46 / 50
4章 碧、転機を迎える
第11話 いつかの約束
しおりを挟む
気まずい。そんな空気感の中、碧は洗い物に戻る。お父さんとお母さんはさすがに肝が座っているのか、何処吹く風といった表情でお仕事を進めている。
開き戸が開く。渡辺さんか? と顔を上げるが、違った。若い男女ふたり連れのお客さまだ。普段着といったラフな格好で小振りながらトランクを引いているので、観光か何かだろう。
「おはようございます~、いらっしゃいませ」
お母さんがレジ作業の手を止めて、ふたりをテーブル席に案内した。お冷やと冷たいおしぼりを持っていく。
「ここは初めてですか?」
「はい」
お母さんの問いに、男性が溌剌とお返事をする。お母さんはペラもののおしながきを示しながら「とくら食堂」のシステムを説明し、お客さまたちは了承してくれる。アレルギーや好き嫌いを聞いてみると、女性が。
「わたし、ピーマンがあまり好きじゃ無いんですけど、パプリカってピーマンとは違うんですよね?」
「はい。ピーマンは少し苦味がありますけど、パプリカは肉厚で甘いですよ。ピーマンが苦手なお方でも、大丈夫やと思うんですけど、もしご不安な様ならおくらだけお入れしますよ」
「いえ、パプリカ挑戦したいです。でも、もし残してしまったらごめんなさい」
「お気になさらんでください。やったら、少しおくら多めにさしてもらいましょうかねぇ」
「助かります、お願いします」
「おれは好き嫌いとか大丈夫です」
「はい。では少々お待ちくださいね」
お父さんは太刀魚を捌く手を止めて、卵を溶きほぐしている。碧は洗い物が終わったので、小鉢とお味噌汁とごはんを用意する。小鉢のひとつはおくらを多めにした。
スクランブルエッグも完成して、お母さんが朝ごはんを運ぶ。ふたりはさっそく食べ始めた。
渡辺さんがきてくれるまで、重い空気のままだったらどうしようかと思っていたので、助かった、という気持ちが大きい。
件の女性の様子はあまり変わらないが、店内はいつもの「とくら食堂」に戻ってきただろうかと思っていると。
開き戸が開く音。今度こそ、と思ったら、やはり渡辺さんだった。駅から走ってきたのだろうか、「はぁ、はぁ」と息を切らしている。
「都倉さん、すいま、せん、ご迷惑、を」
すると、渡辺さんが言い終わらぬ間に、女性が勢いよく立ち上がった。
「楓お兄ちゃん!」
そうすがる様に叫んで、渡辺さんに飛び付いた。
「は、え? 愛理ちゃん? 何でここに!?」
渡辺さんは仰け反りながら目を白黒させる。碧は唖然としてしまった。
「だって、だって……っ」
渡辺さんにしがみ付く、愛理ちゃんと呼ばれた女性は涙声になっていた。
「あの、都倉さん、ご連絡で言うてはった「婚約者を名乗る女性」って、まさかこの子ですか?」
「そ、そうです」
碧はそれだけ言うので精一杯だった。ふたりは確かに知り合いの様だが、どうにも婚約者というのが懐疑的になってくる。少なくとも、渡辺さんには寝耳に水の様では無いか。
渡辺さんの胸でさめざめと泣き続ける愛理さんを、渡辺さんは困った様に見て、それでも、落ち着かせる様に背中をさすって、やんわりと身体を離した。
「愛理ちゃん、婚約者ってどういうことなん? ぼくら、幼なじみやろ?」
「な、に、言うてん、の、楓おに、いちゃん、言うて、くれたやん、むか、昔」
愛理さんはしゃくり上げながら、掠れた声を上げる。
「大きく、なったら、結婚、しようねって」
それはもしや、幼いころとかの口約束のことだろうか。碧は思わず呆気に取られてしまう。よもやこの愛理さんは、それを信じていたというのだろうか。
「やから、あたし、高校卒業して、花嫁修行、始めて、プロポーズ、してくれるん、ずっと、待って、たの、に」
そう言って、しくしくと泣きだした。
碧は何もできない、と思う。渡辺さんのお見合い相手である碧が何を言ったところで、愛理さんの神経を逆撫でするだけである。渡辺さんのせいでも無いのだが、ここはお任せするしか無い。
「……愛理ちゃん、家に帰ろ」
渡辺さんが愛理さんに優しく言う。愛理さんはこくりと小さく頷いた。
「都倉さん、ほんまにすいません。また今度連絡さしてもらいますんで、今日はこれで。あらためてお詫びさしてもらいます」
「いえ、こちらは大丈夫ですんで」
「ほんまにすいません」
渡辺さんは愛理さんを促し、何度も頭を下げながらお店を出ていった。
碧はどうにか、一旦ではあるだろうが収束したことに安堵し、小さく息を吐いた。お母さんはテーブル席の男女のお客さまのもとにいって。
「お騒がせしてすいませんねぇ~、失礼しました」
「いえいえ。というか、あんなドラマみたいなこと、本当にあるんですねぇ」
女性が感心した様に言うと、男性も。
「本当にね、びっくりしたよねぇ。ああいう女の子が健気って言うのかなぁ」
すると女性がかすかに顔をしかめて。
「何言ってるの。あんなのどう見ても地雷でしょ」
するとお母さんはおかしそうに「あらまぁ」と微笑んだ。
「ほんま、めっちゃ地雷やん」
佐竹さんが忌々しそうにぽそっと呟く。碧もその通りだと思ったので、小さく頷いた。
開き戸が開く。渡辺さんか? と顔を上げるが、違った。若い男女ふたり連れのお客さまだ。普段着といったラフな格好で小振りながらトランクを引いているので、観光か何かだろう。
「おはようございます~、いらっしゃいませ」
お母さんがレジ作業の手を止めて、ふたりをテーブル席に案内した。お冷やと冷たいおしぼりを持っていく。
「ここは初めてですか?」
「はい」
お母さんの問いに、男性が溌剌とお返事をする。お母さんはペラもののおしながきを示しながら「とくら食堂」のシステムを説明し、お客さまたちは了承してくれる。アレルギーや好き嫌いを聞いてみると、女性が。
「わたし、ピーマンがあまり好きじゃ無いんですけど、パプリカってピーマンとは違うんですよね?」
「はい。ピーマンは少し苦味がありますけど、パプリカは肉厚で甘いですよ。ピーマンが苦手なお方でも、大丈夫やと思うんですけど、もしご不安な様ならおくらだけお入れしますよ」
「いえ、パプリカ挑戦したいです。でも、もし残してしまったらごめんなさい」
「お気になさらんでください。やったら、少しおくら多めにさしてもらいましょうかねぇ」
「助かります、お願いします」
「おれは好き嫌いとか大丈夫です」
「はい。では少々お待ちくださいね」
お父さんは太刀魚を捌く手を止めて、卵を溶きほぐしている。碧は洗い物が終わったので、小鉢とお味噌汁とごはんを用意する。小鉢のひとつはおくらを多めにした。
スクランブルエッグも完成して、お母さんが朝ごはんを運ぶ。ふたりはさっそく食べ始めた。
渡辺さんがきてくれるまで、重い空気のままだったらどうしようかと思っていたので、助かった、という気持ちが大きい。
件の女性の様子はあまり変わらないが、店内はいつもの「とくら食堂」に戻ってきただろうかと思っていると。
開き戸が開く音。今度こそ、と思ったら、やはり渡辺さんだった。駅から走ってきたのだろうか、「はぁ、はぁ」と息を切らしている。
「都倉さん、すいま、せん、ご迷惑、を」
すると、渡辺さんが言い終わらぬ間に、女性が勢いよく立ち上がった。
「楓お兄ちゃん!」
そうすがる様に叫んで、渡辺さんに飛び付いた。
「は、え? 愛理ちゃん? 何でここに!?」
渡辺さんは仰け反りながら目を白黒させる。碧は唖然としてしまった。
「だって、だって……っ」
渡辺さんにしがみ付く、愛理ちゃんと呼ばれた女性は涙声になっていた。
「あの、都倉さん、ご連絡で言うてはった「婚約者を名乗る女性」って、まさかこの子ですか?」
「そ、そうです」
碧はそれだけ言うので精一杯だった。ふたりは確かに知り合いの様だが、どうにも婚約者というのが懐疑的になってくる。少なくとも、渡辺さんには寝耳に水の様では無いか。
渡辺さんの胸でさめざめと泣き続ける愛理さんを、渡辺さんは困った様に見て、それでも、落ち着かせる様に背中をさすって、やんわりと身体を離した。
「愛理ちゃん、婚約者ってどういうことなん? ぼくら、幼なじみやろ?」
「な、に、言うてん、の、楓おに、いちゃん、言うて、くれたやん、むか、昔」
愛理さんはしゃくり上げながら、掠れた声を上げる。
「大きく、なったら、結婚、しようねって」
それはもしや、幼いころとかの口約束のことだろうか。碧は思わず呆気に取られてしまう。よもやこの愛理さんは、それを信じていたというのだろうか。
「やから、あたし、高校卒業して、花嫁修行、始めて、プロポーズ、してくれるん、ずっと、待って、たの、に」
そう言って、しくしくと泣きだした。
碧は何もできない、と思う。渡辺さんのお見合い相手である碧が何を言ったところで、愛理さんの神経を逆撫でするだけである。渡辺さんのせいでも無いのだが、ここはお任せするしか無い。
「……愛理ちゃん、家に帰ろ」
渡辺さんが愛理さんに優しく言う。愛理さんはこくりと小さく頷いた。
「都倉さん、ほんまにすいません。また今度連絡さしてもらいますんで、今日はこれで。あらためてお詫びさしてもらいます」
「いえ、こちらは大丈夫ですんで」
「ほんまにすいません」
渡辺さんは愛理さんを促し、何度も頭を下げながらお店を出ていった。
碧はどうにか、一旦ではあるだろうが収束したことに安堵し、小さく息を吐いた。お母さんはテーブル席の男女のお客さまのもとにいって。
「お騒がせしてすいませんねぇ~、失礼しました」
「いえいえ。というか、あんなドラマみたいなこと、本当にあるんですねぇ」
女性が感心した様に言うと、男性も。
「本当にね、びっくりしたよねぇ。ああいう女の子が健気って言うのかなぁ」
すると女性がかすかに顔をしかめて。
「何言ってるの。あんなのどう見ても地雷でしょ」
するとお母さんはおかしそうに「あらまぁ」と微笑んだ。
「ほんま、めっちゃ地雷やん」
佐竹さんが忌々しそうにぽそっと呟く。碧もその通りだと思ったので、小さく頷いた。
1
あなたにおすすめの小説
下宿屋 東風荘 2
浅井 ことは
キャラ文芸
※※※※※
下宿屋を営み、趣味は料理と酒と言う変わり者の主。
毎日の夕餉を楽しみに下宿屋を営むも、千年祭の祭りで無事に鳥居を飛んだ冬弥。
しかし、飛んで仙になるだけだと思っていた冬弥はさらなる試練を受けるべく、空高く舞い上がったまま消えてしまった。
下宿屋は一体どうなるのか!
そして必ず戻ってくると信じて待っている、残された雪翔の高校生活は___
※※※※※
下宿屋東風荘 第二弾。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
鎌倉黒猫カフェ クロスオーバー
櫻井千姫
キャラ文芸
鎌倉の滑川近くにある古民家カフェ「クロスオーバー」。イケメンだけどちょっと不思議な雰囲気のマスター、船瀬守生と、守生と意思を交わすことのできる黒猫ハデス。ふたりが迎えるお客さんたちは、希死念慮を抱えた人ばかり。ブラック企業、失恋、友人関係、生活苦......消えたい、いなくなりたい。そんな思いを抱える彼らに振る舞われる「思い出のおやつ」が、人生のどん詰まりにぶち当たった彼らの未来をやさしく照らす。そして守生とハデス、「クロスオーバー」の秘密とは?※表紙のみAI使用
【完結】「かわいそう」な公女のプライド
干野ワニ
恋愛
馬車事故で片脚の自由を奪われたフロレットは、それを理由に婚約者までをも失い、過保護な姉から「かわいそう」と口癖のように言われながら日々を過ごしていた。
だが自分は、本当に「かわいそう」なのだろうか?
前を向き続けた令嬢が、真の理解者を得て幸せになる話。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
【完結】二十五歳のドレスを脱ぐとき ~「私という色」を探しに出かけます~
朝日みらい
恋愛
二十五歳――それは、誰かのために生きることをやめて、
自分のために色を選び直す年齢だったのかもしれません。
リリア・ベルアメール。王都の宰相夫人として、誰もが羨む立場にありながら、 彼女の暮らす屋敷には、静かすぎるほどの沈黙が流れていました。
深緑のドレスを纏い、夫と並んで歩くことが誇りだと信じていた年月は、
いまではすべて、くすんだ記憶の陰に沈んでいます。
“夫の色”――それは、誇りでもあり、呪いでもあった。
リリアはその色の中で、感情を隠し、言葉を飲み込み、微笑むことを覚えた。
けれど二十五歳の冬、長く続いた沈黙に小さなひびが入ります。
愛されることよりも、自分を取り戻すこと。
選ばれる幸せよりも、自分で選ぶ勇気。
その夜、彼女が纏ったのは、夫の深緑ではなく――春の蕾のような淡いピンク。
それは、彼女が“自分の色”で生きると決めた最初の夜でした――。
あやかしが家族になりました
山いい奈
キャラ文芸
★お知らせ
いつもありがとうございます。
当作品、3月末にて非公開にさせていただきます。再公開の日時は未定です。
ご迷惑をお掛けいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
母親に結婚をせっつかれている主人公、真琴。
一人前の料理人になるべく、天王寺の割烹で修行している。
ある日また母親にうるさく言われ、たわむれに観音さまに良縁を願うと、それがきっかけとなり、白狐のあやかしである雅玖と結婚することになってしまう。
そして5体のあやかしの子を預かり、5つ子として育てることになる。
真琴の夢を知った雅玖は、真琴のために和カフェを建ててくれた。真琴は昼は人間相手に、夜には子どもたちに会いに来るあやかし相手に切り盛りする。
しかし、子どもたちには、ある秘密があるのだった。
家族の行く末は、一体どこにたどり着くのだろうか。
隠された第四皇女
山田ランチ
恋愛
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる