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第一章:朝霧未海
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嫌な感じがする。
朝霧未海はアパートの廊下で立ち尽くした。
今朝は悪夢を見た。
しかし、それは既にぼんやりとした陽炎のような物になっていた。だが、『嫌な感じ』だけは覚えていた。いや、たった今思い出した、という方が正しい。
この廊下に漂っている、この感じ。額の真ん中から染み込んでくる苦さのようなもの。
未海は息を長く吐くと、どうしようかな、と腕を組んだ。
小学校五年生にしては落ち着いている、とは未海の近所の評判である。勿論それには理由がある。
未海は霊能力を持っている。
例えば、目の前の人の話を聞かずとも、考えている事が頭にふっと浮かぶことがある。
例えば、良く晴れた朝、夕方から大雨になる予感を覚え、実際にそうなる……。
どれもこれも、偶然と片づけられる微妙なものではある。
だが、彼女には確実かつ突出した力があり、それ故に、未海は自分のこうした小さな偶然も霊能力の類ではないかと考えているのだ。
未海には普通の人には見えないモノが見える。
街角や交差点、通学路の横断歩道や、側溝の中、そこには真っ青な顔の老人や、体が欠けた女性、うねうねと動くピンク色の長い固まり、真っ黒い人影のようなモノ達が居た。
恐ろしい。
それは昔から変わらない。あまりにも恐ろしいモノを見てしまった時は、母親の琴音に相談していた。
だが、一々怖がって騒いではいられない理由が、できてしまったのだ。
二年ほど前、帰宅した父親の肩に、赤い服をきた女がべったりと張り付いていた。
その女は蛇みたいに長い指をスーツに絡ませ、赤紫色の舌で父親のうなじを舐め回していた。未海は呆けたように父親を見つめた。父親は着替えると、いつも通りに未海に近づくと抱きかかえようとした。
未海は泣いた。
その女の人、怖いと叫んだ。
驚く父親が、一体何の話だいと未海の頭を撫でようとしたその時、台所からとんできた琴音が包丁を彼に突きつけた。
「しらばっくれるんじゃないわよ。未海には見えるのよ。あたしも知ってるんだから」
数日後、父親は出て行った。
未海はひどく落ち込んだ。あの時、自分が泣き叫んだりしなければ、父親が出て行くことにはならなかったんじゃないのか、と。
「いや、結果は変わらなかったわよ。未海のお陰で時期が早くなったってだけ。パパが他の女の人と仲良しになってるのは、ママ調べてもらって知ってたの。そろそろ言っちゃおうかなーって思ってたから」
あっけらかんとした口調で琴音は蜜柑を口に放り込みながら、笑った。
でも、と未海は目をしょぼつかせた。
「もしかしたら……だって……その……」
ぐずぐずと泣きながら鼻をすする未海の顔を、琴音は両手で優しく包み込んだ。
「この、ちんちくりんさんが、いっちょまえに悩んでからに~」
こんな風にむぎゅっとされてしまうと未海は泣きごとが言えなくなってしまう。喋り辛いし、何よりも楽しくなってしまうからだ。
「んー、未海はぷにゅぷにゅだねぇ」
「むぅー、むぁーむぁー」
「なんでございましょうか、よくわかりませんね未海隊員」
未海は隊員と呼ばれると、とりあえず敬礼をする。テレビのバラエティで覚えた仕草で同級生の間ではプチ流行中である。琴音は未海を解放し返礼した。
「ママはお化けが見えるのを隠すようにって未海に言ったのは、パパが出て行っちゃったみたいなことがおきるとダメだから?」
琴音は頷いた。
「それもあるんだけど……前にも言ったけど、ああいうのが見える人たちはあんまりいないの。ママも見えない。でも、ママのママ、お婆ちゃんが見える人だった。だから未海が見えてるのがわかるの。ああいうモノって凄く怖いんでしょ?」
「うん。すごく怖い。顔とか怖い。普通じゃないの」
琴音はうんうんと再び頷くと、未海の顔をまじまじと見た。
「普通じゃない、か……ママもそうだけど、そういう事を聞いても見えないって、もしかしたら未海よりも凄く怖いかもしれないの。わかる?」
「……何となくわかる。テレビでやってた、箱の中に手を入れて中の物を当てるゲームみたいな感じでしょ?」
琴音は笑って首を傾げた。
「ちょっと違うかもしれないけど……それでね、ああいうモノって知らんぷりしてれば、こっちにちょっかいは出してこないんでしょう」
未海はううん、と唸った。
「そうかも……。ママに言われた通り、なるべく近づかないようにしてるけど、曲がり角を曲がったらいきなりいる時とかあるんだよね。
それでも、独り言をブツブツ言ってるのとか、前を通ると話しかけてくるのとかがいるけど、怖いから無視して通り過ぎると、そのまま、かな。学校の屋上にいる男の子とか立ってるだけだし。でも、ママは見えないのにどうして知ってるの?」
「お婆ちゃんから聞いたの。それでね、ああいうモノが見えるって他の人に言うと、パパの時みたいなこと以外にも色々と大変な事になっちゃうの。どうなるか、わかる?」
「う~ん……ネットとかだと、気持ち悪いとか言われるって書いてあった」
「そうね。未海もトカゲとか飼ってる人、気持ち悪いって言ってたでしょ」
「トカゲ、だめ~。ぬめぬめしててキモい」
未海のくしゃっとした顔に、琴音はぷすっと吹き出す。
「キモいときたか。蜜柑食べた後、トカゲの動画一緒に見ようか」
「ええ!? やだなあ……」
「ふふ……。それでね、キモいとか言われるかもしれないけど、それよりもね、未海が見えるっていうとね、それを誰かが聞いて誰かに話して、それを聞いた人がまた誰かに話して、そのうち、ああいうモノたちも聞いちゃうの。
そうすると、ああいうモノたちはふら~っと――」
未海がビックリした顔になった。
「み、未海のとこに来るの!?」
琴音はこくりと頷いた。
「お婆ちゃんはそう言ってた。頼ってくるモノ、興味を持ってくるモノ。酷いのになると、未海は何もしてないのに、未海に怒ってくるモノとかも来ちゃうかもしれない」
未海はごくりと唾を飲み込んだ。
そう言えば、学校の裏の林で見かけた犬みたいな顔をした男の人は目を合わせたら、唸りながら近寄って来ようとしたし、ママには内緒にしたけど、お父さんに乗ってた女の人はあたし達に怒ってたように見えた。
「だからね、未海、見えるって言いふらしちゃ駄目よ。お婆ちゃんみたく自分で何とかできる人は別だけど、ママや未海、もしかしたらお隣のおばちゃんとかの背中に変なのがくっついてきちゃったら大変!」
未海はうんうんと頷いた。
「それと、未海、今でも正夢ってみる? それもなるべく言わない方が良いと思うよ」
未海の正夢は本当に時たま、年に一、二回ぐらいの頻度だ。内容も他愛がないもの、例えば初めて行くはずの場所を夢で見たりする程度だが、一度だけ、琴音が財布を会社近くで落としたのを夢で見て、実際に当てた事がある。
「そうそう、あのお財布の時はマジ助かったわ~。だからね、未海って、もしかしたら夢で色々当てることが、そのうちできちゃうかもしれないの。昔ね、未海がまだ赤ちゃんだったころ、夜中に凄い勢いで泣きだしたって話したことあったっけ?」
「ない……と思う。でも、それってあれでしょ? 夜泣き。……もしかして、おねしょ?」
「あたしもそう思ったの。でも、おむつは濡れてなかった。あたしの腕をぎゅっと掴んで、何回も何回も同じことを言ったの」
「な、なんて言ったの、あたし」
琴音は残りの蜜柑を口に放り込むと、むぐむぐと噛んだ後一気に飲みこんだ。
「じしん、って。次の日にね、すごく大きな地震があったの。あれで、ママは未海がお婆ちゃんと一緒の事が出来るんじゃないかな、って思ったんだよ」
「……え? お婆ちゃんも夢で色々当てれたの?」
琴音は苦笑いを浮かべた。
「そう。でね、一回だけ、そういう事が出来るって言いふらして、お金を稼ごうとしたんだって。そしたら凄く怖い人たちが寄ってきちゃって――」
未海はごくりと喉を鳴らした。
「もしかして、ヤクザ?」
琴音は肩を竦めて、詳しくは怖いから聞かなかったと笑った。
「だから、『そういう事』に関してはママにだけ話して、ね?」
未海はうんうんと力強く頷いた。
あたしは見えるだけ。ただそれだけなんだ。
例えるなら人よりも先にゴキブリを見つけたり、人には見えない所にいるゴキブリに気がついたりできる『だけ』なんだ。スプレーとかホイホイが無いと、キモくて怖くて近づくこともできない。それと同じで、モノや怖い人達が来ちゃったらあたしには何もできない。それどころか、あたしが見えるって言った事で『パパは出て行った』。つまり、そういう悲しい事が起きるかもしれないんだ。
気を付けなくちゃ……。
真剣な表情の未海の前に、琴音はさて、とタブレットを置いた。
「キモいのを見ますか。実はママ、トカゲ好きなのよねえ」
げぇーっ、キモイーっという未海の黄色い声に、琴音はけけけ、と甲高い笑いで応えた。
その後、凄い勢いでゴキブリがパクパクと食べられる動画を口を半開きのまま食い入るように見た未海は、この子がいればちょっと便利だな、とトカゲを見直した。
朝霧未海はアパートの廊下で立ち尽くした。
今朝は悪夢を見た。
しかし、それは既にぼんやりとした陽炎のような物になっていた。だが、『嫌な感じ』だけは覚えていた。いや、たった今思い出した、という方が正しい。
この廊下に漂っている、この感じ。額の真ん中から染み込んでくる苦さのようなもの。
未海は息を長く吐くと、どうしようかな、と腕を組んだ。
小学校五年生にしては落ち着いている、とは未海の近所の評判である。勿論それには理由がある。
未海は霊能力を持っている。
例えば、目の前の人の話を聞かずとも、考えている事が頭にふっと浮かぶことがある。
例えば、良く晴れた朝、夕方から大雨になる予感を覚え、実際にそうなる……。
どれもこれも、偶然と片づけられる微妙なものではある。
だが、彼女には確実かつ突出した力があり、それ故に、未海は自分のこうした小さな偶然も霊能力の類ではないかと考えているのだ。
未海には普通の人には見えないモノが見える。
街角や交差点、通学路の横断歩道や、側溝の中、そこには真っ青な顔の老人や、体が欠けた女性、うねうねと動くピンク色の長い固まり、真っ黒い人影のようなモノ達が居た。
恐ろしい。
それは昔から変わらない。あまりにも恐ろしいモノを見てしまった時は、母親の琴音に相談していた。
だが、一々怖がって騒いではいられない理由が、できてしまったのだ。
二年ほど前、帰宅した父親の肩に、赤い服をきた女がべったりと張り付いていた。
その女は蛇みたいに長い指をスーツに絡ませ、赤紫色の舌で父親のうなじを舐め回していた。未海は呆けたように父親を見つめた。父親は着替えると、いつも通りに未海に近づくと抱きかかえようとした。
未海は泣いた。
その女の人、怖いと叫んだ。
驚く父親が、一体何の話だいと未海の頭を撫でようとしたその時、台所からとんできた琴音が包丁を彼に突きつけた。
「しらばっくれるんじゃないわよ。未海には見えるのよ。あたしも知ってるんだから」
数日後、父親は出て行った。
未海はひどく落ち込んだ。あの時、自分が泣き叫んだりしなければ、父親が出て行くことにはならなかったんじゃないのか、と。
「いや、結果は変わらなかったわよ。未海のお陰で時期が早くなったってだけ。パパが他の女の人と仲良しになってるのは、ママ調べてもらって知ってたの。そろそろ言っちゃおうかなーって思ってたから」
あっけらかんとした口調で琴音は蜜柑を口に放り込みながら、笑った。
でも、と未海は目をしょぼつかせた。
「もしかしたら……だって……その……」
ぐずぐずと泣きながら鼻をすする未海の顔を、琴音は両手で優しく包み込んだ。
「この、ちんちくりんさんが、いっちょまえに悩んでからに~」
こんな風にむぎゅっとされてしまうと未海は泣きごとが言えなくなってしまう。喋り辛いし、何よりも楽しくなってしまうからだ。
「んー、未海はぷにゅぷにゅだねぇ」
「むぅー、むぁーむぁー」
「なんでございましょうか、よくわかりませんね未海隊員」
未海は隊員と呼ばれると、とりあえず敬礼をする。テレビのバラエティで覚えた仕草で同級生の間ではプチ流行中である。琴音は未海を解放し返礼した。
「ママはお化けが見えるのを隠すようにって未海に言ったのは、パパが出て行っちゃったみたいなことがおきるとダメだから?」
琴音は頷いた。
「それもあるんだけど……前にも言ったけど、ああいうのが見える人たちはあんまりいないの。ママも見えない。でも、ママのママ、お婆ちゃんが見える人だった。だから未海が見えてるのがわかるの。ああいうモノって凄く怖いんでしょ?」
「うん。すごく怖い。顔とか怖い。普通じゃないの」
琴音はうんうんと再び頷くと、未海の顔をまじまじと見た。
「普通じゃない、か……ママもそうだけど、そういう事を聞いても見えないって、もしかしたら未海よりも凄く怖いかもしれないの。わかる?」
「……何となくわかる。テレビでやってた、箱の中に手を入れて中の物を当てるゲームみたいな感じでしょ?」
琴音は笑って首を傾げた。
「ちょっと違うかもしれないけど……それでね、ああいうモノって知らんぷりしてれば、こっちにちょっかいは出してこないんでしょう」
未海はううん、と唸った。
「そうかも……。ママに言われた通り、なるべく近づかないようにしてるけど、曲がり角を曲がったらいきなりいる時とかあるんだよね。
それでも、独り言をブツブツ言ってるのとか、前を通ると話しかけてくるのとかがいるけど、怖いから無視して通り過ぎると、そのまま、かな。学校の屋上にいる男の子とか立ってるだけだし。でも、ママは見えないのにどうして知ってるの?」
「お婆ちゃんから聞いたの。それでね、ああいうモノが見えるって他の人に言うと、パパの時みたいなこと以外にも色々と大変な事になっちゃうの。どうなるか、わかる?」
「う~ん……ネットとかだと、気持ち悪いとか言われるって書いてあった」
「そうね。未海もトカゲとか飼ってる人、気持ち悪いって言ってたでしょ」
「トカゲ、だめ~。ぬめぬめしててキモい」
未海のくしゃっとした顔に、琴音はぷすっと吹き出す。
「キモいときたか。蜜柑食べた後、トカゲの動画一緒に見ようか」
「ええ!? やだなあ……」
「ふふ……。それでね、キモいとか言われるかもしれないけど、それよりもね、未海が見えるっていうとね、それを誰かが聞いて誰かに話して、それを聞いた人がまた誰かに話して、そのうち、ああいうモノたちも聞いちゃうの。
そうすると、ああいうモノたちはふら~っと――」
未海がビックリした顔になった。
「み、未海のとこに来るの!?」
琴音はこくりと頷いた。
「お婆ちゃんはそう言ってた。頼ってくるモノ、興味を持ってくるモノ。酷いのになると、未海は何もしてないのに、未海に怒ってくるモノとかも来ちゃうかもしれない」
未海はごくりと唾を飲み込んだ。
そう言えば、学校の裏の林で見かけた犬みたいな顔をした男の人は目を合わせたら、唸りながら近寄って来ようとしたし、ママには内緒にしたけど、お父さんに乗ってた女の人はあたし達に怒ってたように見えた。
「だからね、未海、見えるって言いふらしちゃ駄目よ。お婆ちゃんみたく自分で何とかできる人は別だけど、ママや未海、もしかしたらお隣のおばちゃんとかの背中に変なのがくっついてきちゃったら大変!」
未海はうんうんと頷いた。
「それと、未海、今でも正夢ってみる? それもなるべく言わない方が良いと思うよ」
未海の正夢は本当に時たま、年に一、二回ぐらいの頻度だ。内容も他愛がないもの、例えば初めて行くはずの場所を夢で見たりする程度だが、一度だけ、琴音が財布を会社近くで落としたのを夢で見て、実際に当てた事がある。
「そうそう、あのお財布の時はマジ助かったわ~。だからね、未海って、もしかしたら夢で色々当てることが、そのうちできちゃうかもしれないの。昔ね、未海がまだ赤ちゃんだったころ、夜中に凄い勢いで泣きだしたって話したことあったっけ?」
「ない……と思う。でも、それってあれでしょ? 夜泣き。……もしかして、おねしょ?」
「あたしもそう思ったの。でも、おむつは濡れてなかった。あたしの腕をぎゅっと掴んで、何回も何回も同じことを言ったの」
「な、なんて言ったの、あたし」
琴音は残りの蜜柑を口に放り込むと、むぐむぐと噛んだ後一気に飲みこんだ。
「じしん、って。次の日にね、すごく大きな地震があったの。あれで、ママは未海がお婆ちゃんと一緒の事が出来るんじゃないかな、って思ったんだよ」
「……え? お婆ちゃんも夢で色々当てれたの?」
琴音は苦笑いを浮かべた。
「そう。でね、一回だけ、そういう事が出来るって言いふらして、お金を稼ごうとしたんだって。そしたら凄く怖い人たちが寄ってきちゃって――」
未海はごくりと喉を鳴らした。
「もしかして、ヤクザ?」
琴音は肩を竦めて、詳しくは怖いから聞かなかったと笑った。
「だから、『そういう事』に関してはママにだけ話して、ね?」
未海はうんうんと力強く頷いた。
あたしは見えるだけ。ただそれだけなんだ。
例えるなら人よりも先にゴキブリを見つけたり、人には見えない所にいるゴキブリに気がついたりできる『だけ』なんだ。スプレーとかホイホイが無いと、キモくて怖くて近づくこともできない。それと同じで、モノや怖い人達が来ちゃったらあたしには何もできない。それどころか、あたしが見えるって言った事で『パパは出て行った』。つまり、そういう悲しい事が起きるかもしれないんだ。
気を付けなくちゃ……。
真剣な表情の未海の前に、琴音はさて、とタブレットを置いた。
「キモいのを見ますか。実はママ、トカゲ好きなのよねえ」
げぇーっ、キモイーっという未海の黄色い声に、琴音はけけけ、と甲高い笑いで応えた。
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