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それぞれの真実
サリーフィリアの真の姿
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「少し昔話を聞いてくれるか?」
アベンチュリン皇帝はジュエリアを優しく見つめると、話を始める。
「そなたの母サリーフィリアは、今は無き旧オブシディアン王国の姫で、私の妹だ。しかし王国でクーデターが起こりプルメリア,アルミナ,そこに転がっている小娘の母親と共に、ここエクスシーア王国に亡命した。その後オブシディアンのクーデターは国王・王妃の首を持って終息に向かった。」
皇帝は泣きそうな、でも諦めている様な複雑な顔をする。
「妹は元々カルセドニー国王に嫁ぐ事になっていたため、亡命国をエクスシーア王国にしたのだが…。当時のエクスシーア国王べギオンが、亡国の姫と王太子の婚姻を猛反対した。それだけでなくギベオン国王は、亡国の姫を自国に留まらせてやる代わりに、自身の側室になれと言い出したのだ。」
当時の事を思い出した国王と王妃は、悲しそうに目を伏せる。
「だがこの話に異を唱えてくれた人がいた。アレキサンドラ女王陛下だ。女王陛下は一戦を退いていたが、ギベオン国王は養子に過ぎず完全に政権を掌握できていなかった。そのため妹は側室にならず、ソーディア家へ嫁ぐ事になったのだ。」
皇帝は安堵の表情と、女王への尊敬の眼差しをする。
「まぁ~女王陛下の英断で、私以上に得をしたのはカルセドニー国王と大公だな!カルセドニー国王はプルメリアに、大公は妹に恋慕の情を抱いていたからな。」
「/////こ、皇帝陛下!両親の恋話はいいですから!話を進めてください!」
両親の恋話など恥ずかしい事は無いと、サーペントが本題の続きを促す。
「ははは。それじゃ、この話はまたそのうち話してやろう!」
皇帝が意地悪な笑みで、サーペントを見やる。
「私は留学地より旧オブシディアン王国に戻り、クーデターの首謀者を粛正していった。結果十年前に建国し、帝国と言われる強国にまでなった。私は国が安定してから、妹の元へ出向くつもりだったが…妹は毒花の毒牙にかかり、命を落とした後だった。」
自責の念を抱く皇帝に、ジュエリアは母の最後を思い出していた。
その時フィサリスが憎悪の念を爆発させ、エピドの沈黙術を打破った。
「ゴホッ。ゴホッ。ったら…だったら!私だって皇女ですわ!お義姉様が皇位継承権を持っているなら、私も同等の権利を持っているわ!だって!私のお母様とお義姉様のお義母様は、腹違いの姉妹ですもの!!」
アベンチュリン皇帝はジュエリアを優しく見つめると、話を始める。
「そなたの母サリーフィリアは、今は無き旧オブシディアン王国の姫で、私の妹だ。しかし王国でクーデターが起こりプルメリア,アルミナ,そこに転がっている小娘の母親と共に、ここエクスシーア王国に亡命した。その後オブシディアンのクーデターは国王・王妃の首を持って終息に向かった。」
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「妹は元々カルセドニー国王に嫁ぐ事になっていたため、亡命国をエクスシーア王国にしたのだが…。当時のエクスシーア国王べギオンが、亡国の姫と王太子の婚姻を猛反対した。それだけでなくギベオン国王は、亡国の姫を自国に留まらせてやる代わりに、自身の側室になれと言い出したのだ。」
当時の事を思い出した国王と王妃は、悲しそうに目を伏せる。
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皇帝は安堵の表情と、女王への尊敬の眼差しをする。
「まぁ~女王陛下の英断で、私以上に得をしたのはカルセドニー国王と大公だな!カルセドニー国王はプルメリアに、大公は妹に恋慕の情を抱いていたからな。」
「/////こ、皇帝陛下!両親の恋話はいいですから!話を進めてください!」
両親の恋話など恥ずかしい事は無いと、サーペントが本題の続きを促す。
「ははは。それじゃ、この話はまたそのうち話してやろう!」
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