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雄大の知らない1年。
しおりを挟む雄大「見つけられないハズだよ・・・。」
雪華「半年くらい向こうで暮らしたとき・・・ミヤが訪ねてきて来てくれて・・・。」
・・・・・・・
ユキのプライベートのケータイ番号を知ってたミヤから・・・海外に渡ってからすぐに連絡があった。
しばらく戻らないことを伝えると・・・ミヤはお金を貯めて訪ねてきてくれたのだ。
ミヤ「雪華!・・・心配したんだよ!?カフェも辞めちゃって・・・。」
雪華「ごめん、ミヤ・・・。色々あって・・・。」
ミヤ「元気そうでよかった・・・。雪華のご飯、食べさせてくれるんでしょ?」
雪華「ふふっ、任せてっ。」
私のご飯が好きだと言ってくれるミヤ。
腕によりをかけてご飯を作り、振る舞った。
ミヤ「こんなにご飯作るの上手いんだからさ・・・カフェ開いたらいいじゃん。まだ計画で悩んでんの?」
雪華「うんー・・・。一人では無理だし・・・かといってどんな人を雇ったらいいのかも分からないしねー・・・。」
ミヤ「なら私が手伝うよ!!帰国して・・・一緒にしよ?」
・・・・・・・・・
雪華「そのミヤの一言で・・・帰ることにしたの。」
雄大「そうだったのか・・・。」
雪華「そっからはユキにも手伝ってもらって・・・私の貯金で買える土地を探してもらったのね?そしたらここが広さも確保できるし・・・何より集客が一定かなーと思って。」
雄大「なるほど・・・。」
雪華は寝ていた身体をゆっくりと起こした。
雄大「大丈夫?」
雪華「襲われたことがショックで・・・雄大さんに会いたくなかった。嫌われたくなかったから・・・。」
雄大「嫌うわけないだろ?」
雪華「うん・・・。でも怖かった。どんな顔をされるのか・・・。だからもう二度と会わないつもりでいたのに・・・」
雄大「俺が異動してきた。」
雪華「うん・・・びっくりしたのと・・・うれしかったのとでパニックになったよ。」
雄大「俺も。」
雪華「『もう一度彼女に』って言ってくれて・・・ほんとに嬉しかった。襲われた事実は消えないけど・・・それでも私の事を好きでいてくれて・・・ありがとう。」
雄大「・・・。」
俺は身体を起こしていた雪華の腕を引いて、布団に沈めた。
雪華「うわぁ・・・っ!?」
雄大「俺は雪華以外いらない。他の女なんかいらない。雪華だけを愛してるから・・・覚悟しとけよ?」
そう言って雪華の口を塞いだ。
雪華「んんっ・・・!」
雄大「朝まで俺に付き合ってよ・・・?」
雪華の全身に口づけを落としながら・・・俺はまた雪華を抱いた。
朝陽が昇るまで・・・何度も何度も・・・・・。
ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
翌朝・・・
雪華side・・・
ミヤ「いらっしゃいませー!」
今日も朝から喫茶店はオープンした。
ミヤがいつも通りに接客をしてくれてる。
お客「ランチっていける?」
お客さんの言葉に、ミヤは申し訳なさそうな顔をした。
ミヤ「・・・すみません、今日はもう無くて・・。」
お客「ならコーヒーで。」
ミヤ「はいっ。・・・雪華ーっ!コーヒーっ!」
雪華「はーいっ・・・いたたたた・・・・・」
朝陽が昇るまで雄大さんに抱かれ続けた私は、体中が痛くて仕方なかった。
何とか立つことはできたものの・・・ランチなんてとてもじゃないけど作れない状態だった。
雪華「ミヤには事情を話したけどお客さんには言えないし・・・。」
体中が痛くて普通に歩けない私を見かねたミヤ。
ミヤの提案で『今日はランチは無し』に決まったのだ。
雪華「仕入れた材料が丸々余っちゃうから・・・あとで差し入れにして消防署に持って行こ。」
私はキッチンの中をおかしな歩き方をしながら・・・なんとか一日を乗り切った。
ーーーーーー
雄大side・・・
朝陽が昇るまで雪華を抱き続けたからか・・・俺は絶好調に体が軽かった。
雄大「よーし!車両点検と清掃するぞー!」
署員「そんな張り切らなくても・・・。」
署員「せっちゃんの彼氏がリーダーだって知っただけでもこっちのダメージは甚大なんですけど・・。」
署員たちがぶつぶつ言ってる中、俺はお構いなしに車両点検を始めていった。
てきぱきと身体が動き、訓練だってひょいひょいとできる。
雪華効果は・・・すごい。
雄大「トレーニング兼ねて山でも登るか?」
署員「!?・・・ちょ・・さすがにそれは勘弁っ・・!」
雄大「じゃあ町中を走るか?」
署員「!?・・・両方とも勘弁っすよ・・・。」
そんな話をしてる時、署の入り口から雪華の声が聞こえて来た。
雪華「こんにちはー!」
署員たちが一斉に入り口を見る。
署員「せっちゃん!?」
雪華「差し入れでーす。」
歩き方がおかしい雪華が署に入ってくる。
雄大「・・・いいの?」
雪華「今日、ランチを無しにしたから仕入れた材料が無駄になっちゃって・・・だからみなさんでどうぞ?」
持って来てくれたのはサンドイッチだ。
カツサンドにたまごサンド、それにサラダサンド。
署員「うまそっ・・・!」
署員「いただきます!!」
雪華が持って来てくれたサンドイッチを広げ、がっついて食べていく署員たち。
その様子を遠巻きに見てると雪華が給湯器のほうに向かって歩き始めた。
雪華「お茶、淹れますね。」
そう言って歩いて行くけど・・・歩き方が明らかにおかしかった。
俺は原因を知ってるけど・・・知らない署員のうちの一人がその異変に気付いてしまった。
署員「あれ?せっちゃん、足・・・ケガした?」
雪華「え?してませんよ?」
答えるために振り返った雪華。
その拍子に俺と目が合ってしまい・・・途端に顔を真っ赤に染めた。
署員「だって歩き方が・・・へん・・・・」
雪華「----っ!!」
署員「え?・・・え?え?」
雪華「いや・・あの・・・その・・・・」
署員「・・・・えぇっ!?」
署員たちは雪華を見て・・・俺を見て・・・雪華を見て・・・・俺を見た。
雄大「・・・・・俺が悪い。」
署員「えぇーーーーーっ!!??」
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