救助隊との色恋はご自由に。

すずなり。

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指輪。

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コンコン・・・ガラガラ・・・




弓弦「ほたるー・・?」

ほたる「あ、弓弦さんっ。」





ベッドを起こして本を読んでるほたる。

起きてるほたるに会うのは・・・2日ぶりだ。




弓弦「起きてたんだ。」

ほたる「うん。毎日来てくれてたんだね。ありがとう。」

弓弦「気づいた?」

ほたる「看護師さんが花瓶に活けてくれてた。『来てくれたみたいだよー』って。」

弓弦「そ。今日も証拠持って来た。」



ミニブーケをほたるの前に差し出した。



ほたる「うわぁ・・・かわいい。」

弓弦「どう?経過は。」

ほたる「いい感じらしいよ?そろそろ量と回数が決まりそう。」

弓弦「!!・・・そっか。」

ほたる「決まってから数日、それで様子を見て、いけたら退院かな?」

弓弦「うん。楽しみにしてる。・・・あ、署のみんなも来るかもよ?」

ほたる「え?ほんと?楽しみー。」





2日ぶりにほたるとたくさん話をして、俺は帰ることにした。




弓弦「そろそろ面会時間終わるから帰るよ?」

ほたる「うん。いつも来てくれてありがとう。」

弓弦「俺もほたるに会いたいから・・・じゃ。」

ほたる「またね。」



名残惜しく出た病室。

少し廊下を歩くと、ほたるの担当医が前から歩いてきてるのが見えた。




弓弦「いつもお世話になってます。」

担当医「あ、ほたるさんの・・・。」

弓弦「ほたるの経過はどうでしょうか。」




本人は『元気』とか『大丈夫』とか言うけど、医者の話も聞いておきたい。




担当医「・・・あと、1週間ぐらいで退院できそうですよ。」

弓弦「!!・・・そうですか!」

担当医「恐らく・・・朝、1回の薬のみでいけるでしょう。」

弓弦「本当ですか!?・・・だいぶ負担が減りますね。」




でも、毎日飲むことは変わらない。

それでも回数が減るだけでも随分違うはずだ。




担当医「もう少し医学が進歩すれば、また変わりますよ。」

弓弦「そうですね。」

担当医「・・・では、失礼します。」

弓弦「あ、足を止めてしまい、すみませんでした。」




担当医が過ぎ去り、俺も1歩足を踏み出した瞬間、担当医が振り返って俺に告げた。




担当医「あ、そうそう、出産に関してはまた相談に来てくださいね。」

弓弦「!?」

担当医「では・・・。」



軽く笑いながら過ぎていった担当医。

『ほたるとの将来を考えてる』って言ったのを覚えてたみたいだ。




弓弦「出産・・・。まぁ、その時が来たら・・・かな。」





俺はまた・・・買い物をしに、街に寄ってから家に帰った。








ーーーーーーーー







その日から1週間。

ほたるは薬の量が決まり、退院することになった。




弓弦「・・・荷物はこれで全部?」

ほたる「うん。」

弓弦「じゃあ、行こうか。」




荷物を片手で持って、空いた手でほたるの手を握った。

病室を出て、廊下を歩き進む。



ほたる「ちょ・・待って・・・早いー・・・。」

弓弦「?・・・どうした?」

ほたる「ずっと・・・ベッドの上だったから・・・。」

弓弦「あぁ、すぐに疲れちゃうのか。・・・もうちょっとで駐車場だからがんばって?」

ほたる「・・・うん。」




歩くペースを落として、少しゆっくりめに歩きながらも、なんとか駐車場までたどり着くことができた。




ほたる「疲れた・・・」

弓弦「ははっ。・・・今日、ちょっと行きたいとこあったけど、今度にしようか。」

ほたる「?・・・そんなに歩かないなら大丈夫だと思うけど。」

弓弦「結構歩く(笑)。・・・まぁ、ここでもいいか。」

ほたる「?」



俺はポケットから小さい箱を取り出した。

中身は・・・指輪だ。



弓弦「この指・・・予約してもいい?」


指を指したのは左手の薬指。


ほたる「!!・・・指輪!?」

弓弦「うん。・・・まだ早いのは分かってる。これから幼稚園で働くんだろ?」

ほたる「・・・うん。その予定だけど。」

弓弦「俺ももうちょっと給料上げときたいしね。だから・・・予約。いつか、『結婚してください』って言うから。その日まで・・・この指空けといて?」



ほたるは指輪と俺を交互に見た。

何回も・・何回も・・・。




ほたる「・・・私で、いいの?」

弓弦「違うだろ?ほたる『が』いいの。」

ほたる「私、病気持ちだよ?この先何があるかわかんない・・。」

弓弦「何かあるその日が来ても、俺はほたるが好きだって自信あるよ。」

ほたる「---っ!・・・うれしい。」



ほたるは指輪を受け取った。



弓弦「・・・はめる?」

ほたる「うーん・・・はめる前からぶかぶかなのはわかるよ?」

弓弦「・・・え!?」

ほたる「ほら。」



指輪をすっ・・・と指に入れる。

すっ・・すっ・・と自由に行き来する指輪。

まるで止まることを知らないみたいだ。




弓弦「あー・・・格好つかなかった。」

ほたる「ふふっ。どこの指輪やさん?サイズ、直してくれるよ?」

弓弦「えっ・・本当に?」

ほたる「うん。」

弓弦「じゃあ、今から行こう。」

ほたる「今!?」




俺は車を走らせて、この指輪を買った店に向かった。

ほたるが言った通り、店員さんが快く引き受けてくれ、後日、引き取りに行くことになった。





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