マルチバース豊臣家の人々

かまぼこのもと

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第三話 竹中半兵衛と豊臣秀長がまだ生きているなんて……

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時は流れ、1590年代となる。
しかし、本来亡くなっているはずの豊臣秀長と竹中半兵衛の二人は生きており、浅野長政と三人で秀吉を上手くコントロールしていた。
内政に関しても彼らが存命であることが大きく業務分担ができており、秀吉の負担が減っていた。

そんな中、秀吉が

「唐入りしようかと思うとる」

と言い出した。
秀長が焦りながら言う。

「兄者、正気か?」

「え? 正気やが……なんや? 文句あるんか?」

キョトンとした秀吉が続けて話し出す。

「いや、最近、イスパニアやらなんやらが、舐めたマネしとるでよ。しかも、アレだで。唐も舐め始めてるって聞いたからよ。他の大名も新しい領地欲しい言うとるし」

竹中半兵衛が呆れて、ため息混じりで話し出す。

「あのですね。よろしいでしょうか? 伴天連追放で、もう良いでしょう? ちなみに伴天連への仕打ちも酷いです。追い出して禁教するだけでいい。あと、領地で文句言う大名のための検地でしょ? 今の殿下の顔を鏡でご覧ください。陰気な顔をしておりますよ」

半兵衛は秀吉にキツく言うが、それは信頼の裏返しだ。

ーーこの人は私を信頼し尊敬してくれる。だからこそ、厳しく言うのだ。

幼い頃より病弱で馬鹿にされ育った。
しかし、秀吉は陰気でどうしようもない男だが、友として部下として尊重してくれた。

秀吉自身も彼ら二人を蔑ろにしてしまえば、自分は暴君に成り下がると思っており史実ではそこまで酷くはないが、秀吉が行ったことは現代人のモラルからは逸脱したものは多い。

さらに秀長が諭す。

「せやで。検地で税制見直し、平和な世の中にして仕事に専念させたら石高は増える。わかるやろ? だから、五奉行を各地に派遣させとるんや」

秀吉は頭は良いし、理解力があるのは確かで二人の言葉であっさりと諦める。

「しゃあないな」

秀吉は朝鮮出兵を諦め、国内の内政に注力した。

それにより、豊臣家へのヘイトが、かなり軽減されたのであった。


史実とは違う展開が繰り広げられていたのだ。
秀吉は新しい歴史資料が発見された昨今。
晩年は暴君となってしまったことが明るみとなる。

その理由は秀吉が権力を持ってしまったことが大きいだろう。

しかし、この世界の秀長、半兵衛は病に打ち勝っている世界。

そして、大きく変化していることがもう一つある。

豊臣秀次の存在である。

秀長は半兵衛は秀次と秀吉の仲介役となり、彼を支えており史実とは違い良好なものであった。
それ故、秀次と五大老、五奉行との関係も良好なものとなる。

しかし、史実通り秀頼が生まれてしまう。
前回、話したようにそれで秀次は失脚してしまうのだが……

続く。
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