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4章 ベイツの過去
43話 対価は愚痴100年分
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握手した瞬間、私の中に大樹様の魔力が流れ込んできた!!
「大樹様、まさかとは思いますが、従魔契約を?」
『たった今、完了した』
「ええ!?」
フリードといい、どうして魔物さんは相手の承諾なしで勝手に契約するかな?
『私は、85年前に出会った男に契約を行使しなかった事を激しく後悔している。あの時、私と契約していれば、彼は大病を患うこともなかった』
それって、どういうこと?
大樹様と契約すれば、病気にならないの?
『咲耶よ、其方には我の加護を与えた。この加護があれば[無病息災]となり、今後大病を患うことはない』
ええ!?
そんな加護をもらっていいの!?
風邪とかは引いてしまうけど、大病にまで発展しないと受け取っていいんだよね。
「咲耶。[勇者]や[聖女]などの特別な称号を持たない者が、そういった強力な加護をもらう場合、必ず同等の対価を払わないといけません」
「対価!?」
フリードが、とんでもない言葉を言ってくれたよ。
【無病息災】という加護と同等な対価なんて払えるわけないよ!! しかも、もう与えたって言ってるし、もう強制的に何か払わないといけないじゃん!!
『咲耶よ、慌てるでない。其方は、私の良き理解者だ。これから100年分の愚痴を聞いてもらうため、加護を与えたのだ。ちなみに、さっきまで話していた愚痴は、全体の1%にも満たない』
あはは、納得しました。
これから100年分の愚痴を聞くこと、それが対価になるのね。
ある意味、同等の対価になるんだ。
喜んでいいんだよね?
どうせなら、聞いた愚痴全てを記録しておこう。
「え~と、ありがとうございます…と言えば良いのかな? あの……できれば、今後はストレス発散で大雨による洪水などの天災をやらないでほしいのですが?」
天災ともなると、大勢の人々が亡くなってしまう。
それだけは、絶対に避けたい。
『咲耶が我の愚痴を聞いてくれる限り、絶対に起こさないことを誓おう。その対価として、無病息災だけでなく、主人となる咲耶の願いも、出来る限り聞き入れていくつもりだ』
100年分の愚痴を聞くのは、絶対なのね。大樹様が私の従魔になったこと、その対価をガロードさんに伝えると、彼は申し訳ない表情となる。
「咲耶、すまんが街のためにも犠…ゴホン…大樹様の愚痴を聞いてあげてくれ」
ガロードさん、今【犠牲】と言いかけましたよね? お母さんの週1回分の愚痴大会ですら、2時間ほど互いに言い合えるのだから、100年分となると相当だよ。少し憂鬱だけど、今後天災も起こらない事を考慮すれば、従魔契約はありかな。
「大樹様、私にはルウリとフリードという従魔が2体います。ここにいる猫又が、フリードです」
『やはり、そこにいる黒猫又は咲耶の従魔だったか。其方も、彼女の持つ何かに惹かれた口か?』
「大樹、私は猫又のフリードです。私の場合、咲耶の作る猫専用の食事に惹かれたのですよ」
『猫専用? それは、また面妖な食べ物だな』
「ええ、見た目は面妖な物ですが、味はピカイチですよ。咲耶、新たな従魔となった彼に名前を付けてあげなさい」
「名前? 大樹様には、名前がないの?」
「逆に聞きましょう。木に、名前があると思いますか?」
思わない。
鳥と猫はわかるけど、木に名前がある方がおかしい。
『そうだな、我にイカした名前を付けてくれ』
そう言われても、中々思い浮かばないよ。
「う~ん、【マナリオ】はどうかな? 前世の地球だと、【マナ】は神秘的な力の源とされる概念で、人や物などに付着して特別な力を与えると言われているの。【リオ】は、私の考えた名前かな」
『マナリオ、神秘的な力の概念を持つ樹。いいな、我はマナリオ、咲耶の従魔なり。咲耶、我の身体は誰かが埋めた物品のせいで魔物化しているが、今は魔物と精霊のどちらの性質も有している。だが、この状態はいつまでも続かない。其方に選択を委ねよう。精霊を選択すれば、我はこれまで通りの神聖な大樹となり、リリアムの街を見守っていくことになるが、魔物を選択すれば、脅威度Aランクの『ミリオネルバオム』となり、今以上のかなり悪どい形態に変化する。力は低下するが、精霊と違い、自由に出歩くことができる。其方は、どちらを選ぶ?』
それって、かなり重大な選択だけど、私の答えは決まっている。
○○○
私は、【神聖なる大樹】を選択した。私が宣言すると、マナリオの身体が輝き出し、先程まであった目と口が少しずつ消失していき、禍々しさも消えていく。
『おっと、忘れていた。身体が戻る前に、咲耶にこれを渡しておく』
マナリオの根っこがウネウネと動き出し、何かを抜き取ると、私のもとへ運んできた。それは、縦15センチ・横45センチ・高さ10センチほどの箱だ。
『これが、私を魔物にさせた元凶だ。今から約2年半前の深夜、30歳くらいの男女が我の根元に埋めたものだ。箱の中にある物品は、人の負の情念を蓄積させた短剣だ。それが我のストレスを一部吸収したことで一気に呪化(呪い)し、我のストレスを更に増大させた。少しでも身体への損傷を減らすため、力の一端を大気中に放出せざるを得ない事態に陥ってしまった。この行為が原因で、何処かの地域で天災が発生していたはずだ。あの日以降、我は身体の負担を少しでも軽減させるため、定期的に力を大気中に発散させている。力の大小次第で、何らかの天災が起きている。最近だと、霊峰スムレットで起きた大雨や、ついさっきまで起きていた嵐が該当する』
あれって、マナリオが原因だったの!?
あの大雨のおかげで、私は魔物に襲われることなく、ベイツさんと出会えたのだから、私に限って言えば、マナリオは命の恩人とも言えるわね。
「外に放出させたのなら、何故誰も気づかないの?」
『呪いと化した力の一端を精霊の力で浄化させてから、一気に外へ放出させている。例えて言うなら、酸素や二酸化炭素のようなものだな』
それだと目にも見えないし、魔力とかでもないから、誰も異変を察知できないわ。
『今回、咲耶たちに愚痴をこぼし、ストレスを大きく軽減させ、また主人の咲耶が我の精霊化を強く望んだことで、我は精霊の力をフルに取り戻した。その力をその物品に流し込んだことで、今では呪化からも解放され、聖なる力を宿すようになっている。咲耶のものだから、好きに使うといい』
そう言うと、マナリオの波打つ根っこが元の状態へと戻っていき、輝きも収まると、暴れる前の神聖な大樹に戻っていた。私はマナリオに言われたことを、全てガロードさんに話すと、彼は何故か顔を曇らせる。
「ガロードさん、これで解決したのですから、もう何も起こりませんよ?」
私の依頼も達成し、事件も無事に解決したのに、何故か顔色が悪い。
「(あの箱…間違いない。しかも、大樹の言っていた箱の持ち主の年齢も、あいつらに合致する。そうなると、亡くなった原因とその発端を与えたのは……クソッタレ……こんな結末、あいつに伝えられるか。うん、ちょっと待てよ…そもそも、あの箱の存在を知るのは…)」
小声で、何を呟いているの?
私はじっと見つめていると、ガロードさんは急にハッとした顔になる。
「おいフリード、咲耶とユウキに依頼した親子って何者だ? 名前だけでも教えてくれ!!」
フリードの分身、名前を教えていなかったんだ。
真剣な眼差し、あの親子に何かあるの?
「突然、どうしたのです? 母親がミーシャ、子供がティリルです」
「何だと!?」
聞かされた瞬間、ガロードさんは大声をあげる。
「咲耶、2人は今何処にいる?」
「え? さあ、知りません。明日の朝9時に、ベイツさんの家へ伺うと聞いていますが?」
「ベイツの家へ伺うだと!?」
何故、そこまで取り乱すの?
ミーシャさんとティリルに、何かあるの?
「伺う事自体がおかしいんだよ‼︎ ミーシャはベイツの妻で、ティリルはベイツの一人娘だ‼︎ 2人は、2年前の天災で死亡している‼︎」
え、そうなると2人は幽霊なの!?
「大樹様、まさかとは思いますが、従魔契約を?」
『たった今、完了した』
「ええ!?」
フリードといい、どうして魔物さんは相手の承諾なしで勝手に契約するかな?
『私は、85年前に出会った男に契約を行使しなかった事を激しく後悔している。あの時、私と契約していれば、彼は大病を患うこともなかった』
それって、どういうこと?
大樹様と契約すれば、病気にならないの?
『咲耶よ、其方には我の加護を与えた。この加護があれば[無病息災]となり、今後大病を患うことはない』
ええ!?
そんな加護をもらっていいの!?
風邪とかは引いてしまうけど、大病にまで発展しないと受け取っていいんだよね。
「咲耶。[勇者]や[聖女]などの特別な称号を持たない者が、そういった強力な加護をもらう場合、必ず同等の対価を払わないといけません」
「対価!?」
フリードが、とんでもない言葉を言ってくれたよ。
【無病息災】という加護と同等な対価なんて払えるわけないよ!! しかも、もう与えたって言ってるし、もう強制的に何か払わないといけないじゃん!!
『咲耶よ、慌てるでない。其方は、私の良き理解者だ。これから100年分の愚痴を聞いてもらうため、加護を与えたのだ。ちなみに、さっきまで話していた愚痴は、全体の1%にも満たない』
あはは、納得しました。
これから100年分の愚痴を聞くこと、それが対価になるのね。
ある意味、同等の対価になるんだ。
喜んでいいんだよね?
どうせなら、聞いた愚痴全てを記録しておこう。
「え~と、ありがとうございます…と言えば良いのかな? あの……できれば、今後はストレス発散で大雨による洪水などの天災をやらないでほしいのですが?」
天災ともなると、大勢の人々が亡くなってしまう。
それだけは、絶対に避けたい。
『咲耶が我の愚痴を聞いてくれる限り、絶対に起こさないことを誓おう。その対価として、無病息災だけでなく、主人となる咲耶の願いも、出来る限り聞き入れていくつもりだ』
100年分の愚痴を聞くのは、絶対なのね。大樹様が私の従魔になったこと、その対価をガロードさんに伝えると、彼は申し訳ない表情となる。
「咲耶、すまんが街のためにも犠…ゴホン…大樹様の愚痴を聞いてあげてくれ」
ガロードさん、今【犠牲】と言いかけましたよね? お母さんの週1回分の愚痴大会ですら、2時間ほど互いに言い合えるのだから、100年分となると相当だよ。少し憂鬱だけど、今後天災も起こらない事を考慮すれば、従魔契約はありかな。
「大樹様、私にはルウリとフリードという従魔が2体います。ここにいる猫又が、フリードです」
『やはり、そこにいる黒猫又は咲耶の従魔だったか。其方も、彼女の持つ何かに惹かれた口か?』
「大樹、私は猫又のフリードです。私の場合、咲耶の作る猫専用の食事に惹かれたのですよ」
『猫専用? それは、また面妖な食べ物だな』
「ええ、見た目は面妖な物ですが、味はピカイチですよ。咲耶、新たな従魔となった彼に名前を付けてあげなさい」
「名前? 大樹様には、名前がないの?」
「逆に聞きましょう。木に、名前があると思いますか?」
思わない。
鳥と猫はわかるけど、木に名前がある方がおかしい。
『そうだな、我にイカした名前を付けてくれ』
そう言われても、中々思い浮かばないよ。
「う~ん、【マナリオ】はどうかな? 前世の地球だと、【マナ】は神秘的な力の源とされる概念で、人や物などに付着して特別な力を与えると言われているの。【リオ】は、私の考えた名前かな」
『マナリオ、神秘的な力の概念を持つ樹。いいな、我はマナリオ、咲耶の従魔なり。咲耶、我の身体は誰かが埋めた物品のせいで魔物化しているが、今は魔物と精霊のどちらの性質も有している。だが、この状態はいつまでも続かない。其方に選択を委ねよう。精霊を選択すれば、我はこれまで通りの神聖な大樹となり、リリアムの街を見守っていくことになるが、魔物を選択すれば、脅威度Aランクの『ミリオネルバオム』となり、今以上のかなり悪どい形態に変化する。力は低下するが、精霊と違い、自由に出歩くことができる。其方は、どちらを選ぶ?』
それって、かなり重大な選択だけど、私の答えは決まっている。
○○○
私は、【神聖なる大樹】を選択した。私が宣言すると、マナリオの身体が輝き出し、先程まであった目と口が少しずつ消失していき、禍々しさも消えていく。
『おっと、忘れていた。身体が戻る前に、咲耶にこれを渡しておく』
マナリオの根っこがウネウネと動き出し、何かを抜き取ると、私のもとへ運んできた。それは、縦15センチ・横45センチ・高さ10センチほどの箱だ。
『これが、私を魔物にさせた元凶だ。今から約2年半前の深夜、30歳くらいの男女が我の根元に埋めたものだ。箱の中にある物品は、人の負の情念を蓄積させた短剣だ。それが我のストレスを一部吸収したことで一気に呪化(呪い)し、我のストレスを更に増大させた。少しでも身体への損傷を減らすため、力の一端を大気中に放出せざるを得ない事態に陥ってしまった。この行為が原因で、何処かの地域で天災が発生していたはずだ。あの日以降、我は身体の負担を少しでも軽減させるため、定期的に力を大気中に発散させている。力の大小次第で、何らかの天災が起きている。最近だと、霊峰スムレットで起きた大雨や、ついさっきまで起きていた嵐が該当する』
あれって、マナリオが原因だったの!?
あの大雨のおかげで、私は魔物に襲われることなく、ベイツさんと出会えたのだから、私に限って言えば、マナリオは命の恩人とも言えるわね。
「外に放出させたのなら、何故誰も気づかないの?」
『呪いと化した力の一端を精霊の力で浄化させてから、一気に外へ放出させている。例えて言うなら、酸素や二酸化炭素のようなものだな』
それだと目にも見えないし、魔力とかでもないから、誰も異変を察知できないわ。
『今回、咲耶たちに愚痴をこぼし、ストレスを大きく軽減させ、また主人の咲耶が我の精霊化を強く望んだことで、我は精霊の力をフルに取り戻した。その力をその物品に流し込んだことで、今では呪化からも解放され、聖なる力を宿すようになっている。咲耶のものだから、好きに使うといい』
そう言うと、マナリオの波打つ根っこが元の状態へと戻っていき、輝きも収まると、暴れる前の神聖な大樹に戻っていた。私はマナリオに言われたことを、全てガロードさんに話すと、彼は何故か顔を曇らせる。
「ガロードさん、これで解決したのですから、もう何も起こりませんよ?」
私の依頼も達成し、事件も無事に解決したのに、何故か顔色が悪い。
「(あの箱…間違いない。しかも、大樹の言っていた箱の持ち主の年齢も、あいつらに合致する。そうなると、亡くなった原因とその発端を与えたのは……クソッタレ……こんな結末、あいつに伝えられるか。うん、ちょっと待てよ…そもそも、あの箱の存在を知るのは…)」
小声で、何を呟いているの?
私はじっと見つめていると、ガロードさんは急にハッとした顔になる。
「おいフリード、咲耶とユウキに依頼した親子って何者だ? 名前だけでも教えてくれ!!」
フリードの分身、名前を教えていなかったんだ。
真剣な眼差し、あの親子に何かあるの?
「突然、どうしたのです? 母親がミーシャ、子供がティリルです」
「何だと!?」
聞かされた瞬間、ガロードさんは大声をあげる。
「咲耶、2人は今何処にいる?」
「え? さあ、知りません。明日の朝9時に、ベイツさんの家へ伺うと聞いていますが?」
「ベイツの家へ伺うだと!?」
何故、そこまで取り乱すの?
ミーシャさんとティリルに、何かあるの?
「伺う事自体がおかしいんだよ‼︎ ミーシャはベイツの妻で、ティリルはベイツの一人娘だ‼︎ 2人は、2年前の天災で死亡している‼︎」
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