【完結】見えてますよ!

ユユ

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閑話

とある伯爵令息②

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馬車で行った先は荒んだ孤児院だった。

「管理人が高齢過ぎて、面倒見れぬまま孤児院をろくに管理せず、死んで発覚した。
養子に出したり、他の孤児院に移したりしたが残ったのはこの3人。孤児院を本来あるべき姿に戻してから増員する予定だ」

「職員は」

「採用があったからベテラン数人と新人を回してもらう」





3人の孤児のリストを見ると

ジャン 7歳 癇癪持ち

カレン 10歳 虚言癖

マナ 5歳 無反応



これは…

預かりたくないリストなのだな。

ボロボロの建物を早く修繕するにはこの子達が邪魔になる。教会が併設されていないから預け先がない。

「厄介だよね。地道にやるしかないのかな」

現状を見てから勤務を終えて家に帰った。

父と兄に相談し、メイドや男の使用人、知り合いの乳母経験者に連絡をとった。

孤児院の視察から3日後。

「ジョシュア様、正攻法ではありませんが改装の間だけ子供達をうちで預かろうと思います」

「大分問題児だよ」

「はい。早急に改装を終わらせてプロに子供達を渡そうと思います」




結果的に改装は半月で終わった。
備品を入れ、職員を配置。子供達を戻した。

完了してから1週間後。殿下に呼ばれた。

「孤児院の職員から報告書が回ってきたが、どんな魔法を使ったんだ?」

「魔法ですか」

「最初の評価にあった子供達の問題行動がほぼ見受けられないと書いてある」

「3人からそれぞれ理由を聞いて対処しただけです」

「詳しく話してくれ」

伯爵家うちには別棟があって私はそこに住んでいます。

後継ぎの兄が本邸に妻と住んでいますので。

就職して落ち着いたら一人暮らしをしようと思っていました。

大した広さはありませんが、問題点を公開しつつ希望者を募りました。メイド2人、男の使用人2人、知り合いから乳母経験者1人。

そして3人を迎えました。



まず、虚言癖のある女の子は構って欲しかったから。多くの子供たちがいる中で気付いてもらおう、目立とうとして口にしてしまうと分かりました。

目立った分、嘘だと分かれば失望は何倍にもなって帰ってくるから、嘘をつく度に自分も周りも傷付けているのだと話しました。

そんなことをしなくてもいいのだと毎日しっかり時間を取って話を聞きました。

あとは特技を見つけるだけです。
何もなくてもできる事は体を使う事。
例えば踊れる、歌える、戦えるなどです。

母が見つけてくれたのですが彼女は絶対音感の持ち主でした。ピアノの鍵盤を覚えさせ、一度弾くと簡単なものは再現できたのです。
声にしても正確です。

毎日母に鍛えてもらいました。

今は古いピアノを孤児院に寄付して、母がボランティアで時々教えに行ってくれています。



次は無反応の少女ですが、側で物を落としても反応が鈍かったのです。
医者に診てもらったら耳がほとんど聞こえておませんでした。

心因性かもしれないと。

彼女の過去を調べたら両親が目の前で殺されていました。

子供も含めて話し合いをしました。

忘れることはできなくても、安心や楽しさや親しみを周囲から感じ取ってくれたらと思い、全員で協力しようということになりました。

手を繋ぎ、頭を撫で、抱っこしたり、散歩したり、犬と触れ合ったり。料理も手伝わせました。
簡単なことですが、ジャムを塗るとか、混ぜるとか。サラダを取り分けるとか。

助かったとかありがとうという言葉をかけていくうちに進んでやるようになりました。

簡単な言葉を口の動きを読んで理解するのか、状況と表情から判断しているのか不明でしたが、正面から目線を合わせてゆっくり話せば通じました。

ダメな時は身振り手振り手振りです。
あと、虚言癖の子に先に物の名前を字で覚えさせて、その子から耳の不自由な子に教えさせました。

頼られ責任を持つことが嬉しかったようで、子供図鑑を一緒に見て頑張っています。



癇癪持ちの男の子には、誰もが自分を優先していたら世の中はメチャクチャになるし、弱い子供はすぐ犠牲になる。

人が助けてくれたり親切にしたくなるのは、自分がそうされて助かったから、嬉しかったからかもしれない。だからまず君からやってみないかと説得しました。

彼はメイドの掃除を手伝いました。だからメイドは内緒よと言ってこっそりお菓子の味見をさせました。

使用人が草むしりをするのを手伝ったから飴を一番先に選ばせました。

ただいつも何かで返ってくるわけじゃない。だけど積み重ねが大事だと教えました。

時々癇癪を起こした時は抱きしめてじっくり理由を聞きます。他の人を押しのけてまで騒ぐ価値はあるのかと聞きました。

嫌われる方が怖くないか?と聞いたら、なんとなく分かったようで少しずつ少なくなりました。

どうも、彼の場合はいつも奪われる日々で取られないように、自分の分を確保する為に騒いでいたようでした。
本当に前任者は野放しにしていたようですね。

人間関係ができてくるとさらに落ち着きました。

最後の方は耳の不自由な女の子の面倒を見ていました。返ってくるものは少なくても、彼女から得る信頼で満足するようで抱きつかれて喜んでいました」


「人件費など、かかった費用は請求してくれ。

それと小さな女の子と接してどうだった」

「ものすごく怖かったです。最初は向こうから触れてもらうようにしました。馬になって乗せて部屋をまわりました。

そのうち男の子と遊んでいると、私もと強請ってきますので、肩にも乗せましたし、庭の遊具で遊んであげました。

動物は効果的ですね夢中でした」


「次は見合いだな」




侯爵邸で令嬢に会った。

穏やかな女性だった。私より2つ歳上だ。

「あの聞きたいことが2つあるのですが宜しいですか」

「はい」

「私との縁談は誰の希望ですか」

「…父です」

「私は伯爵家の者ですが次男です。継げる爵位はありませんので平民になってしまいます。よろしいのですか」

「あの、もし私と婚姻をしてくださるなら婿入りしていただいて、後継となっていただきます」

「えっ」

「嫌でしょうか」

「私は幸運にも第一王子殿下の元で働かせていただけることになり、当面止めるつもりはありません。

それに後継教育のようなものは受けておりません。
それなのに侯爵は私には難しいのではありませんか?」

「教育は後々ゆっくりします。父も元気で若いので大丈夫です」

「侯爵様はおいくつですか」

「39歳です」

「確かにお若いですね」

「……他に聞きたいことは」

「ありません」

「破棄の件も?」

「必要ないでしょう。話したいのであれば聞きます」

「醜聞ですよ?」

「お相手の醜聞であって、貴女の醜聞ではありません。違いますか?」


殿下、やはり私には無理でした。
令嬢を号泣させてしまいました。
ごめんなさい。せっかく選んでいただいたのに。


侯爵が来ました。
私の墓場はここのようです。
殿下、短過ぎる間でしたがありがとうございました。


「すまないね」

「えっ?」

「メイドから話は聞いた。

ロザンナは今回の破棄で周囲から陰口を言われてね。浮気される何かがあるのだろうと。

詳細を知っているのかな?」

「疎くて…すみません。浮気されて破棄なさったとしか聞いておりません」

「いや、いいんだ。

子供の頃からの婚約で、相手は侯爵家の三男で仲良くしていたつもりだった。

年頃になると娘は体を求められるようになった。
でも婚前交渉は嫌だと断った。

その後から夜会などで女遊びをしていると噂が聞こえてくるようになったんだ。

そして10ヵ月前、遊び相手のひとりの子爵令嬢を孕ませてしまった。

その女はうちに、約束も前触れもなしにおしかけて、令息と別れてほしいと暴露していったよ。
別れる為には君の証言が必要だと言って、出逢いから洗いざらい紙に書かせて署名させた。

娘に希望を聞いて翌日弁護士を連れて破棄しに行った。

令息は別れたくないと言い出して揉めたんだ。
彼は三男だから、婿入りできないと平民だ。必死だったよ。

最終的に破棄と慰謝料は免れないと分かると“お前がやらせてくれないから悪いんだ!”と口にできないような暴言で娘を罵った。その分上乗せして請求したけどね。

だけど彼は社交で娘の悪口を言い続けたので流石に黙らせたがな」

「あまり泣き過ぎると頭が痛くなってしまいますよ………。

ご令嬢には時間が必要のようですね。侯爵様、代わりに何か聞きたいことはありませんか。何でも答えます」

「君の噂についてだが、フラン公爵令嬢を怪我させたのは本当か」

「はい。事実です。子供の頃の茶会で公爵令嬢に怪我をさせてしまいました」

「詳細を教えてくれないか」

「はい」

私は起きたこと、加減がわからなかったことや、その後のことまで包み隠さず話した。



「女の子と関わってこなかった男の子にとって加減など分からないかもしれないな」

「友人と同じように軽く押しただけなのに…頭の中は真っ白になりました。

その後公爵様に男女の違いと年齢差と育ち方の違いについて教わりました」

「育ち方の違い?」

「私は男友達と元気に遊び回っていたので体力も筋肉もあったようです。ご令嬢は大人しい方だったようで本を読んで過ごされていたとか。
しかも殿下がいつも世話をして抱っこしていたので普通のご令嬢よりは弱いのだと」

「成程」

「その後殿下からも尋問を受け、関わらないよう忠告されただけでした。

頑張って避けていたのですが、王宮で迷子の令嬢に道を聞かれまして。その後学園で二度道を聞かれまして…。報告がてら心配だったので殿下に案内図の見方を教えるか付き添いをつけた方がいいと申し上げました」

「王宮に住んでいるのに?」

「私もそう思いましたが、住んでいるのは別の棟で、滅多に王宮には行かないそうです。移動は殿下が抱っこなさるので、道を覚えるという習慣がないのだろうということでした」

「成程。しかし、よく関わったね。脅されたのに」

「私のことは誰だか分かっていないようでしたし、困っているのに無視するなどできません。

それに、突き当たりを左にと言ったのに右に曲がるのです。怖くなって、怒られるのを覚悟で報告しました」

「でも側近見習いだ。気に入られたのだな」

「勤務初日の説明会の後、渡された封筒に“第一王子殿下執務室”と書いてあったのを見た時は処刑されるのかと思いました」

「ハハハッ、大袈裟な」

「本当なのです。お慕いしておりますけど」

「縁談が多く届かなかったか?」

「はい」

「何故会ってくれようと思ったのかな」

「先輩に、相手次第では殿下に影響があると忠告を受けて、私はあれ以来異性を避けたので女性の友人も恋人もいたことがありませんから、どうしていいのか分かりませんでした。

いっそのこと殿下に聞いてしまおうと相談をさせていただいたら20件程あった中からご令嬢ともうひとりを薦めていただきました」

「殿下が?」

「はい。家門も本人も問題のない優良物件だから会えと仰いました」

「うぅっ…」

侯爵様まで泣き出した!どうして!?

「もうひとりは…」

「会っていません」

「うぅっ…何故」

「もうひとりは歳下のご令嬢ですから。

侯爵令嬢は2つ上ですので、どうなさるのか早く判断なさりたいだろうと。

どちらかと言うと、歳下より歳上の方がいいと思いまして」

「うぅ…」

メイドが誰か呼びに行ったな。今度は夫人か。


「ごめんなさいね。ケーキでも召し上がって」

「いただきます」

「2人は嬉し泣きだから放っておいて」

「大丈夫ですか?今日が私の命日になんてことはないですよね?まだ殿下のお役に立てておりませんからもう少し頑張りたいです」

「ふふふっ、大丈夫よ」

「美味しいですね。このお茶特に好きです」

「マーサ、昨日届いた茶葉を使ってちょうだい」

「かしこまりました」


その後、侯爵夫人と5種の茶葉を味見してタプタプになって帰った。まるで夫人とのお見合いのように楽しんで帰った。

夕食にも誘われたが、2人の泣き腫らした目を見て今日はやめておきますと丁重にお断りした。

夫人は笑っていた。






数日後、

「ねぇ、トーマス。何故君が見合いをしたのに私の所に来るのだろうね」

「?」

「“ご無沙汰しております。
侯爵家一同、カイル王子殿下に忠誠を誓います。
つきましてはトーマス殿を婿にください。
大事にいたします”

だって。お礼の品も届いたよ」

「さぁ」

「…どうするの」

「あの日、令嬢が泣き出して、代わりに現れた侯爵様も泣き出して、さらに代わりに出てきた夫人と5種類の茶葉を試し飲みして帰ってきたので…」

「侯爵を泣かせたの!?」

「そうなりますかね」

「あそこの侯爵、温和そうだけど怒ると怖いからね?」

「夫人は大丈夫よって笑っていましたけど」

「じゃあ、もう一度会うの?」

「もう一度といいますか、私は前向きに話を進めたいなと思いました」

「じゃあ、婚約でいいんじゃないか。
手紙書いて約束して花束でも持って会いに行きなよ」

「分かりました!」

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