35 / 50
3章 碧、マッチングするかも知れない
第12話 悪気は無いのだが
しおりを挟む
「豚汁うまぁ~」
気まずそうな顔をした弓月さんの隣で、佐竹さんは豚汁のおつゆを口に含んで、満足げなため息を吐いた。
弓月さんの表情の意味は分からないのだが。
9時ごろにきた佐竹さんは、弓月さんを見ると「あ!」となぜか嬉しそうな顔になり、「はよっす!」と挨拶をしながら当然の様に横に座ったのだった。カウンタ席は他にも空いていたというのに。
「グルメサイトのレビューに、毎月25日は豚汁の日ってあって、絶対にきたいて思っててん。きて正解。めっちゃ旨い」
今日も佐竹さんは早食いだ。猫舌でも無い様で、ずずずっとおつゆを飲み、具を食べ、オーバーイージーで焼いた目玉焼きを口に運び、ごはんを詰め込む。
気持ちの良い食べっぷりではあるのだが、消化不良を起こさないか、少し心配になってしまう。お仕事中だから急いでいるのか、それともこれがいつもの食べ方なのか。
弓月さんがいつもゆっくりと食べるので、その対比もあって、余計に早く見えるのかも知れなかった。
弓月さんはいつもごはんもお汁物もお代わりをして、30分ほどを掛けてゆっくりと食べるのだ。今、最後の豚汁を飲み干したところである。豚汁を飲むときには何度もふうふうと冷ましていたので、猫舌なのもあるかも知れない。
「ありがとうございます」
「具材もこれ、夏野菜やんねぇ。冬瓜とかおくら入ってる豚汁、初めてやわ。味噌に合うわ」
「冬瓜は淡白な味ですからね、懐が深いんやと思いますよ。たまには豚汁でもありでしょ。おくらはうちではお味噌汁でも使うんですよ」
「ありあり。おくらもええな。玉ねぎはマストか」
「それはね。やっぱりええ味出しになりますから。お野菜いろんな種類をたっぷり入れて、ええ味になるんですよねぇ。秋とか冬なんかは、根菜めっちゃ入れます」
「いわゆるオーソドックスな豚汁に近くなるんかな。それも楽しみやな」
秋や冬になってもくるつもりなのだろうか。こちらとしては、閑散時間帯にきてくれるのはありがたいのだが。
しかし、佐竹さんとはすっかりと気安く話せる様になっている。お見合いのときの印象は最悪だったが、こうしてお話をしてみると、素直な人なのだということが分かる。
基本的に、いろいろなことに悪気が無いのだ。だからといって、そこまで無神経なわけでも無い。自然と、するりと人の懐に入り込んでくるのだ。
不思議な人である。だからといって、これから佐竹さんとどうこうなるわけでは無いだろう。少なくとも碧にその気は無いし、きっと佐竹さんにも。
「あ、あの、碧さん、今月の豚汁も美味しいです」
弓月さんが少し恥ずかしそうに言う。碧は嬉しくなって微笑んだ。
「ありがとうございます」
弓月さんは照れた様な笑みを浮かべる。
「そういえばここの客、都倉さんのこと、碧ちゃんとかって呼んでるんやな。おれもそう呼んでええ?」
「構いませんよ」
お父さんは大将、お母さんは女将。碧はまだまだただの従業員。碧が「とくら食堂」に立った初日、「ほな、碧ちゃんやね」と女性のご常連に言われたのがきっかけだった。それから碧ちゃんや碧さんと呼ばれる様になったのだ。
「ほな碧ちゃん、ごっそさん。女将、おあいそ頼みます」
「はーい」
お母さんが開き戸の近くにあるレジ台に向かい、佐竹さんは席を立ってお財布を出した。黒い長財布である。
お店を出ようとする佐竹さんを「ありがとうございました。行ってらっしゃい」と見送る。佐竹さんは上機嫌で手をひらひらさせて出ていった。
「あの、碧さん」
「はい」
碧はせっせと手を動かしながら応える。さばを捌いているのだ。お昼のメインになるさばの塩焼きは、半身を提供する。
さばはすでに捌かれ、お塩で味がついたものだってある。だが新鮮なさばをまるまる仕入れる方がお得なのだ。さばは捌くのにそこまで手間は掛からない。碧はすっかりと手慣れている作業なのである。
「さっきの人、佐竹さんでしたっけ」
「はい、佐竹さんですね。どうかされました? もしかしたら不愉快な思いとか」
碧は思わず焦ってしまう。佐竹さんはどうやら空気が読めないところもある様で、それは碧とお見合いをした日にも露見していた。それで弓月さん相手にやらかしてしまったのだろうか。
「いえ、そうや無くて、あの」
弓月さんは言いづらそうに言い淀んでいるが。
「あの……、佐竹さんと、仲がええんかなぁって思って」
思わぬことを言われ、碧は思わず手を止めてぽかんとしてしまう。そんなつもりはまるで無かったが。
「そうですかねぇ、確かにこられたらお話はしますけど、それだけですかねぇ」
碧が言うと、弓月さんは「……ああ」と、どこかほっとした様な表情になった。
「ぼくの考えすぎですかね。すいません、変なこと言って」
「いえいえ」
碧はまた、手を動かす。目がしっかりと黒く、つやつやとした立派なさばの頭を落とし、お腹を開いて内臓を掻き出したら、背骨に沿って出刃包丁を入れていく。
包丁の刃がさばの背骨に当たって、かりかりっと小さな音を立てる。そうして捌かれたさばの身はバットに入れていく。
集中していると、気持ちの良さも感じる。高揚感というものだろうか。碧は口角を上げながら、さばを捌いていくのだった。
気まずそうな顔をした弓月さんの隣で、佐竹さんは豚汁のおつゆを口に含んで、満足げなため息を吐いた。
弓月さんの表情の意味は分からないのだが。
9時ごろにきた佐竹さんは、弓月さんを見ると「あ!」となぜか嬉しそうな顔になり、「はよっす!」と挨拶をしながら当然の様に横に座ったのだった。カウンタ席は他にも空いていたというのに。
「グルメサイトのレビューに、毎月25日は豚汁の日ってあって、絶対にきたいて思っててん。きて正解。めっちゃ旨い」
今日も佐竹さんは早食いだ。猫舌でも無い様で、ずずずっとおつゆを飲み、具を食べ、オーバーイージーで焼いた目玉焼きを口に運び、ごはんを詰め込む。
気持ちの良い食べっぷりではあるのだが、消化不良を起こさないか、少し心配になってしまう。お仕事中だから急いでいるのか、それともこれがいつもの食べ方なのか。
弓月さんがいつもゆっくりと食べるので、その対比もあって、余計に早く見えるのかも知れなかった。
弓月さんはいつもごはんもお汁物もお代わりをして、30分ほどを掛けてゆっくりと食べるのだ。今、最後の豚汁を飲み干したところである。豚汁を飲むときには何度もふうふうと冷ましていたので、猫舌なのもあるかも知れない。
「ありがとうございます」
「具材もこれ、夏野菜やんねぇ。冬瓜とかおくら入ってる豚汁、初めてやわ。味噌に合うわ」
「冬瓜は淡白な味ですからね、懐が深いんやと思いますよ。たまには豚汁でもありでしょ。おくらはうちではお味噌汁でも使うんですよ」
「ありあり。おくらもええな。玉ねぎはマストか」
「それはね。やっぱりええ味出しになりますから。お野菜いろんな種類をたっぷり入れて、ええ味になるんですよねぇ。秋とか冬なんかは、根菜めっちゃ入れます」
「いわゆるオーソドックスな豚汁に近くなるんかな。それも楽しみやな」
秋や冬になってもくるつもりなのだろうか。こちらとしては、閑散時間帯にきてくれるのはありがたいのだが。
しかし、佐竹さんとはすっかりと気安く話せる様になっている。お見合いのときの印象は最悪だったが、こうしてお話をしてみると、素直な人なのだということが分かる。
基本的に、いろいろなことに悪気が無いのだ。だからといって、そこまで無神経なわけでも無い。自然と、するりと人の懐に入り込んでくるのだ。
不思議な人である。だからといって、これから佐竹さんとどうこうなるわけでは無いだろう。少なくとも碧にその気は無いし、きっと佐竹さんにも。
「あ、あの、碧さん、今月の豚汁も美味しいです」
弓月さんが少し恥ずかしそうに言う。碧は嬉しくなって微笑んだ。
「ありがとうございます」
弓月さんは照れた様な笑みを浮かべる。
「そういえばここの客、都倉さんのこと、碧ちゃんとかって呼んでるんやな。おれもそう呼んでええ?」
「構いませんよ」
お父さんは大将、お母さんは女将。碧はまだまだただの従業員。碧が「とくら食堂」に立った初日、「ほな、碧ちゃんやね」と女性のご常連に言われたのがきっかけだった。それから碧ちゃんや碧さんと呼ばれる様になったのだ。
「ほな碧ちゃん、ごっそさん。女将、おあいそ頼みます」
「はーい」
お母さんが開き戸の近くにあるレジ台に向かい、佐竹さんは席を立ってお財布を出した。黒い長財布である。
お店を出ようとする佐竹さんを「ありがとうございました。行ってらっしゃい」と見送る。佐竹さんは上機嫌で手をひらひらさせて出ていった。
「あの、碧さん」
「はい」
碧はせっせと手を動かしながら応える。さばを捌いているのだ。お昼のメインになるさばの塩焼きは、半身を提供する。
さばはすでに捌かれ、お塩で味がついたものだってある。だが新鮮なさばをまるまる仕入れる方がお得なのだ。さばは捌くのにそこまで手間は掛からない。碧はすっかりと手慣れている作業なのである。
「さっきの人、佐竹さんでしたっけ」
「はい、佐竹さんですね。どうかされました? もしかしたら不愉快な思いとか」
碧は思わず焦ってしまう。佐竹さんはどうやら空気が読めないところもある様で、それは碧とお見合いをした日にも露見していた。それで弓月さん相手にやらかしてしまったのだろうか。
「いえ、そうや無くて、あの」
弓月さんは言いづらそうに言い淀んでいるが。
「あの……、佐竹さんと、仲がええんかなぁって思って」
思わぬことを言われ、碧は思わず手を止めてぽかんとしてしまう。そんなつもりはまるで無かったが。
「そうですかねぇ、確かにこられたらお話はしますけど、それだけですかねぇ」
碧が言うと、弓月さんは「……ああ」と、どこかほっとした様な表情になった。
「ぼくの考えすぎですかね。すいません、変なこと言って」
「いえいえ」
碧はまた、手を動かす。目がしっかりと黒く、つやつやとした立派なさばの頭を落とし、お腹を開いて内臓を掻き出したら、背骨に沿って出刃包丁を入れていく。
包丁の刃がさばの背骨に当たって、かりかりっと小さな音を立てる。そうして捌かれたさばの身はバットに入れていく。
集中していると、気持ちの良さも感じる。高揚感というものだろうか。碧は口角を上げながら、さばを捌いていくのだった。
1
あなたにおすすめの小説
下宿屋 東風荘 2
浅井 ことは
キャラ文芸
※※※※※
下宿屋を営み、趣味は料理と酒と言う変わり者の主。
毎日の夕餉を楽しみに下宿屋を営むも、千年祭の祭りで無事に鳥居を飛んだ冬弥。
しかし、飛んで仙になるだけだと思っていた冬弥はさらなる試練を受けるべく、空高く舞い上がったまま消えてしまった。
下宿屋は一体どうなるのか!
そして必ず戻ってくると信じて待っている、残された雪翔の高校生活は___
※※※※※
下宿屋東風荘 第二弾。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
鎌倉黒猫カフェ クロスオーバー
櫻井千姫
キャラ文芸
鎌倉の滑川近くにある古民家カフェ「クロスオーバー」。イケメンだけどちょっと不思議な雰囲気のマスター、船瀬守生と、守生と意思を交わすことのできる黒猫ハデス。ふたりが迎えるお客さんたちは、希死念慮を抱えた人ばかり。ブラック企業、失恋、友人関係、生活苦......消えたい、いなくなりたい。そんな思いを抱える彼らに振る舞われる「思い出のおやつ」が、人生のどん詰まりにぶち当たった彼らの未来をやさしく照らす。そして守生とハデス、「クロスオーバー」の秘密とは?※表紙のみAI使用
【完結】「かわいそう」な公女のプライド
干野ワニ
恋愛
馬車事故で片脚の自由を奪われたフロレットは、それを理由に婚約者までをも失い、過保護な姉から「かわいそう」と口癖のように言われながら日々を過ごしていた。
だが自分は、本当に「かわいそう」なのだろうか?
前を向き続けた令嬢が、真の理解者を得て幸せになる話。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
あやかしが家族になりました
山いい奈
キャラ文芸
★お知らせ
いつもありがとうございます。
当作品、3月末にて非公開にさせていただきます。再公開の日時は未定です。
ご迷惑をお掛けいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
母親に結婚をせっつかれている主人公、真琴。
一人前の料理人になるべく、天王寺の割烹で修行している。
ある日また母親にうるさく言われ、たわむれに観音さまに良縁を願うと、それがきっかけとなり、白狐のあやかしである雅玖と結婚することになってしまう。
そして5体のあやかしの子を預かり、5つ子として育てることになる。
真琴の夢を知った雅玖は、真琴のために和カフェを建ててくれた。真琴は昼は人間相手に、夜には子どもたちに会いに来るあやかし相手に切り盛りする。
しかし、子どもたちには、ある秘密があるのだった。
家族の行く末は、一体どこにたどり着くのだろうか。
【完結】二十五歳のドレスを脱ぐとき ~「私という色」を探しに出かけます~
朝日みらい
恋愛
二十五歳――それは、誰かのために生きることをやめて、
自分のために色を選び直す年齢だったのかもしれません。
リリア・ベルアメール。王都の宰相夫人として、誰もが羨む立場にありながら、 彼女の暮らす屋敷には、静かすぎるほどの沈黙が流れていました。
深緑のドレスを纏い、夫と並んで歩くことが誇りだと信じていた年月は、
いまではすべて、くすんだ記憶の陰に沈んでいます。
“夫の色”――それは、誇りでもあり、呪いでもあった。
リリアはその色の中で、感情を隠し、言葉を飲み込み、微笑むことを覚えた。
けれど二十五歳の冬、長く続いた沈黙に小さなひびが入ります。
愛されることよりも、自分を取り戻すこと。
選ばれる幸せよりも、自分で選ぶ勇気。
その夜、彼女が纏ったのは、夫の深緑ではなく――春の蕾のような淡いピンク。
それは、彼女が“自分の色”で生きると決めた最初の夜でした――。
隠された第四皇女
山田ランチ
恋愛
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる