《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福

文字の大きさ
296 / 562
センバでほのぼの?サバイバル

プロポーズ?

しおりを挟む
ライ様達一行が帰ってきたのは次の日の夜だったので、果物狩りに参加した者の家族だけでなく、領民も呼んでの大々的な肉祭りとなるため、お肉の解体や祭りの準備も間に合わないと、肉祭りは翌日に持ち越し。

今日は朝から使用人の皆さんが大わらわで動いています。

「何かお手伝い出来ること、あるかしら?」
お母様に聞いてみると、

「相変わらずリアちゃんは優しいわねぇ。祭りの準備は任せた方がいいわ。私達は逆に邪魔になるからね。
なんだったら、ニワトコがソワソワして落ち着かないから、ニワトコの執務手伝う?」

「「そっちで」」
お兄様と即答しましたわ。絶対、そっちの方が役立ちますわ。

実際に手伝ったら、ケヤキに救世主呼ばわりされましたわ。

そんなこんなで夕方から、肉祭りが始まる、と玄関にお兄様と一緒に行きました。

一歩外に出ると、もうそこは人でごったがえし。思わずのけぞってしまいましたわ。
領民、だいぶお越しのようです?

「リオリア!!!」
階段の下のお父様が、手を振って呼んでいます。
「よし、まずは飲み物持ったな?」
そう言って私達に飲み物を手渡し、お母様を始め、皆もう揃っていたんですのね。
お父様が特設ステージに上ると

「よし、準備は良いか、野郎共!!!
まずはメシを食え!!それから、年に一度のプロポーズ肉祭り!!開催だぁ!!」

「「「おおおおおおお!!!」」」

雄叫びと共にお肉をかっこむ皆様。

か、乾杯じゃないんだ?なぜ飲み物持たせた?いいんだ?そっか。
まずはご飯。うん、大事。

お父様があれも食え、コレも食えと甲斐甲斐しくお肉を運んで来てくれます。
私もお兄様も、あのお肉提供場に突撃して勝ち取ってくる自信が無いので助かります。
皆でもっきゅもっきゅとお肉を食べていると、
いつのまにやらお父様が特設ステージに立っています。

パン!パン!!パン!!!

柏手を打つようにお父様が手を叩く音が会場中に響きます。

「スゲーな、こんなザワザワした外の広い場所にこんだけ音を広げるって、どうなってんだ?」
お兄様が首をかしげていますが、もうセンバだから、で良いんじゃないですか?

「よし!!ある程度食ったな?!ではオレから行くぞ!!
オレの女神とアカシア!!こっちに来てくれ!!」

「「「うおおおおおおお!!!!」」」

ニコニコしたお母様がアカシア君を抱っこしてステージに上ります。
これ、いちいち雄叫びでのお出迎なんでしょうか?!

「オレの女神とアカシア!!おまえたちのために取ってきた!オレの所に来てくれて、生まれて来てくれてありがとう!これからもよろしく頼む!受け取ってくれ!!!」

お父様が片膝ついてお母様とアカシア君に桃を差し出しています。

「ありがとう、愛してるわ」「父上!おちご、お仕事もちゃんとしたら満点でしゅ!」
2人がお父様に抱きつきます。

「「「うおおおおおおおお!!!」」」「「アカシアさま、可愛すぎぃ!!」」
大歓声に包まれます。
なんとお父様、お母様とアカシア君を軽々と抱き上げ、叫びます。

「次!イチイとシラヌイ!!」「「ハイ!!!」」

指名制でしたの?!

チィちゃんとライ様がステージに上がり、一礼しました。

「「リオリア様!!来て下さい!!」」
「「「「うおおおおおおぉぉぉおお!!!」」」」

「呼ばれたぁ!なに、アレするの?!完全な見世物でしょう?!」
「お兄様、あきらめましょ?
チィちゃんのあのキラキラした目、ぴょんぴょん飛んで手を振ってますわ。
アレを無視出来るほど、私、精神力無いですわ」
「ぐぬぬぬぬぬ、見世物か、逃げ出すか…究極の選択だ」
「いや、逃げ出したら捕獲されると思いますわ。余計に見世物具合が上がりません?」
「…確かに。…ディ、行くか」

お兄様と手を繋いでステージに上ります。

「リオリア様!私の全部差し出します!一緒に居てください!!」
チィちゃんが片膝ついてリンゴを差し出します。

「リア、オレの全てで貴女を守ります。リオ、生涯貴方に忠誠を誓おう」
ライ様が片膝ついてデコポンを差し出します。
…デコポン、この世界にあったのね?

お兄様と顔を見合わせてうなずきあって

「イチイ、ありがとう。ディとまとめてよろしく」
「ライ様、嬉しいです。お兄様と私、2人まとめて面倒見てください」

お兄様はチィちゃんに、私はライ様に抱きつきました。

「うっひょー!!!今日が人生で一番嬉しい日です!!」
「ああ、最良の日だ!!」
チィちゃんとライ様はお兄様と私それぞれ抱き上げてくるくる回り始めました。

「「「うおおおおおおぉぉぉおお!!!」」」「お幸せに!」「センバも安泰だ!」

幸せいっぱい夢いっぱい、と思ったら。

「ちょっと待て!!今思い出した!
俺とディがセンバに養子に入ったけど、婚約の契約書類、エアトルの名前から変わってるか?
破棄されてないよな?!」

ぬええええええ?!忘れてましたわ!!!

お母様も青ざめてます。
「これからヒサギに鳥を送るわ!!アナタ!!執務室直行!!」「ハイ!!」
「ごめんなさい!皆は続けちょうだい!!!」

大慌てで捌ける領主夫妻。

ポカーンとする領民。

「…よし、次はワシじゃぁあ!!初孫のポプラの為にじぃじは頑張ったんだぁあ!!」
「じぃじ、かっちょいい!だいちゅき!!」

2歳ぐらいのお子様を抱っこし、頬にすりすりされてる初老のオジサマの登場。
きゅ、救世主はココに居ましたわ!

「孫からの大好きだと?」「孫のすりすり?!」「孫の視線を独り占めだと?!」
「「「来年はワシも行くぞぉぉぉぉ!!!」」」

…来年は、初老の参加者が増えそうです。
しおりを挟む
感想 68

あなたにおすすめの小説

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!

えながゆうき
ファンタジー
 妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!  剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

ひ弱な竜人 ~周りより弱い身体に転生して、たまに面倒くさい事にも出会うけど家族・仲間・植物に囲まれて二度目の人生を楽しんでます~

白黒 キリン
ファンタジー
前世で重度の病人だった少年が、普人と変わらないくらい貧弱な身体に生まれた竜人族の少年ヤーウェルトとして転生する。ひたすらにマイペースに前世で諦めていたささやかな幸せを噛み締め、面倒くさい奴に絡まれたら鋼の精神力と図太い神経と植物の力を借りて圧倒し、面倒事に巻き込まれたら頼れる家族や仲間と植物の力を借りて撃破して、時に周囲を振り回しながら生きていく。 タイトルロゴは美風慶伍 様作で副題無し版です。 小説家になろうでも公開しています。 https://ncode.syosetu.com/n5715cb/ カクヨムでも公開してします。 https://kakuyomu.jp/works/1177354054887026500 ●現状あれこれ ・2021/02/21 完結 ・2020/12/16 累計1000000ポイント達成 ・2020/12/15 300話達成 ・2020/10/05 お気に入り700達成 ・2020/09/02 累計ポイント900000達成 ・2020/04/26 累計ポイント800000達成 ・2019/11/16 累計ポイント700000達成 ・2019/10/12 200話達成 ・2019/08/25 お気に入り登録者数600達成 ・2019/06/08 累計ポイント600000達成 ・2019/04/20 累計ポイント550000達成 ・2019/02/14 累計ポイント500000達成 ・2019/02/04 ブックマーク500達成

【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!? バッドエンドだらけの悪役令嬢。 しかし、 「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」 そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。 運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語! ※完結済です。 ※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///) ※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。 《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎

水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。 もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。 振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!! え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!? でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!? と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう! 前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい! だからこっちに熱い眼差しを送らないで! 答えられないんです! これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。 または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。 小説家になろうでも投稿してます。 こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

気弱令嬢の悪役令嬢化計画

みおな
ファンタジー
 事故で死んだ私が転生した先は、前世の小説の世界?  しかも、婚約者に不当に扱われても、家族から冷たくされても、反論ひとつ出来ない気弱令嬢?  いやいやいや。 そんなことだから、冤罪で処刑されるんでしょ!  せっかく生まれ変わったんだから、処刑ルートなんて真っ平ごめん。  屑な婚約者も冷たい家族も要らないと思っていたのに・・・?

【完結済】悪役令嬢の妹様

ファンタジー
 星守 真珠深(ほしもり ますみ)は社畜お局様街道をひた走る日本人女性。  そんな彼女が現在嵌っているのが『マジカルナイト・ミラクルドリーム』というベタな乙女ゲームに悪役令嬢として登場するアイシア・フォン・ラステリノーア公爵令嬢。  ぶっちゃけて言うと、ヒロイン、攻略対象共にどちらかと言えば嫌悪感しかない。しかし、何とかアイシアの断罪回避ルートはないものかと、探しに探してとうとう全ルート開き終えたのだが、全ては無駄な努力に終わってしまった。  やり場のない気持ちを抱え、気分転換にコンビニに行こうとしたら、気づけば悪楽令嬢アイシアの妹として転生していた。  ―――アイシアお姉様は私が守る!  最推し悪役令嬢、アイシアお姉様の断罪回避転生ライフを今ここに開始する! ※長編版をご希望下さり、本当にありがとうございます<(_ _)>  既に書き終えた物な為、激しく拙いですが特に手直し他はしていません。 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ※小説家になろう様にも掲載させていただいています。 ※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。 ※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。 ※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。 ※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。 ※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。 ※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。 ※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。 ※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。

処理中です...