救助隊との色恋はご自由に。

すずなり。

文字の大きさ
11 / 44

病気。

しおりを挟む
ほたるside・・・



目が覚めた私は、薬も十分に回って、すっかり回復していた。



ほたる「んー、よく寝た・・・って、弓弦さん?」

弓弦「・・・zzz。」



私の隣で、椅子に座ったまま器用に寝てる。


私は覗き込むようにして、弓弦さんを見た。



ほたる「目を閉じてても二重なのがわかるってすごい。」



切れ長の目。

下を向いてるのにシャープな顎のラインがはっきり見える。

じーっと見つめていると、弓弦さんが目を覚ました。



弓弦「んー・・・あ、ほたるちゃん、目が覚めた?」

ほたる「はい。ずっと横で寝てたんですか?」

弓弦「うん、そう。」



大きなあくびをしながら伸びをしてる。



ほたる「すみません・・・。」

弓弦「え?あぁ、大丈夫。こんなの日常茶飯事だから。それより体調はどう?」

ほたる「もう大丈夫です。ご迷惑をおかけしました。」

弓弦「ならよかった。家まで送るよ。」

ほたる「いえっ。そんなわけにはいきませんっ。一人で帰れますから・・・。」

弓弦「俺が送りたいの。ほらいくよ?鞄持つから。」



そういって弓弦さんは私の鞄を持ち上げた。



ほたる「やっ、鞄ぐらい自分で・・・」

弓弦「俺が持ちたいの。」




私の鞄を持って部屋を出ていった弓弦さん。

仕方なく、私は弓弦さんを追いかけるようにして部屋をでた。





ーーーーーーーーーー






弓弦「家、どっち?」



消防署をでてすぐ、弓弦さんが立ち止まって私に聞いてきた。



ほたる「あの・・ほんとに一人で帰れるんですけど・・・てか、一人で帰りたい・・・。」

弓弦「・・・困らせたくてやってるわけじゃないんだけどな。」



私の我がままで弓弦さんが困りだした。



ほたる「~~~っ。・・・こっちです。」

弓弦「・・・俺の勝ちだね。」

ほたる「・・・私の負けですね。」

弓弦「ほんとに元気になったみたいでよかったよ。」



心配してもらって申し訳ない・・・。



ほたる「普段は大丈夫ですからね?走れますし、泳げますし。」

弓弦「あ、そうなんだ。」

ほたる「昨日のは・・・滅多にないミスです。ほんとにすみませんでした。」



普段、誰かと一緒に時間を過ごすなんてないから飲み忘れはないのに・・・昨日は楽しくてつい忘れてしまった。


深く反省してる私に、弓弦さんは聞いてくる。



弓弦「・・・もう一回聞いていい?」

ほたる「何をですか?」

弓弦「・・何の薬?」




心配もかけてしまったし、昨日は助けてももらった。

ここまで関わってもらった以上、言うしかなくなってしまった。




ほたる「ちょっと体の中の、血液の成分が足りなくて・・・。」

弓弦「あの薬で補えるの?」

ほたる「はい。一日3回飲めば。」

弓弦「へぇー、飲み忘れたら?」

ほたる「死にはしないんですけど・・・前は時間を忘れることが多くてよく倒れてました。病院で点滴で補充してもらって・・・目が覚めるんです。」

弓弦「そっか・・・。」

ほたる「その点滴がどうしても嫌で・・・それから薬の飲み忘れは無かったのに・・・昨日はつい・・・。」

弓弦「楽しかったならよかったけど、次からは言ってよ?俺らがちゃんと伝えるから。」

ほたる「いや・・・めんどくさいですよね、こんな人間。」



友達と遊ぶのに夢中になったときに倒れたことがある。

その時、めんどくさがられて、友達がいなくなった。

そりゃそうだ。

いつ倒れるかわからない人間と一緒にいるとか不安でしかたないよね。


ちょっと前のことを思い出していると、弓弦さんが言い放った。



弓弦「え?俺ならちゃんと薬飲むように時間を伝えるけど?」

ほたる「・・・え?」

弓弦「薬飲んだら大丈夫なんでしょ?なら教えてあげればいいじゃん。」

ほたる「でも・・・」

弓弦「だから、俺と友達ね。俺はそんなことで友達を辞めたりしないから。」



弓弦さんは私と友達になってくれるって言ってくれた。

それはとても・・・うれしかった。



ほたる「ありがとう・・・ございます。」

弓弦「よし。・・・今日は?予定ある?」

ほたる「ないです。行きたいとこに行こうかどうか悩んでたくらいで。」

弓弦「じゃあ、そこに一緒に行こうか。」

ほたる「へ!?」

弓弦「決まりね。俺も一回家で着替えてくるし。ここまで迎えに行くから用意しといてね。」

ほたる「えっ・・いや・・その・・・。」




歩きながらもどんどん話が進んでいく。あっという間に家に着き、私は足を止めた。



弓弦「ここ?」

ほたる「はい。このアパートです・・・。」

弓弦「部屋番号は?」

ほたる「101・・・。」

弓弦「わかった。じゃあ、あとでね。」



そういって弓弦さんは帰っていった。


家のカギを開けて、部屋に入った私。

とりあえず着替えながら自分の状況を整理した。



ほたる「私・・・弓弦さんと出かけるの?」


それも私が今日行こうか悩んでたところ・・・。


ほたる「あんなとこ、弓弦さんといって大丈夫なんだろうか。」


不安になりながらも朝の薬を飲んで、私は支度を整えた。





1時間後・・・




ピンポーン・・・







しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる

九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。 ※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。

再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる

まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」 父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。 清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。 なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。 学校では誰もが憧れる高嶺の花。 家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。 しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。 「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」 秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。 彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。 「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」 これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。 完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。 『著者より』 もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858

ヤクザは喋れない彼女に愛される

九竜ツバサ
恋愛
非道でどこか虚無感を纏わせる男が、優しく温和な彼女のごはんと笑顔に癒され、恋に落ちる。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

優しい雨が降る夜は

葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン 無自覚にモテる地味子に 余裕もなく翻弄されるイケメン 二人の恋は一筋縄ではいかなくて…… 雨降る夜に心に届いた 優しい恋の物語 ⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡ 風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格 雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

処理中です...