19 / 100
第十九話 ドラゴンの逆鱗
しおりを挟む
穏やかな夜が明けた翌日。
その兆候は、突然訪れた。
いつものようにカイザーと庭の手入れをしていると、城全体が、ごく微かに、しかし確かに震えたのだ。地面から伝わる、不快な振動。
「……来たか」
カイザーが、土をいじる手を止め、鋭い目で空を睨んだ。その声には、今まで感じたことのない、冷たい緊張が走っていた。
私も、不安な気持ちで空を見上げる。青空はどこまでも澄み渡り、白い雲が穏やかに流れている。何も変わった様子はない。
だが、カイザーには見えているのだ。私には感知できない、脅威の接近が。
「カイザー様……」
「案ずるなと言ったはずだ。お前はここにいろ」
彼はそう言うと、立ち上がってテラスの方へと歩いていく。私も、彼の言葉に反して、その後を小走りで追いかけた。じっとしていることなど、できなかった。
テラスに出ると、カイザーは欄干に立ち、遥か下方の雲海を睥睨していた。その背中は、いつもの穏やかな竜ではなく、伝説に語られる「終焉の黒竜」そのものの威圧感を放っている。
「結界の、かなり外側から揺さぶりをかけているな。小賢しい真似を」
彼が吐き捨てるように呟く。
その時、私の耳にも、微かに何かの音が聞こえてきた。
それは、大勢の人間の声だった。拡声の魔道具を使っているのだろうか。雲の向こうから、くぐもった声が響いてくる。
「―――よ、聖女アリア! 我らが、救いに来たぞ!」
アルフォンス王子の声だ。間違いない。
「その穢れた竜の手から、必ずやお救いする! だから、希望を捨てるな!」
穢れた竜。
その言葉に、カイザーの肩が、ぴくりと動いた。テラスの空気が、急速に冷え込んでいくのが肌で分かる。
私は、たまらず叫んだ。
「私は、ここにいます! 自分の意思で、ここにいるのです!」
私の声が、魔道具を使っている彼らに届くはずもない。けれど、そう叫ばずにはいられなかった。
カイザーは、私の声を聞いて、一度だけ静かに私を振り返った。その瞳は、嵐の前の海のように、静かだが、恐ろしいほどの怒りを湛えている。
「……アリア。聞こえなかったか。ここにいろ、と」
「で、でも……!」
「俺の邪魔をするな」
ぴしゃりと言い放たれた言葉は、氷のように冷たかった。私は、びくりと体を震わせ、その場に立ち尽くす。
カイザーは、再び雲海へと向き直った。
その間に、下界からの声はさらに大きくなっていた。今度は、アルフォンス王子ではない、別の騎士の声だ。
「聞け、悪竜め! 貴様は、我らが聖女様を誑かした大罪人だ! 聖女様は、その不浄な体で弄ばれ、きっと今頃、涙に暮れておられるに違いない!」
「そうだ! 聖女様を慰み者にするなど、万死に値するぞ!」
下劣な言葉が、次々と投げつけられる。彼らは、自分たちが正義だと信じ込み、ありもしない妄想を、事実であるかのように叫んでいた。
私の体が、怒りで震える。
違う。彼は、そんな人ではない。私を傷つけるどころか、誰よりも大切に、守ってくれているのに。
だが、私以上に、その言葉に激しい反応を示した者がいた。
ゴ、と。
カイザーの喉の奥から、地鳴りのような音が漏れた。
次の瞬間、彼の体から、黒いオーラのようなものが、陽炎のように立ち上る。それは純粋な怒りの魔力だった。空気がビリビリと震え、立っているだけで肌が痛いほどのプレッシャーが、テラス全体を支配する。
「……ほう」
カイザーの声は、もはや静寂そのものだった。だが、その静けさは、噴火直前の火山にも似た、恐ろしいほどの破壊の予兆を孕んでいる。
「慰み者、だと……?」
彼は、ゆっくりと、一言一言を確かめるように、呟いた。
「この俺が……俺の、アリアを……?」
その声が、私の心臓を鷲掴みにする。
俺の、アリア。
彼は、そう言った。
その言葉の意味を考えるよりも早く、カイザーの体が眩い光に包まれた。
光が収まった時、そこに立っていたのは、人型の彼ではなかった。
天を覆い尽くさんばかりの、巨大な黒竜。
漆黒の鱗は、怒りに燃える太陽の光を浴びて、不気味なほど鈍く輝いている。そして、その黄金の瞳は、溶けた金のように燃え盛り、地上の愚かな人間たちを睨みつけていた。
「……身の程を、知れ」
それは、声ではなかった。
天と地を揺るがす、絶対者の意思。
竜は、その巨大な顎をわずかに開く。喉の奥で、世界の全てを焼き尽くすほどの、紅蓮の炎が渦巻くのが見えた。
ブレス。
もしあれを放てば、下で待ち構えている騎士団など、一瞬で塵と化すだろう。
「やめて!」
私は、恐怖を忘れて叫んでいた。
「カイザー、やめてください!」
私の声が聞こえたのか、竜の喉の奥で渦巻いていた炎が、わずかに揺らぐ。燃え盛る黄金の瞳が、ちらりと私を捉えた。
「彼らを殺してしまったら、ダメです! あなたの手が、血で汚れてしまう……!」
私は、カイザーに人殺しになってほしくなかった。たとえ相手が、どれほど愚かで、下劣な言葉を吐いたとしても。
私の悲痛な叫びに、竜は、しばらくの間、動きを止めていた。
喉の奥の炎は、まだ消えてはいない。彼の怒りは、収まってはいない。
だが、彼は、ゆっくりと、その顎を閉じた。
そして、代わりに、天を切り裂くような、凄まじい咆哮を上げたのだ。
それは、ブレスのような破壊力は持たない。だが、その声に込められた圧倒的な魔力と怒りは、音の衝撃波となって、下界へと降り注いでいった。
雲海が、まるで爆撃を受けたかのように激しく波立ち、その下から、騎士たちの絶叫と、馬のいななき、そして何かが砕け散る音が、かすかに響いてきた。
たった一声で、彼らの軍勢は、壊滅的な打撃を受けたのだ。
「……これで、少しは、黙るだろう」
竜の姿から、再び人型に戻ったカイザーが、静かに呟いた。その表情からは、先ほどまでの激しい怒りは消え、いつもの静けさが戻っていた。
だが、私は知っている。
彼の逆鱗に触れる、ということは、どういうことなのか。
それは、私を侮辱すること。
この世界で最も穏やかで、そして最も恐ろしい竜の怒りは、ただ、私という一人の存在にだけ、向けられているのだ。
その事実に、私の体は、恐怖ではなく、どうしようもないほどの、熱い何かで、震えていた。
その兆候は、突然訪れた。
いつものようにカイザーと庭の手入れをしていると、城全体が、ごく微かに、しかし確かに震えたのだ。地面から伝わる、不快な振動。
「……来たか」
カイザーが、土をいじる手を止め、鋭い目で空を睨んだ。その声には、今まで感じたことのない、冷たい緊張が走っていた。
私も、不安な気持ちで空を見上げる。青空はどこまでも澄み渡り、白い雲が穏やかに流れている。何も変わった様子はない。
だが、カイザーには見えているのだ。私には感知できない、脅威の接近が。
「カイザー様……」
「案ずるなと言ったはずだ。お前はここにいろ」
彼はそう言うと、立ち上がってテラスの方へと歩いていく。私も、彼の言葉に反して、その後を小走りで追いかけた。じっとしていることなど、できなかった。
テラスに出ると、カイザーは欄干に立ち、遥か下方の雲海を睥睨していた。その背中は、いつもの穏やかな竜ではなく、伝説に語られる「終焉の黒竜」そのものの威圧感を放っている。
「結界の、かなり外側から揺さぶりをかけているな。小賢しい真似を」
彼が吐き捨てるように呟く。
その時、私の耳にも、微かに何かの音が聞こえてきた。
それは、大勢の人間の声だった。拡声の魔道具を使っているのだろうか。雲の向こうから、くぐもった声が響いてくる。
「―――よ、聖女アリア! 我らが、救いに来たぞ!」
アルフォンス王子の声だ。間違いない。
「その穢れた竜の手から、必ずやお救いする! だから、希望を捨てるな!」
穢れた竜。
その言葉に、カイザーの肩が、ぴくりと動いた。テラスの空気が、急速に冷え込んでいくのが肌で分かる。
私は、たまらず叫んだ。
「私は、ここにいます! 自分の意思で、ここにいるのです!」
私の声が、魔道具を使っている彼らに届くはずもない。けれど、そう叫ばずにはいられなかった。
カイザーは、私の声を聞いて、一度だけ静かに私を振り返った。その瞳は、嵐の前の海のように、静かだが、恐ろしいほどの怒りを湛えている。
「……アリア。聞こえなかったか。ここにいろ、と」
「で、でも……!」
「俺の邪魔をするな」
ぴしゃりと言い放たれた言葉は、氷のように冷たかった。私は、びくりと体を震わせ、その場に立ち尽くす。
カイザーは、再び雲海へと向き直った。
その間に、下界からの声はさらに大きくなっていた。今度は、アルフォンス王子ではない、別の騎士の声だ。
「聞け、悪竜め! 貴様は、我らが聖女様を誑かした大罪人だ! 聖女様は、その不浄な体で弄ばれ、きっと今頃、涙に暮れておられるに違いない!」
「そうだ! 聖女様を慰み者にするなど、万死に値するぞ!」
下劣な言葉が、次々と投げつけられる。彼らは、自分たちが正義だと信じ込み、ありもしない妄想を、事実であるかのように叫んでいた。
私の体が、怒りで震える。
違う。彼は、そんな人ではない。私を傷つけるどころか、誰よりも大切に、守ってくれているのに。
だが、私以上に、その言葉に激しい反応を示した者がいた。
ゴ、と。
カイザーの喉の奥から、地鳴りのような音が漏れた。
次の瞬間、彼の体から、黒いオーラのようなものが、陽炎のように立ち上る。それは純粋な怒りの魔力だった。空気がビリビリと震え、立っているだけで肌が痛いほどのプレッシャーが、テラス全体を支配する。
「……ほう」
カイザーの声は、もはや静寂そのものだった。だが、その静けさは、噴火直前の火山にも似た、恐ろしいほどの破壊の予兆を孕んでいる。
「慰み者、だと……?」
彼は、ゆっくりと、一言一言を確かめるように、呟いた。
「この俺が……俺の、アリアを……?」
その声が、私の心臓を鷲掴みにする。
俺の、アリア。
彼は、そう言った。
その言葉の意味を考えるよりも早く、カイザーの体が眩い光に包まれた。
光が収まった時、そこに立っていたのは、人型の彼ではなかった。
天を覆い尽くさんばかりの、巨大な黒竜。
漆黒の鱗は、怒りに燃える太陽の光を浴びて、不気味なほど鈍く輝いている。そして、その黄金の瞳は、溶けた金のように燃え盛り、地上の愚かな人間たちを睨みつけていた。
「……身の程を、知れ」
それは、声ではなかった。
天と地を揺るがす、絶対者の意思。
竜は、その巨大な顎をわずかに開く。喉の奥で、世界の全てを焼き尽くすほどの、紅蓮の炎が渦巻くのが見えた。
ブレス。
もしあれを放てば、下で待ち構えている騎士団など、一瞬で塵と化すだろう。
「やめて!」
私は、恐怖を忘れて叫んでいた。
「カイザー、やめてください!」
私の声が聞こえたのか、竜の喉の奥で渦巻いていた炎が、わずかに揺らぐ。燃え盛る黄金の瞳が、ちらりと私を捉えた。
「彼らを殺してしまったら、ダメです! あなたの手が、血で汚れてしまう……!」
私は、カイザーに人殺しになってほしくなかった。たとえ相手が、どれほど愚かで、下劣な言葉を吐いたとしても。
私の悲痛な叫びに、竜は、しばらくの間、動きを止めていた。
喉の奥の炎は、まだ消えてはいない。彼の怒りは、収まってはいない。
だが、彼は、ゆっくりと、その顎を閉じた。
そして、代わりに、天を切り裂くような、凄まじい咆哮を上げたのだ。
それは、ブレスのような破壊力は持たない。だが、その声に込められた圧倒的な魔力と怒りは、音の衝撃波となって、下界へと降り注いでいった。
雲海が、まるで爆撃を受けたかのように激しく波立ち、その下から、騎士たちの絶叫と、馬のいななき、そして何かが砕け散る音が、かすかに響いてきた。
たった一声で、彼らの軍勢は、壊滅的な打撃を受けたのだ。
「……これで、少しは、黙るだろう」
竜の姿から、再び人型に戻ったカイザーが、静かに呟いた。その表情からは、先ほどまでの激しい怒りは消え、いつもの静けさが戻っていた。
だが、私は知っている。
彼の逆鱗に触れる、ということは、どういうことなのか。
それは、私を侮辱すること。
この世界で最も穏やかで、そして最も恐ろしい竜の怒りは、ただ、私という一人の存在にだけ、向けられているのだ。
その事実に、私の体は、恐怖ではなく、どうしようもないほどの、熱い何かで、震えていた。
51
あなたにおすすめの小説
【完結】真の聖女だった私は死にました。あなたたちのせいですよ?
時
恋愛
聖女として国のために尽くしてきたフローラ。
しかしその力を妬むカリアによって聖女の座を奪われ、顔に傷をつけられたあげく、さらには聖女を騙った罪で追放、彼女を称えていたはずの王太子からは婚約破棄を突きつけられてしまう。
追放が正式に決まった日、絶望した彼女はふたりの目の前で死ぬことを選んだ。
フローラの亡骸は水葬されるが、奇跡的に一命を取り留めていた彼女は船に乗っていた他国の騎士団長に拾われる。
ラピスと名乗った青年はフローラを気に入って自分の屋敷に居候させる。
記憶喪失と顔の傷を抱えながらも前向きに生きるフローラを周りは愛し、やがてその愛情に応えるように彼女のほんとうの力が目覚めて……。
一方、真の聖女がいなくなった国は滅びへと向かっていた──
※小説家になろうにも投稿しています
いいねやエール嬉しいです!ありがとうございます!
私を裁いたその口で、今さら赦しを乞うのですか?
榛乃
恋愛
「貴様には、王都からの追放を命ずる」
“偽物の聖女”と断じられ、神の声を騙った“魔女”として断罪されたリディア。
地位も居場所も、婚約者さえも奪われ、更には信じていた神にすら見放された彼女に、人々は罵声と憎悪を浴びせる。
終わりのない逃避の果て、彼女は廃墟同然と化した礼拝堂へ辿り着く。
そこにいたのは、嘗て病から自分を救ってくれた、主神・ルシエルだった。
けれど再会した彼は、リディアを冷たく突き放す。
「“本物の聖女”なら、神に無条件で溺愛されるとでも思っていたのか」
全てを失った聖女と、過去に傷を抱えた神。
すれ違い、衝突しながらも、やがて少しずつ心を通わせていく――
これは、哀しみの果てに辿り着いたふたりが、やさしい愛に救われるまでの物語。
罰として醜い辺境伯との婚約を命じられましたが、むしろ望むところです! ~私が聖女と同じ力があるからと復縁を迫っても、もう遅い~
上下左右
恋愛
「貴様のような疫病神との婚約は破棄させてもらう!」
触れた魔道具を壊す体質のせいで、三度の婚約破棄を経験した公爵令嬢エリス。家族からも見限られ、罰として鬼将軍クラウス辺境伯への嫁入りを命じられてしまう。
しかしエリスは周囲の評価など意にも介さない。
「顔なんて目と鼻と口がついていれば十分」だと縁談を受け入れる。
だが実際に嫁いでみると、鬼将軍の顔は認識阻害の魔術によって醜くなっていただけで、魔術無力化の特性を持つエリスは、彼が本当は美しい青年だと見抜いていた。
一方、エリスの特異な体質に、元婚約者の伯爵が気づく。それは伝説の聖女と同じ力で、領地の繁栄を約束するものだった。
伯爵は自分から婚約を破棄したにも関わらず、その決定を覆すために復縁するための画策を始めるのだが・・・後悔してももう遅いと、ざまぁな展開に発展していくのだった
本作は不遇だった令嬢が、最恐将軍に溺愛されて、幸せになるまでのハッピーエンドの物語である
※※小説家になろうでも連載中※※
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
現聖女ですが、王太子妃様が聖女になりたいというので、故郷に戻って結婚しようと思います。
和泉鷹央
恋愛
聖女は十年しか生きられない。
この悲しい運命を変えるため、ライラは聖女になるときに精霊王と二つの契約をした。
それは期間満了後に始まる約束だったけど――
一つ……一度、死んだあと蘇生し、王太子の側室として本来の寿命で死ぬまで尽くすこと。
二つ……王太子が国王となったとき、国民が苦しむ政治をしないように側で支えること。
ライラはこの契約を承諾する。
十年後。
あと半月でライラの寿命が尽きるという頃、王太子妃ハンナが聖女になりたいと言い出した。
そして、王太子は聖女が農民出身で王族に相応しくないから、婚約破棄をすると言う。
こんな王族の為に、死ぬのは嫌だな……王太子妃様にあとを任せて、村に戻り幼馴染の彼と結婚しよう。
そう思い、ライラは聖女をやめることにした。
他の投稿サイトでも掲載しています。
追放聖女の再就職 〜長年仕えた王家からニセモノと追い出されたわたしですが頑張りますね、魔王さま!〜
三崎ちさ
恋愛
メリアは王宮に勤める聖女、だった。
「真なる聖女はこの世に一人、エミリーのみ! お前はニセモノだ!」
ある日突然いきりたった王子から国外追放、そして婚約破棄もオマケのように言い渡される。
「困ったわ、追放されても生きてはいけるけど、どうやってお金を稼ごうかしら」
メリアには病気の両親がいる。王宮で聖女として働いていたのも両親の治療費のためだった。国の外には魔物がウロウロ、しかし聖女として活躍してきたメリアには魔物は大した脅威ではない。ただ心配なことは『お金の稼ぎ方』だけである。
そんな中、メリアはひょんなことから封印されていたはずの魔族と出会い、魔王のもとで働くことになる。
「頑張りますね、魔王さま!」
「……」(かわいい……)
一方、メリアを独断で追放した王子は父の激昂を招いていた。
「メリアを魔族と引き合わせるわけにはいかん!」
国王はメリアと魔族について、何か秘密があるようで……?
即オチ真面目魔王さまと両親のためにお金を稼ぎたい!ニセモノ疑惑聖女のラブコメです。
※小説家になろうさんにも掲載
【完結】無能聖女と呼ばれ婚約破棄された私ですが砂漠の国で溺愛されました
よどら文鳥
恋愛
エウレス皇国のラファエル皇太子から突然婚約破棄を告げられた。
どうやら魔道士のマーヤと婚約をしたいそうだ。
この国では王族も貴族も皆、私=リリアの聖女としての力を信用していない。
元々砂漠だったエウレス皇国全域に水の加護を与えて人が住める場所を作ってきたのだが、誰も信じてくれない。
だからこそ、私のことは不要だと思っているらしく、隣の砂漠の国カサラス王国へ追放される。
なんでも、カサラス王国のカルム王子が国の三分の一もの財宝と引き換えに迎え入れたいと打診があったそうだ。
国家の持つ財宝の三分の一も失えば国は確実に傾く。
カルム王子は何故そこまでして私を迎え入れようとしてくれているのだろうか。
カサラス王国へ行ってからは私の人生が劇的に変化していったのである。
だが、まだ砂漠の国で水など殆どない。
私は出会った人たちや国のためにも、なんとしてでもこの国に水の加護を与えていき住み良い国に変えていきたいと誓った。
ちなみに、国を去ったエウレス皇国には距離が離れているので、水の加護はもう反映されないけれど大丈夫なのだろうか。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる