19 / 34
第二章:辺境伯は溺愛中
16ノワール
しおりを挟む
サミュエル様が卒業されたと連絡が入った。しかも公爵様よりこの辺境地を任されるという話だ。
「でかしたぞ。これで我がノワール家の天下だ!がっはっはっは!」
しかしここまでが長かった。
公爵家の側室がこの地から選ばれたとわかった時はあの手この手で謁見を願った。どうにかお近づきになって少しでも吾輩の地位をあげたかったのだ。しかしあの砦のような白亜の城にはなかなか入場を許してもらえなんだ。それだけ警戒心の強い側室だったのだろう。だが待望の男子を出産後、正室にその子をとりあげられたせいか、側室は徐々に気弱になって行った。そこに目をつけ何かと王都の流行りものや献上品を持参しやっとのことでお目通りを許されたのだ。
初めて会った側室は美しかったが褐色の肌に黒い髪の持ち主じゃった。そう、この地の先住民特有の色だったのだ。なぜ公爵様はあんな汚らしい肌の色の者を側室にしたのか吾輩には理解できなんだ。まるで奴隷のようじゃと心の奥では思っておった。
「アンジェリカは居るか?どこじゃアンジェリカ!」
側室が亡くなってからしばらくして嫡男のサミュエル様がこの地にやってきたのだ。名目上は静養ということだがあきらかに正室のイジメから逃れて来ていたに違いなかった。ここで歳の近い我が娘を気に入ってもらえればゆくゆくは娶ってもらえるかもしれぬ。いやこの際、許嫁ということにしてしまおう。幸い側室はもうこの世に居らぬ。軽い話題をふるときに娘の話もでていたはずだ。そうだそう言う事にしてしまおう。
「お父様あのこ、睨んでばかりで私に近寄ろうともしないの。遊びたくないわ」
「何を言うか!お前は将来公爵家に嫁に行くのだ。今よりもいい暮らしができるようになるのだぞ」
サミュエル様は不愛想で無口で何を考えてるかわからない子供だった。だがそんなことはどうでも良い。吾輩の爵位が上がる可能性のある未来の婿なのだから。
サミュエル様が王都に戻られると領地管理は執事と近隣の有力貴族に代理で任されると聞いた。吾輩はすぐに娘とサミュエル様が許嫁だと周りに言って聞かせた。あっという間に噂となり周りの貴族を押しのけ、領地管理の筆頭となった。だが管理自体は執事のブルートに丸投げをしている。そういう細かなことはこの吾輩はしなくとも専属のものがやればいいのだ。吾輩は利益重視。王都の有力貴族と仲良くなりいずれは王都に進出するのだ。それももうすぐ!がはははは。
「しかし。まだ婿殿は挨拶に来ぬのか?もうこちらにきて四~五日は立っておろう?」
初日にアンジェリカが会いに行ったというからすぐにでも吾輩の元に来るかと待っておったのだが。当のアンジェリカは新しいドレスを発注したらしい。なんでも美しい人にふさわしく飾り立てないといけないとか言い出しているとか。まったく若い者が言う事にはついていけない。まあ公爵家になれば好きなだけ買い物などできるようになるだろう。
「ノワール様。サミュエル様から通達がまいっておりますが」
長い銀髪を腰の辺りで結んで銀縁の眼鏡をくいと上げる。切れ長の瞳で吾輩をみつめている。この男も何を考えているかがわからない。
「ブルーノか。なんて書いてあるのだ?」
「はい。領主となったので挨拶に来いと書かれております」
ブルーノに言われハッとした。そうだ、いくら義父となるからと言っても自分の今の爵位はまだ伯爵だ。悔しいが自分の方が格下なのだ。娘をやるのだから相手がやってくるのが当たり前と思い込んでいた。
「こほん。向こうから来るものだと思っておったわ」
「……すぐにでもご準備をなされた方がよろしいのでは?」
「そうだな。仕方がない。そうするか」
◇◆◇
まったく。この伯爵は馬鹿もいいところだ。娘同様に思い込みが激しい。いや、この親にしてあの娘と言ったところか。普段から執務のほとんどはこの私がおこなっている。言わば飾りのような存在だ。自分の地位をあげて王都に行くことしか興味がないような男。そろそろここを離れても良い頃だろうか?別にこの場所に興味があったわけではない。ただ単に傷心の傷を癒す場所を探していただけだった。
生涯かけて神と崇める存在の女性を失ってしまった。遠くから見つめるだけでよかったのだ。彼女の喜び幸せがこの私の喜びであり幸せだった。凛とした侯爵令嬢。気が強く剣術の腕もいい。立ち居振る舞いも毅然として見るものを奮い立たせる気品があった。そのうえ美貌の持ち主で愛情深くすべてが完璧だった。
「このブルーノ。生涯かけてアレーニア様にお仕えいたします!」
「まあその気持ちはとても嬉しいわ。でもねブルーノ、私は爵位など気にせず自由に生きたいの。ごめんなさいね。ブルーノにもいつか素敵な人が現れますように」
我が身を一生をかけてお仕えすると決めたお方。だが彼女は身分など関係ないと貧乏子爵の元へと行ってしまったのだ。駆け落ちという形をとって。そしてその逃走を手伝った私も侯爵家から追われこの辺境地へと流れついたのだった。最初のうちは衣食住が取れれば何でもよいと住み込みの仕事を探していたのだが、ひょんなことから伯爵家で仕事をするようになった。そのうち思い込みが激しい息子を修正できる人材が欲しいと先代に頼み込まれ執事となったのだ。その先代も隠居され息子の代に変わられた。
「はあ、困ったものだ」
とにかく思い付きで行動をするものだからどうしてもこちらに尻拭いが来る。先日も公爵家と同等になるのだからと領地の一部をわが物顔で使いだした。公爵家の領地の一部に別邸を建てるのだそうだ。そのために農家に農地を縮小しろと勝手な伝達をだしていた。公爵様の許可もなしでだ。すぐさま建設をやめさせた。設計の段階だったからまだよかったが。何をしだすのかがわからん。
それにサミュエル様は戻られたが婚約者を伴っているとも聞く。あくまで噂なのでどこまでが本当かわからぬが、では公爵家側としたらやはりアンジェリカ様を認める気はないのではないか?そもそも本当に許嫁なのだろうかと疑問ももってしまう。まあ側室という手もあるのだろうから。私には知った事ではないが。
とにかく、今後の事も兼ねて私もついて行った方がよさそうだ。
「でかしたぞ。これで我がノワール家の天下だ!がっはっはっは!」
しかしここまでが長かった。
公爵家の側室がこの地から選ばれたとわかった時はあの手この手で謁見を願った。どうにかお近づきになって少しでも吾輩の地位をあげたかったのだ。しかしあの砦のような白亜の城にはなかなか入場を許してもらえなんだ。それだけ警戒心の強い側室だったのだろう。だが待望の男子を出産後、正室にその子をとりあげられたせいか、側室は徐々に気弱になって行った。そこに目をつけ何かと王都の流行りものや献上品を持参しやっとのことでお目通りを許されたのだ。
初めて会った側室は美しかったが褐色の肌に黒い髪の持ち主じゃった。そう、この地の先住民特有の色だったのだ。なぜ公爵様はあんな汚らしい肌の色の者を側室にしたのか吾輩には理解できなんだ。まるで奴隷のようじゃと心の奥では思っておった。
「アンジェリカは居るか?どこじゃアンジェリカ!」
側室が亡くなってからしばらくして嫡男のサミュエル様がこの地にやってきたのだ。名目上は静養ということだがあきらかに正室のイジメから逃れて来ていたに違いなかった。ここで歳の近い我が娘を気に入ってもらえればゆくゆくは娶ってもらえるかもしれぬ。いやこの際、許嫁ということにしてしまおう。幸い側室はもうこの世に居らぬ。軽い話題をふるときに娘の話もでていたはずだ。そうだそう言う事にしてしまおう。
「お父様あのこ、睨んでばかりで私に近寄ろうともしないの。遊びたくないわ」
「何を言うか!お前は将来公爵家に嫁に行くのだ。今よりもいい暮らしができるようになるのだぞ」
サミュエル様は不愛想で無口で何を考えてるかわからない子供だった。だがそんなことはどうでも良い。吾輩の爵位が上がる可能性のある未来の婿なのだから。
サミュエル様が王都に戻られると領地管理は執事と近隣の有力貴族に代理で任されると聞いた。吾輩はすぐに娘とサミュエル様が許嫁だと周りに言って聞かせた。あっという間に噂となり周りの貴族を押しのけ、領地管理の筆頭となった。だが管理自体は執事のブルートに丸投げをしている。そういう細かなことはこの吾輩はしなくとも専属のものがやればいいのだ。吾輩は利益重視。王都の有力貴族と仲良くなりいずれは王都に進出するのだ。それももうすぐ!がはははは。
「しかし。まだ婿殿は挨拶に来ぬのか?もうこちらにきて四~五日は立っておろう?」
初日にアンジェリカが会いに行ったというからすぐにでも吾輩の元に来るかと待っておったのだが。当のアンジェリカは新しいドレスを発注したらしい。なんでも美しい人にふさわしく飾り立てないといけないとか言い出しているとか。まったく若い者が言う事にはついていけない。まあ公爵家になれば好きなだけ買い物などできるようになるだろう。
「ノワール様。サミュエル様から通達がまいっておりますが」
長い銀髪を腰の辺りで結んで銀縁の眼鏡をくいと上げる。切れ長の瞳で吾輩をみつめている。この男も何を考えているかがわからない。
「ブルーノか。なんて書いてあるのだ?」
「はい。領主となったので挨拶に来いと書かれております」
ブルーノに言われハッとした。そうだ、いくら義父となるからと言っても自分の今の爵位はまだ伯爵だ。悔しいが自分の方が格下なのだ。娘をやるのだから相手がやってくるのが当たり前と思い込んでいた。
「こほん。向こうから来るものだと思っておったわ」
「……すぐにでもご準備をなされた方がよろしいのでは?」
「そうだな。仕方がない。そうするか」
◇◆◇
まったく。この伯爵は馬鹿もいいところだ。娘同様に思い込みが激しい。いや、この親にしてあの娘と言ったところか。普段から執務のほとんどはこの私がおこなっている。言わば飾りのような存在だ。自分の地位をあげて王都に行くことしか興味がないような男。そろそろここを離れても良い頃だろうか?別にこの場所に興味があったわけではない。ただ単に傷心の傷を癒す場所を探していただけだった。
生涯かけて神と崇める存在の女性を失ってしまった。遠くから見つめるだけでよかったのだ。彼女の喜び幸せがこの私の喜びであり幸せだった。凛とした侯爵令嬢。気が強く剣術の腕もいい。立ち居振る舞いも毅然として見るものを奮い立たせる気品があった。そのうえ美貌の持ち主で愛情深くすべてが完璧だった。
「このブルーノ。生涯かけてアレーニア様にお仕えいたします!」
「まあその気持ちはとても嬉しいわ。でもねブルーノ、私は爵位など気にせず自由に生きたいの。ごめんなさいね。ブルーノにもいつか素敵な人が現れますように」
我が身を一生をかけてお仕えすると決めたお方。だが彼女は身分など関係ないと貧乏子爵の元へと行ってしまったのだ。駆け落ちという形をとって。そしてその逃走を手伝った私も侯爵家から追われこの辺境地へと流れついたのだった。最初のうちは衣食住が取れれば何でもよいと住み込みの仕事を探していたのだが、ひょんなことから伯爵家で仕事をするようになった。そのうち思い込みが激しい息子を修正できる人材が欲しいと先代に頼み込まれ執事となったのだ。その先代も隠居され息子の代に変わられた。
「はあ、困ったものだ」
とにかく思い付きで行動をするものだからどうしてもこちらに尻拭いが来る。先日も公爵家と同等になるのだからと領地の一部をわが物顔で使いだした。公爵家の領地の一部に別邸を建てるのだそうだ。そのために農家に農地を縮小しろと勝手な伝達をだしていた。公爵様の許可もなしでだ。すぐさま建設をやめさせた。設計の段階だったからまだよかったが。何をしだすのかがわからん。
それにサミュエル様は戻られたが婚約者を伴っているとも聞く。あくまで噂なのでどこまでが本当かわからぬが、では公爵家側としたらやはりアンジェリカ様を認める気はないのではないか?そもそも本当に許嫁なのだろうかと疑問ももってしまう。まあ側室という手もあるのだろうから。私には知った事ではないが。
とにかく、今後の事も兼ねて私もついて行った方がよさそうだ。
66
あなたにおすすめの小説
みにくい凶王は帝王の鳥籠【ハレム】で溺愛される
志麻友紀
BL
帝国の美しい銀獅子と呼ばれる若き帝王×呪いにより醜く生まれた不死の凶王。
帝国の属国であったウラキュアの凶王ラドゥが叛逆の罪によって、帝国に囚われた。帝都を引き回され、その包帯で顔をおおわれた醜い姿に人々は血濡れの不死の凶王と顔をしかめるのだった。
だが、宮殿の奥の地下牢に幽閉されるはずだった身は、帝国に伝わる呪われたドマの鏡によって、なぜか美姫と見まごうばかりの美しい姿にされ、そのうえハレムにて若き帝王アジーズの唯一の寵愛を受けることになる。
なぜアジーズがこんなことをするのかわからず混乱するラドゥだったが、ときおり見る過去の夢に忘れているなにかがあることに気づく。
そして陰謀うずくまくハレムでは前母后サフィエの魔の手がラドゥへと迫り……。
かな~り殺伐としてますが、主人公達は幸せになりますのでご安心ください。絶対ハッピーエンドです。
【本編完結】異世界で政略結婚したオレ?!
カヨワイさつき
BL
美少女の中身は32歳の元オトコ。
魔法と剣、そして魔物がいる世界で
年の差12歳の政略結婚?!
ある日突然目を覚ましたら前世の記憶が……。
冷酷非道と噂される王子との婚約、そして結婚。
人形のような美少女?になったオレの物語。
オレは何のために生まれたのだろうか?
もう一人のとある人物は……。
2022年3月9日の夕方、本編完結
番外編追加完結。
【完結済み】騎士団長は親友に生き写しの隣国の魔術師を溺愛する
兔世夜美(トヨヤミ)
BL
アイゼンベルク帝国の騎士団長ジュリアスは留学してきた隣国ゼレスティア公国の数十年ぶりのビショップ候補、シタンの後見となる。その理由はシタンが十年前に失った親友であり片恋の相手、ラシードにうり二つだから。だが出会ったシタンのラシードとは違う表情や振る舞いに心が惹かれていき…。過去の恋と現在目の前にいる存在。その両方の間で惑うジュリアスの心の行方は。※最終話まで毎日更新。※大柄な体躯の30代黒髪碧眼の騎士団長×細身の20代長髪魔術師のカップリングです。※完結済みの「テンペストの魔女」と若干繋がっていますがそちらを知らなくても読めます。
待て、妊活より婚活が先だ!
檸なっつ
BL
俺の自慢のバディのシオンは実は伯爵家嫡男だったらしい。
両親を亡くしている孤独なシオンに日頃から婚活を勧めていた俺だが、いよいよシオンは伯爵家を継ぐために結婚しないといけなくなった。よし、お前のためなら俺はなんだって協力するよ!
……って、え?? どこでどうなったのかシオンは婚活をすっ飛ばして妊活をし始める。……なんで相手が俺なんだよ!
**ムーンライトノベルにも掲載しております**
悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る
竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。
神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。
公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。
それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。
だが、王子は知らない。
アレンにも王位継承権があることを。
従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!?
*誤字報告ありがとうございます!
*カエサル=プレート 修正しました。
【完結】悪妻オメガの俺、離縁されたいんだけど旦那様が溺愛してくる
古井重箱
BL
【あらすじ】劣等感が強いオメガ、レムートは父から南域に嫁ぐよう命じられる。結婚相手はヴァイゼンなる偉丈夫。見知らぬ土地で、見知らぬ男と結婚するなんて嫌だ。悪妻になろう。そして離縁されて、修道士として生きていこう。そう決意したレムートは、悪妻になるべくワガママを口にするのだが、ヴァイゼンにかえって可愛らがれる事態に。「どうすれば悪妻になれるんだ!?」レムートの試練が始まる。【注記】海のように心が広い攻(25)×気難しい美人受(18)。ラブシーンありの回には*をつけます。オメガバースの一般的な解釈から外れたところがあったらごめんなさい。更新は気まぐれです。アルファポリスとムーンライトノベルズ、pixivに投稿。
ラスボス推しなので! 魔王の破滅フラグ折って溺愛されます!??
モト
BL
ゲーマーである“ホツ”は、大ハマリ中のオンラインゲーム内に召喚されてしまう。推しであるラスボスに出会い、切磋琢磨、彼の破滅フラグを折ろうとする。……が、如何せんホツはただの一般人。魔法も使えなければ、家が大好きなただのゲーマー。体力もあまりない。
推しからはすぐに嫁認定されます。
推しに推されて??モフモフ……ふぁわ、ねこちゃん……モフモフ…………。
不憫なラスボスの境遇、破滅フラグを折る為にホツがしてきたことは。
何故、ホツは楽観的なのにひたすらに彼を守ろうとするのか、違和感はラストに。ムーンライトノベルズでも投稿しております。
一日2回更新です
クズ令息、魔法で犬になったら恋人ができました
岩永みやび
BL
公爵家の次男ウィルは、王太子殿下の婚約者に手を出したとして犬になる魔法をかけられてしまう。好きな人とキスすれば人間に戻れるというが、犬姿に満足していたウィルはのんびり気ままな生活を送っていた。
そんなある日、ひとりのマイペースな騎士と出会って……?
「僕、犬を飼うのが夢だったんです」
『俺はおまえのペットではないからな?』
「だから今すごく嬉しいです」
『話聞いてるか? ペットではないからな?』
果たしてウィルは無事に好きな人を見つけて人間姿に戻れるのか。
※不定期更新。主人公がクズです。女性と関係を持っていることを匂わせるような描写があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる