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#172 結婚式とパーティの準備をしよう その2
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「よしよし、後は仕上げだけじゃな。サントよ、パスタとパンは大丈夫じゃの?」
茂造の問い掛けにサントは頷き、茂造はうんうんと首を振る。
「では、まずはカルとミルの結婚式じゃな。もうすぐタカアシも来るかのう」
タカアシはマユリの父親である。
「ああ、タカアシさんって司祭さんなんだよね。結婚式とか」
「葬式もな」
カリルが言うと、壱ははっと眼を見開いた。
「え、葬式? あるの?」
壱が言うと、カリルは一瞬ぽかんとした後、可笑しそうに笑い声を上げた。
「そりゃああるさ! そりゃそんな頻繁じゃねぇけど、不老不死の村って訳じゃ無ぇんだからさ」
「そっか。そりゃそうだよね」
この村では老若男女、みんなが揃いも揃って元気で健康なものだから、忘れそうになってしまう。
当たり前の事だ。サユリの加護は怪我や病気をさせない為のもので、不老不死にするものでは無いのだ。
そんな話をしていると、厨房に壮年の男性、タカアシが顔を出した。
「こんにちは。こちらの準備もほぼ整っていますよ」
壱たちが調理をしている間、食堂のフロア係の3人と米農家の面々が、表で結婚式やパーティの準備をしてくれているのだ。
「では、見に行ってみるカピか」
それまで厨房の端の椅子でおとなしくしていたサユリが立ち上がり、下にするりと降りた。
「あ、俺も見たい」
壱も割烹着と三角巾を外してサユリに続く。フロアに出ると、テーブルに様々な種類の皿とグラスやコップが幾つか置かれていた。
パーティに使用する取り皿は、各人で用意し、持ち帰って洗う決まりである。壱たち、特にサントにはとても助かる。
これらは今表で準備をしてくれている村人たちのものだろう。
外に出ると、壱は「わぁ……」と声を上げた。
手前から、色とりどりの花と緑で飾られたアーチ、その脇には司祭であるタカアシが使うであろう木製の台。
そして広いスペースが広がり、そこを円状に囲う様にテーブルと椅子が並べられていた。テーブルは料理を置く為のものである。
準備も粗方終わったからか、マーガレットたちが固まって談笑していた。
「みんな、お疲れカピ」
サユリがその輪に声を掛けると、みんな振り返り、口々に「お疲れさまです」「お疲れっす」と応えた。
壱も加わる。
「お疲れさまです。アーチとか凄いですね」
壱が言うと、マーガレットがふふんと胸を張る。作り物の大きな胸が微かに震えた。
「私たち3人の力作よぉ。こういうのは実は、メリアンが得意なのぉ。センスって言うのかしらぁ」
見ると、その横でメリアンが得意気な表情だ。
「お姉ちゃんもだけど、ボクだってなかなかのセンスなんだからねっ! でも1番手先が器用なのはマユリなんだよねー」
名前を出されたマユリは、マーガレットとメリアンの間で照れた表情で小さく笑っていた。
「あ、あの、お、お料理も、なんですけど、こ、こういうのも、た、楽しくて」
「そうなんだ。みんな凄いね」
壱が素直に言うと、メリアンとマーガレットはふふんと鼻を鳴らし、マユリは嬉しそうに俯いた。
そんな話をしている間に、村人が続々と皿などを手に訪れ、それを置きに食堂へ。
格好はみんな普段通りのものだった。結婚式だからと言って、出席者が着飾る習慣は無い様だ。事前に聞いていた壱も普段着だ。
そんな村人に混ざって、大きな荷物を両手で抱えたカルとミルが駆けて来た。
「あー、カルもミルも遅いよ!」
メリアンが言うと、ふたりは息を切らしながら口を開いた。
「ご、ごめんなさい、お化粧に手間取ってしまって」
ああ、確かにミルの顔には化粧が施されていた。この村では普段化粧をしている女性は少ないのだ。
ミルもその中のひとりで、久々の化粧なので時間が掛かってしまったのだろう。
「き、着替えてきます!」
ミルがカルから荷物を受け取ると、食堂の中に飛び込んで行った。カルは残る。着飾るのは新婦だけなのである。荷物は恐らく服飾工房が作成したドレスだろう。
ミルのドレスアップが終了し、村人全員が揃ったら、さぁ、結婚式だ。
茂造の問い掛けにサントは頷き、茂造はうんうんと首を振る。
「では、まずはカルとミルの結婚式じゃな。もうすぐタカアシも来るかのう」
タカアシはマユリの父親である。
「ああ、タカアシさんって司祭さんなんだよね。結婚式とか」
「葬式もな」
カリルが言うと、壱ははっと眼を見開いた。
「え、葬式? あるの?」
壱が言うと、カリルは一瞬ぽかんとした後、可笑しそうに笑い声を上げた。
「そりゃああるさ! そりゃそんな頻繁じゃねぇけど、不老不死の村って訳じゃ無ぇんだからさ」
「そっか。そりゃそうだよね」
この村では老若男女、みんなが揃いも揃って元気で健康なものだから、忘れそうになってしまう。
当たり前の事だ。サユリの加護は怪我や病気をさせない為のもので、不老不死にするものでは無いのだ。
そんな話をしていると、厨房に壮年の男性、タカアシが顔を出した。
「こんにちは。こちらの準備もほぼ整っていますよ」
壱たちが調理をしている間、食堂のフロア係の3人と米農家の面々が、表で結婚式やパーティの準備をしてくれているのだ。
「では、見に行ってみるカピか」
それまで厨房の端の椅子でおとなしくしていたサユリが立ち上がり、下にするりと降りた。
「あ、俺も見たい」
壱も割烹着と三角巾を外してサユリに続く。フロアに出ると、テーブルに様々な種類の皿とグラスやコップが幾つか置かれていた。
パーティに使用する取り皿は、各人で用意し、持ち帰って洗う決まりである。壱たち、特にサントにはとても助かる。
これらは今表で準備をしてくれている村人たちのものだろう。
外に出ると、壱は「わぁ……」と声を上げた。
手前から、色とりどりの花と緑で飾られたアーチ、その脇には司祭であるタカアシが使うであろう木製の台。
そして広いスペースが広がり、そこを円状に囲う様にテーブルと椅子が並べられていた。テーブルは料理を置く為のものである。
準備も粗方終わったからか、マーガレットたちが固まって談笑していた。
「みんな、お疲れカピ」
サユリがその輪に声を掛けると、みんな振り返り、口々に「お疲れさまです」「お疲れっす」と応えた。
壱も加わる。
「お疲れさまです。アーチとか凄いですね」
壱が言うと、マーガレットがふふんと胸を張る。作り物の大きな胸が微かに震えた。
「私たち3人の力作よぉ。こういうのは実は、メリアンが得意なのぉ。センスって言うのかしらぁ」
見ると、その横でメリアンが得意気な表情だ。
「お姉ちゃんもだけど、ボクだってなかなかのセンスなんだからねっ! でも1番手先が器用なのはマユリなんだよねー」
名前を出されたマユリは、マーガレットとメリアンの間で照れた表情で小さく笑っていた。
「あ、あの、お、お料理も、なんですけど、こ、こういうのも、た、楽しくて」
「そうなんだ。みんな凄いね」
壱が素直に言うと、メリアンとマーガレットはふふんと鼻を鳴らし、マユリは嬉しそうに俯いた。
そんな話をしている間に、村人が続々と皿などを手に訪れ、それを置きに食堂へ。
格好はみんな普段通りのものだった。結婚式だからと言って、出席者が着飾る習慣は無い様だ。事前に聞いていた壱も普段着だ。
そんな村人に混ざって、大きな荷物を両手で抱えたカルとミルが駆けて来た。
「あー、カルもミルも遅いよ!」
メリアンが言うと、ふたりは息を切らしながら口を開いた。
「ご、ごめんなさい、お化粧に手間取ってしまって」
ああ、確かにミルの顔には化粧が施されていた。この村では普段化粧をしている女性は少ないのだ。
ミルもその中のひとりで、久々の化粧なので時間が掛かってしまったのだろう。
「き、着替えてきます!」
ミルがカルから荷物を受け取ると、食堂の中に飛び込んで行った。カルは残る。着飾るのは新婦だけなのである。荷物は恐らく服飾工房が作成したドレスだろう。
ミルのドレスアップが終了し、村人全員が揃ったら、さぁ、結婚式だ。
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