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第十二話 頑固な鍛冶師と神の眼
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ミスリル銀鉱石。
この発見は、俺の今後の活動方針を大きく変える可能性を秘めていた。魔物を狩って日銭を稼ぐだけではない。鑑定士としての能力を最大限に活用し、誰も気づかない価値を掘り起こす。それこそが、俺だけの戦い方だ。
翌日から、俺のダンジョン探索は様変わりした。
魔物との戦闘は最低限に留め、主な時間をミスリルの採掘に充てる。街で買った頑丈なツルハシを手に、俺は【神の眼】が示す最も効率の良いポイントを的確に掘り進めていった。
『カイン、また石ころ集めですか?』
「ただの石ころじゃないさ、フェン。これは、俺たちを強くしてくれる宝の山だ」
フェンは不思議そうに首を傾げながらも、採掘中は大人しく周囲の警戒に当たってくれた。
数日かけて、俺はかなりの量のミスリル原石を採掘することに成功した。革袋はずしりと重く、これをすべて精錬できれば相当な量の純粋なミスリルが手に入るはずだ。
だが、新たな問題が浮上した。精錬だ。
原石から不純物を取り除き、純度を高めるには、高温の炉や特殊な道具、そして何より熟練の技術が必要になる。俺一人ではどうにもならない。街の鍛冶師に依頼するしかないだろう。
俺は採掘した原石の一部を袋に入れ、フロンティアの鍛冶区へと向かった。そこには、武具や農具を作る大小様々な鍛冶工房が軒を連ね、あちこちから槌音が響いている。
俺は手当たり次第に工房を訪ね、原石の精錬を依頼してみた。しかし、反応は芳しくなかった。
「なんだこの石は? 見たこともねえな。鉄くずと一緒に溶かしちまうぜ?」
「精錬ねえ。手間がかかる割に儲けにならなさそうだな。悪いが他を当たってくれ」
ほとんどの鍛冶師はミスリルの価値を知らず、面倒な依頼を嫌って門前払いだった。中には、俺が素人だと見て安値で買い叩こうとする者もいた。
やはり、そう簡単にはいかないか。
諦めかけていたその時、一軒の古びた工房が目に留まった。鍛冶区の最も奥まった場所にあり、看板も出ていない。他の工房のような活気はなく、ただ時折、重く、リズミカルな槌音だけが響いてくる。
俺は吸い寄せられるように、その工房の中を覗き込んだ。
炎が燃え盛る炉の前で、一人のドワーフが黙々と金床に向かっていた。その背中は岩のように大きく、たくましい腕が振り下ろすハンマーは、寸分の狂いもなく熱された鉄を叩いている。
【神の眼】が、その人物の情報を表示した。
【名前】バルド
【職業】鍛冶師(マスタークラス)
【備考】王都でも名を馳せた伝説の鍛冶師。人間関係のしがらみを嫌い、数年前にこの辺境へ移り住んだ。偏屈で仕事を選り好みするが、その腕は国宝級。
伝説の鍛冶師。こんな場所に、そんな人物がいたとは。
俺は意を決して、工房の中に足を踏み入れた。
「……ご主人、少しよろしいか」
「……」
バルドは俺を一瞥もせず、ハンマーを振るい続ける。完全に無視されている。だが、俺は引き下がらなかった。彼の仕事が一段落するのを待ち、再び声をかける。
「この鉱石を精錬してもらいたいんだが」
俺は袋からミスリルの原石を一つ取り出し、作業台の上に置いた。
その瞬間、バルドのハンマーがぴたりと止まった。彼は初めて俺の方に顔を向け、その鋭い目で原石を睨みつけた。
「……ほう。ミスリル、か。小僧、どこでこれを手に入れた」
「それは言えない。ただ、これを精錬できる職人を探している」
バルドは原石を手に取ると、指先で重さや質感を確かめるように転がした。
「ふん。純度が低すぎる。こんなクズ石、手間賃にもならんわ。他を当たれ」
そう言って、バルドは原石を俺に投げ返してきた。
だが、俺は諦めなかった。これが最後のチャンスかもしれないのだ。
「確かに、純度は低い。だが、あなたの腕なら、これだけの原石からでも価値あるものを生み出せるはずだ」
「口だけは達者な小僧よ。ワシの腕を試す気か?」
バルドは不機嫌そうに眉をひそめた。このままでは追い出される。俺は最後の賭けに出ることにした。
「試すなんて、とんでもない。ただ、あなたのそのハンマーが、少しだけ泣いているように見えただけだ」
その言葉に、バルドの眉がぴくりと動いた。
「……何?」
「そのハンマー、素晴らしい逸品だ。おそらく、持ち手には竜の革が使われている。そして、叩く部分には、伝説の鉱石『オリハルコン鋼』の欠片が僅かに練り込まれている。違うか?」
俺が【神の眼】で見た情報を告げると、バルドの目が見開かれた。
「……小僧、なぜそれを」
「だが、惜しいな。柄の重心が、ほんの少しだけずれている。だから、振り下ろす度に力が分散し、ハンマーが持つ本来の性能を殺してしまっている。あなたがそれに気づいていないはずはない。だが、直すための最適な素材が見つからず、仕方なく使い続けている。違うか?」
工房に、沈黙が落ちた。
バルドは驚愕の表情で俺を見つめ、やがてその顔を深い感嘆のそれに変えた。
「……は、はは。ははははっ! 面白い! 面白い小僧がいたものよ!」
彼は腹を抱えて笑い出した。
「まさか、ワシの相棒の機嫌まで見抜くとはな! お前の言う通りだ! 一体、お前は何者だ?」
「ただの鑑定士だ」
俺の答えに、バルドは満足げに頷いた。
「そうか、鑑定士か。なるほどな。気に入った。小僧、お前の依頼、受けてやろう」
ついに、彼の承諾を得ることができた。
「ただし、条件がある。お前が持ってきた原石を全て精錬してやる。その代わり、出来上がったミスリルの三分の一はワシが貰い受ける。そして、残りのミスリルでお前のために何か一つ、武具を打ってやる。それでどうだ?」
それは、俺にとって望外の提案だった。
「……感謝する。その条件で頼む」
こうして俺は、伝説の鍛冶師バルドという、強力な協力者を得ることに成功した。
俺が持ってきた大量の原石を前に、バルドはまるで子供のように目を輝かせている。
工房を後にし、俺は満足感と共に街を歩いていた。
ソウルイーターの復活。そして、新たな専用装備。俺の戦力は、近いうちに飛躍的に向上するだろう。
その時、ふと森の方角に意識を向けた。
ダンジョンで採掘をしている最中、【神の眼】が森のさらに奥深くから、微かな人の気配のようなものを捉えていたことを思い出す。それは魔物とは明らかに違う、清らかな魔力の流れだった。
このフロンティアという土地には、まだ俺の知らない秘密が眠っている。
ミスリルの鉱脈。古代のダンジョン。そして、森の奥に潜む未知の存在。
俺の冒険は、まだ始まったばかりなのだと、改めて実感した。
この発見は、俺の今後の活動方針を大きく変える可能性を秘めていた。魔物を狩って日銭を稼ぐだけではない。鑑定士としての能力を最大限に活用し、誰も気づかない価値を掘り起こす。それこそが、俺だけの戦い方だ。
翌日から、俺のダンジョン探索は様変わりした。
魔物との戦闘は最低限に留め、主な時間をミスリルの採掘に充てる。街で買った頑丈なツルハシを手に、俺は【神の眼】が示す最も効率の良いポイントを的確に掘り進めていった。
『カイン、また石ころ集めですか?』
「ただの石ころじゃないさ、フェン。これは、俺たちを強くしてくれる宝の山だ」
フェンは不思議そうに首を傾げながらも、採掘中は大人しく周囲の警戒に当たってくれた。
数日かけて、俺はかなりの量のミスリル原石を採掘することに成功した。革袋はずしりと重く、これをすべて精錬できれば相当な量の純粋なミスリルが手に入るはずだ。
だが、新たな問題が浮上した。精錬だ。
原石から不純物を取り除き、純度を高めるには、高温の炉や特殊な道具、そして何より熟練の技術が必要になる。俺一人ではどうにもならない。街の鍛冶師に依頼するしかないだろう。
俺は採掘した原石の一部を袋に入れ、フロンティアの鍛冶区へと向かった。そこには、武具や農具を作る大小様々な鍛冶工房が軒を連ね、あちこちから槌音が響いている。
俺は手当たり次第に工房を訪ね、原石の精錬を依頼してみた。しかし、反応は芳しくなかった。
「なんだこの石は? 見たこともねえな。鉄くずと一緒に溶かしちまうぜ?」
「精錬ねえ。手間がかかる割に儲けにならなさそうだな。悪いが他を当たってくれ」
ほとんどの鍛冶師はミスリルの価値を知らず、面倒な依頼を嫌って門前払いだった。中には、俺が素人だと見て安値で買い叩こうとする者もいた。
やはり、そう簡単にはいかないか。
諦めかけていたその時、一軒の古びた工房が目に留まった。鍛冶区の最も奥まった場所にあり、看板も出ていない。他の工房のような活気はなく、ただ時折、重く、リズミカルな槌音だけが響いてくる。
俺は吸い寄せられるように、その工房の中を覗き込んだ。
炎が燃え盛る炉の前で、一人のドワーフが黙々と金床に向かっていた。その背中は岩のように大きく、たくましい腕が振り下ろすハンマーは、寸分の狂いもなく熱された鉄を叩いている。
【神の眼】が、その人物の情報を表示した。
【名前】バルド
【職業】鍛冶師(マスタークラス)
【備考】王都でも名を馳せた伝説の鍛冶師。人間関係のしがらみを嫌い、数年前にこの辺境へ移り住んだ。偏屈で仕事を選り好みするが、その腕は国宝級。
伝説の鍛冶師。こんな場所に、そんな人物がいたとは。
俺は意を決して、工房の中に足を踏み入れた。
「……ご主人、少しよろしいか」
「……」
バルドは俺を一瞥もせず、ハンマーを振るい続ける。完全に無視されている。だが、俺は引き下がらなかった。彼の仕事が一段落するのを待ち、再び声をかける。
「この鉱石を精錬してもらいたいんだが」
俺は袋からミスリルの原石を一つ取り出し、作業台の上に置いた。
その瞬間、バルドのハンマーがぴたりと止まった。彼は初めて俺の方に顔を向け、その鋭い目で原石を睨みつけた。
「……ほう。ミスリル、か。小僧、どこでこれを手に入れた」
「それは言えない。ただ、これを精錬できる職人を探している」
バルドは原石を手に取ると、指先で重さや質感を確かめるように転がした。
「ふん。純度が低すぎる。こんなクズ石、手間賃にもならんわ。他を当たれ」
そう言って、バルドは原石を俺に投げ返してきた。
だが、俺は諦めなかった。これが最後のチャンスかもしれないのだ。
「確かに、純度は低い。だが、あなたの腕なら、これだけの原石からでも価値あるものを生み出せるはずだ」
「口だけは達者な小僧よ。ワシの腕を試す気か?」
バルドは不機嫌そうに眉をひそめた。このままでは追い出される。俺は最後の賭けに出ることにした。
「試すなんて、とんでもない。ただ、あなたのそのハンマーが、少しだけ泣いているように見えただけだ」
その言葉に、バルドの眉がぴくりと動いた。
「……何?」
「そのハンマー、素晴らしい逸品だ。おそらく、持ち手には竜の革が使われている。そして、叩く部分には、伝説の鉱石『オリハルコン鋼』の欠片が僅かに練り込まれている。違うか?」
俺が【神の眼】で見た情報を告げると、バルドの目が見開かれた。
「……小僧、なぜそれを」
「だが、惜しいな。柄の重心が、ほんの少しだけずれている。だから、振り下ろす度に力が分散し、ハンマーが持つ本来の性能を殺してしまっている。あなたがそれに気づいていないはずはない。だが、直すための最適な素材が見つからず、仕方なく使い続けている。違うか?」
工房に、沈黙が落ちた。
バルドは驚愕の表情で俺を見つめ、やがてその顔を深い感嘆のそれに変えた。
「……は、はは。ははははっ! 面白い! 面白い小僧がいたものよ!」
彼は腹を抱えて笑い出した。
「まさか、ワシの相棒の機嫌まで見抜くとはな! お前の言う通りだ! 一体、お前は何者だ?」
「ただの鑑定士だ」
俺の答えに、バルドは満足げに頷いた。
「そうか、鑑定士か。なるほどな。気に入った。小僧、お前の依頼、受けてやろう」
ついに、彼の承諾を得ることができた。
「ただし、条件がある。お前が持ってきた原石を全て精錬してやる。その代わり、出来上がったミスリルの三分の一はワシが貰い受ける。そして、残りのミスリルでお前のために何か一つ、武具を打ってやる。それでどうだ?」
それは、俺にとって望外の提案だった。
「……感謝する。その条件で頼む」
こうして俺は、伝説の鍛冶師バルドという、強力な協力者を得ることに成功した。
俺が持ってきた大量の原石を前に、バルドはまるで子供のように目を輝かせている。
工房を後にし、俺は満足感と共に街を歩いていた。
ソウルイーターの復活。そして、新たな専用装備。俺の戦力は、近いうちに飛躍的に向上するだろう。
その時、ふと森の方角に意識を向けた。
ダンジョンで採掘をしている最中、【神の眼】が森のさらに奥深くから、微かな人の気配のようなものを捉えていたことを思い出す。それは魔物とは明らかに違う、清らかな魔力の流れだった。
このフロンティアという土地には、まだ俺の知らない秘密が眠っている。
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俺の冒険は、まだ始まったばかりなのだと、改めて実感した。
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