竜の国のカイラ~前世は、精霊王の愛し子だったんですが、異世界に転生して聖女の騎士になりました~

トモモト ヨシユキ

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第13章 暗黒の大地へ

13ー1 王太子妃教育

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 13ー1 王太子妃教育

 ムスタファ王国との交流戦が終わると火の季節の長い休暇が始まった。
 わたしは、今年の休暇は、ルドクリフ辺境伯領に戻ってアルタス様やウルティマ様たちと過ごすつもりだった。
 だが。
 気がつくとなぜかルシーディア様のお母様である王妃様自らによる王太子妃としての教育とやらのために王宮に閉じ込められることになった。
 なんで?
 わたしは、すごく疑問に思っていたが、とても言い出せる状況ではなく大人しく王妃様のいわれるように朝から晩まで忙しく暮らしていた。
 ルシーディア様に会いたいと希望しても周囲の人々はわたしをルシーディア様と会わせてはくれなかった。
 なんでも、ルシーディア様のお父上様であるルシウス様の容態がおもわしくなく国王代理としての職務に忙殺されているのだとか。
 いやいやいや。
 だからって、交流戦が終わるまでの約束だったのにもかかわらず王太子妃教育だなんて冗談でしょ?
 わたしは、じょじょにイライラがたまっていた。
 それでもわたしは、王妃様に逆らうことができずに日々、王太子妃としての教育を受け続けていた。
 だってね!
 ルシーディア様のお母様であるラネア様は、東方の小国からこのメルロープ王国に嫁いでこられた方なのだが、すごく男前な方なのだ。
 いや。
 勘違いしないでほしい。
 ラネア様は、小柄でたおやかで美しい花のような女性だ。
 しかし。
 王太子妃教育の第一日目、わたしがルシーディア様との約束を持ち出し王宮を辞そうとしたのをラネア様は、腕づくで止められたのだった。
 並みいる騎士たちをのして王宮から帰ろうとするわたしの前に笑顔で立ちふさがったラネア様は、おっしゃったのだ。
 「では、こうしましょう、カイラ」
 ラネア様は、すらりと長剣を抜くとわたしに対峙された。
 「この王妃である私を倒せたらあなたは、王宮を出てもよい。しかし、もし倒せなければ問答無用で王太子妃教育を受けていただきます」
 「お言葉に嘘偽りはございませんか?王妃様」
 わたしは、もちろんその王妃様の挑戦を受けた。
 だって、わたしは、聖女アニノマス様の騎士。
 立ちふさがる者は、すべて倒してみせる自信があったのだ。
 
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