妹の身代りに生け贄にされたんだけどガチでマジ恋しちゃいました~世界にただ1人の男Ωは、邪神の激愛に絆される~

トモモト ヨシユキ

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9 月と2人の番たち

9ー3 ヒート

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 9ー3 ヒート

 ヴェルデとルーデニア兄上は、時の狭間で僕を挟んで向き合っていた。
 ヴェルデは、牙をむいて唸り声をあげているし、ルーデニア兄上も見たこともないような怖い顔をして睨み付けているし!
 「2人とももっと仲良くできないの?もとは、同じ人でしょ?」
 「いや、人ではないから」
 ルーデニア兄上が細かいことを言うので僕は、じっと上目使いで見つめる。
 「今は人だし」
 「まあ、そうなんだが」
 ルーデニア兄上がヴェルデを指差す。
 「この獣と一緒にしないで欲しい」
 「ヴェルデは、獣じゃないよ」
 僕は、冷ややかに兄上を見た。
 「どっちかというと兄上の方が酷いよね?」
 「そ、それは・・」
 ルーデニア兄上が青ざめる。
 「全ては、お前を愛するが故だ!まあ、ちょっとやりすぎたかもしれないが・・」
 「ちょっとじゃないよね?」
 僕は、ルーデニア兄上をじとっと見つめた。
 「僕たちの子供を殺そうとするとか。あり得ないし!」
 「それ、は・・」
 ルーデニア兄上が真っ青になってうつ向いてもごもごと言うのを僕は、鼻息も荒く見つめていた。
 「・・すまなかった、マクシア」
 「ヴェルデには?」
 僕が促すとルーデニア兄上がそっぽを向いてイヤそうに頭を下げる。
 「すまない」
 「やっぱ、こいつ、殺そう」
 ヴェルデが言うのを宥めてから2人のことを交互に見る。
 うん。
 光の神と闇の神である2人がこうして顔を会せるのは、たぶん、彼らが分かたれてから初めてのことだと思う。
 僕は、ふっと唇に笑みを浮かべる。
 「この時の狭間には、ほんとは2人ともこれるわけがないんだ。それが来ているってことは、2人で力をあわせて時を越えたんだね」
 「マクシアのため」
 「お前を取り戻すため、仕方なかったんだ」
 2人は、お互いに視線をあわせようとはしないが、少しは近づいてるのかな?
 僕は、それが嬉しかった。
 「いい?2人とも」
 僕は、ヴェルデとルーデニア兄上に言って聞かせるように話した。
 「僕の番は、ここにいるヴェルデ、そして、ルーデニア兄上。2人ともが僕の大切な人なんだ。どちらも失いたくない愛しい番、だ」
 「「マクシア!」」
 2人がきらっきらの瞳で僕を見つめている。
 ほんとにかわいいな!
 もう、押し倒したいぐらいに!
 僕は、もう、堪えきれない。
 だって、愛しい番たちにようやく会えたのだから。
 ヴェルデとルーデニア兄上の匂い。
 2人のフェロモンが混ざりあってる!
 僕は、呼吸が乱れて全身が火照ってくるのをどうにか我慢していた。
 これは、間違いなくヒートだ!
 体の奥から溢れてくる熱に僕は、座り込んだまま自分自身を抱き締めて堪えていた。
 「どうしたんだ?マクシア」
 「苦しい?マクシア」
 ヴェルデとルーデニア兄上が僕に起きている異変に気付いてそれぞれ手を伸ばしてくる。
 僕は、片手でヴェルデの手を握り、反対の手でルーデニア兄上の手を握る。
 「僕の愛しい番たち・・きて・・」
 
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