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46話
しおりを挟む家に到着すると、思っていた通りお義父様に呼び出された。
あ、そういえば、あの後大変だったのよ...シエラ達に根掘り葉掘り質問攻めにあってさ、どう答えていいものか悩みに悩んで......。
今日はもう勘弁してくださいって感じよ。
でもそんな訳にはいかないのよね。
仕方ない。
そう自分に言い聞かせて執務室に行くとお義父様の一言目が
「ハルト殿下と何があったんだ?」
で笑いそうになってしまった。
しかも、思いっきり戸惑っている感じね。
これは笑うしかないでしょ。
前世の推しです、と答える訳にもいかず
「今日初めてお会いして、婚約者に、と言われました」
とだけ言った。
本当に何も無いんです。
なんなら接点もなかったんですよ。
私だって、まだ頭が追いついていないからね!
お義父様は私の言葉にふむ、と頷いてから難しそうな顔をして考え始めた。
そりゃそうだよね。
元平民の私がいくら魔力が高いからって王妃になるなんて、周りがどういう反応を示すか。
考えただけでも少し怖いわ。
しかも、カインと違ってハルト殿下の評判はめちゃくちゃ良いらしい。
婚約者候補は当たり前に私より爵位の高い令嬢だし、今の最有力候補が公爵令嬢なんだって。
シエラ達曰く、美人さんだけど性格に少し難があるらしい。
しかも皆して、私が聖女になれば爵位とか関係なくなるけどって暖かい目をして言われた。
にしてもさ、婚約の申し込みについては陛下も了承してるから出来たんでしょう?
なんで何も取り柄のない魔力量が多いだけの私を選んだんでしょう?
頭の上にはてなマークが大量発生しちゃうよ。
あー、あれか?次の聖女になる可能性があるから?
今のうちに囲っておけみたいなやつ?
それで違ったら他の相応しい人に変えればいっか、みたいな考えですか?
いや、カインの件もあったから理由はともかく、弟まで婚約破棄したら悪い噂が広まるよね。
考えても考えても理由が思いつかない。
もうなるようになれ、と思って悩んでいるお義父様を眺めていることにした。
お義父様が悩み始めて5分くらい経っただろうか?
そんなに悩んで何をしていたんだって言いたくなっていたところで急にお義父様が顔を上げた。
そして私に
「リナはどうしたいんだ?」
と聞いてきた。
まさかこんなに悩んで解決策どころか私に話が来るなんて思わなかったわ。
「私ですか?」
「こちらとしては我が家から王妃が出ることになるから嬉しいが、この婚約はリナと殿下の話だからな」
なるほど。家としては良いことだけど、私がどう思っているのかってことね。
正直、王妃とかどうでもいいのよね。
爵位が高かろうが低かろうが私は私だし。
それに、シエラの方が王妃教育も終わっているんだから適任なのでは?
と色々考えた結果
「私は......」
とお義父様に返事を返した。
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