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#103 鰹節の味見と、新メニューの算段。その1
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壱とサユリは食堂に戻る。
「じいちゃんただいまー。鰹節出来たー!」
ボルテージ高めに2階に上がると、茂造は食堂でゆったりと紅茶を飲んでいた。
が、鰹節と聞いたからか、カップを手にしたまま咄嗟に立ち上がる。
「何と! それは凄いのう!」
「サユリに時間魔法使って貰って、作って来た! これで朝は昆布と鰹の出汁で味噌汁とか和食とか作れるよ! で、サユリ、早速でごめんなんだけど、この鰹節、腐敗とかを止めてくれたら嬉しい!」
「解っているカピよ」
サユリは右前足を上げ、振る。
「これで大丈夫カピ。だが壱、食堂で出すのであれば、きちんと作らねばならないカピよ。味噌も昆布も鰹節も」
「うん、解ってる。問題は味噌だよな。出来るまで1年掛かるから」
壱が考え込むと、サユリも眼を閉じる。
「そうカピな……なら、初めは壱がこの世界に持って来たものを少しずつ我が増やして使うという形にするカピ。少量なら複製出来る事にしているカピからな」
「結構アバウトだな。それで大丈夫なの?」
壱が首を傾げて訊くと、サユリはふんと鼻を鳴らす。
「問題無いカピ。とりあえず壱がこの世界に来た時に、昆布、鰹節、味噌を持っていた事にしておけば、何の問題も無いカピ。あ、米もカピな」
「そっか。だったらそうだな、豚汁が良いかな、具沢山の。昼にスープ出してるだろ? 村人の人たちの味覚に合えば、ローテーションに入れられると思うんだよね」
壱が頷きながら言うと、サユリも頷いた。
「それは今朝壱が作ってくれたものカピな。うむ、なら大丈夫カピな」
「うん。今朝のにきゃべつも入れると、充分ボリューム出ると思う」
「うむ、ならまずは食堂の賄いで、従業員に味見して貰うカピ。それで満場一致なら、お試しで食堂で出してみて、評判が良かったらローテーションに加えるカピ」
「そうだな、うん。じいちゃん、良いかな」
「勿論じゃ。豚汁は旨いからのう。それとの、フレンチトースト、じゃったかの? あれも昼のメニューに入れたいんじゃが」
「あ、うっかりしてた」
壱がこの世界に来て間も無くボニーたちに出して好評で、昼のメニューにしようとしていたのだった。
「明日の昼からかの。儂とカリルに作り方を教えてくれの」
「解った。簡単だから、すぐに出来ると思う。ボニーさんたちに出した時にマユリにも教えたけど、すぐに作れたし」
「おお、そう言えばそうじゃったの」
「でもフレンチトーストをメニューに入れると、パンを焼いてるサントの負担増えない? 大丈夫?」
「大丈夫じゃ。そんなには増やさんしの。どのメニューもそうじゃが、限りはあるからの。ホットケーキは注文が入ってから種を作るから、小麦粉と卵が無くならない限りは無限とも言えるがの」
「そりゃそうか」
当たり前の事である。
「後、ロビンさんに鰹節削るやつ作ってもらった。早速少し削ってみようか」
となると、まずは洗わなければならない。刃を外す事になるが、巧く入れられるだろうか。
「じいちゃん、鉋の刃の調整って出来る?」
「やった事はあるぞい。どれ、木槌を持って来ようかの」
茂造が物置部屋に向かうと、壱は鉋台から刃と金属片を外し、箱ともども洗って行く。水分を布で丁寧に拭き取って。
茂造が木槌を持って戻って来たので、任せる。
「うむ、どれぐらい刃を出せば良いのかの?」
「鰹節ってかなり薄いよね。0.1ミリとかそんな感じ?」
「少し出せば良い感じかの。うむ」
茂造は鉋台に刃を入れ木槌で軽く叩いて嵌め込むと、刃の出方を確認し、鉋台の前や後ろを細かく叩きながら調整して行く。
「うむ、こんなもんでどうじゃろうかの」
「ありがとう。削ってみる」
壱は鉋台を受け取り、箱に嵌める。鰹節の表面を軽く布で拭き、さぁ、削ってみよう。
鰹節は頭側から削る。押す削り方と引く削り方があるが、壱は引いて削る方がやり易いと感じたので、尾の方を手前にして利き手の右で握る。
刃が奥に向かう様に削り器を置き、思い切って削ってみる。
鉋台の上で手前に引く様に動かすと、シュッシュッと乾いた音がする。何度か往復させて、鉋台を外すと、箱の中に薄く削られた鰹節がふんわりと積もっていた。
「わぁ、出来た……!」
「おお、鰹節じゃあ……!」
壱と茂造が箱を覗き込み、感嘆の声を上げる。
「じいちゃんただいまー。鰹節出来たー!」
ボルテージ高めに2階に上がると、茂造は食堂でゆったりと紅茶を飲んでいた。
が、鰹節と聞いたからか、カップを手にしたまま咄嗟に立ち上がる。
「何と! それは凄いのう!」
「サユリに時間魔法使って貰って、作って来た! これで朝は昆布と鰹の出汁で味噌汁とか和食とか作れるよ! で、サユリ、早速でごめんなんだけど、この鰹節、腐敗とかを止めてくれたら嬉しい!」
「解っているカピよ」
サユリは右前足を上げ、振る。
「これで大丈夫カピ。だが壱、食堂で出すのであれば、きちんと作らねばならないカピよ。味噌も昆布も鰹節も」
「うん、解ってる。問題は味噌だよな。出来るまで1年掛かるから」
壱が考え込むと、サユリも眼を閉じる。
「そうカピな……なら、初めは壱がこの世界に持って来たものを少しずつ我が増やして使うという形にするカピ。少量なら複製出来る事にしているカピからな」
「結構アバウトだな。それで大丈夫なの?」
壱が首を傾げて訊くと、サユリはふんと鼻を鳴らす。
「問題無いカピ。とりあえず壱がこの世界に来た時に、昆布、鰹節、味噌を持っていた事にしておけば、何の問題も無いカピ。あ、米もカピな」
「そっか。だったらそうだな、豚汁が良いかな、具沢山の。昼にスープ出してるだろ? 村人の人たちの味覚に合えば、ローテーションに入れられると思うんだよね」
壱が頷きながら言うと、サユリも頷いた。
「それは今朝壱が作ってくれたものカピな。うむ、なら大丈夫カピな」
「うん。今朝のにきゃべつも入れると、充分ボリューム出ると思う」
「うむ、ならまずは食堂の賄いで、従業員に味見して貰うカピ。それで満場一致なら、お試しで食堂で出してみて、評判が良かったらローテーションに加えるカピ」
「そうだな、うん。じいちゃん、良いかな」
「勿論じゃ。豚汁は旨いからのう。それとの、フレンチトースト、じゃったかの? あれも昼のメニューに入れたいんじゃが」
「あ、うっかりしてた」
壱がこの世界に来て間も無くボニーたちに出して好評で、昼のメニューにしようとしていたのだった。
「明日の昼からかの。儂とカリルに作り方を教えてくれの」
「解った。簡単だから、すぐに出来ると思う。ボニーさんたちに出した時にマユリにも教えたけど、すぐに作れたし」
「おお、そう言えばそうじゃったの」
「でもフレンチトーストをメニューに入れると、パンを焼いてるサントの負担増えない? 大丈夫?」
「大丈夫じゃ。そんなには増やさんしの。どのメニューもそうじゃが、限りはあるからの。ホットケーキは注文が入ってから種を作るから、小麦粉と卵が無くならない限りは無限とも言えるがの」
「そりゃそうか」
当たり前の事である。
「後、ロビンさんに鰹節削るやつ作ってもらった。早速少し削ってみようか」
となると、まずは洗わなければならない。刃を外す事になるが、巧く入れられるだろうか。
「じいちゃん、鉋の刃の調整って出来る?」
「やった事はあるぞい。どれ、木槌を持って来ようかの」
茂造が物置部屋に向かうと、壱は鉋台から刃と金属片を外し、箱ともども洗って行く。水分を布で丁寧に拭き取って。
茂造が木槌を持って戻って来たので、任せる。
「うむ、どれぐらい刃を出せば良いのかの?」
「鰹節ってかなり薄いよね。0.1ミリとかそんな感じ?」
「少し出せば良い感じかの。うむ」
茂造は鉋台に刃を入れ木槌で軽く叩いて嵌め込むと、刃の出方を確認し、鉋台の前や後ろを細かく叩きながら調整して行く。
「うむ、こんなもんでどうじゃろうかの」
「ありがとう。削ってみる」
壱は鉋台を受け取り、箱に嵌める。鰹節の表面を軽く布で拭き、さぁ、削ってみよう。
鰹節は頭側から削る。押す削り方と引く削り方があるが、壱は引いて削る方がやり易いと感じたので、尾の方を手前にして利き手の右で握る。
刃が奥に向かう様に削り器を置き、思い切って削ってみる。
鉋台の上で手前に引く様に動かすと、シュッシュッと乾いた音がする。何度か往復させて、鉋台を外すと、箱の中に薄く削られた鰹節がふんわりと積もっていた。
「わぁ、出来た……!」
「おお、鰹節じゃあ……!」
壱と茂造が箱を覗き込み、感嘆の声を上げる。
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