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盛夏
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それから3日塞ぎ、みんなが見に来てはくれたが、ほとんど口も聞かず、初めてリハビリも行かなかった。
朝起きて、リハビリに行くと言って家を出てバスに乗る。病院で降りてリハビリ室へ行き、いつものリハビリを受けてから、担当の人に障害手帳を持っている人はいるのかと聞くと、意外に多いことがわかった。健常者と同じように生活を送るためとはいっても、現実は厳しいことの話も聞き、少し散歩してからバス停でバスが来るまで待つ。
プシューっと音がし、急いでバスに乗ろうと思った時、また後ろから車椅子を押してくれる人がいた。
「あの、ありがとうございます……」
俯いていると「慌てたら危ないよ」と言われ、後ろを向くとまたその人はいなかった。
下宿近くのバス停で降りて棟梁の家により、練習用の材料をもらって帰宅し、お風呂に入ってからベッドに倒れ込む。
ドカドカと足音がし、バタンと戸が開いたと思ったら、仁王立ちの那智とそれを止める秋彪がいた。
ビックリしていると、那智にパンとほっぺたを叩かれる。
「食事をとっていないと聞いた。栞が心配しているし、その度に泣き虫が来ると困る!気にするのはわかるが、周りのことも考えれるようになれ」
「ごめんなさい……」
「叩かなくてもいいだろう?那智は短気なんだから。大丈夫か?」
「僕が悪いのはわかってるから」
「わかっているなら何故何も話さない。我々とて話さなければわからないこともある。むやみに人の心を覗くのは本意では無いからな!」
「今日、病院でも話聞いてきて、ネットでも調べて。でも頭ではわかってるけどたくさん言われると追いつかなくって」
「ちゃんと言えばいいのに言わないから伝わらない」
「那智!」
「いいんだ。秋彪さんありがとう。僕がちゃんと言わずにいたから……」
「全ての気持ちがわかるとは言わないが、今後のことも含めての先日の話だ。お前は自分の事だから聞きたいと常に言っていたから弁護士にも合わせた。それで我儘は許さん」
「那智、雪翔だって考えたいことだってあるだろ?」
「雪翔、俺はお前が学校を見たいと言ったことも目を瞑った。だがな、なんでも甘やかすつもりもない」
「分かってます!でも、自分がそうなるなんて思わないから、思ってなかったから……でも決めなきゃならなくて。僕だって考えてるんだ!」
ベッドにうつ伏せになって、その後は嫌だとゴネて布団をかぶる。
出ていく音がしたのでそっと起き上がり、涙をふいてからまたネットで色々と調べるが、出てくる答えは同じ。
裁判も調べたが、出ずに結果だけ知らせてもらえることも分かった。
でも逃げるような気がして、せめて傍聴はしたいと思って、那智にラインを送る。
手帳をもらうこと、でもできる限り自力でやりたいこと、裁判の事。
学校内に入って見学して記憶をもっと取り戻したいこと。
その事を書いて送って暫くして返事が来る。
『よく言えました』
「子供扱いだよ……」そう言って栞に謝りに行き、おにぎりを作ってくれたのでそれを食べる。
それでもまだ心の整理がつかず、動悸やめまいがし、頓服を飲むことも多くなってしまった。
2週間に一回の診察で鬱と言われ、また薬が処方される。
軽い薬だと聞いていたが、リハビリ以外は寝て過ごすことが多くなってしまった。
朝起きて、リハビリに行くと言って家を出てバスに乗る。病院で降りてリハビリ室へ行き、いつものリハビリを受けてから、担当の人に障害手帳を持っている人はいるのかと聞くと、意外に多いことがわかった。健常者と同じように生活を送るためとはいっても、現実は厳しいことの話も聞き、少し散歩してからバス停でバスが来るまで待つ。
プシューっと音がし、急いでバスに乗ろうと思った時、また後ろから車椅子を押してくれる人がいた。
「あの、ありがとうございます……」
俯いていると「慌てたら危ないよ」と言われ、後ろを向くとまたその人はいなかった。
下宿近くのバス停で降りて棟梁の家により、練習用の材料をもらって帰宅し、お風呂に入ってからベッドに倒れ込む。
ドカドカと足音がし、バタンと戸が開いたと思ったら、仁王立ちの那智とそれを止める秋彪がいた。
ビックリしていると、那智にパンとほっぺたを叩かれる。
「食事をとっていないと聞いた。栞が心配しているし、その度に泣き虫が来ると困る!気にするのはわかるが、周りのことも考えれるようになれ」
「ごめんなさい……」
「叩かなくてもいいだろう?那智は短気なんだから。大丈夫か?」
「僕が悪いのはわかってるから」
「わかっているなら何故何も話さない。我々とて話さなければわからないこともある。むやみに人の心を覗くのは本意では無いからな!」
「今日、病院でも話聞いてきて、ネットでも調べて。でも頭ではわかってるけどたくさん言われると追いつかなくって」
「ちゃんと言えばいいのに言わないから伝わらない」
「那智!」
「いいんだ。秋彪さんありがとう。僕がちゃんと言わずにいたから……」
「全ての気持ちがわかるとは言わないが、今後のことも含めての先日の話だ。お前は自分の事だから聞きたいと常に言っていたから弁護士にも合わせた。それで我儘は許さん」
「那智、雪翔だって考えたいことだってあるだろ?」
「雪翔、俺はお前が学校を見たいと言ったことも目を瞑った。だがな、なんでも甘やかすつもりもない」
「分かってます!でも、自分がそうなるなんて思わないから、思ってなかったから……でも決めなきゃならなくて。僕だって考えてるんだ!」
ベッドにうつ伏せになって、その後は嫌だとゴネて布団をかぶる。
出ていく音がしたのでそっと起き上がり、涙をふいてからまたネットで色々と調べるが、出てくる答えは同じ。
裁判も調べたが、出ずに結果だけ知らせてもらえることも分かった。
でも逃げるような気がして、せめて傍聴はしたいと思って、那智にラインを送る。
手帳をもらうこと、でもできる限り自力でやりたいこと、裁判の事。
学校内に入って見学して記憶をもっと取り戻したいこと。
その事を書いて送って暫くして返事が来る。
『よく言えました』
「子供扱いだよ……」そう言って栞に謝りに行き、おにぎりを作ってくれたのでそれを食べる。
それでもまだ心の整理がつかず、動悸やめまいがし、頓服を飲むことも多くなってしまった。
2週間に一回の診察で鬱と言われ、また薬が処方される。
軽い薬だと聞いていたが、リハビリ以外は寝て過ごすことが多くなってしまった。
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