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溢れるほどの3
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「まっ、まあ! あなたはあの時の!」
なんだなんだと母親もハウンドを視界にいれ、ブリジットと同じように顔を真っ赤に染めている。
ハウンドが少し表情金を動かして微笑むだけで耳をつんざくような悲鳴があがった。
(あの時の……って、婚約者を殴った男にその態度はどうなのよ。賠償してもらうんじゃなかったのかしら)
今も治療中、もとい引きこもっているデリックが知ったら泣くんじゃないだろうか。
盛り上がる母親とブリジットのことなど心底どうでも良さそうに、ハウンドはステラを見つめる。
「箱の中身が気になりませんか?」
ハウンドはステラに確認してほしそうだった。
「中身もこの状況も気になることだらけだわ」
では開けてみてくださいと言われ、発言の意味が分からずとりあえず手近にある箱を開けてみる。
「ドレスだわ……」
薄黄色の、胸元のフリルが愛らしいドレスだ。
肩まわりのレースのデザインが愛らしく、丁寧な仕事を感じる。
他の大小さまざまな箱も開けていく。
靴、手袋、ドレス、ドレス、リボン、ネックレス、靴、ドレス、扇子……
「全部女性用のドレスやアクセサリー……?」
それも、すごく高そうな。
「すべてあなたのものですよ。ステラ様」
ハウンドが箱をあけて中身を取り出す。
きらきらと繊細な輝きが美しいティアラだ。
あまり間近でみたことのない光に見惚れていると、ハウンドはそのティアラをステラの頭にそっと乗せた。
「お姫様だからでしょうか、ティアラがよく似合いますね」
(だれがお姫様よ)
とは、言えなかった。
言葉が詰まって、顔が熱い。
お姫様じゃないことなんて自分が誰より分かっているのに、ついうっかりお姫様だと思ってしまった。
手を握り締め、その痛みで頭を切り替える。
「これが私のものってどういうこと? あなたが買って贈ってくれたとでもいうの?」
顔が熱いのがばれないようわざとつっけんどんに尋ねる。
しかしハウンドが気を悪くした様子はなく、むしろ褒められるのを待っている犬のように「わん」、ではなく「はい」と答えた。
「この中にお好みのものがなければまた贈ります。私からの贈り物は、どう扱ってもいいんです。あなたのものですから。罪悪感を覚える必要も、それで私を避ける必要もありません」
なにがあったのかを見透かされているようできまりが悪い。
ティアラの効果なのか、少し甘えてもいいような気になって素直に感想を伝える。
「……よくわからないわ」
「受け取ってもらえるだけで嬉しいんです。あなたのためになんだってしたいと思っていますが、それを受け入れてくださるのならそんな僥倖はありません。前回はあなたが遠慮していたのでこちらも加減していたのですが今回は私もわがままになって贈りたいだけ贈らせていただきました。」
前回、つまりマリオンで新作ドレスを贈ってもらったときのことだ。
あのときステラはハウンドを利用すると息巻いておいてその実遠慮していた。
それを見抜かれている。
ステラがハウンド気を遣ったようで、その実ステラの精神的負担にならないようハウンドの方が配慮していたのだ。
「どうして、そんなに私に良くしてくれるの……」
「お分かりでありませんか?」
なんだなんだと母親もハウンドを視界にいれ、ブリジットと同じように顔を真っ赤に染めている。
ハウンドが少し表情金を動かして微笑むだけで耳をつんざくような悲鳴があがった。
(あの時の……って、婚約者を殴った男にその態度はどうなのよ。賠償してもらうんじゃなかったのかしら)
今も治療中、もとい引きこもっているデリックが知ったら泣くんじゃないだろうか。
盛り上がる母親とブリジットのことなど心底どうでも良さそうに、ハウンドはステラを見つめる。
「箱の中身が気になりませんか?」
ハウンドはステラに確認してほしそうだった。
「中身もこの状況も気になることだらけだわ」
では開けてみてくださいと言われ、発言の意味が分からずとりあえず手近にある箱を開けてみる。
「ドレスだわ……」
薄黄色の、胸元のフリルが愛らしいドレスだ。
肩まわりのレースのデザインが愛らしく、丁寧な仕事を感じる。
他の大小さまざまな箱も開けていく。
靴、手袋、ドレス、ドレス、リボン、ネックレス、靴、ドレス、扇子……
「全部女性用のドレスやアクセサリー……?」
それも、すごく高そうな。
「すべてあなたのものですよ。ステラ様」
ハウンドが箱をあけて中身を取り出す。
きらきらと繊細な輝きが美しいティアラだ。
あまり間近でみたことのない光に見惚れていると、ハウンドはそのティアラをステラの頭にそっと乗せた。
「お姫様だからでしょうか、ティアラがよく似合いますね」
(だれがお姫様よ)
とは、言えなかった。
言葉が詰まって、顔が熱い。
お姫様じゃないことなんて自分が誰より分かっているのに、ついうっかりお姫様だと思ってしまった。
手を握り締め、その痛みで頭を切り替える。
「これが私のものってどういうこと? あなたが買って贈ってくれたとでもいうの?」
顔が熱いのがばれないようわざとつっけんどんに尋ねる。
しかしハウンドが気を悪くした様子はなく、むしろ褒められるのを待っている犬のように「わん」、ではなく「はい」と答えた。
「この中にお好みのものがなければまた贈ります。私からの贈り物は、どう扱ってもいいんです。あなたのものですから。罪悪感を覚える必要も、それで私を避ける必要もありません」
なにがあったのかを見透かされているようできまりが悪い。
ティアラの効果なのか、少し甘えてもいいような気になって素直に感想を伝える。
「……よくわからないわ」
「受け取ってもらえるだけで嬉しいんです。あなたのためになんだってしたいと思っていますが、それを受け入れてくださるのならそんな僥倖はありません。前回はあなたが遠慮していたのでこちらも加減していたのですが今回は私もわがままになって贈りたいだけ贈らせていただきました。」
前回、つまりマリオンで新作ドレスを贈ってもらったときのことだ。
あのときステラはハウンドを利用すると息巻いておいてその実遠慮していた。
それを見抜かれている。
ステラがハウンド気を遣ったようで、その実ステラの精神的負担にならないようハウンドの方が配慮していたのだ。
「どうして、そんなに私に良くしてくれるの……」
「お分かりでありませんか?」
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