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第11話 朝靄の誓い
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鳥のさえずりが遠くから聞こえた。
カーテン越しの光が薄く揺れ、木漏れ日のように頬を照らす。
ミカはゆっくりと目を開けた。
見慣れない天井。
天蓋には刺繍がほどこされ、窓辺には重厚なカーテン。
部屋の空気はかすかに紅茶の香りがした。
――ここは……?
身を起こそうとして、毛布の端がさらりと滑り落ちた。
シーツの感触が普段の客室のものとは違う。
もっと柔らかく、丁寧に整えられた寝台。
心臓が、どくんと鳴った。
(……まさか、ここ……)
扉の前に立てかけられた外套と、暖炉脇の机に置かれた未読の書類。
そして、棚に並ぶ古い軍記の書籍。
見覚えのある光景だった。
――ダリウスの私室。
頬が一気に熱くなる。
寝ぼけた頭に昨夜の記憶がゆっくりと戻ってきた。
リアムを寝かしつけたあと、「おかえりなさい」を言いたくて玄関で待っていて、いつのまにか眠ってしまって……。
(……まさか、ここまで運んでくださった?……)
慌てて毛布を整え、寝台の縁に腰をかける。
心臓が落ち着かない。胸が苦しい。
頬に指先を当てると、そこだけわずかに熱が残っていた。
ほんの一瞬、夢の中で感じたような――柔らかな温もりが、まだそこにいる気がした。
コンコン、と扉がノックされた。
「……入るぞ」
静かな声。
扉の向こうから、ダリウスが姿を見せた。
深い灰の瞳が、朝の光を受けて柔らかく光っている。
手には湯気の立つカップがあった。
「目が覚めたか」
「……おはようございます」
「体調は?」
「はい、大丈夫です。あの……すみません、僕……」
言葉を探しているうちに、ダリウスが言葉を挟む。
「お前が玄関ホールで疲れて寝てしまったとジェスが困っていた。
風邪でも引かれたら困ると思って運んだだけだ」
淡々とした声だったが、その奥に照れくささのような響きがあった。
「ありがとうございます。ご迷惑を……」
「迷惑だと思うなら、もう夜更けに玄関で待つな」
「……はい」
ミカは小さくうなずいた。
その声が震えたのを、ダリウスは見逃さなかった。
彼は寝台のそばに歩み寄り、手にしたカップを差し出した。
「薬草茶だ。まだ少し顔が赤い。」
ミカは両手で受け取る。
カップ越しの温もりが、心まで広がっていくようだった。
沈黙の中、ダリウスがふと、窓の外へ目を向けて言った。リアムの元気な声が聞こえてくる。
「……今日は、庭に春の花がいくつも咲いている。
パンジーもチューリップも。お前とリアムが植えたやつだ。」
「ほんとですか?」
「ああ。お前が喜ぶ顔を、朝一番に見たかったのだが――
どうやら先に見つかったようだな」
不意に、ミカは笑ってしまった。
胸の奥のざわめきが、少しだけやわらぐ。
「……僕も、ダリウス様の顔が見たくて。
だから、昨夜……待っていたんです」
その言葉に、ダリウスの手がわずかに止まる。
「……そうか」
視線が重なった。
お互いに、目を逸らせなくなる。
沈黙の中、ダリウスはそっと息を吸い、そして吐いた。
「……昨日の祭り、楽しかったか?」
「はい。リアムくん、とても喜んでいました」
「そうか。……お前もたくさん笑っていたと」
「ジェスさんから聞いたのですか?」
「いや、リアムがな。あと、『ミカが花の冠をつけていた』とも言っていた」
その言葉に、ミカの頬がわずかに赤くなった。
彼がそんな話をしてくれたのかと思うと、胸が温かくなる。
「……ゆう」
名を呼ばれた。
たった一言で、体の奥が熱を帯びる。
「花の冠を付けたお前を見たかった。綺麗だったろうな」
そう言いながら、彼は寝台のそばに腰を下ろした。
ミカは反射的に姿勢を正し、顔を伏せた。
「い、いえ、そんな……」
(ダ、ダリウス様が、ち、近い)
ダリウスはそんなミカの様子が可愛らしくて、続けた。
「俺がここにお前を寝かせた時、眠りながら“おかえりなさい”と呟いた」
「っ――!」
ミカは息を詰め、目を見開いた。
「寝言のようだったが――あれが、どれほど嬉しかったか」
ダリウスはミカの頬にそっと手を伸ばした。
優しく撫でるような仕草に、ミカの鼓動が速くなる。
――自分の言葉が、ダリウス様の心に届いていたなんて。……嬉しい。
「……ダリウス様」
思わず名前を呼び、ダリウスの洋服の裾をきゅっと掴んだ。
ダリウスは、その声に嬉しそうに微笑んだ。
「ゆう」
名を呼ばれた瞬間、また胸が高鳴る。
「俺が帰る場所は、この館だ。今まではただそれだけだった。
だが――お前がいる限り、俺にとって、ここはそれ以上のものになる」
その言葉は、静かな誓いのように響いた。
ミカは何も言えず、ただ頬が熱くなるのを感じる。
ダリウスはさらに距離を詰め、その髪に手を伸ばして軽く撫でた。
「ありがとう。待っていてくれて」
指先が頬をなぞる。
その距離の近さに、ミカは固まったように動けなかった。
ミカの瞳が不安気に揺れる。
言葉が出ない。
心臓がうるさいほど鳴っている。
ダリウスは、その様子を見て小さく笑った。
「……怖がらせてしまったか」
「ち、違います……!怖いとか、ではなくて……」
慌てて首を振るミカ。
けれど頬は真っ赤で、その動揺が隠しきれない。
その姿が可愛くて――ダリウスの胸の奥に何かが弾けた。
気づけば、もう距離がなかった。
ミカの瞳が驚きに見開かれ、ダリウスの唇が彼の唇に触れた。
静かな、けれど確かな口づけ。
それは一瞬の衝動であり、ずっと抑えてきた想いの表れだった。
「――っ!」
ミカの指がダリウスの袖をぎゅっと掴む。
心臓が跳ねて、顔が真っ赤になる。
思考が追いつかない。
ダリウスはゆっくりと離れ、息を整えながら小さく呟いた。
「……すまない。抑えられなかった」
ミカは俯いたまま、胸の奥で高鳴る鼓動を抑えられずにいた。
「……あの、その……」
声が震える。
言葉が見つからない。
やっとのことで顔を上げると、ダリウスが優しく微笑んでいた。
「……ゆう、お前は本当に可愛いな」
そう言って、彼はそっとミカの頭を撫でた。
その手つきに、胸がまた跳ねる。
ミカは真っ赤になったまま、かすれた声で小さく言った。
「……僕、心臓が……どうにかなりそうです」
「そうか。そしたら、これ以上は、まだ早いな?」
ミカは意地悪な顔のダリウスを睨んだ。
「……僕は、……確かに前の世界では成人でしたが、こ、こういうことは……経験がないんです」
「……その可愛さで?」
「か!?可愛いなんて、言われたこともありません!!」
「そうか、それはいいことを聞いた。これからは……」
そこで、一度言葉を区切ると、ダリウスはニヤリと笑い、ミカの顎を持ち上げた。
口づけされそうな距離でダリウスに囁かれる。
「俺が、全て教えてやる」
「!?」
真っ赤になったミカは言葉を失った。
ダリウスは楽しそうに笑い、ミカを抱き寄せた。
「さぁ、起きよう。リアムが待っている」
「……はい、ダリウス様」
窓の外では、春風が庭の花々をやさしく揺らしている。
春の香りがふわりと部屋に流れ込み、二人を優しく包んだ。
カーテン越しの光が薄く揺れ、木漏れ日のように頬を照らす。
ミカはゆっくりと目を開けた。
見慣れない天井。
天蓋には刺繍がほどこされ、窓辺には重厚なカーテン。
部屋の空気はかすかに紅茶の香りがした。
――ここは……?
身を起こそうとして、毛布の端がさらりと滑り落ちた。
シーツの感触が普段の客室のものとは違う。
もっと柔らかく、丁寧に整えられた寝台。
心臓が、どくんと鳴った。
(……まさか、ここ……)
扉の前に立てかけられた外套と、暖炉脇の机に置かれた未読の書類。
そして、棚に並ぶ古い軍記の書籍。
見覚えのある光景だった。
――ダリウスの私室。
頬が一気に熱くなる。
寝ぼけた頭に昨夜の記憶がゆっくりと戻ってきた。
リアムを寝かしつけたあと、「おかえりなさい」を言いたくて玄関で待っていて、いつのまにか眠ってしまって……。
(……まさか、ここまで運んでくださった?……)
慌てて毛布を整え、寝台の縁に腰をかける。
心臓が落ち着かない。胸が苦しい。
頬に指先を当てると、そこだけわずかに熱が残っていた。
ほんの一瞬、夢の中で感じたような――柔らかな温もりが、まだそこにいる気がした。
コンコン、と扉がノックされた。
「……入るぞ」
静かな声。
扉の向こうから、ダリウスが姿を見せた。
深い灰の瞳が、朝の光を受けて柔らかく光っている。
手には湯気の立つカップがあった。
「目が覚めたか」
「……おはようございます」
「体調は?」
「はい、大丈夫です。あの……すみません、僕……」
言葉を探しているうちに、ダリウスが言葉を挟む。
「お前が玄関ホールで疲れて寝てしまったとジェスが困っていた。
風邪でも引かれたら困ると思って運んだだけだ」
淡々とした声だったが、その奥に照れくささのような響きがあった。
「ありがとうございます。ご迷惑を……」
「迷惑だと思うなら、もう夜更けに玄関で待つな」
「……はい」
ミカは小さくうなずいた。
その声が震えたのを、ダリウスは見逃さなかった。
彼は寝台のそばに歩み寄り、手にしたカップを差し出した。
「薬草茶だ。まだ少し顔が赤い。」
ミカは両手で受け取る。
カップ越しの温もりが、心まで広がっていくようだった。
沈黙の中、ダリウスがふと、窓の外へ目を向けて言った。リアムの元気な声が聞こえてくる。
「……今日は、庭に春の花がいくつも咲いている。
パンジーもチューリップも。お前とリアムが植えたやつだ。」
「ほんとですか?」
「ああ。お前が喜ぶ顔を、朝一番に見たかったのだが――
どうやら先に見つかったようだな」
不意に、ミカは笑ってしまった。
胸の奥のざわめきが、少しだけやわらぐ。
「……僕も、ダリウス様の顔が見たくて。
だから、昨夜……待っていたんです」
その言葉に、ダリウスの手がわずかに止まる。
「……そうか」
視線が重なった。
お互いに、目を逸らせなくなる。
沈黙の中、ダリウスはそっと息を吸い、そして吐いた。
「……昨日の祭り、楽しかったか?」
「はい。リアムくん、とても喜んでいました」
「そうか。……お前もたくさん笑っていたと」
「ジェスさんから聞いたのですか?」
「いや、リアムがな。あと、『ミカが花の冠をつけていた』とも言っていた」
その言葉に、ミカの頬がわずかに赤くなった。
彼がそんな話をしてくれたのかと思うと、胸が温かくなる。
「……ゆう」
名を呼ばれた。
たった一言で、体の奥が熱を帯びる。
「花の冠を付けたお前を見たかった。綺麗だったろうな」
そう言いながら、彼は寝台のそばに腰を下ろした。
ミカは反射的に姿勢を正し、顔を伏せた。
「い、いえ、そんな……」
(ダ、ダリウス様が、ち、近い)
ダリウスはそんなミカの様子が可愛らしくて、続けた。
「俺がここにお前を寝かせた時、眠りながら“おかえりなさい”と呟いた」
「っ――!」
ミカは息を詰め、目を見開いた。
「寝言のようだったが――あれが、どれほど嬉しかったか」
ダリウスはミカの頬にそっと手を伸ばした。
優しく撫でるような仕草に、ミカの鼓動が速くなる。
――自分の言葉が、ダリウス様の心に届いていたなんて。……嬉しい。
「……ダリウス様」
思わず名前を呼び、ダリウスの洋服の裾をきゅっと掴んだ。
ダリウスは、その声に嬉しそうに微笑んだ。
「ゆう」
名を呼ばれた瞬間、また胸が高鳴る。
「俺が帰る場所は、この館だ。今まではただそれだけだった。
だが――お前がいる限り、俺にとって、ここはそれ以上のものになる」
その言葉は、静かな誓いのように響いた。
ミカは何も言えず、ただ頬が熱くなるのを感じる。
ダリウスはさらに距離を詰め、その髪に手を伸ばして軽く撫でた。
「ありがとう。待っていてくれて」
指先が頬をなぞる。
その距離の近さに、ミカは固まったように動けなかった。
ミカの瞳が不安気に揺れる。
言葉が出ない。
心臓がうるさいほど鳴っている。
ダリウスは、その様子を見て小さく笑った。
「……怖がらせてしまったか」
「ち、違います……!怖いとか、ではなくて……」
慌てて首を振るミカ。
けれど頬は真っ赤で、その動揺が隠しきれない。
その姿が可愛くて――ダリウスの胸の奥に何かが弾けた。
気づけば、もう距離がなかった。
ミカの瞳が驚きに見開かれ、ダリウスの唇が彼の唇に触れた。
静かな、けれど確かな口づけ。
それは一瞬の衝動であり、ずっと抑えてきた想いの表れだった。
「――っ!」
ミカの指がダリウスの袖をぎゅっと掴む。
心臓が跳ねて、顔が真っ赤になる。
思考が追いつかない。
ダリウスはゆっくりと離れ、息を整えながら小さく呟いた。
「……すまない。抑えられなかった」
ミカは俯いたまま、胸の奥で高鳴る鼓動を抑えられずにいた。
「……あの、その……」
声が震える。
言葉が見つからない。
やっとのことで顔を上げると、ダリウスが優しく微笑んでいた。
「……ゆう、お前は本当に可愛いな」
そう言って、彼はそっとミカの頭を撫でた。
その手つきに、胸がまた跳ねる。
ミカは真っ赤になったまま、かすれた声で小さく言った。
「……僕、心臓が……どうにかなりそうです」
「そうか。そしたら、これ以上は、まだ早いな?」
ミカは意地悪な顔のダリウスを睨んだ。
「……僕は、……確かに前の世界では成人でしたが、こ、こういうことは……経験がないんです」
「……その可愛さで?」
「か!?可愛いなんて、言われたこともありません!!」
「そうか、それはいいことを聞いた。これからは……」
そこで、一度言葉を区切ると、ダリウスはニヤリと笑い、ミカの顎を持ち上げた。
口づけされそうな距離でダリウスに囁かれる。
「俺が、全て教えてやる」
「!?」
真っ赤になったミカは言葉を失った。
ダリウスは楽しそうに笑い、ミカを抱き寄せた。
「さぁ、起きよう。リアムが待っている」
「……はい、ダリウス様」
窓の外では、春風が庭の花々をやさしく揺らしている。
春の香りがふわりと部屋に流れ込み、二人を優しく包んだ。
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