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幸せ
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幸せを感じる。
ムズムズするような胸の温かさを感じる。
以前のシャルル様の誕生日のパーティでは…
『妻じゃあるまいし 僕と一緒に挨拶はしなくていいよ』
『はい、シャルル様』
そう言われて私は端で立っている。
その後はファーストダンスまで一緒にいられる。
会話を振っても適当な返事をされ、あまり話を振りすぎると注意される。
ファーストダンスが終わるとヘインズ伯爵夫妻は自身の友人知人のところへ行って話に夢中になる。
その間、彼は側に寄ってくる令嬢達と歓談する。こういう時はあまりサリモア公女やオヴェル子爵令嬢を選ばない。彼女達は普段一緒だから。
伯爵夫妻はどんなパーティーでもあまり最後まで会場にいないことが多いらしい。後は若い人達でと言った感じで退場する。夫妻のご友人も一緒に退場して、別室で座りながら大人の歓談に切り替えるのだ。私と婚約してからは元々不在の時もあった。
だから、シャルル様がその夜のお相手を選んで令嬢の腰に手を回し 会場を去る姿を私が端で見送っていることをヘインズ夫妻は知らなかったようだ。私はてっきり後で使用人から報告を聞いているものだと思っていた。怪我をした後にヘインズ伯爵に聞かれて今までの関係について話した時に驚かれてしまった。
“息子が申し訳ない!どうかやり直してやって欲しい!”と頭を下げられた。
だけど私がどれだけ悲しくて胸を痛めて込み上げる涙をこぼさないように我慢したかは伝えていない。
彼の誕生日パーティ、ヘインズ伯爵家のパーティ、王宮主催のパーティ、そして私の誕生日のパーティでさえ…。
シャルル様が他の令嬢とベッドへ向かう姿を見送り、その後は選ばれなかった令嬢達から言葉の袋叩きに遭う。飲み物をかけられたり、後ろ髪に何かのソースが付いていたり酷い時はドレスを切られていることもあった。
それでも、彼に誘われたら笑顔で受けた。同伴したらどんな目に遭うのか分かっていても。
「ティナ? 大丈夫?」
「あ、ごめんなさい。楽しくて幸せだから嬉しくて」
つい楽しくて、今までのことを思い出して比較してしまった、
「ティナには幸せになる権利があるのよ?」
「そうだよ。ヒューゴは交際経験が無いから不器用なところもあるけどクリスティーナ嬢を大事にしてくれるはずだよ」
「今日は俺のパーティなのだから余計なことは考えるな。分かったか?」
「はい、ヒューゴ様」
「あっついわ。もうダンスを始めてはどうですか?続けて3曲踊ったら、妄想という夢を膨らませた雌ネズミ達が散っていきますわ」
「ハハッ!ゼオロエン嬢の言う通りにしよう」
ファーストダンスはしっかりと踊り、2曲目と3曲目は私の怪我を考慮した緩やかなステップで踊った。
3曲目が終わるとホールで唇にキスをされた。
「んんっ!」
長い長いキスを…。
その後はみんなに揶揄われ、なかなか上を向けなかった。
「こんなに可愛い子を見たことがないよ」
「顔を真っ赤にして涙目になっちゃって」
「ヒューゴがいなかったら口説いているよ」
「うちの妻は婚約中もこんな可愛い反応しなかったぞ」
「うちもだよ」
みんながジネットを見た。
「わ、私を見ないでくださいっ」
「これはどっちの反応だ?キスはまだ早いのか、キスくらい済ませているのか」
恥ずかしがるジネットを私の背に隠した。
「おっ? だからそんな目で見上げたら食べられちゃうぞ?」
「本当に可愛いな」
ジネットを背に隠した私をヒューゴ様が背に隠した。
「俺のクリスティーナだ」
「おお怖っ!降参降参!」
「いや…睨むなって」
「ヒューゴ? 本当に違うからな?」
「大きな親猫だな。親猫の機嫌を取れるのは子猫だけだ。クリスティーナ嬢、ヒューゴを宥めてくれないか?」
私は頷くとヒューゴ様に腕を回して背中にしがみついた。
「クッ!見たか?ヒューゴの顔!」
「デレデレじゃないか」
「顔が溶けて目も鼻も落ちそうじゃないか」
「初心カップルの誕生だな」
もう恥ずかしい!
なのにヒューゴ様ったら…
「もう部屋に連れて行っていいか?」
「駄目です!ティナとパーティを楽しんできます」
ジネットは私の手を繋ぐと彼らから離れた。
「デザート食べましょう」
「そうね」
結局直ぐにヒューゴ様とモルゾン公子が追いかけてきた。
ムズムズするような胸の温かさを感じる。
以前のシャルル様の誕生日のパーティでは…
『妻じゃあるまいし 僕と一緒に挨拶はしなくていいよ』
『はい、シャルル様』
そう言われて私は端で立っている。
その後はファーストダンスまで一緒にいられる。
会話を振っても適当な返事をされ、あまり話を振りすぎると注意される。
ファーストダンスが終わるとヘインズ伯爵夫妻は自身の友人知人のところへ行って話に夢中になる。
その間、彼は側に寄ってくる令嬢達と歓談する。こういう時はあまりサリモア公女やオヴェル子爵令嬢を選ばない。彼女達は普段一緒だから。
伯爵夫妻はどんなパーティーでもあまり最後まで会場にいないことが多いらしい。後は若い人達でと言った感じで退場する。夫妻のご友人も一緒に退場して、別室で座りながら大人の歓談に切り替えるのだ。私と婚約してからは元々不在の時もあった。
だから、シャルル様がその夜のお相手を選んで令嬢の腰に手を回し 会場を去る姿を私が端で見送っていることをヘインズ夫妻は知らなかったようだ。私はてっきり後で使用人から報告を聞いているものだと思っていた。怪我をした後にヘインズ伯爵に聞かれて今までの関係について話した時に驚かれてしまった。
“息子が申し訳ない!どうかやり直してやって欲しい!”と頭を下げられた。
だけど私がどれだけ悲しくて胸を痛めて込み上げる涙をこぼさないように我慢したかは伝えていない。
彼の誕生日パーティ、ヘインズ伯爵家のパーティ、王宮主催のパーティ、そして私の誕生日のパーティでさえ…。
シャルル様が他の令嬢とベッドへ向かう姿を見送り、その後は選ばれなかった令嬢達から言葉の袋叩きに遭う。飲み物をかけられたり、後ろ髪に何かのソースが付いていたり酷い時はドレスを切られていることもあった。
それでも、彼に誘われたら笑顔で受けた。同伴したらどんな目に遭うのか分かっていても。
「ティナ? 大丈夫?」
「あ、ごめんなさい。楽しくて幸せだから嬉しくて」
つい楽しくて、今までのことを思い出して比較してしまった、
「ティナには幸せになる権利があるのよ?」
「そうだよ。ヒューゴは交際経験が無いから不器用なところもあるけどクリスティーナ嬢を大事にしてくれるはずだよ」
「今日は俺のパーティなのだから余計なことは考えるな。分かったか?」
「はい、ヒューゴ様」
「あっついわ。もうダンスを始めてはどうですか?続けて3曲踊ったら、妄想という夢を膨らませた雌ネズミ達が散っていきますわ」
「ハハッ!ゼオロエン嬢の言う通りにしよう」
ファーストダンスはしっかりと踊り、2曲目と3曲目は私の怪我を考慮した緩やかなステップで踊った。
3曲目が終わるとホールで唇にキスをされた。
「んんっ!」
長い長いキスを…。
その後はみんなに揶揄われ、なかなか上を向けなかった。
「こんなに可愛い子を見たことがないよ」
「顔を真っ赤にして涙目になっちゃって」
「ヒューゴがいなかったら口説いているよ」
「うちの妻は婚約中もこんな可愛い反応しなかったぞ」
「うちもだよ」
みんながジネットを見た。
「わ、私を見ないでくださいっ」
「これはどっちの反応だ?キスはまだ早いのか、キスくらい済ませているのか」
恥ずかしがるジネットを私の背に隠した。
「おっ? だからそんな目で見上げたら食べられちゃうぞ?」
「本当に可愛いな」
ジネットを背に隠した私をヒューゴ様が背に隠した。
「俺のクリスティーナだ」
「おお怖っ!降参降参!」
「いや…睨むなって」
「ヒューゴ? 本当に違うからな?」
「大きな親猫だな。親猫の機嫌を取れるのは子猫だけだ。クリスティーナ嬢、ヒューゴを宥めてくれないか?」
私は頷くとヒューゴ様に腕を回して背中にしがみついた。
「クッ!見たか?ヒューゴの顔!」
「デレデレじゃないか」
「顔が溶けて目も鼻も落ちそうじゃないか」
「初心カップルの誕生だな」
もう恥ずかしい!
なのにヒューゴ様ったら…
「もう部屋に連れて行っていいか?」
「駄目です!ティナとパーティを楽しんできます」
ジネットは私の手を繋ぐと彼らから離れた。
「デザート食べましょう」
「そうね」
結局直ぐにヒューゴ様とモルゾン公子が追いかけてきた。
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