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#152 結婚パーティのメニューが決定
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食堂の昼営業が終わり、休憩時間。壱は部屋に戻ると、デスクの上に出しておいた、結婚パーティ用メニューのレシピを取り、ダイニングにて紅茶で一息中の茂造に渡した。
「昨日言ってたレシピ。どうかな、難しそう?」
「ふむ」
茂造は言うと、真剣な表情でレシピを読む。じっくりと時間を掛けて。
その間に、壱は自分の珈琲を入れ、サユリ御希望のミルク珈琲を作る為に厨房からミルクを取って来ていた。
サユリがサラダボウルに作られたミルク珈琲を舐める頃には、茂造はレシピに眼を通し終えた様で、安堵した様な表情で小さく息を吐いた。
「成る程成る程。確かにこれじゃったら、儂らでも出来そうじゃ」
「でしょ? 俺だってそんな凝ったの作れる訳じゃ無いから、俺基準で作れると思うものをピックアップしたもん。だから大丈夫だよ」
壱は少し得意げになってしまう。と同時に安心した。大丈夫だとは思っていたが、やはり昨日の茂造の様子を見て、少し不安もあったのだ。
「ふむふむ。流石じゃのう壱よ。じゃあこれで行こうかの。村人も初めて食べるものばかりじゃろうから、喜んでくれるぞい」
「だったら良いな。食堂のメニューが口に合ってるんだから、これも大丈夫だと思うんだけど、うん、それが博打かなぁ」
「大丈夫じゃと思うぞい。新しいメニュー楽しみじゃのう。鰹のタタキも藁焼きで食べられるんじゃのう。嬉しいのう」
「あ、それだけは先に1回作って、食堂のみんなに味見して貰いたいと思って。これまでのタタキ、美味しいって言ってくれてたから大丈夫だと思うんだけど、風味ががらっと変わるからね、念の為」
「そうか、そうじゃの」
茂造も大きく頷く。
「ではの、明日鰹を貰うかの。夜の賄いじゃな。結婚パーティの材料も書き出して手配せんとのう。おお、儂はレシピをこの世界の文字で書き起こさんとのう。カリルとサント用じゃの」
「手間掛けさせてごめん。俺も早くこの世界の文字を覚えなきゃ」
壱は焦ってしまう。となると、誰かに教えて貰うなり、教材を用意するなりしなければ。しかしどうしたら良いものか。
「そうじゃのう。調理師免許を取る時にも必要になって来るしのう。時間がある時に教えるからの。少しずつ覚えると良いぞい。何、この世界の文字は、日本語みたいに沢山の文字は無いんじゃ。それこそ日本語で言うところのひらがなだけでの、言葉ごとに区切って意味を伝えるんじゃよ。じゃからそう難しくは無いんじゃよ」
「そっか。だったら俺でも覚えられるかも」
壱は正直勉強が得意な方では無かったので、それは助かる。ほっと安堵の息を吐いた。
「儂がこの世界に来た時に、先代に貰った文字一覧があるんじゃが、もう儂には必要無いもんでのう、物置に置きっ放しになっておる。しかしもう10年も前のものじゃからなぁ、紙じゃし、使い物にならんかも知れんのう。時間を見付けて新しく作るからの、少し待っててくれんかの」
「うん。いつでも大丈夫だよ。付けペンにも慣れなきゃ」
「そうじゃのう。ボールペンはここの村人の前でならともかく、村の外では使えんからのう」
しかし、こうして益々この村に、この世界に馴染んで行く事に、やや不安を覚えない訳では無い。
サユリの魔力が戻ったその時、壱がどういう選択をするのか。それは壱自身にも想像すら出来なかった。
「昨日言ってたレシピ。どうかな、難しそう?」
「ふむ」
茂造は言うと、真剣な表情でレシピを読む。じっくりと時間を掛けて。
その間に、壱は自分の珈琲を入れ、サユリ御希望のミルク珈琲を作る為に厨房からミルクを取って来ていた。
サユリがサラダボウルに作られたミルク珈琲を舐める頃には、茂造はレシピに眼を通し終えた様で、安堵した様な表情で小さく息を吐いた。
「成る程成る程。確かにこれじゃったら、儂らでも出来そうじゃ」
「でしょ? 俺だってそんな凝ったの作れる訳じゃ無いから、俺基準で作れると思うものをピックアップしたもん。だから大丈夫だよ」
壱は少し得意げになってしまう。と同時に安心した。大丈夫だとは思っていたが、やはり昨日の茂造の様子を見て、少し不安もあったのだ。
「ふむふむ。流石じゃのう壱よ。じゃあこれで行こうかの。村人も初めて食べるものばかりじゃろうから、喜んでくれるぞい」
「だったら良いな。食堂のメニューが口に合ってるんだから、これも大丈夫だと思うんだけど、うん、それが博打かなぁ」
「大丈夫じゃと思うぞい。新しいメニュー楽しみじゃのう。鰹のタタキも藁焼きで食べられるんじゃのう。嬉しいのう」
「あ、それだけは先に1回作って、食堂のみんなに味見して貰いたいと思って。これまでのタタキ、美味しいって言ってくれてたから大丈夫だと思うんだけど、風味ががらっと変わるからね、念の為」
「そうか、そうじゃの」
茂造も大きく頷く。
「ではの、明日鰹を貰うかの。夜の賄いじゃな。結婚パーティの材料も書き出して手配せんとのう。おお、儂はレシピをこの世界の文字で書き起こさんとのう。カリルとサント用じゃの」
「手間掛けさせてごめん。俺も早くこの世界の文字を覚えなきゃ」
壱は焦ってしまう。となると、誰かに教えて貰うなり、教材を用意するなりしなければ。しかしどうしたら良いものか。
「そうじゃのう。調理師免許を取る時にも必要になって来るしのう。時間がある時に教えるからの。少しずつ覚えると良いぞい。何、この世界の文字は、日本語みたいに沢山の文字は無いんじゃ。それこそ日本語で言うところのひらがなだけでの、言葉ごとに区切って意味を伝えるんじゃよ。じゃからそう難しくは無いんじゃよ」
「そっか。だったら俺でも覚えられるかも」
壱は正直勉強が得意な方では無かったので、それは助かる。ほっと安堵の息を吐いた。
「儂がこの世界に来た時に、先代に貰った文字一覧があるんじゃが、もう儂には必要無いもんでのう、物置に置きっ放しになっておる。しかしもう10年も前のものじゃからなぁ、紙じゃし、使い物にならんかも知れんのう。時間を見付けて新しく作るからの、少し待っててくれんかの」
「うん。いつでも大丈夫だよ。付けペンにも慣れなきゃ」
「そうじゃのう。ボールペンはここの村人の前でならともかく、村の外では使えんからのう」
しかし、こうして益々この村に、この世界に馴染んで行く事に、やや不安を覚えない訳では無い。
サユリの魔力が戻ったその時、壱がどういう選択をするのか。それは壱自身にも想像すら出来なかった。
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