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第9章 推理編
黒都脱出?
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<ウィル視点>
「ウィルミネア様、今すぐ黒都を出てキュベリッツに向かってください!」
「……」
黒都カーンゴルムの宿の一室。
私たちが滞在しているその部屋に駆け込んできたのは、陛下の侍従。
一昨日、父……陛下にお会いした時も、その場に同席していた側近のひとりだ。
そんな陛下の側近が顔色を変えて、この宿に?
明後日には、また黒晶宮に足を運ぶ予定になっているというのに?
「そんなに慌てて、何があったんだ?」
私の疑問を代弁するのはヴァルター。
黒都滞在中も、ずっと護衛を続けてくれている。
「それが……」
「「「……」」」
やっぱり、ただ事じゃない。
嫌な予感がする。
いったい、何が?
「早朝から街が騒がしいことと関係あるんだよな」
ヴァルターが口にしたように、カーンゴルムの街には多くの兵士が溢れている。
その雰囲気から何かが起こったのだと推測していたけれど、まさか、私たちに関係あることなの?
「……崩御されました」
「えっ?」
崩御?
「陛下が崩御されました」
「……」
「「……」」
「アイスタージウスの謀反で陛下が……」
そんな……。
嘘だ……。
「おい、陛下が第一王子の手にかかったってことか?」
「……無念です」
嘘だ!
信じられない!!
一昨日会ったばかりなのに。
私にはいないと思っていた父に、やっと会えたのに……。
「ウィル様!?」
「お嬢!?」
カロリナが私の手を握ってくれる。
ヴァルターが気遣ってくれる。
「……」
「「……」」
そう。
私には2人がいるんだ。
だから。
悲しむのは後でいい。
今は状況の確認が大切。
話を聞かないと。
「……事実なのですね」
「間違いありません」
「そうですか」
信じたくない。
直接耳にしても、すぐには信じられない。
けれど、これが覆しようのない事実なら、私は……。
でも、どうして?
「私たちが今すぐ黒都を出る必要があるのはなぜでしょう?」
「このまま黒都滞在を続けると、アイスタージウスの手がウィルミネア様に伸びるかもしれません」
「あの王子がお嬢を捕まえに来るってことかよ?」
「可能性は低くないかと」
「お嬢のことは陛下と僅かな側近しか知らないはずだろ。どうして王子が?」
一昨日の謁見は正式なものではなく、秘密裏に行われたもの。
私の存在はまだ秘密にしておいた方が良いということで、王宮内の特別室で行われたのだ。
それなのに、第一王子が私のことを知っている?
「相手はあの狡猾なアイスタージウスです。ウィルミネア様の情報を入手する危険性も否定できませんので」
「……」
「やつに知られるとお嬢が捕まり、その後は……最悪の事態が待ってるってことだな」
「……はい」
父である陛下を手にかけただけでなく、私まで。
「ですので、今すぐ黒都を出てキュベリッツに向かってください」
「事情は理解した。が、通りにはこんだけ兵が溢れてんだぞ。無事に外に出れるのか? そもそも城門は開いているのか?」
「城門は閉鎖されているでしょう」
それなら、どうやって外に出るの?
「ウィルミネア様、今すぐ黒都を出てキュベリッツに向かってください!」
「……」
黒都カーンゴルムの宿の一室。
私たちが滞在しているその部屋に駆け込んできたのは、陛下の侍従。
一昨日、父……陛下にお会いした時も、その場に同席していた側近のひとりだ。
そんな陛下の側近が顔色を変えて、この宿に?
明後日には、また黒晶宮に足を運ぶ予定になっているというのに?
「そんなに慌てて、何があったんだ?」
私の疑問を代弁するのはヴァルター。
黒都滞在中も、ずっと護衛を続けてくれている。
「それが……」
「「「……」」」
やっぱり、ただ事じゃない。
嫌な予感がする。
いったい、何が?
「早朝から街が騒がしいことと関係あるんだよな」
ヴァルターが口にしたように、カーンゴルムの街には多くの兵士が溢れている。
その雰囲気から何かが起こったのだと推測していたけれど、まさか、私たちに関係あることなの?
「……崩御されました」
「えっ?」
崩御?
「陛下が崩御されました」
「……」
「「……」」
「アイスタージウスの謀反で陛下が……」
そんな……。
嘘だ……。
「おい、陛下が第一王子の手にかかったってことか?」
「……無念です」
嘘だ!
信じられない!!
一昨日会ったばかりなのに。
私にはいないと思っていた父に、やっと会えたのに……。
「ウィル様!?」
「お嬢!?」
カロリナが私の手を握ってくれる。
ヴァルターが気遣ってくれる。
「……」
「「……」」
そう。
私には2人がいるんだ。
だから。
悲しむのは後でいい。
今は状況の確認が大切。
話を聞かないと。
「……事実なのですね」
「間違いありません」
「そうですか」
信じたくない。
直接耳にしても、すぐには信じられない。
けれど、これが覆しようのない事実なら、私は……。
でも、どうして?
「私たちが今すぐ黒都を出る必要があるのはなぜでしょう?」
「このまま黒都滞在を続けると、アイスタージウスの手がウィルミネア様に伸びるかもしれません」
「あの王子がお嬢を捕まえに来るってことかよ?」
「可能性は低くないかと」
「お嬢のことは陛下と僅かな側近しか知らないはずだろ。どうして王子が?」
一昨日の謁見は正式なものではなく、秘密裏に行われたもの。
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それなのに、第一王子が私のことを知っている?
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「……」
「やつに知られるとお嬢が捕まり、その後は……最悪の事態が待ってるってことだな」
「……はい」
父である陛下を手にかけただけでなく、私まで。
「ですので、今すぐ黒都を出てキュベリッツに向かってください」
「事情は理解した。が、通りにはこんだけ兵が溢れてんだぞ。無事に外に出れるのか? そもそも城門は開いているのか?」
「城門は閉鎖されているでしょう」
それなら、どうやって外に出るの?
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