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#189 鯛の味噌漬け焼き定食の朝ご飯
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今日も良い天気である。壱は伸びをしながらキッチンに入る。
「さて、と」
鍋に湯を張り、昆布を放り込んでおく。
そうして厨房へ。冷蔵庫から卵、昨夜仕込んでおいたもの、棚からきゃべつと玉ねぎを出し、裏庭から玉ねぎの苗を刈り取る。
2階に戻り、まずは米を炊く。始めは強火に掛けて。
きゃべつと玉ねぎはざく切りに、玉ねぎの苗は小口切りにしておく。
米の鍋が沸いて来たので、弱火に落として。
昆布の鍋を火に掛ける。
沸くまでの間に鰹節を引き削りして。
沸く直前に昆布を取り出し、鰹節を入れて火を止める。
出汁殼の昆布は千切りに、鰹節は包丁で叩く様にして細かくしておく。
ざく切りきゃべつをボウルに入れ、少ししっかりめに塩を振り、揉み込む。
きゃべつがしんなりして来たら、砂糖と千切りにした昆布を混ぜ込んで、更に揉み込んで行く。
そうしていたらきゃべつから水分が出て来るが、それに漬ける様に、暫く置いておく。
鰹節が沈んだら、出来た出汁を別の鍋に移し、それを火に掛け、玉ねぎを入れる。
次にボウルに卵を割り、良く解きほぐす。そこに出汁殼の鰹節、水、塩、小口切りのネギを入れ、混ぜる。
フライパンを用意して、火に掛けてオリーブオイルを引く。そこに卵液を薄く伸ばす様に入れる。
半熟状に固まったら奥から手前に巻いて行く。巻き終わったら奥に移し、空いたところにまた卵液。また奥から巻いて、と繰り返す。
全ての卵液が無くなり、焼きあがったら俎板に上げて、少し寝かせておく。
米が炊き上がったので火を消して、解して蓋をして蒸らしておく。
さて、メインである。昨夜から仕込んでおいたものだ。
味噌、砂糖、白ワインを混ぜ合わせたものを鯛の切り身に満遍なく塗り、布で包んでバットに入れて、冷蔵庫で漬けておいたものである。
フライパンを弱火に掛け、オリーブオイルを薄く引いておいて。
鯛から布を外し、塗られている味噌床を指で丁寧に拭って行く。そうすると味噌に浸かって淡い茶色に染まった鯛の身が出て来た。
味噌を拭い終えたら、フライパンでじっくり両面を焼いて行く。焦がしてしまわない様に注意して。
その間に卵を切って皿に盛り、洗い物を片付けておく。
そのタイミングでサユリと茂造が起きて来た。
「おはようのう。今朝もありがとうの」
「おはようカピ」
「おはよう。もう出来るからね」
「ほいほい」
そうして茂造は洗面所に。サユリはテーブルの上へ。
さて、鯛はそろそろ焼き上がるだろうか。
様子を見ながら、玉ねぎの鍋に味噌を溶かし入れる。
きゃべつは両手で絞って適度に水分を切り、小振りの器に盛る。
汁物もスープボウルとサラダボウルに注いで、玉ねぎの苗をぱらり。
焼き上がった鯛も皿に乗せ。
米もスープボウルとサラダボウルに盛って。
鯛の味噌漬け焼き、玉ねぎの苗入りだし巻き卵、きゃべつの浅漬け、玉ねぎのお味噌汁、の朝ご飯、完成である。
茂造は既にテーブルに着いていた。
「ほう、今朝は魚かの? これは何の魚かの?」
「鯛。味噌漬けにしてあるから、色変わってるけど。ほら、西京焼きってあるじゃん。鱈とか食べた事あると思うんだけどね。あれは西京味噌とか白味噌とか使うんだけど、無いから普通の味噌でやってみた」
「うんうん、良い香りじゃのう」
茂造が嬉しそうに鼻をひくつかせると、サユリもくんくんと鼻を寄せた。
「また新たな味噌の可能性カピな……」
「口に合うと嬉しいな。どうぞ」
「ほっほっほ、ではいただくかの」
「いただくカピ」
「はい、いただきます」
箸を取り、まずはお味噌汁から。しっかりと出汁が効いた味噌汁に玉ねぎの甘みが良く合っている。癒される味である。
さて、では早速メインである鯛の味噌漬け焼きを頂くとしよう。箸を入れるとほろりと崩れる。
口に運ぶ。味噌の柔らかな風味がしっかりとしていて、だが濃くは無く、鯛の甘みが活かされて良い塩梅。そしてふっくらと焼き上がっていた。
これは良い出来である。味醂や日本酒が無いので白ワインを使ってみたが、何ら問題は無かった。
甘口のワインを使えば癖が残ったかも知れないが、すっきりとした辛口を使ったので、それが良かったのだろう。
ここで白米を挟んで。うん、やはり味噌漬け焼きは米にとても合う。
次にきゃべつの浅漬け。昆布の千切りが入っているので、少しとろみがある。しかし旨味を出しているのも、この昆布なのだ。
しんなりと、しかししゃきしゃきと小気味良い音を立てるきゃべつ。米に合うのは勿論、箸休めに丁度良い味付けだ。旨い。
また米を挟んで。
だし巻き卵に箸を伸ばす。卵液が柔らかいので難しかったが、どうにか綺麗に焼き上がってくれた。
……優しい味だ。鰹節がふんわりと良い味を出してくれている。そんな中に玉ねぎの苗の少しぴりりとした淡い辛味がアクセントになっている。
これも我ながら巧く出来た。旨い。
「ほほう、普通の味噌でもこうして魚が焼けるんじゃな。巧く出来ておる。旨いのう」
「ふむ、魚に合う事は判っていたカピが、こうした使い方は思いも寄らなかったカピ」
茂造とサユリも満足そうに口を動かしている。
「昨日の晩から漬けておいたからね。気に入ってくれたら嬉しいな。これ、今日は鯛を使ったけど、鮭でも美味しいよ」
すると茂造もサユリも軽く眼を見開いた。
「ほほう、それも旨そうじゃの。手間じゃろうが、楽しみにしておるぞい」
「うむ、また作ると良いカピ」
「うん。気に入ってくれたみたいで良かった」
こんなに喜んでくれるのなら、少し手間が増えるぐらい何て事無い。壱は嬉しくなって笑みを浮かべた。
「さて、と」
鍋に湯を張り、昆布を放り込んでおく。
そうして厨房へ。冷蔵庫から卵、昨夜仕込んでおいたもの、棚からきゃべつと玉ねぎを出し、裏庭から玉ねぎの苗を刈り取る。
2階に戻り、まずは米を炊く。始めは強火に掛けて。
きゃべつと玉ねぎはざく切りに、玉ねぎの苗は小口切りにしておく。
米の鍋が沸いて来たので、弱火に落として。
昆布の鍋を火に掛ける。
沸くまでの間に鰹節を引き削りして。
沸く直前に昆布を取り出し、鰹節を入れて火を止める。
出汁殼の昆布は千切りに、鰹節は包丁で叩く様にして細かくしておく。
ざく切りきゃべつをボウルに入れ、少ししっかりめに塩を振り、揉み込む。
きゃべつがしんなりして来たら、砂糖と千切りにした昆布を混ぜ込んで、更に揉み込んで行く。
そうしていたらきゃべつから水分が出て来るが、それに漬ける様に、暫く置いておく。
鰹節が沈んだら、出来た出汁を別の鍋に移し、それを火に掛け、玉ねぎを入れる。
次にボウルに卵を割り、良く解きほぐす。そこに出汁殼の鰹節、水、塩、小口切りのネギを入れ、混ぜる。
フライパンを用意して、火に掛けてオリーブオイルを引く。そこに卵液を薄く伸ばす様に入れる。
半熟状に固まったら奥から手前に巻いて行く。巻き終わったら奥に移し、空いたところにまた卵液。また奥から巻いて、と繰り返す。
全ての卵液が無くなり、焼きあがったら俎板に上げて、少し寝かせておく。
米が炊き上がったので火を消して、解して蓋をして蒸らしておく。
さて、メインである。昨夜から仕込んでおいたものだ。
味噌、砂糖、白ワインを混ぜ合わせたものを鯛の切り身に満遍なく塗り、布で包んでバットに入れて、冷蔵庫で漬けておいたものである。
フライパンを弱火に掛け、オリーブオイルを薄く引いておいて。
鯛から布を外し、塗られている味噌床を指で丁寧に拭って行く。そうすると味噌に浸かって淡い茶色に染まった鯛の身が出て来た。
味噌を拭い終えたら、フライパンでじっくり両面を焼いて行く。焦がしてしまわない様に注意して。
その間に卵を切って皿に盛り、洗い物を片付けておく。
そのタイミングでサユリと茂造が起きて来た。
「おはようのう。今朝もありがとうの」
「おはようカピ」
「おはよう。もう出来るからね」
「ほいほい」
そうして茂造は洗面所に。サユリはテーブルの上へ。
さて、鯛はそろそろ焼き上がるだろうか。
様子を見ながら、玉ねぎの鍋に味噌を溶かし入れる。
きゃべつは両手で絞って適度に水分を切り、小振りの器に盛る。
汁物もスープボウルとサラダボウルに注いで、玉ねぎの苗をぱらり。
焼き上がった鯛も皿に乗せ。
米もスープボウルとサラダボウルに盛って。
鯛の味噌漬け焼き、玉ねぎの苗入りだし巻き卵、きゃべつの浅漬け、玉ねぎのお味噌汁、の朝ご飯、完成である。
茂造は既にテーブルに着いていた。
「ほう、今朝は魚かの? これは何の魚かの?」
「鯛。味噌漬けにしてあるから、色変わってるけど。ほら、西京焼きってあるじゃん。鱈とか食べた事あると思うんだけどね。あれは西京味噌とか白味噌とか使うんだけど、無いから普通の味噌でやってみた」
「うんうん、良い香りじゃのう」
茂造が嬉しそうに鼻をひくつかせると、サユリもくんくんと鼻を寄せた。
「また新たな味噌の可能性カピな……」
「口に合うと嬉しいな。どうぞ」
「ほっほっほ、ではいただくかの」
「いただくカピ」
「はい、いただきます」
箸を取り、まずはお味噌汁から。しっかりと出汁が効いた味噌汁に玉ねぎの甘みが良く合っている。癒される味である。
さて、では早速メインである鯛の味噌漬け焼きを頂くとしよう。箸を入れるとほろりと崩れる。
口に運ぶ。味噌の柔らかな風味がしっかりとしていて、だが濃くは無く、鯛の甘みが活かされて良い塩梅。そしてふっくらと焼き上がっていた。
これは良い出来である。味醂や日本酒が無いので白ワインを使ってみたが、何ら問題は無かった。
甘口のワインを使えば癖が残ったかも知れないが、すっきりとした辛口を使ったので、それが良かったのだろう。
ここで白米を挟んで。うん、やはり味噌漬け焼きは米にとても合う。
次にきゃべつの浅漬け。昆布の千切りが入っているので、少しとろみがある。しかし旨味を出しているのも、この昆布なのだ。
しんなりと、しかししゃきしゃきと小気味良い音を立てるきゃべつ。米に合うのは勿論、箸休めに丁度良い味付けだ。旨い。
また米を挟んで。
だし巻き卵に箸を伸ばす。卵液が柔らかいので難しかったが、どうにか綺麗に焼き上がってくれた。
……優しい味だ。鰹節がふんわりと良い味を出してくれている。そんな中に玉ねぎの苗の少しぴりりとした淡い辛味がアクセントになっている。
これも我ながら巧く出来た。旨い。
「ほほう、普通の味噌でもこうして魚が焼けるんじゃな。巧く出来ておる。旨いのう」
「ふむ、魚に合う事は判っていたカピが、こうした使い方は思いも寄らなかったカピ」
茂造とサユリも満足そうに口を動かしている。
「昨日の晩から漬けておいたからね。気に入ってくれたら嬉しいな。これ、今日は鯛を使ったけど、鮭でも美味しいよ」
すると茂造もサユリも軽く眼を見開いた。
「ほほう、それも旨そうじゃの。手間じゃろうが、楽しみにしておるぞい」
「うむ、また作ると良いカピ」
「うん。気に入ってくれたみたいで良かった」
こんなに喜んでくれるのなら、少し手間が増えるぐらい何て事無い。壱は嬉しくなって笑みを浮かべた。
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