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47話 end
しおりを挟む2ヶ月後、ついに卒業式を迎えた。
ハルト殿下との婚約はどうなったかというと、申し訳ないけどお断りしました。
いや、推しと結婚出来るなんて幸せよ?
ゲームの世界なら、ありがとうございまぁぁぁぁす!!ってなるけど、元平民の私に王妃なんて務まるわけがないし、もっと適任者がいると思ったのよ。
それに、私の考え的に推しは眺めるだけで十分なの。
イケメン好きだけど彼氏にはしたくないです、みたいなのと一緒。
私が断ったことで、今はハルト殿下の婚約者選びが難航しているらしい。
いや、私なんかが選ばれかけたんだから、すぐに見つかるでしょ、って思ったのは内緒ね。
そうそう、リディアーナとロイは少しずつだけどモニカのせいで出来てしまった溝が埋まってきているみたい。
まぁ、元々仲が良かったから時間が経てば前と同じような関係になるって最初から思ってたけどね。
ノエルは写真機と録音機を開発した功績が大きく、卒業後、魔道具制作部から勧誘を受けたらしい。
目を輝かせて魔道具の話をしていたノエルを見ていたからピッタリだと思う。
サーシャ、アリアは新しく婚約者が出来た。
サーシャの婚約者には会ったことがあるけど、優しそうな好青年って感じだった。
ふわっとした雰囲気のサーシャとなんだかお似合いで微笑ましかったなぁ...。
アリアは隣国に行くんだって。
隣国の公爵家と家同士で仲良いらしくて、相手さんと幼馴染なんだとか。
婚約が決まった時、嬉しそうに教えてくれたアリアを見て癒されていたのは割と最近の話だったり。
それから、後から知ったんだけど、シエラは婿養子をとる予定だったのに、カインのワガママで婚約者に無理矢理させられてたんだって。
だから最初の予定通り婿養子を迎えるらしい。
今は相手を選定してるんだってさ。
ん?私?私は
「リナ様」
あ、呼ばれちゃったわ。
皆に説明しようとしてたのに!
私が声のした方へ振り向くと現聖女様と神官達が立っていた。
「やっと私の後を継げるようになりましたね」
と言って私に微笑んだのは聖女様。
そう、私は卒業後、聖女として働くことが決まっている。
陛下にモニカの件で神様と会ったって話をしちゃったものだから、気が付いたら次期聖女なんて呼ばれるようになっていたのよ。
まぁ、祈る時にあの美人さんを拝めるなら聖女にでもなんでもなりますよ!ってやけくそになった結果なんだけどさ。
ちなみに、私の婚約者が決まらない理由も『聖女だから』ならしい。
何かあって国から出ていったら困るからちゃんとした人をって陛下がお義父様に言ったらしい。
その結果、少しの妥協も出来ない状況になっててお義父様は日々書類と睨めっこしてる。
てか、そんなこと言ってたら、一生独身なんじゃない?って最近は思っていたり。
それから、今回色々やらかした人達はというと
ハレットはいまだにノエルを追いかけ回しているけど、ハレットの父親が物凄く大激怒してるから、今後、領地からは出られないんじゃないかって噂で聞いた。
ユリウスは元からの予定通り、鉱山行きが確定している。
卒業式が終わってから、質素な馬車が迎えに来てたっけ。
アレクはモニカの魅了が解けたけど、剣しか取り柄がないから、騎士団に入団するって聞いた。
それも、一般騎士として。
普通は貴族だったらそこそこの地位から始まるんだけど自業自得ってやつだよね。
カインはもう廃人のようになってしまった、とシエラが言っていた。
モニカに魅了をかけられた時間が1番長かったせいで精神がやられてしまったんだって。
近いうち、病死として国民に伝えるとのことだった。
そして最後にモニカは平民になった。
牢屋から出たモニカは1度は男爵家に帰ったけど、すぐに追い出されたんだって。
お金も服も、何も持たせることなく捨てられたらしい。
モニカがその後どうなったかは、誰も知らないとのこと。
まぁ、あの図太いモニカならどっかで男を捕まえて生きてるんじゃない?って私は思ってる。
聖女様と神官達と別れた後、1人で学園の中を歩いていると
「お義姉様!」
と急に後ろから抱きつかれた。
もちろん、私をそう呼ぶのはリディアーヌだ。
するとリディアーヌの後ろから
「またリナさんに抱きついて......」
と呆れた顔をしているノエル
「いいじゃないですか~、ここで見れるのは最後ですからね~」
ニコニコ笑いながら相変わらずゆったりとした口調のサーシャ
「うふふ、その通りね」
その光景に微笑むアリア
「リナさん」
と私に微笑んだシエラ。
そして、
「卒業しても仲良くしてくださいね」
と言われた。
答えは勿論、これしかないよね。
「こっちこそ、よろしくお願いします!」
そう言って私は(元)悪役令嬢達に満面な笑みを向けた。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
後書き的な......いや、作者から読者様へ感謝の言葉です。
1話の文章短ぇくせに長々とすみませんでした!
ここまで読んでくれた人達には感謝しかありません!
本当にありがとうございます!
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