水を飲んで寝ていれば治るだろう。そんな思いから、もう一度立ち上がろうとするが、全く体が動かない。

その時だった。

コンコン
「スカーレット、パンを持ってきたぞ。開けてくれ」

この声は…ベスさんだ。でも、体が動かない。それに声も出ない。

「スカーレット?いないのか?」

ガチャ
ドアが開く音が聞こえた。そうだわ、ミミリィさんが帰った後、鍵を閉め忘れていたんだ。

「ベ…スさ…ん。ここで…す」

必死に声を振り絞る。すると


「スカーレット、どうしたんだ?大丈夫か?お前、この湿疹。大変だ!すぐに病院に行こう!」

私を背負い、走り出したベスさん。

「スカーレット、もうすぐだから頑張れ」

そう声を掛けながら、病院に連れて行ってくれた。そして病院で受付を済ませた結果、そのまま緊急治療室へと送られる事になった。

「スカーレット、とにかくすぐにお前の旦那に伝えるから、待っていろ」

そう言って、走って病院から出て行こうとするベスさんの腕を何とか掴み

「ベス…さん。私の事は…どうか…夫には黙っていてください…今…夫は物凄く…忙しいので…迷惑を掛けたくは…ないので」

そう伝えた。もし私が病院で緊急治療を受ける事を知ったら、きっとグレイ様は心配して病院に駆けつけるだろう。とにかく、グレイ様の仕事の邪魔をしたくはないのだ。

「何だよそれ…妻より大切な事なんてあるのかよ!でもスカーレットがそう言うなら、分かったよ。とにかくもうしゃべらない方がいい」

なぜか涙目のベスさん。私がうまく話せないうえに、体中に湿疹が出来ているから心配しているのかしら?よく見ると、全身緑色の湿疹になっている。さらに、一部白っぽくなっている。こんな湿疹、初めて見た。もしかして、かなり危険な病気なんじゃあ…

そんな事を考えたまま、意識を手放してしまったのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私を虐げた人には絶望を ~貧乏令嬢は悪魔と呼ばれる侯爵様と契約結婚する~

香木陽灯
恋愛
 「あなた達の絶望を侯爵様に捧げる契約なの。だから……悪く思わないでね?」   貧乏な子爵家に生まれたカレン・リドリーは、家族から虐げられ、使用人のように働かされていた。   カレンはリドリー家から脱出して平民として生きるため、就職先を探し始めるが、令嬢である彼女の就職活動は難航してしまう。   ある時、不思議な少年ティルからモルザン侯爵家で働くようにスカウトされ、モルザン家に連れていかれるが……  「変わった人間だな。悪魔を前にして驚きもしないとは」   クラウス・モルザンは「悪魔の侯爵」と呼ばれていたが、本当に悪魔だったのだ。   負の感情を糧として生きているクラウスは、社交界での負の感情を摂取するために優秀な侯爵を演じていた。   カレンと契約結婚することになったクラウスは、彼女の家族に目をつける。   そしてクラウスはカレンの家族を絶望させて糧とするため、動き出すのだった。  「お前を虐げていた者たちに絶望を」  ※念のためのR-15です  ※他サイトでも掲載中

突然決められた婚約者は人気者だそうです。押し付けられたに違いないので断ってもらおうと思います。

橘ハルシ
恋愛
 ごくごく普通の伯爵令嬢リーディアに、突然、降って湧いた婚約話。相手は、騎士団長の叔父の部下。侍女に聞くと、どうやら社交界で超人気の男性らしい。こんな釣り合わない相手、絶対に叔父が権力を使って、無理強いしたに違いない!  リーディアは相手に遠慮なく断ってくれるよう頼みに騎士団へ乗り込むが、両親も叔父も相手のことを教えてくれなかったため、全く知らない相手を一人で探す羽目になる。  怪しい変装をして、騎士団内をうろついていたリーディアは一人の青年と出会い、そのまま一緒に婚約者候補を探すことに。  しかしその青年といるうちに、リーディアは彼に好意を抱いてしまう。 全21話(本編20話+番外編1話)です。

【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました

八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます 修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。 その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。 彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。 ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。 一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。 必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。 なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ── そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。 これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。 ※小説家になろうが先行公開です

王太子妃は離婚したい

凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。 だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。 ※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。 綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。 これまで応援いただき、本当にありがとうございました。 レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。 https://www.regina-books.com/extra/login

婚約破棄されたけれど、どうぞ勝手に没落してくださいませ。私は辺境で第二の人生を満喫しますわ

鍛高譚
恋愛
「白い結婚でいい。 平凡で、静かな生活が送れれば――それだけで幸せでしたのに。」 婚約破棄され、行き場を失った伯爵令嬢アナスタシア。 彼女を救ったのは“冷徹”と噂される公爵・ルキウスだった。 二人の結婚は、互いに干渉しない 『白い結婚』――ただの契約のはずだった。 ……はずなのに。 邸内で起きる不可解な襲撃。 操られた侍女が放つ言葉。 浮かび上がる“白の一族”の血――そしてアナスタシアの身体に眠る 浄化の魔力。 「白の娘よ。いずれ迎えに行く」 影の王から届いた脅迫状が、運命の刻を告げる。 守るために剣を握る公爵。 守られるだけで終わらせないと誓う令嬢。 契約から始まったはずの二人の関係は、 いつしか互いに手放せない 真実の愛 へと変わってゆく。 「君を奪わせはしない」 「わたくしも……あなたを守りたいのです」 これは―― 白い結婚から始まり、影の王を巡る大いなる戦いへ踏み出す、 覚醒令嬢と冷徹公爵の“運命の恋と陰謀”の物語。 ---

身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】 妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。

忘れられた幼な妻は泣くことを止めました

帆々
恋愛
アリスは十五歳。王国で高家と呼ばれるう高貴な家の姫だった。しかし、家は貧しく日々の暮らしにも困窮していた。 そんな時、アリスの父に非常に有利な融資をする人物が現れた。その代理人のフーは巧みに父を騙して、莫大な借金を負わせてしまう。 もちろん返済する目処もない。 「アリス姫と我が主人との婚姻で借財を帳消しにしましょう」 フーの言葉に父は頷いた。アリスもそれを責められなかった。家を守るのは父の責務だと信じたから。 嫁いだドリトルン家は悪徳金貸しとして有名で、アリスは邸の厳しいルールに従うことになる。フーは彼女を監視し自由を許さない。そんな中、夫の愛人が邸に迎え入れることを知る。彼女は庭の隅の離れ住まいを強いられているのに。アリスは嘆き悲しむが、フーに強く諌められてうなだれて受け入れた。 「ご実家への援助はご心配なく。ここでの悪くないお暮らしも保証しましょう」 そういう経緯を仲良しのはとこに打ち明けた。晩餐に招かれ、久しぶりに心の落ち着く時間を過ごした。その席にははとこ夫妻の友人のロエルもいて、彼女に彼の掘った珍しい鉱石を見せてくれた。しかし迎えに現れたフーが、和やかな夜をぶち壊してしまう。彼女を庇うはとこを咎め、フーの無礼を責めたロエルにまで痛烈な侮蔑を吐き捨てた。 厳しい婚家のルールに縛られ、アリスは外出もままならない。 それから五年の月日が流れ、ひょんなことからロエルに再会することになった。金髪の端正な紳士の彼は、彼女に問いかけた。 「お幸せですか?」 アリスはそれに答えられずにそのまま別れた。しかし、その言葉が彼の優しかった印象と共に尾を引いて、彼女の中に残っていく_______。 世間知らずの高貴な姫とやや強引な公爵家の子息のじれじれなラブストーリーです。 古風な恋愛物語をお好きな方にお読みいただけますと幸いです。 ハッピーエンドを心がけております。読後感のいい物語を努めます。 ※小説家になろう様にも投稿させていただいております。

婚約者に捨てられた私ですが、なぜか宰相様の膝の上が定位置になっています 

さら
恋愛
 王太子との婚約を一方的に破棄され、社交界で居場所を失った令嬢エリナ。絶望の淵に沈む彼女の前に現れたのは、冷徹と名高い宰相だった。  「君の居場所は、ここだ」  そう言って彼は、ためらいもなくエリナを自らの膝の上に抱き上げる。  それ以来、エリナの定位置はなぜか宰相様の膝の上に固定されてしまう。  周囲からの嘲笑や陰口、そして第一王子派の陰謀が二人を取り巻くが、宰相は一切怯むことなく、堂々とエリナを膝に抱いたまま権力の中枢に立ち続ける。  「君がいる限り、私は負けぬ」  その揺るぎない言葉に支えられ、エリナは少しずつ自信を取り戻し、やがて「宰相の妻」としての誇りを胸に刻んでいく。  舞踏会での公然の宣言、王妃の承認、王宮評議会での糾弾――数々の試練を経ても、二人の絆は揺らがない。むしろ宰相は、すべての人々の前で「彼女こそ我が誇り」と高らかに示し、エリナ自身もまた「膝の上にいることこそ愛の証」と誇らしく胸を張るようになっていく。  そしてついに、宰相は人々の前で正式に求婚を告げる。  「エリナ。これから先、どんな嵐が来ようとも――君の定位置は私の膝の上だ」

処理中です...