20 / 100
第二十話 守られるだけじゃ嫌
しおりを挟む
カイザーの咆哮一つで、王国騎士団の第一次攻撃は呆気なく終結した。
拡声器の魔道具も破壊されたのか、下界からの下品な罵声はぴたりと止み、代わりに負傷者のうめき声や、混乱した指示が風に乗って微かに聞こえてくる。彼らは恐慌状態に陥り、蜘蛛の子を散らすように撤退していった。
テラスには、嵐が過ぎ去った後のような、静寂が戻っていた。
カイザーは、何も言わずに欄干に寄りかかり、雲海を見下ろしている。その横顔は、いつものように静かで、感情の起伏が読み取れない。
けれど、私には分かった。
彼の内に燻る怒りは、まだ完全には消えていない。私を侮辱されたことへの、深く、静かな憤怒が、そのオーラに滲んでいる。
私のせいで。
私が、ここにいるせいで、彼を怒らせてしまった。彼に、あんな恐ろしい顔をさせてしまった。
胸が、罪悪感で押し潰されそうになる。
私は、ただ守られているだけだ。彼が私のために怒り、世界と敵対しようとしているのを、ただ無力に見ていることしかできない。
それが、たまらなく悔しかった。そして、怖かった。
いつか、本当に彼が傷つく日が来てしまうのではないか。
いつか、私のために、彼がその手を血で汚してしまう日が、来てしまうのではないか。
そんな未来を想像するだけで、心臓が冷たくなる。
「……カイザー様」
私は、震える声で彼に呼びかけた。
彼は、ゆっくりと私を振り返る。その瞳は、もう怒りの色を宿してはいなかったが、深く、静かな光を湛えていた。
「すみません……私のせいで……」
「お前が謝ることではない」
彼は、私の言葉を静かに遮った。
「悪いのは、事実を確かめもせず、己の愚かな妄想だけで他者を断罪しようとする、彼らの浅はかさだ。お前に、非はない」
その言葉は、優しかった。けれど、その優しさが、今の私にはかえって辛かった。
「でも……!」
私は、一歩、彼に近づいた。
「でも、私は、嫌です」
「……何がだ」
「カイザー様が、私のために怒ったり、誰かと戦ったりするのを見るのは、嫌です。あなたが、傷つくかもしれないと思うと……怖くて、たまらないんです」
それは、私の偽らざる本心だった。
自分を犠牲にするのとは、違う。
彼が傷つくくらいなら、自分が傷ついた方がましだ、という自己犠牲の考えではない。
ただ純粋に、大切な人に、傷ついてほしくない。
その一心だった。
私の言葉を聞いて、カイザーは、わずかに目を見開いた。そして、ふっと、その口元に自嘲的な笑みを浮かべた。
「……傷つく? 俺が? あんな、羽虫ごときに?」
「それでもです!」
私は、彼の言葉を遮って叫んだ。
「今は、そうかもしれません。でも、これから先、もっと強い敵が現れたら? 今回のことで、教会も、本気であなたを排除しようと動き出すはずです。もっと、狡猾な手を使ってくるかもしれない」
「……」
「私は、ただ守られているだけなのは、もう嫌なんです。無力なまま、あなたの背中を見ているだけなのは……もう、耐えられない」
私は、固く拳を握りしめた。
自分の無力さが、歯がゆい。
この手にある、強大すぎると言われた聖なる力が、もどかしい。
この力があれば、彼を守れるかもしれないのに。彼と共に、戦えるかもしれないのに。今の私には、それを正しく使う術がない。
「……強くなりたい、です」
ぽつりと、そんな言葉が口をついて出た。
今まで、一度も思ったことのない言葉だった。
聖女として、力はただ与えられるものだった。それを強くしたいなどと、考えたこともなかった。むしろ、この力などなければいいとさえ、思っていた。
けれど、今は違う。
はっきりと、そう願っている自分がいる。
大切な人を守るために。
彼の隣に、ただ守られるだけの存在としてではなく、対等なパートナーとして立つために。
私は、強くなりたい。
私の決意のこもった瞳を、カイザーは、ただ黙って見つめていた。その黒曜石の瞳の中で、様々な感情が渦巻いているのが分かった。驚き、戸惑い、そして、深い慈しみ。
やがて、彼は、静かに口を開いた。
「……お前は、本当に、変わったな」
その声は、どこか感慨深げな響きを持っていた。
「俺が初めて会った時のお前は、全てを諦めた、壊れかけの人形のようだった。だが、今は……」
彼は、私の前に歩み寄ると、その大きな手で、私の頬にそっと触れた。
「その瞳に、強い光を宿している」
彼の指先から伝わる温もりに、私の決意は、さらに固まっていく。
「……ならば、良いだろう」
カイザーは、決断したように、言った。
「お前がそこまで望むのなら、俺が、お前に本当の戦い方を教えてやる」
「え……?」
「ただ癒やすだけではない。ただ守るだけでもない。お前のその聖なる光を、敵を討ち、悪を滅する、破邪の力へと変える術を」
彼の言葉に、私は息を呑んだ。
聖なる力で、敵を討つ。
そんなこと、考えたこともなかった。私の力は、あくまでも守りのためのものだと、そう教えられてきたから。
「だが、その道は、決して楽なものではないぞ。自分の力が、他者の命を奪う可能性と向き合うことになる。その覚悟が、お前にはあるか?」
カイザーの目が、真剣に私に問いかける。
命を、奪う。
その言葉の重みに、一瞬、体が竦む。
けれど、私の脳裏に浮かんだのは、先ほどの、カイザーの怒りに満ちた横顔だった。
彼にあんな顔をさせないためなら。彼を守るためなら。
私は、どんな覚悟だってできる。
「……あります」
私は、彼の目を真っ直ぐに見つめ返し、はっきりと答えた。
私の答えを聞いて、カイザーは、満足そうに、深く頷いた。
「……分かった。ならば、明日から、訓練を始める」
彼の瞳に、師としての、厳しい光が宿る。
嵐は、まだ始まったばかり。
けれど、私はもう、ただ怯えて嵐が過ぎ去るのを待つだけの、か弱い存在ではない。
自らの意思で、嵐の中へと歩み出す。
愛する人を守るための、力を手に入れるために。
私の、本当の戦いが、今、始まろうとしていた。
拡声器の魔道具も破壊されたのか、下界からの下品な罵声はぴたりと止み、代わりに負傷者のうめき声や、混乱した指示が風に乗って微かに聞こえてくる。彼らは恐慌状態に陥り、蜘蛛の子を散らすように撤退していった。
テラスには、嵐が過ぎ去った後のような、静寂が戻っていた。
カイザーは、何も言わずに欄干に寄りかかり、雲海を見下ろしている。その横顔は、いつものように静かで、感情の起伏が読み取れない。
けれど、私には分かった。
彼の内に燻る怒りは、まだ完全には消えていない。私を侮辱されたことへの、深く、静かな憤怒が、そのオーラに滲んでいる。
私のせいで。
私が、ここにいるせいで、彼を怒らせてしまった。彼に、あんな恐ろしい顔をさせてしまった。
胸が、罪悪感で押し潰されそうになる。
私は、ただ守られているだけだ。彼が私のために怒り、世界と敵対しようとしているのを、ただ無力に見ていることしかできない。
それが、たまらなく悔しかった。そして、怖かった。
いつか、本当に彼が傷つく日が来てしまうのではないか。
いつか、私のために、彼がその手を血で汚してしまう日が、来てしまうのではないか。
そんな未来を想像するだけで、心臓が冷たくなる。
「……カイザー様」
私は、震える声で彼に呼びかけた。
彼は、ゆっくりと私を振り返る。その瞳は、もう怒りの色を宿してはいなかったが、深く、静かな光を湛えていた。
「すみません……私のせいで……」
「お前が謝ることではない」
彼は、私の言葉を静かに遮った。
「悪いのは、事実を確かめもせず、己の愚かな妄想だけで他者を断罪しようとする、彼らの浅はかさだ。お前に、非はない」
その言葉は、優しかった。けれど、その優しさが、今の私にはかえって辛かった。
「でも……!」
私は、一歩、彼に近づいた。
「でも、私は、嫌です」
「……何がだ」
「カイザー様が、私のために怒ったり、誰かと戦ったりするのを見るのは、嫌です。あなたが、傷つくかもしれないと思うと……怖くて、たまらないんです」
それは、私の偽らざる本心だった。
自分を犠牲にするのとは、違う。
彼が傷つくくらいなら、自分が傷ついた方がましだ、という自己犠牲の考えではない。
ただ純粋に、大切な人に、傷ついてほしくない。
その一心だった。
私の言葉を聞いて、カイザーは、わずかに目を見開いた。そして、ふっと、その口元に自嘲的な笑みを浮かべた。
「……傷つく? 俺が? あんな、羽虫ごときに?」
「それでもです!」
私は、彼の言葉を遮って叫んだ。
「今は、そうかもしれません。でも、これから先、もっと強い敵が現れたら? 今回のことで、教会も、本気であなたを排除しようと動き出すはずです。もっと、狡猾な手を使ってくるかもしれない」
「……」
「私は、ただ守られているだけなのは、もう嫌なんです。無力なまま、あなたの背中を見ているだけなのは……もう、耐えられない」
私は、固く拳を握りしめた。
自分の無力さが、歯がゆい。
この手にある、強大すぎると言われた聖なる力が、もどかしい。
この力があれば、彼を守れるかもしれないのに。彼と共に、戦えるかもしれないのに。今の私には、それを正しく使う術がない。
「……強くなりたい、です」
ぽつりと、そんな言葉が口をついて出た。
今まで、一度も思ったことのない言葉だった。
聖女として、力はただ与えられるものだった。それを強くしたいなどと、考えたこともなかった。むしろ、この力などなければいいとさえ、思っていた。
けれど、今は違う。
はっきりと、そう願っている自分がいる。
大切な人を守るために。
彼の隣に、ただ守られるだけの存在としてではなく、対等なパートナーとして立つために。
私は、強くなりたい。
私の決意のこもった瞳を、カイザーは、ただ黙って見つめていた。その黒曜石の瞳の中で、様々な感情が渦巻いているのが分かった。驚き、戸惑い、そして、深い慈しみ。
やがて、彼は、静かに口を開いた。
「……お前は、本当に、変わったな」
その声は、どこか感慨深げな響きを持っていた。
「俺が初めて会った時のお前は、全てを諦めた、壊れかけの人形のようだった。だが、今は……」
彼は、私の前に歩み寄ると、その大きな手で、私の頬にそっと触れた。
「その瞳に、強い光を宿している」
彼の指先から伝わる温もりに、私の決意は、さらに固まっていく。
「……ならば、良いだろう」
カイザーは、決断したように、言った。
「お前がそこまで望むのなら、俺が、お前に本当の戦い方を教えてやる」
「え……?」
「ただ癒やすだけではない。ただ守るだけでもない。お前のその聖なる光を、敵を討ち、悪を滅する、破邪の力へと変える術を」
彼の言葉に、私は息を呑んだ。
聖なる力で、敵を討つ。
そんなこと、考えたこともなかった。私の力は、あくまでも守りのためのものだと、そう教えられてきたから。
「だが、その道は、決して楽なものではないぞ。自分の力が、他者の命を奪う可能性と向き合うことになる。その覚悟が、お前にはあるか?」
カイザーの目が、真剣に私に問いかける。
命を、奪う。
その言葉の重みに、一瞬、体が竦む。
けれど、私の脳裏に浮かんだのは、先ほどの、カイザーの怒りに満ちた横顔だった。
彼にあんな顔をさせないためなら。彼を守るためなら。
私は、どんな覚悟だってできる。
「……あります」
私は、彼の目を真っ直ぐに見つめ返し、はっきりと答えた。
私の答えを聞いて、カイザーは、満足そうに、深く頷いた。
「……分かった。ならば、明日から、訓練を始める」
彼の瞳に、師としての、厳しい光が宿る。
嵐は、まだ始まったばかり。
けれど、私はもう、ただ怯えて嵐が過ぎ去るのを待つだけの、か弱い存在ではない。
自らの意思で、嵐の中へと歩み出す。
愛する人を守るための、力を手に入れるために。
私の、本当の戦いが、今、始まろうとしていた。
51
あなたにおすすめの小説
【完結】真の聖女だった私は死にました。あなたたちのせいですよ?
時
恋愛
聖女として国のために尽くしてきたフローラ。
しかしその力を妬むカリアによって聖女の座を奪われ、顔に傷をつけられたあげく、さらには聖女を騙った罪で追放、彼女を称えていたはずの王太子からは婚約破棄を突きつけられてしまう。
追放が正式に決まった日、絶望した彼女はふたりの目の前で死ぬことを選んだ。
フローラの亡骸は水葬されるが、奇跡的に一命を取り留めていた彼女は船に乗っていた他国の騎士団長に拾われる。
ラピスと名乗った青年はフローラを気に入って自分の屋敷に居候させる。
記憶喪失と顔の傷を抱えながらも前向きに生きるフローラを周りは愛し、やがてその愛情に応えるように彼女のほんとうの力が目覚めて……。
一方、真の聖女がいなくなった国は滅びへと向かっていた──
※小説家になろうにも投稿しています
いいねやエール嬉しいです!ありがとうございます!
私を裁いたその口で、今さら赦しを乞うのですか?
榛乃
恋愛
「貴様には、王都からの追放を命ずる」
“偽物の聖女”と断じられ、神の声を騙った“魔女”として断罪されたリディア。
地位も居場所も、婚約者さえも奪われ、更には信じていた神にすら見放された彼女に、人々は罵声と憎悪を浴びせる。
終わりのない逃避の果て、彼女は廃墟同然と化した礼拝堂へ辿り着く。
そこにいたのは、嘗て病から自分を救ってくれた、主神・ルシエルだった。
けれど再会した彼は、リディアを冷たく突き放す。
「“本物の聖女”なら、神に無条件で溺愛されるとでも思っていたのか」
全てを失った聖女と、過去に傷を抱えた神。
すれ違い、衝突しながらも、やがて少しずつ心を通わせていく――
これは、哀しみの果てに辿り着いたふたりが、やさしい愛に救われるまでの物語。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
罰として醜い辺境伯との婚約を命じられましたが、むしろ望むところです! ~私が聖女と同じ力があるからと復縁を迫っても、もう遅い~
上下左右
恋愛
「貴様のような疫病神との婚約は破棄させてもらう!」
触れた魔道具を壊す体質のせいで、三度の婚約破棄を経験した公爵令嬢エリス。家族からも見限られ、罰として鬼将軍クラウス辺境伯への嫁入りを命じられてしまう。
しかしエリスは周囲の評価など意にも介さない。
「顔なんて目と鼻と口がついていれば十分」だと縁談を受け入れる。
だが実際に嫁いでみると、鬼将軍の顔は認識阻害の魔術によって醜くなっていただけで、魔術無力化の特性を持つエリスは、彼が本当は美しい青年だと見抜いていた。
一方、エリスの特異な体質に、元婚約者の伯爵が気づく。それは伝説の聖女と同じ力で、領地の繁栄を約束するものだった。
伯爵は自分から婚約を破棄したにも関わらず、その決定を覆すために復縁するための画策を始めるのだが・・・後悔してももう遅いと、ざまぁな展開に発展していくのだった
本作は不遇だった令嬢が、最恐将軍に溺愛されて、幸せになるまでのハッピーエンドの物語である
※※小説家になろうでも連載中※※
現聖女ですが、王太子妃様が聖女になりたいというので、故郷に戻って結婚しようと思います。
和泉鷹央
恋愛
聖女は十年しか生きられない。
この悲しい運命を変えるため、ライラは聖女になるときに精霊王と二つの契約をした。
それは期間満了後に始まる約束だったけど――
一つ……一度、死んだあと蘇生し、王太子の側室として本来の寿命で死ぬまで尽くすこと。
二つ……王太子が国王となったとき、国民が苦しむ政治をしないように側で支えること。
ライラはこの契約を承諾する。
十年後。
あと半月でライラの寿命が尽きるという頃、王太子妃ハンナが聖女になりたいと言い出した。
そして、王太子は聖女が農民出身で王族に相応しくないから、婚約破棄をすると言う。
こんな王族の為に、死ぬのは嫌だな……王太子妃様にあとを任せて、村に戻り幼馴染の彼と結婚しよう。
そう思い、ライラは聖女をやめることにした。
他の投稿サイトでも掲載しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
聖女の力を妹に奪われ魔獣の森に捨てられたけど、何故か懐いてきた白狼(実は呪われた皇帝陛下)のブラッシング係に任命されました
AK
恋愛
「--リリアナ、貴様との婚約は破棄する! そして妹の功績を盗んだ罪で、この国からの追放を命じる!」
公爵令嬢リリアナは、腹違いの妹・ミナの嘘によって「偽聖女」の汚名を着せられ、婚約者の第二王子からも、実の父からも絶縁されてしまう。 身一つで放り出されたのは、凶暴な魔獣が跋扈する北の禁足地『帰らずの魔の森』。
死を覚悟したリリアナが出会ったのは、伝説の魔獣フェンリル——ではなく、呪いによって巨大な白狼の姿になった隣国の皇帝・アジュラ四世だった!
人間には効果が薄いが、動物に対しては絶大な癒やし効果を発揮するリリアナの「聖女の力」。 彼女が何気なく白狼をブラッシングすると、苦しんでいた皇帝の呪いが解け始め……?
「余の呪いを解くどころか、極上の手触りで撫でてくるとは……。貴様、責任を取って余の専属ブラッシング係になれ」
こうしてリリアナは、冷徹と恐れられる氷の皇帝(中身はツンデレもふもふ)に拾われ、帝国で溺愛されることに。 豪華な離宮で美味しい食事に、最高のもふもふタイム。虐げられていた日々が嘘のような幸せスローライフが始まる。
一方、本物の聖女を追放してしまった祖国では、妹のミナが聖女の力を発揮できず、大地が枯れ、疫病が蔓延し始めていた。 元婚約者や父が慌ててミレイユを連れ戻そうとするが、時すでに遅し。 「私の主人は、この可愛い狼様(皇帝陛下)だけですので」 これは、すべてを奪われた令嬢が、最強のパートナーを得て幸せになり、自分を捨てた者たちを見返す逆転の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる