6 / 50
第六話 魂の契約
しおりを挟む
俺の手のひらから、なけなしの魔力が細い川のように流れ出ていく。そのすべてが、小さな銀色の獣の体に吸い込まれていった。
体内の魔力タンクが急速に空になっていく感覚。めまいと脱力感が全身を襲う。普通の魔術師なら、生命の危険を感じて即座に中断するだろう。だが俺は、歯を食いしばって魔力を送り続けた。
手のひらの下の小さな体は、最初は冷たかった。だが俺の魔力が注がれるにつれて、次第に温もりを取り戻していく。
その時、俺の脳内に直接、声ではない何かが響いた。
それは悲しみの感情だった。永すぎるほどの孤独。忘れ去られた絶望。そして、静かに消えていくことを受け入れた諦念。この小さな神獣が、何千年もの間抱え続けてきた想いの残滓だ。
――ああ、お前も、独りだったのか。
その感情に触れた瞬間、俺の中の何かが共鳴した。
追放された夜の絶望。誰にも理解されない悔しさ。世界にたった一人取り残されたような孤独感。俺が抱えていた黒い感情が、魔力と共にフェンリルへと流れ込んでいく。
これは、ただの魔力供給ではない。魂の対話だ。
俺の覚悟と、こいつの絶望が混ざり合い、一つの新しい絆を紡ぎ出そうとしている。
『……温かい』
今度は、はっきりとした意思が伝わってきた。それは幼い子供のような、純粋な声だった。
俺の魔力と感情を受け入れたフェンリルから、逆に穏やかで清らかな何かが流れ込んでくる。それは、俺のささくれだった心を優しく癒していくようだった。
次の瞬間、神殿全体が揺れた。
床に描かれた巨大な魔法陣が、眩いばかりの青白い光を放ち始める。光は奔流となって祭壇に集まり、フェンリルを縛りつけていた黒い鎖に叩きつけられた。
バキン、という甲高い音と共に、古代の呪詛が込められていた鎖がガラスのように砕け散る。
光が収まった時、祭壇の上の光景は一変していた。
ぐったりと横たわっていた小さな獣は、今はしっかりと四本の足で立ち上がっている。その銀色の毛並みは月の光を浴びた絹のように輝き、くすんでいた金色の瞳は星のように爛々と輝いていた。体の大きさは変わらないが、放つ存在感は先ほどとは比べ物にならない。生命力に満ち溢れていた。
そして俺の右手甲には、走る狼をかたどった銀色の紋様が、淡い光を放って浮かび上がっていた。これが、契約の証だ。
「……成功、したのか」
俺が呟いた途端、銀色の獣は祭壇から軽やかに飛び降り、一直線に俺の元へ駆け寄ってきた。そして、俺の足元にすり寄ると、尻尾をぶんぶんと振りながら顔を舐めてくる。その仕草は、神々しい神獣というよりは、人懐っこい子犬そのものだった。
「こら、くすぐったい」
俺は苦笑しながら、その柔らかな頭を撫でた。驚くほどのもふもふとした毛並みの感触が、手のひらに心地いい。
追放されてからずっと張り詰めていた心が、この温もりで解きほぐされていくのを感じた。
『主(あるじ)、ありがとう。我に、新たな命を与えてくれて』
「……喋れるのか?」
『声には出せませぬ。ですが、主の心には、我が想いを届けられます』
テレパシー。これも神獣の力か。
俺はしゃがみこみ、その金色の瞳と視線を合わせた。
「俺はカインだ。主じゃない。これからは、相棒だと思ってくれ」
『カイン……。はい、我が主、カイン』
「はは、まあいいか。お前の名前は? 鑑定では仮称と出ていたが」
『我に名はありません。かつての主は、我をただ神獣と呼びました』
「そうか。じゃあ、俺がつけてもいいか?」
俺がそう言うと、銀色の獣は嬉しそうに尻尾を振った。
神獣フェンリル。その名から取って……。
「よし、お前の名前は今日から『フェン』だ。どうだ?」
『フェン……。はい、気に入りました! 我は今日から、カインのフェンです!』
フェンは喜びのあまり、俺の周りをぐるぐると駆け回り始めた。その無邪気な姿に、俺は思わず笑ってしまった。
その時、俺の【神の眼】が新たな情報を表示した。それは、俺自身のステータスだった。
【名前】カイン
【種族】人族
【職業】鑑定士
【称号】神獣の主
【レベル】1
【スキル】
・神の眼(プロビデンス・アイ)
・鑑定士の心得 Lv.Max
・言語解読 Lv.Max
【契約スキル】(神獣フェンより共有)
・影渡り Lv.1
・氷結魔法 Lv.1
「レベル1? 契約スキル……?」
驚くべき変化だった。追放された時は、スキル欄には【鑑定】としか表示されていなかったはずだ。それが【神の眼】となり、さらにフェンとの契約によって新たなスキルまで手に入れている。
【影渡り】と【氷結魔法】。どちらも強力なスキルとして知られている。これが、神獣と契約したことによる恩恵か。
俺は続けて、フェンのステータスも鑑定した。
【名前】フェン
【種族】神獣(フェンリル)
【状態】良好(主との契約により安定)
【レベル】1
【スキル】
・影渡り Lv.1
・氷結魔法 Lv.1
・神速 Lv.1
(その他、多数のスキルが封印状態)
「お前もレベル1なんだな。これから一緒に、強くなっていこう」
『はい、カイン!』
フェンは元気よく返事をすると、俺の腕の中に飛び込んできた。俺はそのもふもふの体をしっかりと抱きかかえる。温かくて、思ったよりも軽い。
「さて、長居は無用だ。ここから出るとしよう」
ダンジョンから脱出する長い帰り道を思った、その時だった。
フェンが俺の心に話しかけてくる。
『カイン、我が力を使います』
「お前の力?」
『はい。【影渡り】です』
フェンがそう言った瞬間、俺たちの足元の影が、まるで生き物のように蠢き始めた。影は急速に広がり、俺とフェンの体をすっぽりと飲み込んでしまう。
視界が真っ暗になり、奇妙な浮遊感に包まれる。それはほんの一瞬のことだった。
次の瞬間、俺たちの体は影の中から吐き出されるようにして、固い地面の上に着地していた。
目の前には、見慣れた霧の森の光景が広がっている。背後には、あの古代遺跡の入り口があった。
「……一瞬で、ダンジョンの入り口まで?」
信じられない思いで、腕の中のフェンを見る。これが【影渡り】の力。影から影へと、瞬時に移動できるスキル。これがあれば、どんな場所へも容易に侵入し、そして脱出できる。
とんでもない相棒を得てしまった。俺は改めて実感した。
「すごいな、フェン」
『えへん』
フェンは得意げに胸を張る。その様子がまた可愛らしくて、俺は笑ってしまった。
俺はソウルイーターを背負い直し、フェンを腕に抱いたまま、霧の森を後にした。
追放され、絶望の淵に沈んでいた俺はもういない。
今の俺には、【神の眼】という究極の鑑定スキルと、フェンという最強の相棒がいる。
辺境の街フロンティアへ戻る足取りは、来た時とは比べ物にならないほど軽かった。
俺とフェンの、世界中をあっと言わせる成り上がりの冒険が、今、本当の意味で幕を開けたのだ。
体内の魔力タンクが急速に空になっていく感覚。めまいと脱力感が全身を襲う。普通の魔術師なら、生命の危険を感じて即座に中断するだろう。だが俺は、歯を食いしばって魔力を送り続けた。
手のひらの下の小さな体は、最初は冷たかった。だが俺の魔力が注がれるにつれて、次第に温もりを取り戻していく。
その時、俺の脳内に直接、声ではない何かが響いた。
それは悲しみの感情だった。永すぎるほどの孤独。忘れ去られた絶望。そして、静かに消えていくことを受け入れた諦念。この小さな神獣が、何千年もの間抱え続けてきた想いの残滓だ。
――ああ、お前も、独りだったのか。
その感情に触れた瞬間、俺の中の何かが共鳴した。
追放された夜の絶望。誰にも理解されない悔しさ。世界にたった一人取り残されたような孤独感。俺が抱えていた黒い感情が、魔力と共にフェンリルへと流れ込んでいく。
これは、ただの魔力供給ではない。魂の対話だ。
俺の覚悟と、こいつの絶望が混ざり合い、一つの新しい絆を紡ぎ出そうとしている。
『……温かい』
今度は、はっきりとした意思が伝わってきた。それは幼い子供のような、純粋な声だった。
俺の魔力と感情を受け入れたフェンリルから、逆に穏やかで清らかな何かが流れ込んでくる。それは、俺のささくれだった心を優しく癒していくようだった。
次の瞬間、神殿全体が揺れた。
床に描かれた巨大な魔法陣が、眩いばかりの青白い光を放ち始める。光は奔流となって祭壇に集まり、フェンリルを縛りつけていた黒い鎖に叩きつけられた。
バキン、という甲高い音と共に、古代の呪詛が込められていた鎖がガラスのように砕け散る。
光が収まった時、祭壇の上の光景は一変していた。
ぐったりと横たわっていた小さな獣は、今はしっかりと四本の足で立ち上がっている。その銀色の毛並みは月の光を浴びた絹のように輝き、くすんでいた金色の瞳は星のように爛々と輝いていた。体の大きさは変わらないが、放つ存在感は先ほどとは比べ物にならない。生命力に満ち溢れていた。
そして俺の右手甲には、走る狼をかたどった銀色の紋様が、淡い光を放って浮かび上がっていた。これが、契約の証だ。
「……成功、したのか」
俺が呟いた途端、銀色の獣は祭壇から軽やかに飛び降り、一直線に俺の元へ駆け寄ってきた。そして、俺の足元にすり寄ると、尻尾をぶんぶんと振りながら顔を舐めてくる。その仕草は、神々しい神獣というよりは、人懐っこい子犬そのものだった。
「こら、くすぐったい」
俺は苦笑しながら、その柔らかな頭を撫でた。驚くほどのもふもふとした毛並みの感触が、手のひらに心地いい。
追放されてからずっと張り詰めていた心が、この温もりで解きほぐされていくのを感じた。
『主(あるじ)、ありがとう。我に、新たな命を与えてくれて』
「……喋れるのか?」
『声には出せませぬ。ですが、主の心には、我が想いを届けられます』
テレパシー。これも神獣の力か。
俺はしゃがみこみ、その金色の瞳と視線を合わせた。
「俺はカインだ。主じゃない。これからは、相棒だと思ってくれ」
『カイン……。はい、我が主、カイン』
「はは、まあいいか。お前の名前は? 鑑定では仮称と出ていたが」
『我に名はありません。かつての主は、我をただ神獣と呼びました』
「そうか。じゃあ、俺がつけてもいいか?」
俺がそう言うと、銀色の獣は嬉しそうに尻尾を振った。
神獣フェンリル。その名から取って……。
「よし、お前の名前は今日から『フェン』だ。どうだ?」
『フェン……。はい、気に入りました! 我は今日から、カインのフェンです!』
フェンは喜びのあまり、俺の周りをぐるぐると駆け回り始めた。その無邪気な姿に、俺は思わず笑ってしまった。
その時、俺の【神の眼】が新たな情報を表示した。それは、俺自身のステータスだった。
【名前】カイン
【種族】人族
【職業】鑑定士
【称号】神獣の主
【レベル】1
【スキル】
・神の眼(プロビデンス・アイ)
・鑑定士の心得 Lv.Max
・言語解読 Lv.Max
【契約スキル】(神獣フェンより共有)
・影渡り Lv.1
・氷結魔法 Lv.1
「レベル1? 契約スキル……?」
驚くべき変化だった。追放された時は、スキル欄には【鑑定】としか表示されていなかったはずだ。それが【神の眼】となり、さらにフェンとの契約によって新たなスキルまで手に入れている。
【影渡り】と【氷結魔法】。どちらも強力なスキルとして知られている。これが、神獣と契約したことによる恩恵か。
俺は続けて、フェンのステータスも鑑定した。
【名前】フェン
【種族】神獣(フェンリル)
【状態】良好(主との契約により安定)
【レベル】1
【スキル】
・影渡り Lv.1
・氷結魔法 Lv.1
・神速 Lv.1
(その他、多数のスキルが封印状態)
「お前もレベル1なんだな。これから一緒に、強くなっていこう」
『はい、カイン!』
フェンは元気よく返事をすると、俺の腕の中に飛び込んできた。俺はそのもふもふの体をしっかりと抱きかかえる。温かくて、思ったよりも軽い。
「さて、長居は無用だ。ここから出るとしよう」
ダンジョンから脱出する長い帰り道を思った、その時だった。
フェンが俺の心に話しかけてくる。
『カイン、我が力を使います』
「お前の力?」
『はい。【影渡り】です』
フェンがそう言った瞬間、俺たちの足元の影が、まるで生き物のように蠢き始めた。影は急速に広がり、俺とフェンの体をすっぽりと飲み込んでしまう。
視界が真っ暗になり、奇妙な浮遊感に包まれる。それはほんの一瞬のことだった。
次の瞬間、俺たちの体は影の中から吐き出されるようにして、固い地面の上に着地していた。
目の前には、見慣れた霧の森の光景が広がっている。背後には、あの古代遺跡の入り口があった。
「……一瞬で、ダンジョンの入り口まで?」
信じられない思いで、腕の中のフェンを見る。これが【影渡り】の力。影から影へと、瞬時に移動できるスキル。これがあれば、どんな場所へも容易に侵入し、そして脱出できる。
とんでもない相棒を得てしまった。俺は改めて実感した。
「すごいな、フェン」
『えへん』
フェンは得意げに胸を張る。その様子がまた可愛らしくて、俺は笑ってしまった。
俺はソウルイーターを背負い直し、フェンを腕に抱いたまま、霧の森を後にした。
追放され、絶望の淵に沈んでいた俺はもういない。
今の俺には、【神の眼】という究極の鑑定スキルと、フェンという最強の相棒がいる。
辺境の街フロンティアへ戻る足取りは、来た時とは比べ物にならないほど軽かった。
俺とフェンの、世界中をあっと言わせる成り上がりの冒険が、今、本当の意味で幕を開けたのだ。
177
あなたにおすすめの小説
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
防御力ゼロと追放された盾使い、実は受けたダメージを100倍で反射する最強スキルを持ってました
黒崎隼人
ファンタジー
どんな攻撃も防げない【盾使い】のアッシュは、仲間から「歩く的」と罵られ、理不尽の限りを尽くされてパーティーを追放される。長年想いを寄せた少女にも裏切られ、全てを失った彼が死の淵で目覚めたのは、受けたダメージを百倍にして反射する攻防一体の最強スキルだった!
これは、無能と蔑まれた心優しき盾使いが、真の力に目覚め、最高の仲間と出会い、自分を虐げた者たちに鮮やかな鉄槌を下す、痛快な成り上がり英雄譚! 「もうお前たちの壁にはならない」――絶望の底から這い上がった男の、爽快な逆転劇が今、始まる。
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
外れスキル【アイテム錬成】でSランクパーティを追放された俺、実は神の素材で最強装備を創り放題だったので、辺境で気ままな工房を開きます
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティで「外れスキル」と蔑まれ、雑用係としてこき使われていた錬金術師のアルト。ある日、リーダーの身勝手な失敗の責任を全て押し付けられ、無一文でパーティから追放されてしまう。
絶望の中、流れ着いた辺境の町で、彼は偶然にも伝説の素材【神の涙】を発見。これまで役立たずと言われたスキル【アイテム錬成】が、実は神の素材を扱える唯一無二のチート能力だと知る。
辺境で小さな工房を開いたアルトの元には、彼の作る規格外のアイテムを求めて、なぜか聖女や竜王(美少女の姿)まで訪れるようになり、賑やかで幸せな日々が始まる。
一方、アルトを失った元パーティは没落の一途を辿り、今更になって彼に復帰を懇願してくるが――。「もう、遅いんです」
これは、不遇だった青年が本当の居場所を見つける、ほのぼの工房ライフ&ときどき追放ざまぁファンタジー!
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
Sランクパーティを追放されたヒーラーの俺、禁忌スキル【完全蘇生】に覚醒する。俺を捨てたパーティがボスに全滅させられ泣きついてきたが、もう遅い
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティ【熾天の剣】で《ヒール》しか使えないアレンは、「無能」と蔑まれ追放された。絶望の淵で彼が覚醒したのは、死者さえ完全に蘇らせる禁忌のユニークスキル【完全蘇生】だった。
故郷の辺境で、心に傷を負ったエルフの少女や元女騎士といった“真の仲間”と出会ったアレンは、新パーティ【黎明の翼】を結成。回復魔法の常識を覆す戦術で「死なないパーティ」として名を馳せていく。
一方、アレンを失った元パーティは急速に凋落し、高難易度ダンジョンで全滅。泣きながら戻ってきてくれと懇願する彼らに、アレンは冷たく言い放つ。
「もう遅い」と。
これは、無能と蔑まれたヒーラーが最強の英雄となる、痛快な逆転ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる