異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜

山いい奈

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#151 肉味噌と卵焼きで朝ご飯

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 さて、朝である。何を作ろうか。壱はダイニングで腕を組んで考える。とりあえず確実に使うであろう出汁だしを取る為に、鍋に水を張り、昆布を入れておく。

 やがて考えがまとまり、早速支度を始める。

 まずは厨房へ。冷蔵庫から豚肉と卵、棚からブロッコリーとじゃがいも、玉ねぎと唐辛子を出す。

 2階のキッチンに戻ると、まずは鍋に湯を沸かす。そして米も炊き始める。

 続けてブロッコリーの下拵したごしらえ。表面を良く洗って、小房こふさに切って行く。湯が沸いたら塩を入れ、ブロッコリーを投入。

 茹でている間にじゃがいもの皮をき、水のボウルに入れておく。

 ブロッコリーが綺麗な緑になり、ほぼ茹で上がったので、ザルに丘上げしておく。後は余熱で火が通る。

 米の鍋が沸いたので、弱火に落とす。

 唐辛子と玉ねぎは微塵切みじんぎりにして。

 次に昆布の鍋を火に掛ける。湧くまでの間に鰹節かつおぶしを削っておく。

 沸いたら鰹節を入れて火を止め、沈むのを待つ。

 その間に卵を割り解して、塩で味を付けておく。

 鰹節が沈み切ったので、出来た出汁を別の鍋に移す。そこに水にさらしておいたじゃがいもを入れ、弱火に掛けておく。

 出汁殻だしがらの鍋から昆布を取り出し、千切りに。鍋に戻して、味噌と砂糖で味を付けながら炒め煮に。完成したら火から下ろしておく。

 次にフライパンを出し、火に掛けてオリーブオイルを引き、卵を焼いて行く。卵液らんえきを薄く引き、焼けたら端から巻いて行く。

 それを卵液が無くなるまで繰り返したら、出来たものをまな板に上げておく。

 お次は豚肉である。出来る限り薄く切り、それを今度は細く。そして細かく、最終的には包丁を2本使って叩いて行く。

 ミンチが出来上がる頃に、米が炊き上がったので、解してふたをして蒸らしておく。

 さて、新たなフライパンを弱火に掛け、オリーブオイルを引く。そこで唐辛子をじんわりと炒める。

 そこに玉ねぎを入れて、透き通るまで炒たら、豚のミンチ肉を加え、パラパラになる様に炒める。そこに味付けは赤味噌と砂糖。

 余熱で火が通り、粗熱あらねつが取れたブロッコリをサラダボウルに盛っておく。

 焼いた卵を切り、皿に盛る。

 鍋のじゃがいもに火が通っているので、味噌を溶かす。

 そのタイミングで、サユリと茂造が起きて来た。

「おはようのう」

「おはようカピ」

「おはよう。もう出来るよー」

「ふむふむ、ありがとうのう。では支度して来るからの」

 茂造は洗面所に向かい、壱はブロッコリに炒めた豚ミンチを掛ける。

 出汁殻と味噌で作ったものは小皿に盛り。

 汁物、そして白米をスープボウルに、サユリの分はサラダボウルによそい、全てをテーブルへ。

 サユリは既にテーブル上でスタンバイ。

 ブロッコリの肉味噌掛け、卵焼き、じゃがいもの味噌汁、佃煮つくだに、白米の朝ご飯の完成である。

 肉味噌が多めなのでボリュームが不足する事は無いと思うが、やや淡白な気もするか。

 いやいや、朝食なのだから。最近しっかりしたものを作っていたので、朝ご飯だと言う事を忘れそうになっていた。

 茂造ももう若くは無い。あまり重くならない様にしなければ。

 さて、茂造が戻って来て、テーブルに着いた。

「では、早速いただくとしようかの」

「いただくカピ」

「はい、いただきます」

 まずは味噌汁。ずずっとすする。うん、安心する味だ。つい頬を綻ばせる。

 卵焼きはいつもの塩味。ふんわりと柔らかく巻けている。やはり中がやや半熟状態が美味しい。

 白米に佃煮を乗せて、頬張る。毎日同じ味付けで白米を食べているが、飽きる気配が一向に無い。不思議なものだ。

 さて、ブロッコリの肉味噌掛け。肉味噌は巧く出来ているだろうか。

 ブロッコリに肉味噌をたっぷりと絡ませて、口に運ぶ。

 旨い! ほのかに甘辛い肉味噌と爽やかなプロッコリが良く合っていた。肉味噌は主張が強いので、淡白なものとの相性が良いのだが、こうして野菜と一緒に食べるのも、とても合う。

 この肉味噌はいろいろなものに合いそうだ。中華麺はかん水が無いので作れないが、今度うどんに掛けてみよう。

 炸醤麺ジャージャーめんの様にきゅうりなどを添えても良いし、半熟の目玉焼きを乗せたりしてみたら、かなり美味しいのでは無いだろうか。

 さて、気になるのはサユリと茂造の反応であるが。

 ふたりとも、肉味噌をたっぷりと付けたブロッコリを、もりもりと食べていた。

「どうだろ、肉味噌」

「肉味噌と言うのかの? これは旨いソースじゃの。ピリッと辛みもあっての。他の野菜にも合いそうじゃ」

「合うよ。うどんとかにも合うよ。今度作るね」

「それは楽しみじゃのう」

 茂造は嬉しそうに頬を綻ばせる。サユリも夢中になっていた。

「これは良い味カピ。また作るカピ。他のものとも食べてみたいカピ」

「きゃべつとかとも合うよね。でも先にうどんね。俺が食べたいからなんだけど」

「期待しているカピ」

 サユリは言いながら、口を動かし続けた。
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