15 / 100
第15話 村の仲間として
しおりを挟む
村を救った奇跡の一夜が明け、俺たちの日常は大きく変わった。
朝、教会の扉を開けると、そこには村人たちがずらりと列をなしていた。手には、籠いっぱいの野菜や果物、焼きたてのパン、燻製肉、新鮮なミルクなど、様々なものを持っている。
「聖女様! リアム様! おはようございます!」
俺たちの姿を認めるやいなや、彼らは満面の笑みで挨拶をしてきた。その目には、もう以前のような恐怖や警戒の色はない。ただ純粋な尊敬と親愛の情が浮かんでいる。
「これは、昨夜のお礼です! うちで採れた一番の野菜ですぜ!」
「こっちはうちの鶏が産んだ卵だよ。栄養満点さ!」
「リアム様も、どうぞお受け取りください。あなたがいなければ、聖女様もお力を発揮できなかったんでしょう?」
彼らは口々にそう言うと、持ってきたものを教会の前に置いていく。あっという間に、俺たちの家の前は、ちょっとした市場のような賑わいになった。
セレスティアは、その光景をただ呆然と見つめていた。村人から、こんなにも温かい善意を一度に向けられたことなど、生まれて初めてだったからだ。その青い瞳はみるみるうちに潤み、また泣き出してしまうのではないかと少し心配になった。
俺はそんな彼女の代わりに、村人たちに礼を言った。
「みんな、ありがとう。だが、こんなにたくさん貰うわけにはいかない」
「いいや、受け取ってください! これは俺たちの気持ちなんです!」
先頭に立っていた農夫が快活に笑う。俺たちが固辞しても、彼らは聞く耳を持たなかった。彼らにとって、これはただのお礼ではない。村を救ってくれた英雄に対する、心からの奉納なのだ。
結局、俺たちはその膨大な量の食料を受け取らざるを得なかった。教会の食料庫は、たちまち満杯になった。これだけあれば、冬を越すのにも困らないだろう。
その日の午後、村長が直々に教会を訪ねてきた。恰幅のいい、人の良さそうな老人だ。彼は俺たちの前に深々と頭を下げた。
「聖女セレスティア様、そしてリアム殿。この度は、我々の村を救っていただき、誠にありがとうございました。このご恩は、村人一同、未来永劫忘れません」
「顔を上げてください、村長さん」
俺がそう促すと、村長はゆっくりと顔を上げた。その表情は、真剣そのものだった。
「お二人に、村人からの総意として、一つお願いがございまして参りました」
「お願い、ですか?」
セレスティアが不思議そうに首を傾げる。
「はい。まことに厚かましいお願いとは承知しておりますが……どうか、これからもこの村に留まり、我々と共に生きてはいただけないでしょうか。お二人を、正式に我々の仲間としてお迎えしたいのです」
それは、俺たちにとって望外の申し出だった。
これまで、俺たちはあくまでよそ者だった。セレスティアに至っては、村から疎まれる厄介者でさえあった。それが今、村の一員として、仲間として迎え入れたいと言われている。
セレスティアは、その言葉の意味を噛みしめるように、じっと村長の顔を見つめていた。仲間。その響きが、彼女の心にどれほど温かく響いたことだろう。
村長は言葉を続ける。
「もちろん、ただでとは申しません。この教会と畑は、正式にお二人の所有物としてお譲りします。税も免除いたしましょう。そして、村のことで何か困り事があれば、村人総出で助太刀することをお約束します」
破格の条件だった。それは、俺たちがただの居候ではなく、この村にとって不可欠な存在なのだと、村全体が認めた証だった。
俺はセレスティアの方を見た。彼女の答えは、聞くまでもなかった。その瞳は、喜びにきらきらと輝いている。
「……はい。喜んで」
セレスティアは、涙をこらえながら、しかしはっきりとした声で答えた。
「わたしも、リアム様も、ここで、皆さんと一緒に生きていきたいです」
その言葉に、村長は顔をしわくちゃにして笑った。
「おお……! そう言っていただけるか! ありがたい、実にありがたい!」
こうして、俺たちは正式に、この辺境の村の住人となった。
村長は、俺たちが村の復興に力を貸してくれるなら、これほど心強いことはない、と言った。この村は痩せた土地と貧しい暮らしに長年苦しんできた。だが、セレスティアの聖なる力と、それを支える俺の存在があれば、この村は生まれ変われるかもしれない。村長は、そう信じているようだった。
「復興、か」
村長が帰った後、俺は生まれ変わった教会の中で一人呟いた。
追放された身で、今さら誰かのために何かをしようなどとは思っていなかった。ただ、セレスティアと二人で、静かに暮らしていければそれでいい。そう思っていた。
だが、村人たちの温かい眼差しや、心からの感謝の言葉に触れて、俺の心境にも変化が生まれていた。
彼らは、俺たちを必要としてくれている。俺の、そしてセレスティアの力を、心から頼りにしてくれている。お荷物だと、寄生虫だと蔑まれた俺にとって、その事実は何よりも価値のあるものに思えた。
ここが、俺の新しい居場所なのだ。だったら、その居場所を、もっと良くするために力を尽くすのも、悪くない。
「リアム様」
考え事をしている俺に、セレスティアが声をかけてきた。その手には、温かいハーブティーが二つ、湯気を立てている。
「村長さん、喜んでいましたね」
「ああ。本当に、いい人たちだな」
俺たちは長椅子に並んで腰掛け、ハーブティーを啜った。優しい香りが、疲れた身体に染み渡る。
「リアム様。わたし、嬉しいんです」
セレスティアが、ぽつりと言った。
「わたしにも、できることがあるんだって、初めて思えました。誰かの役に立てるんだって。……リアム様のおかげです」
彼女は、はにかむように微笑んだ。その笑顔は、どんな報酬よりも俺の心を温かく満たしてくれた。
「俺の方こそ、君のおかげだよ」
俺は素直にそう言った。
「君がいなければ、俺は今頃、どこかで野垂れ死んでた。居場所をくれたのは、君の方だ」
俺たちは、どちらからともなく顔を見合わせて、小さく笑い合った。
俺たちは、互いに互いを必要としていた。一人では無力だった俺たちが、二人でいることで、初めて誰かの役に立つことができた。
これから、この村で何ができるだろう。何をすべきだろう。
俺は、窓の外に広がる痩せた村の景色を見ながら、これからのことに思いを馳せていた。やるべきことは、山積みだ。だが、不思議と心は晴れやかだった。
絶望から始まった俺の新しい人生は、今、確かな目標と、かけがえのない仲間を得て、本格的に動き出そうとしていた。
朝、教会の扉を開けると、そこには村人たちがずらりと列をなしていた。手には、籠いっぱいの野菜や果物、焼きたてのパン、燻製肉、新鮮なミルクなど、様々なものを持っている。
「聖女様! リアム様! おはようございます!」
俺たちの姿を認めるやいなや、彼らは満面の笑みで挨拶をしてきた。その目には、もう以前のような恐怖や警戒の色はない。ただ純粋な尊敬と親愛の情が浮かんでいる。
「これは、昨夜のお礼です! うちで採れた一番の野菜ですぜ!」
「こっちはうちの鶏が産んだ卵だよ。栄養満点さ!」
「リアム様も、どうぞお受け取りください。あなたがいなければ、聖女様もお力を発揮できなかったんでしょう?」
彼らは口々にそう言うと、持ってきたものを教会の前に置いていく。あっという間に、俺たちの家の前は、ちょっとした市場のような賑わいになった。
セレスティアは、その光景をただ呆然と見つめていた。村人から、こんなにも温かい善意を一度に向けられたことなど、生まれて初めてだったからだ。その青い瞳はみるみるうちに潤み、また泣き出してしまうのではないかと少し心配になった。
俺はそんな彼女の代わりに、村人たちに礼を言った。
「みんな、ありがとう。だが、こんなにたくさん貰うわけにはいかない」
「いいや、受け取ってください! これは俺たちの気持ちなんです!」
先頭に立っていた農夫が快活に笑う。俺たちが固辞しても、彼らは聞く耳を持たなかった。彼らにとって、これはただのお礼ではない。村を救ってくれた英雄に対する、心からの奉納なのだ。
結局、俺たちはその膨大な量の食料を受け取らざるを得なかった。教会の食料庫は、たちまち満杯になった。これだけあれば、冬を越すのにも困らないだろう。
その日の午後、村長が直々に教会を訪ねてきた。恰幅のいい、人の良さそうな老人だ。彼は俺たちの前に深々と頭を下げた。
「聖女セレスティア様、そしてリアム殿。この度は、我々の村を救っていただき、誠にありがとうございました。このご恩は、村人一同、未来永劫忘れません」
「顔を上げてください、村長さん」
俺がそう促すと、村長はゆっくりと顔を上げた。その表情は、真剣そのものだった。
「お二人に、村人からの総意として、一つお願いがございまして参りました」
「お願い、ですか?」
セレスティアが不思議そうに首を傾げる。
「はい。まことに厚かましいお願いとは承知しておりますが……どうか、これからもこの村に留まり、我々と共に生きてはいただけないでしょうか。お二人を、正式に我々の仲間としてお迎えしたいのです」
それは、俺たちにとって望外の申し出だった。
これまで、俺たちはあくまでよそ者だった。セレスティアに至っては、村から疎まれる厄介者でさえあった。それが今、村の一員として、仲間として迎え入れたいと言われている。
セレスティアは、その言葉の意味を噛みしめるように、じっと村長の顔を見つめていた。仲間。その響きが、彼女の心にどれほど温かく響いたことだろう。
村長は言葉を続ける。
「もちろん、ただでとは申しません。この教会と畑は、正式にお二人の所有物としてお譲りします。税も免除いたしましょう。そして、村のことで何か困り事があれば、村人総出で助太刀することをお約束します」
破格の条件だった。それは、俺たちがただの居候ではなく、この村にとって不可欠な存在なのだと、村全体が認めた証だった。
俺はセレスティアの方を見た。彼女の答えは、聞くまでもなかった。その瞳は、喜びにきらきらと輝いている。
「……はい。喜んで」
セレスティアは、涙をこらえながら、しかしはっきりとした声で答えた。
「わたしも、リアム様も、ここで、皆さんと一緒に生きていきたいです」
その言葉に、村長は顔をしわくちゃにして笑った。
「おお……! そう言っていただけるか! ありがたい、実にありがたい!」
こうして、俺たちは正式に、この辺境の村の住人となった。
村長は、俺たちが村の復興に力を貸してくれるなら、これほど心強いことはない、と言った。この村は痩せた土地と貧しい暮らしに長年苦しんできた。だが、セレスティアの聖なる力と、それを支える俺の存在があれば、この村は生まれ変われるかもしれない。村長は、そう信じているようだった。
「復興、か」
村長が帰った後、俺は生まれ変わった教会の中で一人呟いた。
追放された身で、今さら誰かのために何かをしようなどとは思っていなかった。ただ、セレスティアと二人で、静かに暮らしていければそれでいい。そう思っていた。
だが、村人たちの温かい眼差しや、心からの感謝の言葉に触れて、俺の心境にも変化が生まれていた。
彼らは、俺たちを必要としてくれている。俺の、そしてセレスティアの力を、心から頼りにしてくれている。お荷物だと、寄生虫だと蔑まれた俺にとって、その事実は何よりも価値のあるものに思えた。
ここが、俺の新しい居場所なのだ。だったら、その居場所を、もっと良くするために力を尽くすのも、悪くない。
「リアム様」
考え事をしている俺に、セレスティアが声をかけてきた。その手には、温かいハーブティーが二つ、湯気を立てている。
「村長さん、喜んでいましたね」
「ああ。本当に、いい人たちだな」
俺たちは長椅子に並んで腰掛け、ハーブティーを啜った。優しい香りが、疲れた身体に染み渡る。
「リアム様。わたし、嬉しいんです」
セレスティアが、ぽつりと言った。
「わたしにも、できることがあるんだって、初めて思えました。誰かの役に立てるんだって。……リアム様のおかげです」
彼女は、はにかむように微笑んだ。その笑顔は、どんな報酬よりも俺の心を温かく満たしてくれた。
「俺の方こそ、君のおかげだよ」
俺は素直にそう言った。
「君がいなければ、俺は今頃、どこかで野垂れ死んでた。居場所をくれたのは、君の方だ」
俺たちは、どちらからともなく顔を見合わせて、小さく笑い合った。
俺たちは、互いに互いを必要としていた。一人では無力だった俺たちが、二人でいることで、初めて誰かの役に立つことができた。
これから、この村で何ができるだろう。何をすべきだろう。
俺は、窓の外に広がる痩せた村の景色を見ながら、これからのことに思いを馳せていた。やるべきことは、山積みだ。だが、不思議と心は晴れやかだった。
絶望から始まった俺の新しい人生は、今、確かな目標と、かけがえのない仲間を得て、本格的に動き出そうとしていた。
140
あなたにおすすめの小説
貴族に無茶苦茶なことを言われたのでやけくそな行動をしたら、戦争賠償として引き抜かれました。
詰んだ
ファンタジー
エルクス王国の魔法剣士で重鎮のキースは、うんざりしていた。
王国とは名ばかりで、元老院の貴族が好き勝手なこと言っている。
そしてついに国力、戦力、人材全てにおいて圧倒的な戦力を持つヴォルクス皇国に、戦争を仕掛けるという暴挙に出た。
勝てるわけのない戦争に、「何とか勝て!」と言われたが、何もできるはずもなく、あっという間に劣勢になった。
日を追うごとに悪くなる戦況に、キースへのあたりがひどくなった。
むしゃくしゃしたキースは、一つの案を思いついた。
その案を実行したことによって、あんなことになるなんて、誰も想像しなかった。
元公務員、辺境ギルドの受付になる 〜『受理』と『却下』スキルで無自覚に無双していたら、伝説の職員と勘違いされて俺の定時退勤が危うい件〜
☆ほしい
ファンタジー
市役所で働く安定志向の公務員、志摩恭平(しまきょうへい)は、ある日突然、勇者召喚に巻き込まれて異世界へ。
しかし、与えられたスキルは『受理』と『却下』という、戦闘には全く役立ちそうにない地味なものだった。
「使えない」と判断された恭平は、国から追放され、流れ着いた辺境の街で冒険者ギルドの受付職員という天職を見つける。
書類仕事と定時退勤。前世と変わらぬ平穏な日々が続くはずだった。
だが、彼のスキルはとんでもない隠れた効果を持っていた。
高難易度依頼の書類に『却下』の判を押せば依頼自体が消滅し、新米冒険者のパーティ登録を『受理』すれば一時的に能力が向上する。
本人は事務処理をしているだけのつもりが、いつしか「彼の受付を通った者は必ず成功する」「彼に睨まれたモンスターは消滅する」という噂が広まっていく。
その結果、静かだった辺境ギルドには腕利きの冒険者が集い始め、恭平の定時退勤は日々脅かされていくのだった。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
姉の陰謀で国を追放された第二王女は、隣国を発展させる聖女となる【完結】
小平ニコ
ファンタジー
幼少期から魔法の才能に溢れ、百年に一度の天才と呼ばれたリーリエル。だが、その才能を妬んだ姉により、無実の罪を着せられ、隣国へと追放されてしまう。
しかしリーリエルはくじけなかった。持ち前の根性と、常識を遥かに超えた魔法能力で、まともな建物すら存在しなかった隣国を、たちまちのうちに強国へと成長させる。
そして、リーリエルは戻って来た。
政治の実権を握り、やりたい放題の振る舞いで国を乱す姉を打ち倒すために……
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
神眼のカードマスター 〜パーティーを追放されてから人生の大逆転が始まった件。今さら戻って来いと言われてももう遅い〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「いいかい? 君と僕じゃ最初から住む世界が違うんだよ。これからは惨めな人生を送って一生後悔しながら過ごすんだね」
Fランク冒険者のアルディンは領主の息子であるザネリにそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
父親から譲り受けた大切なカードも奪われ、アルディンは失意のどん底に。
しばらくは冒険者稼業をやめて田舎でのんびり暮らそうと街を離れることにしたアルディンは、その道中、メイド姉妹が賊に襲われている光景を目撃する。
彼女たちを救い出す最中、突如として【神眼】が覚醒してしまう。
それはこのカード世界における掟すらもぶち壊してしまうほどの才能だった。
無事にメイド姉妹を助けたアルディンは、大きな屋敷で彼女たちと一緒に楽しく暮らすようになる。
【神眼】を使って楽々とカードを集めてまわり、召喚獣の万能スライムとも仲良くなって、やがて天災級ドラゴンを討伐するまでに成長し、アルディンはどんどん強くなっていく。
一方その頃、ザネリのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
ダンジョン攻略も思うようにいかなくなり、ザネリはそこでようやくアルディンの重要さに気づく。
なんとか引き戻したいザネリは、アルディンにパーティーへ戻って来るように頼み込むのだったが……。
これは、かつてFランク冒険者だった青年が、チート能力を駆使してカード無双で成り上がり、やがて神話級改変者〈ルールブレイカー〉と呼ばれるようになるまでの人生逆転譚である。
悪役令嬢扱いで国外追放?なら辺境で自由に生きます
タマ マコト
ファンタジー
王太子の婚約者として正しさを求め続けた侯爵令嬢セラフィナ・アルヴェインは、
妹と王太子の“真実の愛”を妨げた悪役令嬢として国外追放される。
家族にも見捨てられ、たった一人の侍女アイリスと共に辿り着いたのは、
何もなく、誰にも期待されない北方辺境。
そこで彼女は初めて、役割でも評価でもない「自分の人生」を生き直す決意をする。
『ゴミ溜め場の聖女』と蔑まれた浄化師の私、一族に使い潰されかけたので前世の知識で独立します
☆ほしい
ファンタジー
呪いを浄化する『浄化師』の一族に生まれたセレン。
しかし、微弱な魔力しか持たない彼女は『ゴミ溜め場の聖女』と蔑まれ、命を削る危険な呪具の浄化ばかりを押し付けられる日々を送っていた。
ある日、一族の次期当主である兄に、身代わりとして死の呪いがかかった遺物の浄化を強要される。
死を覚悟した瞬間、セレンは前世の記憶を思い出す。――自分が、歴史的な遺物を修復する『文化財修復師』だったことを。
「これは、呪いじゃない。……経年劣化による、素材の悲鳴だ」
化学知識と修復技術。前世のスキルを応用し、奇跡的に生還したセレンは、搾取されるだけの人生に別れを告げる。
これは、ガラクタ同然の呪具に秘められた真の価値を見出す少女が、自らの工房を立ち上げ、やがて国中の誰もが無視できない存在へと成り上がっていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる