今更困りますわね、廃妃の私に戻ってきて欲しいだなんて

nanahi

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14 モテモテ陛下

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カーラ一向は東の平原の端にある岩穴に着いた。


「この奥だわ」

「皆の者、油断するな」


兵士たちを先頭にカーラたちは岩穴の奥へと進んでいった。


「もうすぐよ」


マップのマークはすぐ先を示している。


「あそこだわ!」


いた。
ルアヌは椅子に縛り付けられていた。


「お前、きれい、いい匂い…おれの婿になれ」

「いや、おれの婿になれ」


ガラガラ族の女たち数人がルアヌの匂いをふんふん嗅ぎながら、馴れ馴れしくそう囁いている。


ちょっと、何ですの!?
わたくしのルアヌ様に──!!


カーラはむかむかした。


陛下に触れていい女はわたくしだけですのよ!?


「悪いが断る。私には妃がいる」

「じゃあ、その妃、殺す」


ルアヌの言葉に、ガラガラ族の女たちは凶暴な答えを返した。


「だめだ!許さんぞ!」


ルアヌが怒りを見せると、ガラガラ族の女たちはルアヌの顎を手でくいと引き上げた。


「怒った顔もかわいいな」


女たちが一斉にルアヌに唇を近づけた。


「だめえええ!!!!」


カーラはたまらず飛び出した。


「カーラ様を援護しろ!」


宰相の命で兵士たちが武器を構える。


「カーラ!みな!来てくれたのか!!」

「ルアヌ様、すぐにお助けしますわ!」


ルアヌのそばに寄ろうとするが──


バキ!
ドガ!
ドコ!


「ぐほっ」


剣で向かっていった護衛の兵士たちが次々と女たちに倒されていった。


女子なのにものすごい戦闘力だわ…!


「でも、こちらには銃があるのよ?ちょっと痛いの可哀想ですけど、陛下を守るためですわ」


カーラの合図で銃兵が女たちに照準を合わせて引き金を引いた。


「これで終わりね」


ぴゅん。


え?


なんと女たちは弾を避けた。


ぴゅん。


どんなに撃っても撃ってもことごとく避けられてしまう。
野生で鍛えられたガラガラ族の超絶運動神経だ。


こんなの、ありですの!?


「お返し、だ」


女たちは銃兵たちに襲いかかった。
宰相を含め、兵士たちはみな倒れた。


「宰相、みんな…!」


カーラは宰相に駆け寄る。


「ガラガラ族の弱点はなんですの!?」

「…あ、悪魔を、非常に恐れる…と言われていま、す」


宰相は気絶した。


「悪魔!?悪魔はどうして出したらいいの!?」


カーラはリュックを必死であさる。


「ないわ!どうしたら…」


その時、手にしていたスマホに目を落とす。


「これ、色々便利機能があったはず!何か役立つものは──」


焦燥に駆られスマホをめちゃくちゃにタップする。


「悪魔でも何でもいいから、早く、早く何か出てきて──!」


「カーラ、逃げろ!!!」


岩穴にルアヌの叫びがこだました──
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