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第46話:ブラッド様の気持ち
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「ブラッド様、奥にはもっと美しいものがあるのですよ」
ブラッド様の手を引き、中庭の奥へと進んでいく。
「もしかして、この木の事かい?本当に綺麗だね。ただ、人が多いね」
「はい、この木ですわ。ブラッド様、知っていますか?この木にだけ雪の結晶に見立てた、白い羽がちりばめられているのです。その羽が風に揺られて落ちてくることがあるのですが、その羽を掴んだ人は、一生愛する人と一緒にいられるという言い伝えがあるのです。
だからこうやって、沢山の人たちが集まっているのですよ」
「そんな言い伝えがあるのだね。それでアントアーネは、掴めたのかい?」
「生憎私はまだ、掴めていませんわ…」
一生愛する人と一緒にいられるだなんて、私には到底叶えられない願いだ。だってブラッド様はもうすぐ、リューズ王国に帰ってしまうのだから…
その時だった。
急に風が吹いたかと思うと、パラパラと白い羽が風に乗って落ちてきたのだ。皆の歓声とともに、必死に羽を掴もうとする人たちでごった返す。
私には無縁だから…そう思っていると、なんと私の頭の上に、羽がのっかったのだ。
「アントアーネの頭の上に、羽が落ちて来たよ。きっと君は、一生愛する人と一緒にいられるはずだ。はい、アントアーネ」
そう言うと、私に白い羽を渡してくれたブラッド様。
「この羽は、ブラッド様に差し上げますわ。私には、必要のない物ですので…」
そう伝えると、白い羽をブラッド様の手に乗せた。そんな私を見て、少し困った顔をしたブラッド様が、急に私の手を引いて歩き出したのだ。
「ブラッド様、どうされたのですか?」
「ここは人が多いから、2人でゆっくり話が出来るところに行こうか」
2人でゆっくり話せるところ?急にどうしたのかしら?疑問に思いながらも、ブラッド様についていく。そして人気がなくなったところで、ベンチに腰を下ろした。
「アントアーネ、見て、月がとても綺麗だよ。覚えているかい?子供の頃、君が俺のベッドにこっそり入って来て、2人で一緒に月を見た事を」
「ええ、覚えておりますわ。本当に美しい満月の日でしたね。真ん丸のお月様があまりにも綺麗で、つい見とれてしまいましたわ」
「アントアーネは、ずっと月を見ていたものね…でも俺は、ずっとそんなアントアーネを見ていたんだ。あの時、君があまりにも可愛くて、月に連れ去られるのではないかと心配したのだよ。
だから俺は、月にお願いしたんだ。どうかアントアーネを、連れて行かないで下さいってね」
「まあ、ブラッド様ったら」
「アントアーネ、俺はあの頃から、ずっと君の事が好きだった。今でも君の事が大好きだ。貴族学院卒業後は、一緒にリューズ王国に来てくれ。ずっと君と一緒にいたい」
えっ…
今なんて言った?私の事が大好きだと言ったの?うそ…優秀で優しくて、こんなにも魅力的な人が、皆から嫌われている私を好きですって?
ああ…そうか、私の事を友人として好きという事ね。
「ブラッド様、お気遣いありがとうございます。私の事を友人として、大切に思って下さっているのですね」
「君は何を言っているのだい?俺はアントアーネの事を、1人の女性として愛しているのだよ。俺は君と出会った時から、ずっと君の事を異性として好きだった。一度は諦めようと思ったよ。君に愛する婚約者が出来たと聞いてね。
でも、そいつはクズで、アントアーネを傷つけた。ボロボロに傷つき、やせ細り、笑顔を失った君を見て誓ったんだ。もう二度と、アントアーネを傷つけさせない。俺の手で、アントアーネの幸せにしてみせると。
アントアーネだって、俺の事を好いていてくれているのだろう?さっきラドル殿に、話していたじゃないか。それとも、あの言葉は嘘だったのかい?」
なんと!あの時の会話を、聞かれていただなんて。
ブラッド様の手を引き、中庭の奥へと進んでいく。
「もしかして、この木の事かい?本当に綺麗だね。ただ、人が多いね」
「はい、この木ですわ。ブラッド様、知っていますか?この木にだけ雪の結晶に見立てた、白い羽がちりばめられているのです。その羽が風に揺られて落ちてくることがあるのですが、その羽を掴んだ人は、一生愛する人と一緒にいられるという言い伝えがあるのです。
だからこうやって、沢山の人たちが集まっているのですよ」
「そんな言い伝えがあるのだね。それでアントアーネは、掴めたのかい?」
「生憎私はまだ、掴めていませんわ…」
一生愛する人と一緒にいられるだなんて、私には到底叶えられない願いだ。だってブラッド様はもうすぐ、リューズ王国に帰ってしまうのだから…
その時だった。
急に風が吹いたかと思うと、パラパラと白い羽が風に乗って落ちてきたのだ。皆の歓声とともに、必死に羽を掴もうとする人たちでごった返す。
私には無縁だから…そう思っていると、なんと私の頭の上に、羽がのっかったのだ。
「アントアーネの頭の上に、羽が落ちて来たよ。きっと君は、一生愛する人と一緒にいられるはずだ。はい、アントアーネ」
そう言うと、私に白い羽を渡してくれたブラッド様。
「この羽は、ブラッド様に差し上げますわ。私には、必要のない物ですので…」
そう伝えると、白い羽をブラッド様の手に乗せた。そんな私を見て、少し困った顔をしたブラッド様が、急に私の手を引いて歩き出したのだ。
「ブラッド様、どうされたのですか?」
「ここは人が多いから、2人でゆっくり話が出来るところに行こうか」
2人でゆっくり話せるところ?急にどうしたのかしら?疑問に思いながらも、ブラッド様についていく。そして人気がなくなったところで、ベンチに腰を下ろした。
「アントアーネ、見て、月がとても綺麗だよ。覚えているかい?子供の頃、君が俺のベッドにこっそり入って来て、2人で一緒に月を見た事を」
「ええ、覚えておりますわ。本当に美しい満月の日でしたね。真ん丸のお月様があまりにも綺麗で、つい見とれてしまいましたわ」
「アントアーネは、ずっと月を見ていたものね…でも俺は、ずっとそんなアントアーネを見ていたんだ。あの時、君があまりにも可愛くて、月に連れ去られるのではないかと心配したのだよ。
だから俺は、月にお願いしたんだ。どうかアントアーネを、連れて行かないで下さいってね」
「まあ、ブラッド様ったら」
「アントアーネ、俺はあの頃から、ずっと君の事が好きだった。今でも君の事が大好きだ。貴族学院卒業後は、一緒にリューズ王国に来てくれ。ずっと君と一緒にいたい」
えっ…
今なんて言った?私の事が大好きだと言ったの?うそ…優秀で優しくて、こんなにも魅力的な人が、皆から嫌われている私を好きですって?
ああ…そうか、私の事を友人として好きという事ね。
「ブラッド様、お気遣いありがとうございます。私の事を友人として、大切に思って下さっているのですね」
「君は何を言っているのだい?俺はアントアーネの事を、1人の女性として愛しているのだよ。俺は君と出会った時から、ずっと君の事を異性として好きだった。一度は諦めようと思ったよ。君に愛する婚約者が出来たと聞いてね。
でも、そいつはクズで、アントアーネを傷つけた。ボロボロに傷つき、やせ細り、笑顔を失った君を見て誓ったんだ。もう二度と、アントアーネを傷つけさせない。俺の手で、アントアーネの幸せにしてみせると。
アントアーネだって、俺の事を好いていてくれているのだろう?さっきラドル殿に、話していたじゃないか。それとも、あの言葉は嘘だったのかい?」
なんと!あの時の会話を、聞かれていただなんて。
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