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学校
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夕食が運ばれてきて開けてみると、ドロドロとしたおかゆだった。
細かく刻まれた漬物はあったが、臭いで気持ち悪くなり、少し食べて下げる。
「食べれるだけ頑張って」
「いい……なんだか染みる感じがする」
「看護婦さん呼んだ方がいいのかしら?」
「多分何も食べてないせいで胃もおかしくなってるんだと思うから大丈夫でしょう。水飲んでも染みる?」
「それほどは」
「なら大丈夫。吐いたら看護婦さん呼ぶこと、トイレは部屋についてないから、気を付けて行くこと。教科書は熱が下がってからだからね」
そう言って二人が帰っていったが、紫狐がまだ戻ってきていないのが気になる。
暇つぶしにテレビをつけ、たまたまやっていたアニメを見ながら時間を潰す。
コンコンと音がしたので返事をすると、押さえつけていたうちの一人。クラスは違うが泣いていた母親と父親と三人で果物籠を持って見舞いに来た。
「この度は愚息が大変なことをしてしまい申し訳ない」そう言って頭を下げられるが、当の本人は親に頭を抑えられ渋々頭を下げる。
「あの……」
「これは見舞金として貰って欲しい」
封筒を渡されるが、保護者がいないので受け取れないと言い拒否する。
隆弘からきたメールに幾つか注意事項として書かれていたうちの一つだ。
※示談に持っていくために見舞金を弾んで受け取らせることがあるから、保護者に渡す様に言うこと。もし置いていったら、すぐに連絡すること。
※何を言われても話をまともにしないこと。これが一番大事!
そう書かれていた。
「置いていくから、保護者の人にも持ってきたと伝えて欲しい」
「出来れば持って帰ってもらえるとありがたいんですが」
そう言って、こっそりと携帯の録音のスイッチを押しておく。これも隆弘の知恵だ。
「君ね、わさわざ謝りに来てあげたのにその言い方はなんだね!それに本当は君が勝手に転んだとも考えられる。こんなに大げさに入院までして、本当は大したことはないんだろう?」
そう言い布団を捲られる。
「あなた、やめて下さい」
「もういい。子供と話しても意味がない。とにかく、うちはもう謝ったんだから良いだろう?全く親の顔が見たいものだ!」
「僕に言われても……」
「とにかくこれは置いていく。親にも本当のことを話した方が君の為だ!」
それだけ言って父親は出ていったが、母親は「ごめんなさい」と頭を下げて出ていった。
病室で電話をかけるといけないと思い、隆弘にメールを打つ。
お金を置いていったことと、録音したこと。
すぐに返事が来て、保存して次来たらまた録音するようにと言われた。
多くてあと二回もするのかと溜息をつき、看護婦さんが来たので検温してから、横になりテレビを消して本を読む。
「ゆっきー」
「しーちゃん!遅いから心配したんだよ?」
「色々と回ってたから。那智様カンカンに怒っていて、警察に術をかけて捜査するようにってなったの。その後、匂いを辿って他の子の家に行ったんだけど……」
「どうかしたの?」
「殴ってた子。あの両親は関係ないから放っておけって父親が言ってて、母親はお金で示談て言うのにすればいいって。もうひとりの子の親は、父親が電話してて、弁護士っていうの連れて来るって」
「いつ?」
「もう向かってるよ?弁護士って何?」
「えっと、悪い人の援護したり、いい人の援護したりする人?」
「悪いことした人も守るの?」
「それが仕事の人だから仕方ないよ。那智さんに連絡しないと……電話持ってるのかな?」
「みんな持ってないよ?必要ないから。那智様呼んでくるね」
細かく刻まれた漬物はあったが、臭いで気持ち悪くなり、少し食べて下げる。
「食べれるだけ頑張って」
「いい……なんだか染みる感じがする」
「看護婦さん呼んだ方がいいのかしら?」
「多分何も食べてないせいで胃もおかしくなってるんだと思うから大丈夫でしょう。水飲んでも染みる?」
「それほどは」
「なら大丈夫。吐いたら看護婦さん呼ぶこと、トイレは部屋についてないから、気を付けて行くこと。教科書は熱が下がってからだからね」
そう言って二人が帰っていったが、紫狐がまだ戻ってきていないのが気になる。
暇つぶしにテレビをつけ、たまたまやっていたアニメを見ながら時間を潰す。
コンコンと音がしたので返事をすると、押さえつけていたうちの一人。クラスは違うが泣いていた母親と父親と三人で果物籠を持って見舞いに来た。
「この度は愚息が大変なことをしてしまい申し訳ない」そう言って頭を下げられるが、当の本人は親に頭を抑えられ渋々頭を下げる。
「あの……」
「これは見舞金として貰って欲しい」
封筒を渡されるが、保護者がいないので受け取れないと言い拒否する。
隆弘からきたメールに幾つか注意事項として書かれていたうちの一つだ。
※示談に持っていくために見舞金を弾んで受け取らせることがあるから、保護者に渡す様に言うこと。もし置いていったら、すぐに連絡すること。
※何を言われても話をまともにしないこと。これが一番大事!
そう書かれていた。
「置いていくから、保護者の人にも持ってきたと伝えて欲しい」
「出来れば持って帰ってもらえるとありがたいんですが」
そう言って、こっそりと携帯の録音のスイッチを押しておく。これも隆弘の知恵だ。
「君ね、わさわざ謝りに来てあげたのにその言い方はなんだね!それに本当は君が勝手に転んだとも考えられる。こんなに大げさに入院までして、本当は大したことはないんだろう?」
そう言い布団を捲られる。
「あなた、やめて下さい」
「もういい。子供と話しても意味がない。とにかく、うちはもう謝ったんだから良いだろう?全く親の顔が見たいものだ!」
「僕に言われても……」
「とにかくこれは置いていく。親にも本当のことを話した方が君の為だ!」
それだけ言って父親は出ていったが、母親は「ごめんなさい」と頭を下げて出ていった。
病室で電話をかけるといけないと思い、隆弘にメールを打つ。
お金を置いていったことと、録音したこと。
すぐに返事が来て、保存して次来たらまた録音するようにと言われた。
多くてあと二回もするのかと溜息をつき、看護婦さんが来たので検温してから、横になりテレビを消して本を読む。
「ゆっきー」
「しーちゃん!遅いから心配したんだよ?」
「色々と回ってたから。那智様カンカンに怒っていて、警察に術をかけて捜査するようにってなったの。その後、匂いを辿って他の子の家に行ったんだけど……」
「どうかしたの?」
「殴ってた子。あの両親は関係ないから放っておけって父親が言ってて、母親はお金で示談て言うのにすればいいって。もうひとりの子の親は、父親が電話してて、弁護士っていうの連れて来るって」
「いつ?」
「もう向かってるよ?弁護士って何?」
「えっと、悪い人の援護したり、いい人の援護したりする人?」
「悪いことした人も守るの?」
「それが仕事の人だから仕方ないよ。那智さんに連絡しないと……電話持ってるのかな?」
「みんな持ってないよ?必要ないから。那智様呼んでくるね」
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