47 / 76
4章 ベイツの過去
44話 故人との再会 *ベイツ視点
しおりを挟む
どういうことだ?
何故、俺の家から懐かしい匂いが漂ってくるんだ?
この匂いは、もう2度と嗅ぐことはないと思っていた。
「ベイツ、どうしたの?」
俺が空を見上げると、ルウリが飛んできて郵便ポストの上に止まる。
「ルウリか。フェルデナンド家の後始末の仕事で遅くなって、家へ帰ってきたら、懐かしい匂いを感じるんだ。咲耶とユウキが、どれだけ料理の腕を上げたとしても、この匂いを出せるはずがないんだ」
いるはずがない…もう2年前に死んでいる…いるはずがないんだ。家へ入ろうにも、身体が怖れているのか前へ動こうとしない。
「ベイツ、君にはこれから辛い現実が待ち構えている」
何? どういうことだ? 辛い現実?
「おいおい、いきなり何を言っているんだ?」
「全く……人の意志というものは、時に神をも動かすのだから恐れ入るよ。まあ、ベイツの日頃の行いと、咲耶を助けたことが1番の要因だけどね」
ルウリは、さっきから何を言っている?
「僕は、君のことを結構気に入っている。家の中で待っている人物たちから真実を聞かされても、君が君でいられることを祈っているよ。明日の朝9時までは、君たち3人だけの時間だ。咲耶たちには、僕の方から説明し、ガロードの家で泊まらせてもらう。それじゃあね」
「あ、おい!!」
咲耶のいる方向へ飛び去ったのか。
ルウリは、何を言っているんだ?
俺が俺でいられる?
家の中に、何が待ち構えているんだ?
まさか…まさか……。
俺はふらつきながら家の玄関へと辿り着き、ドアをノックする。
「は~~~~い、少しお待ちくださ~~~い」
こ、この声は!?
ドアが開けられ、そこにいたのは・・・・・俺が会いたくても決して会えなかった妻ミーシャだった。2年前、俺たち家族が山間にある[花の村ビアンカ]へ旅行に行った時の服装のままだ。
「なんだ、ベイツじゃないの。自分の家なのだから、普通に入って来ればいいじゃない。ほらほら、入って入って」
ミーシャの右手が、俺の左手を握る。
……冷たい、ひんやりしている。
これだけで、彼女が死人…いや、幽霊であることがわかる。
だが、偽物じゃなく本物だ。
冷たくとも、この心の温もりは間違いなくミーシャのものだ。
これだけは断言できる。
「どうして…」
「パパ~~~~~~」
奥からこちらに駆けてくるのは…まさか…。
「ティリルもいるのか!?」
「もう~せっかく天国から会いに来たのに、なんでそんな言い方するかな~」
神は……俺の願いを聞き入れてくれたのか?
あの天災で、俺だけが生き残ってしまった。
俺たち家族があの村に到着した途端に降ってきた大雨と暴風、3日経過しても止む気配はなく、勢いも衰えなかった。俺や村人総出で家の倒壊を少しでも防ごうと、魔法で補強しようものなら、力づくで弾き飛ばされる始末だ。
あの時、全員が[死]という絶望に襲われた。
そんな俺たちの心を嘲笑うように、更なる大雨で地盤が緩み、全ての家屋が倒壊する事態に陥る。俺たち家族の宿泊する建物も、当然そこに含まれている。あの時、俺は遠出していたせいもあって、駆けつけるまでに時間がかかってしまった。崩れた建物を見て絶望し、俺は無我夢中で残骸物を排除していき、埋もれた人々を救い出していき、そしてミーシャとティリルを見つけ出したが、既に事切れていた。
暴風雨の中、俺は泣き叫んだ。
いや、俺だけじゃない。
亡くなった人々の関係者たちが、地面に泣き崩れてしまった。
いくら泣こうが喚こうが、暴風雨が襲ってくる。
そのせいで、俺たちは生き残る事だけを考えて行動に移したんだ。
俺は皆の許可を得て、亡くなった人々をマジックバッグに入れていき、生存者たちと生き残る術を考え出したが、暴風雨のせいで高台となっている村以外の場所は、洪水と化しており、俺たちに逃げる手段はなかった。
結局、嵐が止むまで、俺たちはそこに留まり、生きることだけを考えた。
発生から12日目に、嵐は止んだ。
生存者は、俺を入れて8名だけだ。
あの時、俺は自分の無力さを心底憎んだ。
「パパ~泣いてるよ~~~」
ティリルを見た瞬間、あの時の記憶が鮮明に蘇る。
あの時、俺は2人を助けられなかった。
「泣きたくもなるさ。長年祈り続けた願いが、ようやく叶ったのだから」
咲耶の前世の家族も、亡くなった彼女と再会した時、こんな気持ちだったのだろうか? 毎日毎日祈り続けても、俺の願いが聞き入られることは決してなかった。それがようやく……。
「ここへ来れた理由は、後で話すわ。今は夕食を食べて、2年ぶりの家族団欒といきましょう」
「そうだな。今はこの再会を楽しもう」
ルウリは辛い現実が俺に待ち構えていると言っていたが、今の俺にとっては歓喜しかないよ。あいつは神の御使で上とも繋がりがあると言っていたが、こんなプレゼントを寄越すなんてな。
別れの時間まで、今を楽しもう。
○○○
今、俺は幸せの絶頂にいる。
俺の向かい側には、ミーシャとティリルがいて、一緒に夕食を食べながら、咲耶と出会ってからのことを話していく。2人は咲耶の事情を知ることで憤っていたものの、フェルデナンド家の末路を聞いたことで、『悲惨な末路ね~上から見ていたわ』『ザマアミロ、悪は必ず討たれるのだ!!』と言っていた。どうやら、2人は天国と呼ばれる場所で、ずっと俺たちの動向を見守ってくれていたようだ。和気藹々と楽しみながら、こういった話し合いをしていると、いつの間にか2時間ほどが経過していた。
「あなた、お風呂が沸いているわよ」
「いつの間に沸かしていたんだ? それじゃあ、先に入らせてもらうよ」
俺は風呂場へ行き、湯船に浸かる。
貴族ほどの立派なものじゃないが、俺にとっては心地よい狭さだ。
「はあ~~~今日は最高の気分だな~~~~」
咲耶のご両親や兄妹も、こんな気持ちだったのだろうか?
別れは考えない。明日の9時まで、今を楽しみたい。
「あ……」
1人になり、湯船の中で落ち着いたことにより、俺はふと疑問に思った。
咲耶の場合、【家族と別れを告げたい】という強い思いがあった。そこに、前世と今世の不遇が重なるという事故があったからこそ、神は特別に世界間の移動を許した。そうなると、ミーシャとティリルの2人は何のためにここへ来たんだ? 普通に願っただけでは、一度死んだ人間が下界に降りられるはずがない。咲耶と同等か、それ以上の何か特殊な事情が絡んでいるんじゃないのか?
「2人が絡むものとなると、あの天災しかないぞ?」
あの天災で亡くなった人々は、大勢いる。
その中で、何故2人だけが下界へ来られた?
今になって、ルウリの言葉が蘇ってくる。
俺にとって、【辛い現実が待っている】と言っていたな。
ここまでの段階で、【辛い】どころか【歓喜】しかない。
得体の知れない…何かが、言い様のない不安感が俺を蝕んでくる。
何故、俺の家から懐かしい匂いが漂ってくるんだ?
この匂いは、もう2度と嗅ぐことはないと思っていた。
「ベイツ、どうしたの?」
俺が空を見上げると、ルウリが飛んできて郵便ポストの上に止まる。
「ルウリか。フェルデナンド家の後始末の仕事で遅くなって、家へ帰ってきたら、懐かしい匂いを感じるんだ。咲耶とユウキが、どれだけ料理の腕を上げたとしても、この匂いを出せるはずがないんだ」
いるはずがない…もう2年前に死んでいる…いるはずがないんだ。家へ入ろうにも、身体が怖れているのか前へ動こうとしない。
「ベイツ、君にはこれから辛い現実が待ち構えている」
何? どういうことだ? 辛い現実?
「おいおい、いきなり何を言っているんだ?」
「全く……人の意志というものは、時に神をも動かすのだから恐れ入るよ。まあ、ベイツの日頃の行いと、咲耶を助けたことが1番の要因だけどね」
ルウリは、さっきから何を言っている?
「僕は、君のことを結構気に入っている。家の中で待っている人物たちから真実を聞かされても、君が君でいられることを祈っているよ。明日の朝9時までは、君たち3人だけの時間だ。咲耶たちには、僕の方から説明し、ガロードの家で泊まらせてもらう。それじゃあね」
「あ、おい!!」
咲耶のいる方向へ飛び去ったのか。
ルウリは、何を言っているんだ?
俺が俺でいられる?
家の中に、何が待ち構えているんだ?
まさか…まさか……。
俺はふらつきながら家の玄関へと辿り着き、ドアをノックする。
「は~~~~い、少しお待ちくださ~~~い」
こ、この声は!?
ドアが開けられ、そこにいたのは・・・・・俺が会いたくても決して会えなかった妻ミーシャだった。2年前、俺たち家族が山間にある[花の村ビアンカ]へ旅行に行った時の服装のままだ。
「なんだ、ベイツじゃないの。自分の家なのだから、普通に入って来ればいいじゃない。ほらほら、入って入って」
ミーシャの右手が、俺の左手を握る。
……冷たい、ひんやりしている。
これだけで、彼女が死人…いや、幽霊であることがわかる。
だが、偽物じゃなく本物だ。
冷たくとも、この心の温もりは間違いなくミーシャのものだ。
これだけは断言できる。
「どうして…」
「パパ~~~~~~」
奥からこちらに駆けてくるのは…まさか…。
「ティリルもいるのか!?」
「もう~せっかく天国から会いに来たのに、なんでそんな言い方するかな~」
神は……俺の願いを聞き入れてくれたのか?
あの天災で、俺だけが生き残ってしまった。
俺たち家族があの村に到着した途端に降ってきた大雨と暴風、3日経過しても止む気配はなく、勢いも衰えなかった。俺や村人総出で家の倒壊を少しでも防ごうと、魔法で補強しようものなら、力づくで弾き飛ばされる始末だ。
あの時、全員が[死]という絶望に襲われた。
そんな俺たちの心を嘲笑うように、更なる大雨で地盤が緩み、全ての家屋が倒壊する事態に陥る。俺たち家族の宿泊する建物も、当然そこに含まれている。あの時、俺は遠出していたせいもあって、駆けつけるまでに時間がかかってしまった。崩れた建物を見て絶望し、俺は無我夢中で残骸物を排除していき、埋もれた人々を救い出していき、そしてミーシャとティリルを見つけ出したが、既に事切れていた。
暴風雨の中、俺は泣き叫んだ。
いや、俺だけじゃない。
亡くなった人々の関係者たちが、地面に泣き崩れてしまった。
いくら泣こうが喚こうが、暴風雨が襲ってくる。
そのせいで、俺たちは生き残る事だけを考えて行動に移したんだ。
俺は皆の許可を得て、亡くなった人々をマジックバッグに入れていき、生存者たちと生き残る術を考え出したが、暴風雨のせいで高台となっている村以外の場所は、洪水と化しており、俺たちに逃げる手段はなかった。
結局、嵐が止むまで、俺たちはそこに留まり、生きることだけを考えた。
発生から12日目に、嵐は止んだ。
生存者は、俺を入れて8名だけだ。
あの時、俺は自分の無力さを心底憎んだ。
「パパ~泣いてるよ~~~」
ティリルを見た瞬間、あの時の記憶が鮮明に蘇る。
あの時、俺は2人を助けられなかった。
「泣きたくもなるさ。長年祈り続けた願いが、ようやく叶ったのだから」
咲耶の前世の家族も、亡くなった彼女と再会した時、こんな気持ちだったのだろうか? 毎日毎日祈り続けても、俺の願いが聞き入られることは決してなかった。それがようやく……。
「ここへ来れた理由は、後で話すわ。今は夕食を食べて、2年ぶりの家族団欒といきましょう」
「そうだな。今はこの再会を楽しもう」
ルウリは辛い現実が俺に待ち構えていると言っていたが、今の俺にとっては歓喜しかないよ。あいつは神の御使で上とも繋がりがあると言っていたが、こんなプレゼントを寄越すなんてな。
別れの時間まで、今を楽しもう。
○○○
今、俺は幸せの絶頂にいる。
俺の向かい側には、ミーシャとティリルがいて、一緒に夕食を食べながら、咲耶と出会ってからのことを話していく。2人は咲耶の事情を知ることで憤っていたものの、フェルデナンド家の末路を聞いたことで、『悲惨な末路ね~上から見ていたわ』『ザマアミロ、悪は必ず討たれるのだ!!』と言っていた。どうやら、2人は天国と呼ばれる場所で、ずっと俺たちの動向を見守ってくれていたようだ。和気藹々と楽しみながら、こういった話し合いをしていると、いつの間にか2時間ほどが経過していた。
「あなた、お風呂が沸いているわよ」
「いつの間に沸かしていたんだ? それじゃあ、先に入らせてもらうよ」
俺は風呂場へ行き、湯船に浸かる。
貴族ほどの立派なものじゃないが、俺にとっては心地よい狭さだ。
「はあ~~~今日は最高の気分だな~~~~」
咲耶のご両親や兄妹も、こんな気持ちだったのだろうか?
別れは考えない。明日の9時まで、今を楽しみたい。
「あ……」
1人になり、湯船の中で落ち着いたことにより、俺はふと疑問に思った。
咲耶の場合、【家族と別れを告げたい】という強い思いがあった。そこに、前世と今世の不遇が重なるという事故があったからこそ、神は特別に世界間の移動を許した。そうなると、ミーシャとティリルの2人は何のためにここへ来たんだ? 普通に願っただけでは、一度死んだ人間が下界に降りられるはずがない。咲耶と同等か、それ以上の何か特殊な事情が絡んでいるんじゃないのか?
「2人が絡むものとなると、あの天災しかないぞ?」
あの天災で亡くなった人々は、大勢いる。
その中で、何故2人だけが下界へ来られた?
今になって、ルウリの言葉が蘇ってくる。
俺にとって、【辛い現実が待っている】と言っていたな。
ここまでの段階で、【辛い】どころか【歓喜】しかない。
得体の知れない…何かが、言い様のない不安感が俺を蝕んでくる。
173
あなたにおすすめの小説
子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
滅びる異世界に転生したけど、幼女は楽しく旅をする!
白夢
ファンタジー
何もしないでいいから、世界の終わりを見届けてほしい。
そう言われて、異世界に転生することになった。
でも、どうせ転生したなら、この異世界が滅びる前に観光しよう。
どうせ滅びる世界なら、思いっきり楽しもう。
だからわたしは旅に出た。
これは一人の幼女と小さな幻獣の、
世界なんて救わないつもりの放浪記。
〜〜〜
ご訪問ありがとうございます。
可愛い女の子が頼れる相棒と美しい世界で旅をする、幸せなファンタジーを目指しました。
ファンタジー小説大賞エントリー作品です。気に入っていただけましたら、ぜひご投票をお願いします。
お気に入り、ご感想、応援などいただければ、とても喜びます。よろしくお願いします!
23/01/08 表紙画像を変更しました
『しろくま通りのピノ屋さん 〜転生モブは今日もお菓子を焼く〜』
miigumi
ファンタジー
前世では病弱で、病室の窓から空を見上げることしかできなかった私。
そんな私が転生したのは、魔法と剣があるファンタジーの世界。
……とはいえ、勇者でも聖女でもなく、物語に出てこない“モブキャラ”でした。
貴族の家に生まれるも馴染めず、破門されて放り出された私は、街の片隅――
「しろくま通り」で、小さなお菓子屋さんを開くことにしました。
相棒は、拾ったまんまるのペンギンの魔物“ピノ”。
季節の果物を使って、前世の記憶を頼りに焼いたお菓子は、
気づけばちょっぴり評判に。
できれば平和に暮らしたいのに、
なぜか最近よく現れるやさしげな騎士さん――
……って、もしかして勇者パーティーの人なんじゃ?!
静かに暮らしたい元病弱転生モブと、
彼女の焼き菓子に癒される人々の、ちょっと甘くて、ほんのり騒がしい日々の物語。
婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿
転生したら神だった。どうすんの?
埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの?
人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
【一秒クッキング】追放された転生人は最強スキルより食にしか興味がないようです~元婚約者と子犬と獣人族母娘との旅~
御峰。
ファンタジー
転生を果たした主人公ノアは剣士家系の子爵家三男として生まれる。
十歳に開花するはずの才能だが、ノアは生まれてすぐに才能【アプリ】を開花していた。
剣士家系の家に嫌気がさしていた主人公は、剣士系のアプリではなく【一秒クッキング】をインストールし、好きな食べ物を食べ歩くと決意する。
十歳に才能なしと判断され婚約破棄されたが、元婚約者セレナも才能【暴食】を開花させて、実家から煙たがれるようになった。
紆余曲折から二人は再び出会い、休息日を一緒に過ごすようになる。
十二歳になり成人となったノアは晴れて(?)実家から追放され家を出ることになった。
自由の身となったノアと家出元婚約者セレナと可愛らしい子犬は世界を歩き回りながら、美味しいご飯を食べまくる旅を始める。
その旅はやがて色んな国の色んな事件に巻き込まれるのだが、この物語はまだ始まったばかりだ。
※ファンタジーカップ用に書き下ろし作品となります。アルファポリス優先投稿となっております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる