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江戸屋敷
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団子屋によるとお土産に包んでもらった団子も置いてあり、それを持って屋敷へと帰る。
「どうじゃ?この街は」
「全体的にはおっとりしてるのかな?のんびりしてると言うか、そんな感じがする」
「ここはまだ一部じゃ。向こうと同じでかなり広い。旅芸人がいるくらい行き来も盛んじゃしな。どんなところに行きたいとかあるか?」
「近くは散歩したいかな。川とかないの?」
「あるぞ?大きい川がある。明日にでも行くか?」
「お爺さん?毎日連れ歩いたら疲れちゃいますよ?」
「それもそうか……なら明後日にしよう。釣りもできるから弁当持っていけばいい」
「僕、したことないけど出来るかな?」
「簡単じゃよ?周太郎が居れば川に入ることも簡単じゃろう。体も大きいから支えてくれる」
ちらっと見ると、頷くのでお願いすることにし、川に入るなら水着を持ってくればよかったと思っていた。
※※※※※※※※※※浮遊城
「どうした?」
下の雲海を見ていると、昴が声を掛けてきた。
「狐の世界に雪翔が来ています」
「今のお前だったら会いに行ってもいいんじゃないか?神気が無くなったかと思うほどに抑え、誰にも意識を向けられないように気を消して歩けるんだから。それに、人間界に行った時に__」
「いいんです。明日、城に行ってからゆっくりと迎えに行きます」
「ホントにいいのか?」
「はい。今ならあの子をなぜ引き取ったのかよく分かります。初めて神社に来た時に面白い子だと思ったのは変わりませんし、他の子と分け隔てなくしてきたつもりでしたが、最初から私はあの子に惹かれていたんだと今はハッキリとわかります。中途半端に会って、また城に行かなければならないと分かれば悲しむのはわかってますし、あの子が望めば怪我を治すことも、記憶を取り戻してあげることも容易い。きっと、自分でなんとかしたいと思うでしょうが」
「今日はよく喋るなぁ」
「嬉しいんですよ。街に来ているという事がですけどね」
「だったら……」
「昴さん、ここまで導いていただいてとても感謝しています。あの子が会いたいと言ったらあって上げてくださいね」
「ああ、楽しみにしてる」
そのまま部屋に戻って明日に備えて早めに就寝する。
※※※※※※※※※※
次の日は寝坊もせずに起きたのはいいが、早く起きすぎたので庭を散歩する。
コン、コン、コンとリズムの良い音がしたので、薪を割っているのかなと思い、見に行くと周太郎が薪割りをしているところだった。
「おはよう。こんなに沢山あるのにまだ割るの?」
「おはようございます。本当は使用人と口を聞くのもあまり良くありませんよ?」
「だって……ほかの人知らないんだもん」
「まだ一日二日では全員には会えないでしょう。そのうち会えますよ。それよりどうしたんですか?呼んでもらえば行ったのですけど」
「早く起きちゃって。散歩」
「お一人では危ないです」
「庭だけだから。大丈夫だよ?」
車椅子を動かして庭を散策すると井戸があり、水を汲んでる人、洗濯している人、野菜を洗っている人がいて、同じようにおはようと話しかけると、土下座をされてしまったのでやめて欲しいとお願いする。
興味があったので、土間を見せて欲しいと頼み、中に入ると、下宿にある釜と同じ作りだったので、つい見てしまうが、車椅子では無理があるのは分かっていたが、手伝えることを探す。
「どうじゃ?この街は」
「全体的にはおっとりしてるのかな?のんびりしてると言うか、そんな感じがする」
「ここはまだ一部じゃ。向こうと同じでかなり広い。旅芸人がいるくらい行き来も盛んじゃしな。どんなところに行きたいとかあるか?」
「近くは散歩したいかな。川とかないの?」
「あるぞ?大きい川がある。明日にでも行くか?」
「お爺さん?毎日連れ歩いたら疲れちゃいますよ?」
「それもそうか……なら明後日にしよう。釣りもできるから弁当持っていけばいい」
「僕、したことないけど出来るかな?」
「簡単じゃよ?周太郎が居れば川に入ることも簡単じゃろう。体も大きいから支えてくれる」
ちらっと見ると、頷くのでお願いすることにし、川に入るなら水着を持ってくればよかったと思っていた。
※※※※※※※※※※浮遊城
「どうした?」
下の雲海を見ていると、昴が声を掛けてきた。
「狐の世界に雪翔が来ています」
「今のお前だったら会いに行ってもいいんじゃないか?神気が無くなったかと思うほどに抑え、誰にも意識を向けられないように気を消して歩けるんだから。それに、人間界に行った時に__」
「いいんです。明日、城に行ってからゆっくりと迎えに行きます」
「ホントにいいのか?」
「はい。今ならあの子をなぜ引き取ったのかよく分かります。初めて神社に来た時に面白い子だと思ったのは変わりませんし、他の子と分け隔てなくしてきたつもりでしたが、最初から私はあの子に惹かれていたんだと今はハッキリとわかります。中途半端に会って、また城に行かなければならないと分かれば悲しむのはわかってますし、あの子が望めば怪我を治すことも、記憶を取り戻してあげることも容易い。きっと、自分でなんとかしたいと思うでしょうが」
「今日はよく喋るなぁ」
「嬉しいんですよ。街に来ているという事がですけどね」
「だったら……」
「昴さん、ここまで導いていただいてとても感謝しています。あの子が会いたいと言ったらあって上げてくださいね」
「ああ、楽しみにしてる」
そのまま部屋に戻って明日に備えて早めに就寝する。
※※※※※※※※※※
次の日は寝坊もせずに起きたのはいいが、早く起きすぎたので庭を散歩する。
コン、コン、コンとリズムの良い音がしたので、薪を割っているのかなと思い、見に行くと周太郎が薪割りをしているところだった。
「おはよう。こんなに沢山あるのにまだ割るの?」
「おはようございます。本当は使用人と口を聞くのもあまり良くありませんよ?」
「だって……ほかの人知らないんだもん」
「まだ一日二日では全員には会えないでしょう。そのうち会えますよ。それよりどうしたんですか?呼んでもらえば行ったのですけど」
「早く起きちゃって。散歩」
「お一人では危ないです」
「庭だけだから。大丈夫だよ?」
車椅子を動かして庭を散策すると井戸があり、水を汲んでる人、洗濯している人、野菜を洗っている人がいて、同じようにおはようと話しかけると、土下座をされてしまったのでやめて欲しいとお願いする。
興味があったので、土間を見せて欲しいと頼み、中に入ると、下宿にある釜と同じ作りだったので、つい見てしまうが、車椅子では無理があるのは分かっていたが、手伝えることを探す。
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