【完結】見えてますよ!

ユユ

文字の大きさ
20 / 30

処罰

しおりを挟む
国中の話題となった醜聞は隠されることなく公表された。

王宮新聞の一面に載ったのだ。

“エリアス第二王子 婚約破棄”という見出しから始まり、サンドル侯爵令嬢とオヌール公爵令息の姿絵まで載せてあった。見せしめ?

“この度、エリアス第二王子殿下はジョアンナ・サンドル侯爵令嬢との婚約を破棄なさった。
理由は王宮内でサンドル侯爵令嬢がランドルフ・オヌール公爵令息と不貞を犯したからだ。

サンドル侯爵令嬢が誘い、まぐわう姿を複数人の王族、貴族、使用人達が確認した。
サンドル侯爵令嬢は既に生娘に非ず、王子妃としての資格を失った。

一方オヌール公爵令息は同じ階に婚約がいるにもかかわらず異性の誘いを受け入れた。
相手が王族の婚約者となれば破棄は免れなかった”

包み隠していなさ過ぎじゃない?

“サンドル侯爵は子爵に降格。多額の慰謝料をエリアス第二王子殿下に支払うことを命じられた。

オヌール公爵家も王族の婚約者との不貞の他に、婚約以来、長年自身のせいで令嬢達から嫌がらせや暴力を受けていた婚約者をわざと守らなかったことを重く見て、伯爵に降格。多額の慰謝料を元婚約者に支払うよう命じられた。

今年の内に2度も殺されかけたにも関わらず耐えていた元婚約者の幸運を祈りたい”

またお金が入るのか。
兄様は個人資産にしていいと言っていた。


私は学生4位の成績で2年生に進級し、リュカ様も1位で3年生に進級した。

クラス替えもあり、友人もできた。

ランドルフ様は相変わらず私の元に復縁を迫りにくる。その執着ぶりでランドルフ様は停学を経験した。

不貞と元婚約者の虐待、そして執着によって、次の婚約が整わないらしい。
まともな貴族は嫁に出さない。
売れ残って歳をとったお姉様令嬢か、借金まみれの支援目的の家の令嬢しか打診が来ないようだ。

サンドル子爵令嬢と婚約すればいいと思うのだけど、ランドルフ様が拒否をしているようだ。

だけどあの事件から4ヶ月後、ランドルフ様とサンドル子爵令嬢の婚約が発表された。

「リュカ様、これ食べてみますか」

口を開いて待つリュカ鳥に餌付けをしている気分になる。

今日もお昼は屋上だ。

「オヌール伯爵令息もついに婚約を決めましたね」

「ああ。に令息がサンドル子爵令嬢を妊娠させたからな」

「えっ!?」

「令嬢の持っていた避妊薬が効かなかったらしい。
よっぽど運命の相手だったのだろう」

「それなのに今朝も私の所に来るなんて」

「は!? 今日も来たのか」

「復縁を迫りにきましたね」

「……」

「また大金が入ったので、卒業したら伯爵家を出て自由に生きようかと思います。
外国にでもいこうかな。その前にカザハ領に遊びに行こう」

「それは無い」

「えっ?」

「カザハ領へは一緒に行くし、外国へは外交で連れて行ってやる。だがリリアーナは王子妃になるから自由には生きられない」

「リュカ様?」

「リリアーナ、俺はリリアーナが好きだ。妻にしたいほど愛している」

「!!」

「屋上で出会ってから惹かれるまで時間はかからなかった。俺の顔を見て見える名前はリリだけだ」

「……」

「伯爵はリリアーナの気持ち次第だと言っている」

「王子妃なんて務まらないわ」

「務まっているし、既に王子妃教育をしている」

「は?」

「リリの雇った講師達を呼んで、王子妃のカリキュラムを元に教育をしてもらっている。

…勝手にごめん」

「でも友人だと思って」

「今日からは男としてリリに接するつもりだ」





その宣言以降、事実上の恋人と言われる程、リュカ様は気持ちを公にして私を溺愛した。

卒業パーティでリュカ様のパートナーを務め、私は首席で3年生になった。

リュカ様のいない昼休みがこんなに寂しいものだとは思わなかった。
1日目にしてもう涙が出そうだ。

登城の日、陛下の玩具の役目を終える頃にリュカ様が迎えに来た。

私はリュカ様の顔を見るなり抱きついて泣いてしまった。

リュカ様に部屋に連れていかれ、私が寂しかったから泣いていると分かると口付けをしてきた。
優しく啄むように何度も口付けた。

涙を舐めとるリュカ様に身をかためていると突然刺激が走った。

「あっ!」

首筋の涙を舐めとられた時だった。

変な声が出て顔が赤くなる。

するとリュカ様は口付けを再開し舌を絡めてきた。
長い長い口付けに朦朧とする私をソファから抱き上げて寝室へ運ぶとベッドに降ろした。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣国へ行きますね

ルーシャオ
恋愛
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。 失意のメリッサは王立寄宿学校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決断。エミーと名前を変え、隣国アスタニア帝国に渡って書籍商になる。するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出会う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。

婚約者に愛する人が出来たので、身を引く事にしました

Blue
恋愛
 幼い頃から家族ぐるみで仲が良かったサーラとトンマーゾ。彼が学園に通うようになってしばらくして、彼から告白されて婚約者になった。サーラも彼を好きだと自覚してからは、穏やかに付き合いを続けていたのだが、そんな幸せは壊れてしまう事になる。

婚約破棄したその場から、ざまぁは始まっていました

ふわふわ
恋愛
王国随一の名門、アルファルド公爵家の令嬢シャウラは、 ある日、第一王子アセルスから一方的に婚約を破棄される。 理由はただ一つ―― 「平民出身の聖女と婚約するため」。 だが、その“婚約破棄したその場”で、ざまぁはすでに始まっていた。 シャウラは泣かず、怒らず、抗議もしない。 ただ静かに席を立っただけ。 それだけで―― 王国最大派閥アルファルド派は王子への支持を撤回し、 王国最大の商会は資金提供を打ち切り、 王太子候補だったアセルスは、政治と経済の両方を失っていく。 一方シャウラは、何もしていない。 復讐もしない。断罪もしない。 平穏な日常を送りながら、無自覚のまま派閥の結束を保ち続ける。 そして王国は、 “王太子を立てない”という前代未聞の選択をし、 聡明な第一王女マリーが女王として即位する――。 誰かを裁くことなく、 誰かを蹴落とすことなく、 ただ「席を立った」者だけが、最後まで穏やかでいられた。 これは、 婚約破棄から始まる―― 静かで、上品で、取り返しのつかないざまぁの物語。 「私は何もしていませんわ」 それが、最強の勝利だった。

「いらない」と捨てられた令嬢、実は全属性持ちの聖女でした

ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・エヴァンス。お前との婚約は破棄する。もう用済み そう言い放ったのは、五年間想い続けた婚約者――王太子アレクシスさま。 広間に響く冷たい声。貴族たちの視線が一斉に私へ突き刺さる。 「アレクシスさま……どういう、ことでしょうか……?」 震える声で問い返すと、彼は心底嫌そうに眉を顰めた。 「言葉の意味が理解できないのか? ――お前は“無属性”だ。魔法の才能もなければ、聖女の資質もない。王太子妃として役不足だ」 「無……属性?」

初耳なのですが…、本当ですか?

あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た! でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。

私の頑張りは、とんだ無駄骨だったようです

風見ゆうみ
恋愛
私、リディア・トゥーラル男爵令嬢にはジッシー・アンダーソンという婚約者がいた。ある日、学園の中庭で彼が女子生徒に告白され、その生徒と抱き合っているシーンを大勢の生徒と一緒に見てしまった上に、その場で婚約破棄を要求されてしまう。 婚約破棄を要求されてすぐに、ミラン・ミーグス公爵令息から求婚され、ひそかに彼に思いを寄せていた私は、彼の申し出を受けるか迷ったけれど、彼の両親から身を引く様にお願いされ、ミランを諦める事に決める。 そんな私は、学園を辞めて遠くの街に引っ越し、平民として新しい生活を始めてみたんだけど、ん? 誰かからストーカーされてる? それだけじゃなく、ミランが私を見つけ出してしまい…!? え、これじゃあ、私、何のために引っ越したの!? ※恋愛メインで書くつもりですが、ざまぁ必要のご意見があれば、微々たるものになりますが、ざまぁを入れるつもりです。 ※ざまぁ希望をいただきましたので、タグを「ざまぁ」に変更いたしました。 ※史実とは関係ない異世界の世界観であり、設定も緩くご都合主義です。魔法も存在します。作者の都合の良い世界観や設定であるとご了承いただいた上でお読み下さいませ。

【完結】私を捨てた国のその後を見守ってみた。

satomi
恋愛
侯爵令嬢のレナは公然の場でというか、卒業パーティーで王太子殿下イズライールに婚約破棄をされた挙句、王太子殿下は男爵令嬢のラーラと婚約を宣言。 殿下は陛下や王妃様がいないときを狙ったんでしょうね。 レナの父はアルロジラ王国の宰相です。実家にはレナの兄が4名いますがみんなそろいもそろって優秀。 長男は領地経営、次男は貿易商、3男は情報屋、4男は…オカマバー経営。 レナは殿下に愛想をつかして、アルロジラ王国の行く末を見守ろうと決意するのです。 次男監修により、国交の断絶しているエミューダ帝国にて。

居候と婚約者が手を組んでいた!

すみ 小桜(sumitan)
恋愛
 グリンマトル伯爵家の一人娘のレネットは、前世の記憶を持っていた。前世は体が弱く入院しそのまま亡くなった。その為、病気に苦しむ人を助けたいと思い薬師になる事に。幸いの事に、家業は薬師だったので、いざ学校へ。本来は17歳から通う学校へ7歳から行く事に。ほらそこは、転生者だから!  って、王都の学校だったので寮生活で、数年後に帰ってみると居候がいるではないですか!  父親の妹家族のウルミーシュ子爵家だった。同じ年の従姉妹アンナがこれまたわがまま。  アンアの母親で父親の妹のエルダがこれまたくせ者で。  最悪な事態が起き、レネットの思い描いていた未来は消え去った。家族と末永く幸せと願った未来が――。

処理中です...