魔王に転生したら、イケメンたちから溺愛されてます

トモモト ヨシユキ

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13 王国からの使者がきました。

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    シェイルとのことがあってしばらくして、街に王国からの使者がやってきた。
    「どうされますか?ハジメ」
     ヴィスコンティに聞かれて、俺は、答えた。
   「会うぐらい会っとこうかな」
    ダンジョンの玉座の間に使者を通すことにして、俺とイオルグとビザークは、待機していた。
    俺は、玉座に腰かけていたが、この椅子、ほんと、座り心地がいまいちなんだよな。
   固くて、長い間座ってると、ケツが痛くなる。
   今度、座布団作ろう。
   俺がそんなことを考えていると、使者を連れたヴィスコンティが現れた。
   「ヴィスクール王国よりの使者、第3王女  クリスタ・ヴィスクールでございます」
    「えっ?」
    俺は、淡いピンクのドレスを着た、金髪の美少女を見下ろしてきいた。
    「使者って、君一人なのか?」
     「はい。私だけでございます」
     こんな若い女の子1人で魔王の元に来るなんて、王族って大変なんだな。
   俺は、漠然とそんなことを思っていた。
   「で?この度は、なんのご用で?」
    「実は、魔王様にお願いしたいことがあるのでございます」
   「なんだ?」
    俺は、なんか、嫌な予感がしていた。
   ところが、王女は、思わぬことを言い出した。 
    「どうか、我が国の窮状をお救いください、魔王様」
    「はい?」
    俺は、ハトマメ状態だった。
   「あの、俺は、魔王なんですけど」
    「わかっております」
     クリスタ王女は、王国の窮状について語り始めた。
   「300年もの間、続いてきた我がヴィスクール王国でございますが、実は、歴代の王族による浪費やら、度重なる戦争やらのために、国も国民も疲弊しております。国民は、その日の生活にも苦しみ、貴族たちですら、生活苦のあまり、借金を重ねる有り様で」
     「そうなんだ」
     俺は、ふんふんと王女の話を聞いていた。王女は、俺に懇願した。
   「魔王様のこの街を栄えさせているその手腕をもって、どうか、王国を再建していただきたいのでございます」
     マジで?
    そんなこと言われても、俺、ただの高校生なんですけど。
   俺は、困惑して目を泳がせていた。
  イオルグは、ニヤニヤしているし、ビザークは、知らん顔している。
   ヴィスコンティはというと、表情が読めない。
   いったい、どうすればいいわけ?
   「少し、考えさせてもらいたい」
   俺は、とりあえず保留にしようと思って、王女に言った。
   「あなたは、しばらく、ここで滞在されるといい。クリスタ王女」
    「はい。ありがとうございます、魔王様」
    王女は、美しく礼をした。
      メイドさんに王女を部屋へと案内させ、俺は、自分の部屋へと場所を移して、イオルグたちを召集した。
   集まったのは、ヴィスコンティとイオルグとビザーク、ルファス、侑真だった。
   「どう思う?みんなは」
    俺はみんなに質問した。ビザークがそれを一刀両断した。
   「そんなもの、罠に決まってるだろう」
    「そうなの?」
    訊ねた俺に、ビザークが言った。
   「王女を殺したら、国は、ここを攻める理由ができる。王女を殺さなくても、国の要請を断ったと言うことで攻める理由ができる」
    「マジか?」
     俺が言うと、ヴィスコンティが頷いた。
    「王国からすれば、ここは、目の上の瘤です。倒すべき魔王のダンジョンが国民の人気観光地になっているんですからね」
    「国が困ってると言うのは、嘘なの?」
     「国が傾いているのは、本当のことです。このままいくと国を維持できず、他国に侵略されかねません」
     マジか?
   そんなことになれば、うちに来てくれてるお客様たちが酷い目にあわされちゃうじゃん。
    俺は、ヴィスコンティにきいた。
   「ヴィスコンティの親父さんは、国の宰相なんだよね?ヴィスコンティは、今回のこと、どう思う?」
   「私は」
    ヴィスコンティは、答えた。
    「国は、腐敗しています。もう、いっそ滅びればいいと思っています」
     「ほんとに?」
      俺は、考えていた。
     「この国って、俺たちをもともと召喚した国なんだよね?侑真は?どうしたらいいと思う?」
    「俺も、こんな国は、滅びればいいと思う」
    侑真が言う。
   「こいつらのせいで、俺たちのクラスメイトは、ほとんどが死んだんだからな」
    「そうだったな」
     俺は、悩んでいた。
    いったい、どうすれば、いいっていうんだ?
    というか、俺、今、それどころじゃないんじゃね?
   魔王の戦いの刻の最中だし、今は、ここを離れられない。
   どうにか、丸く納めたいと俺が思った時、ルファスが呟いた。
   「私は、侑真と、というか、勇者パーティと一緒に少しだけど、旅をしたから思うんだが、この国の国民たちは、少し前の我々と同じだ。大抵の者は、貧しくてやる気もなく、惰性で生きている。抗うすべもなく、死ぬのを待っている」
    場は、水を打ったように静まった。
   俺は、溜め息をつき、そして、ヴィスコンティに言った。
   「この近辺の国の地図とか、あるかな?」

   真夜中。
   俺は、1人で食堂にいた。
  広い食堂には人気もなくて、俺は、厨房へと忍び込んだ。
   厨房のおばちゃんが俺の夜食用に、いつも何か残り物でサンドウィッチとか、作ってくれているんだ。
    いつもは、ヴィスコンティが運んでくれるんだが、彼には、今、別の仕事を頼んでいるからな。
   これぐらいのことは、自分でしないと。
   俺が厨房にいると、誰かの足音がきこえた。
   うん?
   俺は、そっと身を隠した。
   やっぱ、魔王様が摘まみ食いとか、知られるのはまずいよね。
   しかし、こんな時間に、誰だ?
    俺は、暗がりから様子を窺った。
   そこにいたのは、夜着姿のクリスタ王女だった。
   なんで?
   こんなとこでこんな時間に、王女様が何してるの?
    俺が見ていると、王女は、懐から何か珠のようなものを取り出してそれに向かって何か話始めた。
   「はい。今のところ、気づかれてはいません」
    ん?
    俺は、耳をすませた。
   なんか、嫌な感じがする。
   「わかっています」
    王女が言った。
   「私の命と引き換えに、魔王を倒せるなら私は、なんの悔いもありません」
    ええっ?
   俺は、耳を疑った。
   なんですと?
   ガタン、と物音がして、俺は、王女の方を見た。
   王女は。
   短剣を取り出して、その切っ先を自分の胸へとむけていた。
   や、ヤバい!
   「ちょ、ちょっと待った!」
    俺が厨房から飛び出すと、王女は、ぎょっとして立ち尽くした。俺は、驚いている王女の手を掴んで、短剣を取り上げようとした。
    揉み合っているうちに、俺は、王女のことを床に押し倒して上にのし掛かる格好になっていた。
    「や、止めなよ!こんなこと!」
    俺は、夢中で探検を奪うと王女を見下ろして言った。
    王女は、わっと泣き出してしまった。
   それから、俺たちは、食堂の床の上で座り込んでしばらく抱き合っていた。
    いつの間にか、俺の胸で泣きじゃくっていた王女は、泣きつかれて眠っていた。
    まったく。
    世話のかかる王女様だな。
    「ハジメ?」
     「あ、ヴィスコンティ」
     ヴィスコンティは、眠っている王女を抱いている俺をなんの感情も読み取れない表情で見下ろしていた。
   俺は、ヴィスコンティに頼んで王女を部屋へと運んでもらうことにした。
    俺が抱いていってやればいいんだけど、俺は、けっこう非力なんだよ。
   
    で。
    王女を送っていってから俺の部屋へと戻ってきたヴィスコンティに、俺は、なぜか、ベッドに押し倒されていた。
   なんでだ?
   「ヴィ、ヴィスコンティ?」
    「あなたは、隙がありすぎる」
     ヴィスコンティは、俺の体をベッドに押し付けて俺に口づけした。
    ええっ?
   俺は、ヴィスコンティのキスに翻弄されながら、思っていた。
   どうしたの?
   ヴィスコンティは、俺の口中を掻き乱し、俺は、なんだか頭が朦朧としてきて、ただ、懸命にヴィスコンティのキスを受け止めていた。
    ヴィスコンティは、俺の体を味わうようにゆっくりと服を脱がせてると、俺の体にキスを降らせた。
    「んぅっ・・ヴィ・・ヴィス・・なんで?」
    ヴィスコンティは答えることなく、俺の下半身へと触れてきた。俺は、びくっと体をそらせるとヴィスコンティの肩を叩いて、叫んだ。
    「ヴィスコンティ!やめろ!」 
    「やめません」
     ヴィスコンティは、俺の両足を開かせると、その間に頭を沈めた。ヴィスは、俺のものを口に含むと、それを舐めあげ、吸った。その刺激に、俺は、堪らず、声を漏らした。
   「あっ!・・んぅっ・・だ、めぇっ・・出ちゃうよぉ!」
    ヴィスコンティは、かまわず俺のものを口で犯した。俺は、我慢できずに、ヴィスコンティの口中へと精を放った。
    ヴィスコンティは、俺の吐いたものを飲み干すと、俺に口づけした。
    かすかな、俺の味に、俺は、高まっていった。
   俺は、ヴィスコンティにきいた。
    「なんで?こんなこと、する?」
    「あなたが、悪いんです、ハジメ」
     ヴィスコンティが言って、俺の後孔へと指をつぷっと差し込んできた。俺は、初めての異物感に体を固くした。
    「うぁっ!・・いや、だ・・ヴィス・・」
     ヴィスコンティは、俺のそこから指を抜くと、俺をうつ伏せにして腰を高くあげさせた。
     「いやっ!ヴィス・・やめてっ!」
    「あなたが悪いんです、ハジメ。誰彼ともなく、ふらふらして」
    ヴィスコンティは、俺の後孔へと舌を這わせた。ピチャピチャという淫音に、俺は、全身が熱くなってくる。
    「そんな、こと、やめっ!」
     「やめません」
     ヴィスコンティが俺のそこへと熱いものを押し当ててきた。
   どうなっちゃうの、俺!
    俺は、固く、目を閉じた。
    
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