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第5章 砂漠の国の錬金術師
12. 兄を想って
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それから約一か月、俺はクラフター修行にのめり込んだ。
修行を始めた当初は苦労して時間をかけても失敗したり、不格好なものしか作れなかった。だが、努力の甲斐あって、魔法薬は何種類か煎じることができるようになったし、魔法彫金の技術も格段に上がったと思う。
「うん、そろそろ本番いけそうだね」
「よしっ……!」
ニケからもお許しをもらい、俺は兄上への贈り物の製作に着手した。
どういったものにするかは、常日頃から考えていて、設計図は頭の中にある。だが、よりイメージを鮮明にするために、紙に描いてみることにした。
「こんなもんかな……」
絵心のない俺は苦心したが、なんとか描くことができた。
兄上のために作るのは、宝石をあしらったペンダントだ。四人で素材調達に出かけた日に採掘した鉱石を使う。
まず、魔法彫金の技術で金を原料に土台を作る。一カ月の猛特訓の甲斐あって、思ったとおりの形を作ることができた。
そこに宝石――ベルムデウス帝国を象徴する石、ガーネットを取り付けた。この石は、帝都の名前の由来にもなっている。
それに魔法で強度を上げた紐を通し――
「できたっ!」
「あれ…?魔法効果は付けないの?」
「付けたいんだけど…この本のこれ……古代語で読みにくいんだけど」
『彼の者死に瀕しとき、宝玉が身代わりとなり砕け散り、彼の者この地にとどまらん【難易度:∞ 】』
「【難易度:∞ 】は俺にもできない……っていうかできる人いるのかなぁ……」
「だから、できるようになったら付けますってことで……ひとまず、ペンダントをお守りとして使ってもらえたらなぁって……兄上すごく強いし、半端な効果つけても微妙だと思ってさ……」
「できるようになったら付けます、か……まったく……ノアらしくて、いいんじゃない?」
俺は出来上がったペンダントを見つめた。
兄上――今頃どうしておられるだろうか。
元気にしてるといいけど……
「贈り物も完成したことだし、そろそろ帝都に帰ろうかな……」
俺のつぶやきに、何やら作業していた手を止め、ニケは俺の顔をじぃっと見つめてくる。
「なに?」
「もう帰っちゃうの?ノア……」
「うん…早く兄上にお渡ししたいし、ウィルの様子も見に行きたいし……一度師匠の屋敷に寄ろうかな。エトワールが帰ってるかもしれない。ジンもついでに拾って」
「そっか…そうだよね……その前にひとつだけ、いいかな?ノア……」
「いいよ。なに?」
「きみに会わせたい人がいるんだ……」
修行を始めた当初は苦労して時間をかけても失敗したり、不格好なものしか作れなかった。だが、努力の甲斐あって、魔法薬は何種類か煎じることができるようになったし、魔法彫金の技術も格段に上がったと思う。
「うん、そろそろ本番いけそうだね」
「よしっ……!」
ニケからもお許しをもらい、俺は兄上への贈り物の製作に着手した。
どういったものにするかは、常日頃から考えていて、設計図は頭の中にある。だが、よりイメージを鮮明にするために、紙に描いてみることにした。
「こんなもんかな……」
絵心のない俺は苦心したが、なんとか描くことができた。
兄上のために作るのは、宝石をあしらったペンダントだ。四人で素材調達に出かけた日に採掘した鉱石を使う。
まず、魔法彫金の技術で金を原料に土台を作る。一カ月の猛特訓の甲斐あって、思ったとおりの形を作ることができた。
そこに宝石――ベルムデウス帝国を象徴する石、ガーネットを取り付けた。この石は、帝都の名前の由来にもなっている。
それに魔法で強度を上げた紐を通し――
「できたっ!」
「あれ…?魔法効果は付けないの?」
「付けたいんだけど…この本のこれ……古代語で読みにくいんだけど」
『彼の者死に瀕しとき、宝玉が身代わりとなり砕け散り、彼の者この地にとどまらん【難易度:∞ 】』
「【難易度:∞ 】は俺にもできない……っていうかできる人いるのかなぁ……」
「だから、できるようになったら付けますってことで……ひとまず、ペンダントをお守りとして使ってもらえたらなぁって……兄上すごく強いし、半端な効果つけても微妙だと思ってさ……」
「できるようになったら付けます、か……まったく……ノアらしくて、いいんじゃない?」
俺は出来上がったペンダントを見つめた。
兄上――今頃どうしておられるだろうか。
元気にしてるといいけど……
「贈り物も完成したことだし、そろそろ帝都に帰ろうかな……」
俺のつぶやきに、何やら作業していた手を止め、ニケは俺の顔をじぃっと見つめてくる。
「なに?」
「もう帰っちゃうの?ノア……」
「うん…早く兄上にお渡ししたいし、ウィルの様子も見に行きたいし……一度師匠の屋敷に寄ろうかな。エトワールが帰ってるかもしれない。ジンもついでに拾って」
「そっか…そうだよね……その前にひとつだけ、いいかな?ノア……」
「いいよ。なに?」
「きみに会わせたい人がいるんだ……」
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