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全ての始まりと終わり
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「今日から復学する早乙女だ!みんな、早乙女は車椅子だが、ある程度のことは一人で出来る。困っていたら助けてあげるようにな!」
一番後ろの廊下側。移動やトイレに配慮してくれたのだろうと、その席につく。
転校生と言うわけでも無いのでそれほど騒がれ無かったが、休み時間には数人の生徒に話しかけてもらえた。
ただ、内容は三人がどうなったかだけ……
まだ知らないと答えると、今度は興味がなくなったとばかりに自分たちのグループへ戻っていく。
お昼にお弁当を食べてからお茶を飲んで鞄にしまっていると、海都がやって来た。
「おっす!」
「ど、どうしたの?上級生は来ちゃダメなんでしょ?」
「届け物だからいいの」
海都は身長はそれほど高くはないが、体は筋肉で出来ているんじゃないかと言うくらい逞しい。
なので目を引かない生徒がいないはずもなく、女子はキャーキャーと騒いでいる。
「煩いなぁ……騒ぐならチョコでもくれよなっ!これ、さっき廊下であって渡してきてくれって」
見るとプリントの束に混じって、保護者様へとあり、リハビリや通院の日付がわかるなら記入してほしいとのプリントも入っていた。
それを鞄にしまうと、行くぞと言われて着いていくと、障害用のトイレだった。
「え?」
「どうせ行ってないだろ?済ませてこいよ」
「ありがとう」
トイレを済ませると前で待っていてくれたらしく、「俺もなるべく来るけど、ちゃんと行けよ?膀胱炎になるぞ?」
「うん、タイミングがどうしても合わなくって」
「行きたい時に行く!だぞ?それと、ついでに辞書持ってない?英語の……」
「あるよ?」と英和辞典でいいと言うのでそれを渡す。
「助かった!帰りは?今日は何もないんだろ?」
「うん、棟梁の家に寄ってから帰るよ?」
「わかった。明日の朝に返しに来るから」
海都が走って行って、しばらくして五限目が始まり、最後のホームルームまで何事もなく、帰りに棟梁の家に寄って、出来た彫り物の練習用の板を渡すと、次は本番だ!と言われて図面をもらう。
材料は休みの日に持ってきてくれるらしく、四方に嵌める物を彫ってくれと頼まれた。
下宿に帰ると、帰ってきていた者達が、無事か?怪我はないかと心配してくれるが、特に何も無かったと言って、板の間でプリントを出してから荷物を置きに部屋へと行く。
「雪翔君」
「藍ちゃん?どうしたの?」
「雪翔君はなにか気になりませんでしたか?」
「気になるって何を?」
「学校ですよ!私は初めて行きましたが、普通はみんなが戻っておいでと言ったのならもっと歓迎されるべきでは?」
「元々クラスメイトだからじゃないかな?」
「ならいいんですけど……」
「気にしすぎだよ。明日は帰りにリハビリに行かないといけないし、早く宿題済ませちゃいたいんだ」
「私は、守りと言っても目に見えて守ることはできません。それだけは忘れないでくださいね?」
「うん、心配させてごめんね」
一番後ろの廊下側。移動やトイレに配慮してくれたのだろうと、その席につく。
転校生と言うわけでも無いのでそれほど騒がれ無かったが、休み時間には数人の生徒に話しかけてもらえた。
ただ、内容は三人がどうなったかだけ……
まだ知らないと答えると、今度は興味がなくなったとばかりに自分たちのグループへ戻っていく。
お昼にお弁当を食べてからお茶を飲んで鞄にしまっていると、海都がやって来た。
「おっす!」
「ど、どうしたの?上級生は来ちゃダメなんでしょ?」
「届け物だからいいの」
海都は身長はそれほど高くはないが、体は筋肉で出来ているんじゃないかと言うくらい逞しい。
なので目を引かない生徒がいないはずもなく、女子はキャーキャーと騒いでいる。
「煩いなぁ……騒ぐならチョコでもくれよなっ!これ、さっき廊下であって渡してきてくれって」
見るとプリントの束に混じって、保護者様へとあり、リハビリや通院の日付がわかるなら記入してほしいとのプリントも入っていた。
それを鞄にしまうと、行くぞと言われて着いていくと、障害用のトイレだった。
「え?」
「どうせ行ってないだろ?済ませてこいよ」
「ありがとう」
トイレを済ませると前で待っていてくれたらしく、「俺もなるべく来るけど、ちゃんと行けよ?膀胱炎になるぞ?」
「うん、タイミングがどうしても合わなくって」
「行きたい時に行く!だぞ?それと、ついでに辞書持ってない?英語の……」
「あるよ?」と英和辞典でいいと言うのでそれを渡す。
「助かった!帰りは?今日は何もないんだろ?」
「うん、棟梁の家に寄ってから帰るよ?」
「わかった。明日の朝に返しに来るから」
海都が走って行って、しばらくして五限目が始まり、最後のホームルームまで何事もなく、帰りに棟梁の家に寄って、出来た彫り物の練習用の板を渡すと、次は本番だ!と言われて図面をもらう。
材料は休みの日に持ってきてくれるらしく、四方に嵌める物を彫ってくれと頼まれた。
下宿に帰ると、帰ってきていた者達が、無事か?怪我はないかと心配してくれるが、特に何も無かったと言って、板の間でプリントを出してから荷物を置きに部屋へと行く。
「雪翔君」
「藍ちゃん?どうしたの?」
「雪翔君はなにか気になりませんでしたか?」
「気になるって何を?」
「学校ですよ!私は初めて行きましたが、普通はみんなが戻っておいでと言ったのならもっと歓迎されるべきでは?」
「元々クラスメイトだからじゃないかな?」
「ならいいんですけど……」
「気にしすぎだよ。明日は帰りにリハビリに行かないといけないし、早く宿題済ませちゃいたいんだ」
「私は、守りと言っても目に見えて守ることはできません。それだけは忘れないでくださいね?」
「うん、心配させてごめんね」
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