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第十三話 霧の森の守り人
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バルドに武具の製作を任せてから、数日が過ぎた。
伝説の鍛冶師の仕事は、一朝一夕で終わるものではない。俺はそれまでの間、ダンジョンでのレベル上げと資金稼ぎを黙々と続けていた。
レベルは順調に上がり、Dランク冒険者の平均をとうに超えているだろう。金貨も貯まり、当面の生活に困ることはない。しかし、俺の心の中には一つの引っかかりが残っていた。
霧の森の、さらに奥。
【神の眼】が時折捉える、清らかで、しかし微弱な魔力の流れ。
それは魔物やダンジョンが放つ澱んだ魔素とは明らかに異質で、まるで澄み切った泉のような気配だった。興味はあったが、これまでは目の前のやるべきことを優先してきた。
その日も、俺はいつも通りダンジョンへ向かうため、霧の森に足を踏み入れていた。
すると、いつもと違う森の雰囲気に気づいた。小鳥のさえずりがなく、森全体が緊張したように静まり返っている。そして、あの清らかな魔力の流れが、いつもより強く、そして乱れているように感じられた。
『カイン、森の様子が変です』
腕の中のフェンも、不安そうに鼻をひくつかせている。
「ああ。何かが起きているのかもしれないな」
冒険者としての勘が、危険と同時に未知への好奇心を煽る。
バルドの武具が完成するまで、ダンジョン探索も少しマンネリ化していたところだ。気晴らしも兼ねて、この謎の気配の正体を確かめてみるのもいいだろう。
「フェン、少し寄り道だ。ついてこい」
『はい!』
俺はいつものダンジョンへ向かう道から外れ、魔力の流れを頼りに森の奥深くへと分け入っていった。これまで誰も足を踏み入れたことのない、手つかずの自然が広がるエリアだ。木々はより高く鬱蒼と茂り、地面は厚い苔で覆われている。
しばらく進むと、魔物の気配が濃くなってきた。現れるのは、Dランク上位のオーガや、厄介な毒を持つプラント系のモンスター。だが、今の俺たちの敵ではない。
「フェン、右!」
『ガウッ!』
俺の指示で、フェンが茂みから飛び出してきたオーガの足に噛みつく。俺はその隙に、もう一体のオーガの眉間にアイスアローを正確に撃ち込んだ。連携は、もはや呼吸をするのと同じくらい自然になっていた。
魔物を退けながら進むこと一時間ほど。
不意に、視界が開けた。
そこは、森の中とは思えないほど幻想的な場所だった。巨大な古木の根元から清らかな水が湧き出し、エメラルドグリーンに輝く泉を作っている。周囲には見たこともない花々が咲き乱れ、空気は清浄な魔力で満たされていた。
そして、その泉のほとりに、一人の少女が立っていた。
陽光を透かすような白金の長い髪。尖った耳。木々の緑を映したような、翡翠色の瞳。肌は透けるように白く、その姿は自然と一体化した芸術品のようだった。
エルフ。
おとぎ話でしか聞いたことのない、伝説の種族。
彼女は、傷ついた小鹿を優しく撫で、その傷口に手をかざしていた。彼女の手のひらから淡い光があふれ、小鹿の傷がみるみるうちに癒えていく。精霊魔法の一種だろう。
だが、俺たちの存在に気づいた瞬間、彼女の纏う空気は一変した。
優しい表情は消え失せ、翡翠色の瞳が鋭い警戒の色を帯びて俺を捉える。彼女は癒した小鹿を森へ逃がすと、背負っていた弓を手に取り、矢を番えた。その一連の動作に、一切の無駄がない。
「人間……。この聖域に、何の用だ」
その声は、鈴の音のように美しいが、氷のように冷たい響きを持っていた。
向けられた矢の切っ先が、寸分の狂いもなく俺の心臓を狙っている。
【神の眼】が彼女の情報を表示する。
【名前】シルフィ
【種族】エルフ
【職業】精霊使い
【ランク】C(推定)
【状態】強い警戒、敵意
【備考】この『霧の森』の奥深くで、聖域とされる泉を守っている。人間に対して強い不信感を抱いている。
「敵意はない。俺はただ、この先の気配に興味を惹かれて来ただけだ」
俺は両手を軽く上げて、敵意がないことを示す。
「言い訳は無用。お前たちがこの森に出入りし、穢れを持ち込んでいることは知っている。今すぐここから立ち去れ。さもなくば、この矢がお前の心臓を貫くことになる」
シルフィは聞く耳を持たないようだ。彼女の瞳には、人間という種族そのものへの、根深い不信が宿っていた。
確かに、俺は最近この森で魔物を狩り、血を流してきた。彼女からすれば、それは聖域を荒らす許されざる行為なのだろう。
どうしたものか。力尽くで突破することは可能だろう。だが、俺は彼女と争いたいわけではない。
緊張が張り詰める中、事態を動かしたのは、俺の腕の中にいたフェンだった。
フェンは俺の外套からひょっこりと顔を出すと、シルフィに向かって「くぅん」と一声鳴いた。
その姿を見た瞬間、シルフィの翡翠色の瞳が、わずかに揺れた。
「……その獣は」
彼女の視線は、俺からフェンへと移る。神獣であるフェンが放つ神聖な気配は、自然と共に生きるエルフである彼女には、敏感に感じ取れたのだろう。
フェンは俺の腕から軽やかに飛び降りると、シルフィに向かってとてとてと歩いていった。そして、警戒して身構える彼女の足元にすり寄り、親愛の情を示すようにその頭をこすりつけ始めた。
「なっ……」
シルフィは戸惑いの声を上げた。彼女の敵意が、明らかに揺らいでいる。
『カイン、この人、悲しい匂いがします』
フェンから、そんな想いが伝わってきた。悲しい匂い。それは、彼女が抱える孤独のことだろうか。
シルフィは戸惑いながらも、弓を下ろし、恐る恐るフェンの背中に手を伸ばした。そのもふもふの毛並みに触れた瞬間、彼女の強張っていた表情が、ほんの少しだけ和らいだ。
「……神聖な気配。お前は、ただの魔獣ではないのだな」
彼女はフェンを優しく撫でながら、再び俺に視線を向けた。その瞳から、最初の鋭い敵意は消えていた。だが、警戒の色はまだ残っている。
「……その獣の主がお前だというのなら、邪悪な者ではあるまい。だが、それでもお前を信用したわけではない」
彼女はそう言うと、静かに弓を背中に戻した。
「私はシルフィ。この森の泉を守る者。お前が何者なのか、この聖域を荒らすつもりがないというのなら、それを証明してみせろ」
それは、拒絶ではなく、対話の始まりを意味する言葉だった。
俺は、この美しい森の守り人と、どう向き合っていくべきか、静かに思考を巡らせ始めた。
伝説の鍛冶師の仕事は、一朝一夕で終わるものではない。俺はそれまでの間、ダンジョンでのレベル上げと資金稼ぎを黙々と続けていた。
レベルは順調に上がり、Dランク冒険者の平均をとうに超えているだろう。金貨も貯まり、当面の生活に困ることはない。しかし、俺の心の中には一つの引っかかりが残っていた。
霧の森の、さらに奥。
【神の眼】が時折捉える、清らかで、しかし微弱な魔力の流れ。
それは魔物やダンジョンが放つ澱んだ魔素とは明らかに異質で、まるで澄み切った泉のような気配だった。興味はあったが、これまでは目の前のやるべきことを優先してきた。
その日も、俺はいつも通りダンジョンへ向かうため、霧の森に足を踏み入れていた。
すると、いつもと違う森の雰囲気に気づいた。小鳥のさえずりがなく、森全体が緊張したように静まり返っている。そして、あの清らかな魔力の流れが、いつもより強く、そして乱れているように感じられた。
『カイン、森の様子が変です』
腕の中のフェンも、不安そうに鼻をひくつかせている。
「ああ。何かが起きているのかもしれないな」
冒険者としての勘が、危険と同時に未知への好奇心を煽る。
バルドの武具が完成するまで、ダンジョン探索も少しマンネリ化していたところだ。気晴らしも兼ねて、この謎の気配の正体を確かめてみるのもいいだろう。
「フェン、少し寄り道だ。ついてこい」
『はい!』
俺はいつものダンジョンへ向かう道から外れ、魔力の流れを頼りに森の奥深くへと分け入っていった。これまで誰も足を踏み入れたことのない、手つかずの自然が広がるエリアだ。木々はより高く鬱蒼と茂り、地面は厚い苔で覆われている。
しばらく進むと、魔物の気配が濃くなってきた。現れるのは、Dランク上位のオーガや、厄介な毒を持つプラント系のモンスター。だが、今の俺たちの敵ではない。
「フェン、右!」
『ガウッ!』
俺の指示で、フェンが茂みから飛び出してきたオーガの足に噛みつく。俺はその隙に、もう一体のオーガの眉間にアイスアローを正確に撃ち込んだ。連携は、もはや呼吸をするのと同じくらい自然になっていた。
魔物を退けながら進むこと一時間ほど。
不意に、視界が開けた。
そこは、森の中とは思えないほど幻想的な場所だった。巨大な古木の根元から清らかな水が湧き出し、エメラルドグリーンに輝く泉を作っている。周囲には見たこともない花々が咲き乱れ、空気は清浄な魔力で満たされていた。
そして、その泉のほとりに、一人の少女が立っていた。
陽光を透かすような白金の長い髪。尖った耳。木々の緑を映したような、翡翠色の瞳。肌は透けるように白く、その姿は自然と一体化した芸術品のようだった。
エルフ。
おとぎ話でしか聞いたことのない、伝説の種族。
彼女は、傷ついた小鹿を優しく撫で、その傷口に手をかざしていた。彼女の手のひらから淡い光があふれ、小鹿の傷がみるみるうちに癒えていく。精霊魔法の一種だろう。
だが、俺たちの存在に気づいた瞬間、彼女の纏う空気は一変した。
優しい表情は消え失せ、翡翠色の瞳が鋭い警戒の色を帯びて俺を捉える。彼女は癒した小鹿を森へ逃がすと、背負っていた弓を手に取り、矢を番えた。その一連の動作に、一切の無駄がない。
「人間……。この聖域に、何の用だ」
その声は、鈴の音のように美しいが、氷のように冷たい響きを持っていた。
向けられた矢の切っ先が、寸分の狂いもなく俺の心臓を狙っている。
【神の眼】が彼女の情報を表示する。
【名前】シルフィ
【種族】エルフ
【職業】精霊使い
【ランク】C(推定)
【状態】強い警戒、敵意
【備考】この『霧の森』の奥深くで、聖域とされる泉を守っている。人間に対して強い不信感を抱いている。
「敵意はない。俺はただ、この先の気配に興味を惹かれて来ただけだ」
俺は両手を軽く上げて、敵意がないことを示す。
「言い訳は無用。お前たちがこの森に出入りし、穢れを持ち込んでいることは知っている。今すぐここから立ち去れ。さもなくば、この矢がお前の心臓を貫くことになる」
シルフィは聞く耳を持たないようだ。彼女の瞳には、人間という種族そのものへの、根深い不信が宿っていた。
確かに、俺は最近この森で魔物を狩り、血を流してきた。彼女からすれば、それは聖域を荒らす許されざる行為なのだろう。
どうしたものか。力尽くで突破することは可能だろう。だが、俺は彼女と争いたいわけではない。
緊張が張り詰める中、事態を動かしたのは、俺の腕の中にいたフェンだった。
フェンは俺の外套からひょっこりと顔を出すと、シルフィに向かって「くぅん」と一声鳴いた。
その姿を見た瞬間、シルフィの翡翠色の瞳が、わずかに揺れた。
「……その獣は」
彼女の視線は、俺からフェンへと移る。神獣であるフェンが放つ神聖な気配は、自然と共に生きるエルフである彼女には、敏感に感じ取れたのだろう。
フェンは俺の腕から軽やかに飛び降りると、シルフィに向かってとてとてと歩いていった。そして、警戒して身構える彼女の足元にすり寄り、親愛の情を示すようにその頭をこすりつけ始めた。
「なっ……」
シルフィは戸惑いの声を上げた。彼女の敵意が、明らかに揺らいでいる。
『カイン、この人、悲しい匂いがします』
フェンから、そんな想いが伝わってきた。悲しい匂い。それは、彼女が抱える孤独のことだろうか。
シルフィは戸惑いながらも、弓を下ろし、恐る恐るフェンの背中に手を伸ばした。そのもふもふの毛並みに触れた瞬間、彼女の強張っていた表情が、ほんの少しだけ和らいだ。
「……神聖な気配。お前は、ただの魔獣ではないのだな」
彼女はフェンを優しく撫でながら、再び俺に視線を向けた。その瞳から、最初の鋭い敵意は消えていた。だが、警戒の色はまだ残っている。
「……その獣の主がお前だというのなら、邪悪な者ではあるまい。だが、それでもお前を信用したわけではない」
彼女はそう言うと、静かに弓を背中に戻した。
「私はシルフィ。この森の泉を守る者。お前が何者なのか、この聖域を荒らすつもりがないというのなら、それを証明してみせろ」
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