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1.0歳編
112.父の思い
しおりを挟むサイモンSide
各公爵家の子供たちに挨拶が終わり、大人と子供に分かれて話が始まった。
私には姿は見えていないが、こちらには土、風、雷、時、無の精霊様がいらっしゃるようだ。
精霊眼持ちの母エマからそう聞かされ、リアの方も見守ってくださっている。
私が知る限り、この中に精霊眼持ちは国王のブルージル様と王太子妃のマーガレットだけ。
彼女は、幼い頃から一緒に育ってきた幼馴染であり、マリアの親友だ。
もちろん祖父母世代はそちらで、皆んな仲がいいし、私たち親世代も皆んな仲がいい。
王族、公爵家という立場を超え、皆んな親友で戦友。
困った時は助け合い、昔から協力してきた。
対立する意味もないし、仲違いする理由もない。
しかし、リアの誕生はこの関係に亀裂が入るかもしれないと思ったことは事実。
いくら長い付き合いでも、我々は貴族で大人。
腹黒さも醜悪さも、汚い人間も、悪い大人もたくさん見てきたし、知っている。
愛し子という存在の出現で、大切な友がそちら側に行かないとも限らない。
愛し子とは、それほどに強大な存在なのだ。
しかし、それも杞憂に終わった。
母エマ曰く、精霊様たちのお眼鏡にかなわない人は1人もいなかったようだ。
ほっと一安心し、そっと子供たちの方に目を向ける。
リアも子供たちと打ち解け、楽しそうに笑っている。
こちらも一安心だ。
帰ったら、たくさん楽しい話を聞かせてくれるだろう。
「エリック:子供達、楽しそうだな。もっと早く会わせてあげてもよかったかもな」
確かに。
色々あり、今日になってしまったがこんなことなら尻込みせず、会わせてあげたかった。
「ライル:また近いうちに会わせてあげたいものだね」
そこから、次はいつにするとか、どこで会うとかそんな話が始まった。
親たちは、次の予定の話し合い。
祖父母たちは、リアについての今後の話し合いが始まった。
父ジャンカルロたちとは、今後の方針については話し合っているし、子供同士のことは任せてもらえているから話が進むのは早かった。
しばらくすると、子供たちの方からどんよりとした空気が漂ってきた。
マリアとマーガレットが聞きに行くと、次はいつ会えるかという話で落ち込んでいるようで、悪いと思いつつも嬉しくなった。
リアが家族以外に心を開き、また会えるのかで落ち込むほどに仲良くなりたい人に出会えたことに、口角が上がるのが抑えられないほどだ。
筆頭公爵家の次期当主として、ポーカーフェイスにはそれなりに自信があるけれど、こればっかりは涙が出そうなほど嬉しくてニヤケが止まらない。
よかったね、リアーーー。
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