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父娘と合同パーティー
第229話 フルシェ遺跡ダンジョン その11
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フルシェ遺跡ダンジョン5日目です。
明日はいよいよ 10階の中ボス部屋に行く予定です。
先行しているらしいパーティーと会わないように ゆっくり散策をしているおかげか、毎日昼と夜にしっかりご飯を食べることが出来ています。
ケーテさんは ダンジョン巡りをはじめて こんな栄養バランスの取れた食事を毎日する日が来るなんて 村に帰るまで無理だと思っていた と感動しており、テーアさんがレシピを更に増やしたいと希望したのも 仕方ないと思います。
この5日間 毎晩 見張りの時、もしくは寝る前に 魔力訓練をしていた4人。
ガルスさんは ゴブリンを、ケーテさんはホーンラビットを水魔法で作ることが出来るようになってきました。表情が無いので 今度はご両親を作れるようになりたいと練習しています。
タディさん達は 流石というか、多分自分たちを作っていて それを動かす練習をしています。顔とか服装とかを作るのも かなり細かい魔力操作が出来るようになるんだけど、二人は 水人形を “動かす”という事にハマったらしく その練習を頑張っているようです。
まあ、訓練は楽しくできたらいいのではないでしょうかね。
で、今日は9階の散策を終え、ここもパニックルームは手付かずだったので これから挑戦です。
兄妹も 休憩を挟んで 階の索敵を交代でやっているので このパニックルームの住民も分かっています。
今回は 盾を私、攻撃をガルスさんとケーテさんがやることになりました。
「じゃあ 行くね、【エアウォール】」
二人が頷いたところで風の盾を 扉前2メートルくらい離して壁際に展開。これだけ半円があれば左右に分かれて十分剣と槍を振るえるでしょう。
流石に手で開けるには遠いので いつも通り鞭でドアノブを捻る。
ガチャリとノブが回れば 待ってましたとばかりに魔獣たちが飛び出してくる。その勢いに押されて扉は開き 壊れる前に消えていった。
このダンジョンでは 登場予定がこの部屋以外にないだろう敵、アントの集団だ。
まあ所謂 蟻なんです、見た目も黒くて 頭、胴体、お尻の三つに分かれている 見覚えのあるあの蟻なんですけど、ただ ただ デカい。50センチくらいある。
私の身長からすれば 半分もないじゃないか、って思った?
けどさ 考えてみて。相手がヒトなら、例えばゴブリンなら 小柄だねってなるけど 蟻だよ?
蟻が50センチって 結構デカいからね?
「奥に上位種も2体いるな、ケーテ大丈夫か?」
「私は大丈夫、そんなに固くないし いけるわ」
まだ上位種の姿は見えてこないけど、奥の方に2体 かなり大きいのがいる。今居るアントが50センチなら 奥にいるのは4倍ほど、ヒュージアントで間違いないと思う。
ケーテさんと ガルスさんの剣と槍は 属性武器でも 魔法武器でもないけど 貫通するのだろうか。
まあ無理なら 私の鞭で殺ればいいかな。
間口が広くなった事で 二人の攻撃の速度も落ちず、残量も分かっているから 気力も衰えていない。
20分ほどで アントの殆どが殲滅できたところで ヒュージアントが登場した。
ガキン ガキン ガキン
カン カン キーン
「くそっ、硬すぎる!」
「節を狙いたいけど それも難しいわ、刃は通らないしっ!」
二人が苦戦しながらも 挑戦し続けてます。お父さんも タディさん達も止めないから 私も手出しができないでいる。
少し二人の動きが遅くなってきたところで タディさんから声がかかった。
「ヴィオ、悪いが……」
「は~い、殺っちゃうね」
待ってましたとばかりに 鞭に魔力を通して サンドウィップに。私が前に出たことで ヒュージアントの一体が 歯を鳴らしている。
カチカチしているけど 嗤っているんだろうなって感じ。うむ、殺ってやろうじゃないですか。
鞭を振り上げ 頭と胴体のつなぎ目に 鞭を振り下ろす。
きっと この個体は「一回くらい受けてやろう」と思ったようで 全く避ける素振りさえなく スパンと切断されて キラキラエフェクトを残して消えていった。
あぁ、流石にヒュージアントは魔石と外殻を残してるから 回収回収。直ぐに蔦に魔力を変更し、落ちている魔石と外殻を回収。
もう一体は 仲間が急に消えたことに驚いているようだったけど、直ぐにそれは怒りに変わり こちらに突撃してきた。
ドーン
ガリガリ ガシガシ
頭で体当たりしてきたと思えば そのデカすぎる2本の歯で 風の盾を噛もうとしてくる。旋毛風は固すぎるヒュージアントにとっては かすり傷にすらならないようで その攻撃は止まない。
噛んでも消えないならと 足で削ろうとしているけど これ以上待つ理由もないよね?
という事で 再びサンドウィップに変更して 壁をガリガリすることで上半身が浮き上がっているので 下から鞭を振り上げますよ。
スパン キラキラキラ
何の抵抗もなく消えていったヒュージアント、こちらも魔石と外殻を残してくれているので 風の盾を解除して 普通に拾いましょう。
「二つあるから こっちは ガルスさんとケーテさんにあげるね。 いっこは私が貰っていい?」
あげると言った後に そもそも前半の大量アントを討伐したのは二人だったと思い出し、この1つも渡した方がいいのか?と思い直す。
「え、いや、ヒュージアントはヴィオが倒したのだから、それはヴィオの物だわ」
「えっ?でもそこまでのアントの大群は 二人が倒してくれたでしょう?」
ケーテさんは遠慮するけど 大人たちのジャッジはどうですか?
と思って後ろを振り返ったら デジャヴ再び!タディさん達がポカン顔で固まってます。
パニックルームは既に何度か経験してるはずだし なにかあった?どうしたの?
お父さんに聞いてみたら 鞭の威力に驚いているんだろうという事だった。あぁ、そう言えば 短剣と魔法しか使ってなかったね。鞭は 扉を開けたり 宝箱を開けるために使ったくらいで、このサンドウィップの凶悪性は初だったかも。
「盾の外からじゃ狙いにくいだろうから、ヴィオの盾を消してもらおうって思ったんだ……。
まさか一番のちびっこが あんな簡単に ヒュージアントを倒すとは思ってもなかったぞ。その鞭の攻撃力はヤベエな。
もう手合わせの時に 全部の武器を使って良いとは言えないな」
「そういえば ヴィオの鞭は魔法武器だったのよね。前の訓練の時は 蔦魔法しか使ってなかったわよね?
そう、ダンジョンの旅で身に着けたのね、素晴らしいわ。
私のバスタードソードでも あまりその攻撃は受けたくないわね」
おぉ!金ランクのお二人からそう言ってもらえると 自信が湧いてくるね。
人相手の練習をするなら タディさん達とだと思ってたけど、手合わせの時にサンドウィップは禁止と言われてしまいましたよ。
まあ、岩も切れたと聞いて 受けてみたいと思わないよね。
今夜は パニックルームで休息を取り、明日の朝イチで 中ボス部屋に挑戦です。
中ボスは ゴブリン軍団ということなので、お父さんは 鼻栓をしないと大変なことになりそうだね。
ケーテさん達トカゲの獣人は 獣種の中でも 嗅覚は然程鋭くないらしいので 全く問題ないとの事。明日大変なのはお父さんだけって事だね。
明日はいよいよ 10階の中ボス部屋に行く予定です。
先行しているらしいパーティーと会わないように ゆっくり散策をしているおかげか、毎日昼と夜にしっかりご飯を食べることが出来ています。
ケーテさんは ダンジョン巡りをはじめて こんな栄養バランスの取れた食事を毎日する日が来るなんて 村に帰るまで無理だと思っていた と感動しており、テーアさんがレシピを更に増やしたいと希望したのも 仕方ないと思います。
この5日間 毎晩 見張りの時、もしくは寝る前に 魔力訓練をしていた4人。
ガルスさんは ゴブリンを、ケーテさんはホーンラビットを水魔法で作ることが出来るようになってきました。表情が無いので 今度はご両親を作れるようになりたいと練習しています。
タディさん達は 流石というか、多分自分たちを作っていて それを動かす練習をしています。顔とか服装とかを作るのも かなり細かい魔力操作が出来るようになるんだけど、二人は 水人形を “動かす”という事にハマったらしく その練習を頑張っているようです。
まあ、訓練は楽しくできたらいいのではないでしょうかね。
で、今日は9階の散策を終え、ここもパニックルームは手付かずだったので これから挑戦です。
兄妹も 休憩を挟んで 階の索敵を交代でやっているので このパニックルームの住民も分かっています。
今回は 盾を私、攻撃をガルスさんとケーテさんがやることになりました。
「じゃあ 行くね、【エアウォール】」
二人が頷いたところで風の盾を 扉前2メートルくらい離して壁際に展開。これだけ半円があれば左右に分かれて十分剣と槍を振るえるでしょう。
流石に手で開けるには遠いので いつも通り鞭でドアノブを捻る。
ガチャリとノブが回れば 待ってましたとばかりに魔獣たちが飛び出してくる。その勢いに押されて扉は開き 壊れる前に消えていった。
このダンジョンでは 登場予定がこの部屋以外にないだろう敵、アントの集団だ。
まあ所謂 蟻なんです、見た目も黒くて 頭、胴体、お尻の三つに分かれている 見覚えのあるあの蟻なんですけど、ただ ただ デカい。50センチくらいある。
私の身長からすれば 半分もないじゃないか、って思った?
けどさ 考えてみて。相手がヒトなら、例えばゴブリンなら 小柄だねってなるけど 蟻だよ?
蟻が50センチって 結構デカいからね?
「奥に上位種も2体いるな、ケーテ大丈夫か?」
「私は大丈夫、そんなに固くないし いけるわ」
まだ上位種の姿は見えてこないけど、奥の方に2体 かなり大きいのがいる。今居るアントが50センチなら 奥にいるのは4倍ほど、ヒュージアントで間違いないと思う。
ケーテさんと ガルスさんの剣と槍は 属性武器でも 魔法武器でもないけど 貫通するのだろうか。
まあ無理なら 私の鞭で殺ればいいかな。
間口が広くなった事で 二人の攻撃の速度も落ちず、残量も分かっているから 気力も衰えていない。
20分ほどで アントの殆どが殲滅できたところで ヒュージアントが登場した。
ガキン ガキン ガキン
カン カン キーン
「くそっ、硬すぎる!」
「節を狙いたいけど それも難しいわ、刃は通らないしっ!」
二人が苦戦しながらも 挑戦し続けてます。お父さんも タディさん達も止めないから 私も手出しができないでいる。
少し二人の動きが遅くなってきたところで タディさんから声がかかった。
「ヴィオ、悪いが……」
「は~い、殺っちゃうね」
待ってましたとばかりに 鞭に魔力を通して サンドウィップに。私が前に出たことで ヒュージアントの一体が 歯を鳴らしている。
カチカチしているけど 嗤っているんだろうなって感じ。うむ、殺ってやろうじゃないですか。
鞭を振り上げ 頭と胴体のつなぎ目に 鞭を振り下ろす。
きっと この個体は「一回くらい受けてやろう」と思ったようで 全く避ける素振りさえなく スパンと切断されて キラキラエフェクトを残して消えていった。
あぁ、流石にヒュージアントは魔石と外殻を残してるから 回収回収。直ぐに蔦に魔力を変更し、落ちている魔石と外殻を回収。
もう一体は 仲間が急に消えたことに驚いているようだったけど、直ぐにそれは怒りに変わり こちらに突撃してきた。
ドーン
ガリガリ ガシガシ
頭で体当たりしてきたと思えば そのデカすぎる2本の歯で 風の盾を噛もうとしてくる。旋毛風は固すぎるヒュージアントにとっては かすり傷にすらならないようで その攻撃は止まない。
噛んでも消えないならと 足で削ろうとしているけど これ以上待つ理由もないよね?
という事で 再びサンドウィップに変更して 壁をガリガリすることで上半身が浮き上がっているので 下から鞭を振り上げますよ。
スパン キラキラキラ
何の抵抗もなく消えていったヒュージアント、こちらも魔石と外殻を残してくれているので 風の盾を解除して 普通に拾いましょう。
「二つあるから こっちは ガルスさんとケーテさんにあげるね。 いっこは私が貰っていい?」
あげると言った後に そもそも前半の大量アントを討伐したのは二人だったと思い出し、この1つも渡した方がいいのか?と思い直す。
「え、いや、ヒュージアントはヴィオが倒したのだから、それはヴィオの物だわ」
「えっ?でもそこまでのアントの大群は 二人が倒してくれたでしょう?」
ケーテさんは遠慮するけど 大人たちのジャッジはどうですか?
と思って後ろを振り返ったら デジャヴ再び!タディさん達がポカン顔で固まってます。
パニックルームは既に何度か経験してるはずだし なにかあった?どうしたの?
お父さんに聞いてみたら 鞭の威力に驚いているんだろうという事だった。あぁ、そう言えば 短剣と魔法しか使ってなかったね。鞭は 扉を開けたり 宝箱を開けるために使ったくらいで、このサンドウィップの凶悪性は初だったかも。
「盾の外からじゃ狙いにくいだろうから、ヴィオの盾を消してもらおうって思ったんだ……。
まさか一番のちびっこが あんな簡単に ヒュージアントを倒すとは思ってもなかったぞ。その鞭の攻撃力はヤベエな。
もう手合わせの時に 全部の武器を使って良いとは言えないな」
「そういえば ヴィオの鞭は魔法武器だったのよね。前の訓練の時は 蔦魔法しか使ってなかったわよね?
そう、ダンジョンの旅で身に着けたのね、素晴らしいわ。
私のバスタードソードでも あまりその攻撃は受けたくないわね」
おぉ!金ランクのお二人からそう言ってもらえると 自信が湧いてくるね。
人相手の練習をするなら タディさん達とだと思ってたけど、手合わせの時にサンドウィップは禁止と言われてしまいましたよ。
まあ、岩も切れたと聞いて 受けてみたいと思わないよね。
今夜は パニックルームで休息を取り、明日の朝イチで 中ボス部屋に挑戦です。
中ボスは ゴブリン軍団ということなので、お父さんは 鼻栓をしないと大変なことになりそうだね。
ケーテさん達トカゲの獣人は 獣種の中でも 嗅覚は然程鋭くないらしいので 全く問題ないとの事。明日大変なのはお父さんだけって事だね。
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